200平成18  5 月曜日

緑豊かな宮古島に/ドイツ村で県植樹祭
「守り育てる」宣言決議/
テリハボクなど3000本植える

 「みゃーく島に広げよう緑の環」をテーマに、第五十七回県植樹祭(主催・県、県緑化推進委員会、宮古島市)が「みどりの日」の四月二十九日、うえのドイツ文化村で開催された。緑の少年団の児童らや地域住民ら多数が参加し、テリハボクなどの苗、計三千百四十二本を同施設周辺に植樹。緑豊かな生活環境を広げようと、花木の苗なども配布された。式典では、参加者らが緑を守り育てることを誓い、大会宣言を決議。次期開催地となる国頭村の上原康作村長に、伊志嶺亮宮古島市長から市木ガジュマルの苗木が贈呈された。

 県植樹祭は、県民の緑化意識の向上を目的に一九五一年から県内各地の自治体で実施されており、宮古では九八年に旧上野村のトロピカルフルーツパークで行われて以来八年ぶり。
 うえのドイツ文化村に、緑の少年団の子供たちが育てた千五百五十本の苗木を含む、テリハボク、フクギ、タブノキ、モンパノキなど十三種類計三千百四十二本が植えられた。
 参加者らは、ポットから外した苗木が順調に根付くよう穴の深さに注意して植樹、根の周りにかぶせた土を軽く押さえて丁寧に植え付け、終了後にはツバキ、ハナセンナ、ニセランセマムの苗木を持ち帰った。
 県植樹祭には、関係者や一般参加者のほか、小学校単位で組織する緑の少年団が宮古島市から十団体、多良間村から一団体の計九十七人参加した。
 植樹に先立って行われた式典では、稲嶺恵一知事(嘉数昇明副知事代読)が「宮古地域は相次ぐ台風の襲来で防風・防潮林の整備が求められている。リゾートアイランドを目指す上でも、緑豊かな景観の形成は重要」とあいさつし、植樹活動の意義を語った。
 県緑化推進委員会長の外間盛善県議会議長は「地域の皆さんの手で緑を育て、美しい島を災害から守って」と呼び掛けた。
 また、伊志嶺市長は「市民の緑化に対する意識高揚を図り、潤いと安らぎのある街づくりの実現に市民一体となって取り組んでいく」と決意を述べた。
 大会決議では、地元・上野地区の上野小学校緑の少年団を代表して、新城大作君(六年)と宮國佳奈子さん(同)が「みどりがもたらす恩恵に感謝し、みどりを大切に守り育てる」と決議文を読み上げ、参加者全員で採択した。
 (砂川智江)

 写真説明・緑の少年団の児童らを中心に多数が参加し植樹による緑化運動を行った=4月29日、うえのドイツ文化村

top.gif (811 バイト)

 

子供たちご機嫌行楽地にぎわう
GW、9日間連休も

 ゴールデンウイークが四月二十九日から始まり、行楽地やレジャー施設では休日を楽しむ子供たちの姿でにぎわいを見せている。きょう一日とあす二日の平日を挟み、三日は「憲法記念日」、四日は「国民の休日」、五日は「こどもの日」と続き、最大で九日の大型連休となる。
 四月二十九日にオープンした上野地区のリフレッシュパークでは、夏の訪れを待ちわびていた子供たちが多数訪れ、元気いっぱいの歓声と水しぶきを上げて楽しそうな笑顔を見せていた。
 平良第一小学校五年の石嶺ひかるさんは「心置きなく遊ぼうと宿題を済ませてから来た。ゴールデンウイーク中は毎日プールで遊びたい」と話した。
 宮古島地方気象台の予報では、子供たちの登校日となる一、二の両日に降雨があるものの、三日から五日にかけては曇り空に晴れ間がのぞきそうだ。

 写真説明・歓声を上げてはしゃぐ子供たち=4月30日、リフレッシュパーク


top.gif (811 バイト)
 

宮古島市文化協が発足/創造性豊かな活動へ
初代会長に友利吉博さん

 宮古島市文化協会が四月二十九日、発足した。同協会の設立総会が二十九日夜、宮古島市内のホテルで開かれ、会則など五議案を審議し、承認。初代会長に、旧平良市文化協会の副会長を務めていた友利吉博さんを選出した。任期は二年。運営委員には、文化団体関係者のほかに市教育委員会の各地区分室長、マティダ市民劇場館長を充て、各種文化活動における市全体の振興・発展を目指す。友利会長は「会員の自主的、主体的実績に学び合う会づくりを行う」と決意を述べた。

 同協会は、旧平良市文化協会、旧伊良部町文化振興会の元会員らを含む委員十人で組織した設立準備会での事務調整などを経て、文化活動に親しむ市民全体を対象に設立。各文化団体、個人の交流の場として「文化都市」の建設に努めることを目的としている。
 活動内容は▽文化活動の企画と実施▽文化団体、個人の育成▽協会加盟団体、個人間の親睦交流▽外の文化団体との交流推進▽文化的環境の整備促進▽会報発行−などがあり、個人、団体、賛助、特別賛助の会員で構成する。市教育委員会文化振興課に事務局を置く。
 総会で友利会長は「市町村合併により地域固有の『ふるさと意識』が希薄化するのでは、という懸念が現実化しないよう、地域や現場で営々と励む会員の活動理念を尊重し、創造性豊かな活動の展開を行っていきたい」とあいさつを述べた。
 役員は次の通り。(敬称略)
 【会長】友利吉博(旧平良市文化協会副会長)【副会長】渡久山毅(旧伊良部町文化振興会副会長)▽佐渡山政子(かたりべ出版主宰)【運営委員】下地徹(日本盆栽協会宮古島支部長)▽粟國和伸(琉球國祭太鼓宮古支部事務局長)▽垣花ヒデ子(上野大正琴サークル)▽天久宏(書心会)▽久貝喜一(市教育委員会城辺分室長)▽川満好信(同下地分室長)▽久高義次(同伊良部分室長)▽野原勝也(同上野分室長)▽奥平徳松(マティダ市民劇場館長)【監事】与儀一夫▽根間義雄

