200平成18  5 月曜日

経営難から製氷機停止/漁師らの生活直撃
池間漁協

氷の供給 再開見通し立たず自家用車で市漁協から購入

 宮古島市平良の池間漁業協同組合が経営難から氷を製造する製氷機を停止させていたことが七日、分かった。同組合が氷供給が不可能に陥ったことから、漁師らは、平良市漁業協同組合から氷を仕入れているという異常事態が長期間続いており、池間漁協の氷供給再開の見通しは立っていない。漁師らの漁業活動への影響は大きく、中には出漁を見合わせている漁師もいる。

 池間漁協の二○○四年度の累積赤字は五千八十四万円。製氷機を稼働させた場合、運営経費がかさむとして、止むにやまれず停止したという。
 製氷機の停止に伴い、漁師らは平良市漁協から氷を購入。氷は三十`当たり五百円。六十`買い入れた場合は八百四十円に割り引きされる。他の漁協の漁師が買い入れる場合も同じ値段で販売される。
 池間漁協の漁師らは、平良市漁協の早朝競り市に魚類を上場した際に氷を仕入れたり、自家用車で買い求めたりしている。自家用車を所有していない漁師の中には、車を所有する友人らへ氷購入を依頼する。
 平良市漁協に七日、自家用車で氷を仕入れに来ていた漁師の一人は「池間島から氷を買いに来るのも大変だ。氷を買えない漁師は、漁に出ない」と疲れ切った表情で話した。
 平良市漁協では、漁師らの経済的負担を軽減するため、池間漁協への氷配達を検討している。
 ※平良市漁協では、今年度の総会で定款改正を上程し、平良漁協に改称する見通し。
 (伊良波彌)

  写真説明・池間島から氷を仕入れに来ていた漁師ら=7日、平良市漁協
 
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梅雨入り前に繁殖期/宮古固有種ミヤコニイニイ

 ミヤコニイニイの繁殖が、早くも始まった。雄と雌が寄り集まり、子孫を増やす営みが行われているが、人間の目では雄と雌の区別が付かない。
 ミヤコニイニイは、先月下旬から現れた。今月の梅雨入りを前に、繁殖期に入った。
 樹木の幹などに止まる雌に向かって、雄が次々と接近。雌雄とも保護色が似ているため、どちらが雄でどちらが雌か分からない。雄は鳴かなかった。
 力の強い者は弱い者を押さえ付け、さらに強い者は相手をはねのける。激しい戦いは、相手が飛び去っていくまで続いていた。
 ミヤコニイニイは宮古諸島固有種で、体長二―三a。

 写真説明・梅雨入り前に繁殖期に入ったミヤコニイニイ=7日、宮古島市伊良部(撮影・伊良波彌)

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年間延べ1万8800人が利用
少年自然の家05年度実績

前年度に比べ3400人増/充実の施設「もっと活用を」

 県立宮古少年自然の家(友利孝徳所長)は七日までに、二〇〇五年度の利用実績をまとめた。施設の延べ利用者数は一万八千八百八十六人で、前年度に比べ三千四百十七人の増となった。同施設は年間を通して開いた子ども教室や三月に開催した「自然の家まつり」が利用者増の大きな要因になったと説明。ただ、友利所長は年間二万人以上が利用できる施設であるとし「これだけの設備が整った施設はほかにはない。もっと利用できる施設なので、大いに活用してほしい」と話し、児童生徒を含む多くの市民にさらなる利用を呼び掛けている。

 自然の家の利用者は九七年度の二万三千五百六人をピークに年々下降し〇三年度には一万五千人を割り込むところまで落ち込んだ。しかし、〇四年度から施設で行う事業などを積極的にアピールしてきたところ利用者が増え始めてきた。
 〇五年度は例年同様に各種団体の勉強・研修会や野外活動少年団における利用、「大野山林にきたえる少年の集い」などを実施、開催した。これに加えて、三月初旬に開催した「自然の家まつり」が好評で、多くの子供たちが自然の家に足を運んで学習や自然体験を楽しんだ。
 〇五年度の一万八千八百八十六人という利用者数は過去十年で四番目に多い数字で、この急増には各種活動をアピールしてきた施設のスタッフも喜んでいる。ただ友利所長は「まだまだ利用者数は伸ばせると思う。施設の周囲にある恵まれた自然と、整った設備は本当に素晴らしい。この恵まれた環境を宮古島市民に再認識していただき大いに活用してほしい」などと話し、児童生徒の学習活動や宿泊、青年団や婦人会の研修、施設内にある天体ドームなどのさらなる利用を呼び掛けた。
 同施設では〇六年度も各種活動を充実させる方針で、特に地域の子供が山林や海など、地域の自然と触れ合う時間を大切にしていくという。友利所長は「〇六年度は利用者が二万人に達するよう各種事業を充実させていきたい」と話した。