 写真説明 上・広域的文化活動の発展を目指して宮古島市文化協会が設立された=4月29日、ホテル共和
 写真説明 下・友利吉博さん

top.gif (811 バイト)

宮古馬と触れ合おう荷川取に「牧場」オープン

 宮古馬の乗馬体験ができる荷川取牧場(荷川取明弘代表)が、平良字下里の山中地区にオープンした。オープン初日となった四月二十九日、大勢の子供たちや家族連れが訪れ、乗馬を体験して宮古馬との触れ合いを楽しんだ。
 牧場は県道200号線(川満山中線)に面し、約二百eの土地に宮古馬十一頭とポニー二頭が放牧され、馬の生活を間近で見ることができる。
 荷川取代表は「宮古には馬と触れ合い、楽しめる場が少ない。保存馬でもある宮古馬をただ保存するだけでなく、みんなで親しみ触れ合いの持てる場をつくりたかった。どうぞ気軽に遊びに来てほしい」と目を細める。
 乗馬体験は一周約三百五十b。料金は千五百円(保険込み)。午前九時から午後六時まで受け付け。問い合わせは荷川取代表(電話090・9781・1977)まで。

 宮古馬 
宮古固有の在来馬で、県の天然記念物に指定されている宮古馬。日本の在来馬の中で最も数が少ないといわれている。

 
写真説明・
宮古馬やポニーの乗馬体験ができる=4月29日、下里の山中地区にある荷川取牧場


top.gif (811 バイト)

池間島で清掃活動「美ぎ島オトーリ」に60人参加

 「美ぎ島(かぎしま)オトーリ、池間で回します」−。月に一度、宮古島の環境美化活動を展開する宮古青年会議所(宮古JC、砂川拓也理事長)の「美ぎ島オトーリ二〇〇六」が三十日、池間島を皮切りにスタートした。JC青年部をはじめ、商工会議所や観光協会の青年部、池間小中学校の生徒や地域住民など約六十人が参加し、ごみ袋を手に清掃活動に汗を流した。
 同会議所の清掃活動は今年で二年目。今年度第一回の活動を池間島の「お浜ビーチ」で実施した。ビーチではペットボトルや流木などの漂着ごみや発泡スチロールが多く、参加者たちはごみ袋片手に作業を進め、この日は約一時間の清掃で、二dトラック二台分のごみが集められた。
 砂川理事長は「ごみを集めるのは大事なことだが、ごみを捨てない環境をつくることも大事だと思う。この活動が一種の啓発活動になれば意義深い」とあいさつ。宮古JC街づくり委員会の根間強委員長は「宮古島をきれいにしたいという参加者の意識の高さがうかがえる。皆さんの協力の下、これからもっと活動を広げていきたい」と話した。
 今後は十一月までに城辺、上野、下地、伊良部の四地区や多良間村で美化活動を行い、美化意識の向上に努めていく。

  写真説明・流木やペットボトルの漂着ごみなどが袋いっぱいに集められた=30日、池間島のお浜ビーチ

top.gif (811 バイト)

   格差社会の是正など訴え/「宣言」「増税撤回決議」採択
メーデー宮古地区祭典

 第七十七回メーデー宮古地区祭典(主催・同実行委員会)が四月二十九日、連合宮古地協前広場で開催された。自治労連宮古島市職労、自治労宮古島市職労、県職労宮古支部をはじめとする労働組合員百人余りが参加し、ガンバロー三唱で結束。▽安心して暮らせる社会実現への安全対策確立▽格差社会の是正▽下地島空港の軍事利用反対−などを訴える「メーデー宣言」と、「所得税と住民税の定率減税を廃止する、いわゆる『サラリーマン増税』の撤回と、働く者の視点からの税制改革を求める特別決議」を採択した。
 主催者を代表して同実行委員会委員長の根間修連合沖縄宮古地協議長代理は「企業はパートや臨時職員を増やして業績を回復しており、ますます格差社会は広がっていく。きょうのメーデーで、各単組ごとの団結・交流を深めて」とあいさつ。連合沖縄の根間積副会長は労働環境改善などを訴えた上で平和問題にも言及し、普天間基地の辺野古移設反対を強調した。
 来賓で宮古島市の下地学助役、労働金庫宮古支店の新城哲巳支店長、宮古労働基準監督署の並里智浩署長らも登壇し、主席者らを激励した。
 引き続き県職労宮古支部の奥浜正信書記長が決意表明に立ち、「団結の力で労働環境を変えていくため共に頑張ろう」と呼び掛けた。

  メーデー 一八八六年五月一日、アメリカ・シカゴの労働者たちが八時間労働を求めて立ち上がったのが起源とされる。▽労働者の社会的地位向上と権利の拡大▽人権・労働基本権の確立−などを目的として、「労働者の祭典」と呼ばれる。五月一日の開催が通例だったが、近年は大型連休前に行う地域も増えている。
 
 写真説明・ガンバロー三唱で団結を誓い合う参加者ら=4月29日、連合沖縄宮古地協前広場

top.gif (811 バイト)