 宮古少年自然の家
 
一九七三年に当時の宮古市町村教育委員会が誘致活動を行い、その後、八〇年に開所した。児童生徒に、学校や家庭では得られない生活体験をさせることが狙いで、野外活動で心と体を鍛えることなどが教育目標。研修室や会議室をはじめ、食堂や宿泊室がある。児童生徒の宿泊料は免除。施設利用料も団体の八割が児童生徒ならば免除されるという利点があり子供たちの学習、自然体験の場として定着している。主な活動内容は▽自然観察▽天体観測▽野外炊飯▽オリエンテーリング▽キャンプファイヤー▽夜間ハイクなど―。

 資料写真・05年度は1万8886人が利用した自然の家。写真は今年3月に開催された自然の家まつりの様子

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きょう「ゴーヤーの日」/空港、あたらす市でキャンペーン
一袋58円の安価で販売

 きょう八日は「ゴーヤーの日」。ゴーヤーの日実行委員会や、JA直営の農産物販売所「あたらす市」ではゴーヤーにちなんだ各種キャンペーンを開催する。あたらす市はゴーヤー一袋(二―三本入り)を語呂合わせの五十八(ゴーヤー)円で販売する。
 ゴーヤーの日にちなみ午前九時三十分からあたらす市の前で開会セレモニーが行われる。午前十時からはあたらす市でゴーヤーの割安販売がスタート。午前十一時三十分まで先着順に販売する。
 この後、ゴーヤーの日実行委員会が宮古空港でキャンペーンを実施。東京直行便の到着時間となる十時二十分ごろからゴーヤージュースやゴーヤーチップスを来島する観光客らに振る舞う。
 消費および需要の拡大を目的とする「ゴーヤーの日」は一九九七年に宣言されたもの。五月八日としているのはゴーヤーの語呂合わせ。毎年、県内各地でゴーヤーに関するキャンペーンが開催されている。

 
写真説明・
きょう8日は「ゴーヤーの日」。あたらす市は割安でゴーヤーを販売する=7日、あたらす市

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パイナガマビーチを清掃GWでごみ散乱
宮古島商工会議所青年部

 宮古島商工会議所青年部(粟国将一郎会長)は七日、パイナガマビーチでごみ拾いを行った。同青年部とその家族を含めた約三十人が参加し、清掃活動に汗を流した。
 ゴールデンウイークで多くの人が利用した同ビーチには、紙コップや紙皿、発泡スチロールなどのごみが散乱。参加者はごみ袋片手に作業を進めた。
 同青年部の神谷和彦副会長は「ごみの多くはごみ捨て場ではないところにまとめられていた状態であった。ごみをまとめただけで片付けたつもりにならず、家庭に持ち帰ってほしい」と話していた。

 写真説明・清掃活動に汗を流した宮古島商工会議所青年部メンバーら=7日、パイナガマビーチ

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来月、八重山商工来島/ 行くぞ甲子園応援団
宮古3高校と交流試合開催

 「夢実現!行くぞ!甲子園 宮古島応援団」(平良勝之会長)などは七日、宮古島市民球場で記者会見を開き、三月の春のセンバツ甲子園に離島から初出場を果たし、四月には春季九州高校野球を制した八重山商工高校と、沖縄本島の古豪・首里高校を招聘(しょうへい)しての「アララガマ交流試合(仮称)」を実施すると発表した。六月三、四の両日に同球場と宮古高校野球場で、両高校と宮古の三高校が対戦する。平良会長は「八重山商工の伊志嶺吉盛監督が趣旨に賛同し、実現できた。宮古の高校がチャレンジする中で、宮古からも『やればできる』ことを野球ファンに知ってもらいたい」と述べ、多くの来場を呼び掛けた。
 会見には同応援団役員をはじめ、県高校野球連盟宮古地区監督部長代表理事の垣花正夫さん、在平良八重山郷友会の佐原忍会長、宮古野球連盟の川満時英会長、日本トランスオーシャン航空宮古支社の小浜勝弘支社長らが出席した。
 垣花さんは「宮古に来たいというチームが増えており、夏を前にタイプの違うチームと多く対戦できることをうれしく思う」と感謝し、来年度以降の継続開催を期待した。
 八重山郷友会の佐原会長は「八重山商工は郷土の誇り。宮古に来島して宮古の高校と対戦するというのは感慨深い」と、好ゲームを期待した。
 交流試合には、JAL沖縄とJTA、ホテルニュー丸勝、協栄バスが協賛し、両校の交通費や宿泊費を支援する。JTAの小浜支社長は「最近は離島勢の活躍が目立っており、微力ながら応援したい」と述べた。
 詳しい試合日程などは今後調整を重ねる予定。平良会長は「民間としても盛り上げるが、行政の理解、支援もお願いしたい」と述べ、行政のバックアップを求めた。
 
 写真説明 上・八重山商工、首里高校との交流試合開催を発表した平良会長(前列左から2人目)ら=7日、宮古島市民球場
 資料写真 下・来島が決まった八重山商工。写真は春のセンバツで初戦突破を果たし喜ぶナイン=3月24日、甲子園
 
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