200平成18  22 土曜日

あす号砲 新市初、トライ開会式感動のゴールへ
     出場1500人健闘誓う

 第二十二回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古島市など)の開会式とワイドーパーティーが二十一日夜、宮古島市総合体育館で開催され、エントリーした千五百人の選手たちが、二日後に控えたレース本番を前に、互いの健闘を誓い合った。前回大会優勝の松丸真幸選手(31)=茨城県=が「私たち選手一同は、宮古島の自然の中で走りきり、完走することを誓います。タンディガータンディ(ありがとう)」と選手宣誓した。ワイドーパーティーでは県出身の人気デュオ、D−51(ディー・ゴー・イチ)のミニライブやトライアスロンの映画「太陽(てぃだ)」のダイジェスト版上映が行われ、大会ムードを盛り上げた。

 レース本番の号砲は、あす二十三日午前七時三十分。下地字与那覇の前浜ビーチでのスイム3`を皮切りに、池間島、来間島を含めた島内を一周半するバイク155`、フルマラソンのラン42・195`の総距離200・195`。制限時間の午後九時三十分までの十四時間、選手たちの熱い戦いが繰り広げられる。今大会のテーマは「ともに競い ともに讃え みんな輝け宮古島」。
 大会には四十七都道府県すべてと海外十一カ国・地域の五十六人を含め千五百人がエントリーしている。地元宮古からのエントリーは七十九人(男性六十七人、女性十二人)。
 開会式で伊志嶺亮大会長(宮古島市長)は「今大会から昨年十月一日の市町村合併により誕生した宮古島市が主催となり、新市として初めての開催となる。実行委員会としては安全な大会運営に向け、多くのボランティアとともに万全の態勢でアスリートを迎える準備を整えた。アスリートの皆さんにとって長くつらい一日となると思う。自分の体力と相談しながら、無理のないレース展開に心掛けてほしい。宮古島市民は過酷なレースに果敢に挑むアスリートの皆さんに沿道から惜しみない声援を送る。素晴らしい思い出に残るレースになることを祈る」と激励した。
 稲嶺恵一知事(牧野浩隆副知事代読)は「自己の限界に挑む皆さんの白熱したレースは必ずや見る者を感動させるでしょう。この機会に地域のボランティアと交流の輪を広げていただき、ぜひ宮古島の自然の美しさや伝統文化にも触れ、心に残る大会にしてほしい」とあいさつした。
 開会式に引き続き開かれたワイドーパーティーでは用意された宮古そばなどの郷土料理を食べながら、互いの健闘を誓い合っていた。D−凾フミニライブは市陸上競技場に設置された大型ビジョンで生中継され、多くの若者たちが集まり盛り上がった。
(恩川順治)

 写真説明・開会式で選手宣誓する松丸真幸選手=21日、宮古島市総合体育館

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「トライ大会頑張って」/国内外の選手たちと交流
各小・中学校

  あす二十三日に開催される第二十二回全日本トライアスロン宮古島大会に出場する外国人選手や国内選手らを招いての交流会が二十一日、各小、中学校で行われた。子供たちは、完走を願って手作りの贈り物をプレゼントしたり、ゲームで楽しく交流したりして楽しいひとときを過ごした。

  久松小
 全日本トライアスロン宮古島大会に出場する米国の三選手とその家族らが、宮古島市立久松小学校(菅間雅子校長)の児童たちと交流した。児童らは「米国の文化を教えて」「完走してください」と激励。温かい励ましに選手らは笑顔で応えていた。
 同校を訪ねた選手はニコラス・ファブリズィオさん(30)、アーサー・マティセンさん(35)、ジョン・バンディさん(42)の三人。アーサーさんの妻ジェニファーさんも児童らと交流した。
 同校と選手の交流のきっかけは、ニコラスさんが同校でALT(外国語指導助手)として赴任したことがあるため。
 歓迎のあいさつで児童会長の砂川寛貴(ともき)君は「ぼくたちとの交流がレースで励みになればうれしいです」とレース当日の力走に期待を込めた。
 手作りの首飾りのプレゼントを受けた選手たちは「プレゼントありがとう。宮古に来ることができてうれしい。レースも頑張る」と児童たちの計らいに感謝していた。

  写真説明・手作りの首飾りをプレゼントされた選手たち=21日、久松小学校体育館

  久松中
 全日本トライアスロン宮古島大会に出場するアメリカやオーストラリアの選手と、宮古島市立久松中学校(大田敏盛校長)生徒の交流会が、同校体育館で行われた。生徒たちは手作りのメダルや色紙を贈り選手たちを激励した。
 同校を訪ねたのはアメリカのジョー・ボンネスさん(50)とダン・ムレイさん(38)、ジョン・ブランダーホーストさん(27)、オーストラリアのナデル・レッジさん(32)の四選手。
 生徒たちは「久松五勇士」を踊って歓迎。手作りのメダルや色紙も贈り、当日のレースで良い成績が収められるよう期待を込めた。
 この日の交流会ではじゃんけんゲームなどのレクリエーションも行われ、外国人選手と生徒たちが言葉の壁を越えた交流を楽しんでいた。
 藤原選手は十四回目出場のベテラン。「強い選手が多く厳しいレースになると思うが、チャンスがあれば優勝を狙いたい」と語った。
 塩野選手も宮古島合宿を行っており、「苦手のスイムを冬からみっちり練習し、バイク、ランとも力を入れた。三種目とも昨年より力は上がっている」。大会当日が誕生日で、「目指すは優勝。一生の思い出に残るレースにしたい」と笑顔を見せた。

 写真説明・じゃんけんゲームを楽しむ選手と生徒たち=21日、久松中学校体育館

  下地小
 宮古島市立下地小学校(与儀透校長)ではチーム台湾の選手たちとの国際交流会が行われた。同校でのトライアスロン国際交流会は初めて。児童と選手たちはボールを使ったゲームや三三七拍子の応援を一緒に楽しんだりとにぎやかなひとときを過ごした。
 交流会には選手九人とその家族四人の計十三人が訪れた。児童副会長の溝尻政太朗君は「ようこそ下地小へ。当日は全員が完走できるよう応援するので頑張ってください」とエール。選手たちは一人ひとり自己紹介しレースへの意気込みを話した。
 レクリエーションでは児童と選手たちがボールを使ったゲームに挑戦。歓声を上げながら和気あいあいと楽しんだ。男子児童による三三七拍子での応援には、選手たちも参加。一緒に音頭を取りながら交流会を盛り上げた。

 写真説明・ボールを使ったゲームで盛り上がった交流会=21日、下地小学校体育館

  下地中
 宮古島市立下地中学校(亀浜敏郎校長)ではトライアスロン宮古島大会に出場するチーム台湾の選手たちとの交流会が行われた。台中市立漢口國民中学校と姉妹校を結ぶなど台湾と交流を深めている同校とチーム台湾の選手との交流会は毎年恒例。交流会では生徒たちがオリジナルダンスで激励したほか、給食をともに食べるなどして交流した。
 交流会にはチーム台湾の選手と家族十三人が参加。質問タイムでは、生徒だけでなく選手たちも「将来、トライアスロンに参加したい人は?」と生徒に質問を投げ掛けるなど和気あいあいと交流した。各クラスごとに分かれて行ったレクリエーションでは、ドッジボールや野球などでさわやかな汗を流した。

  写真説明・円陣を組み気合いを入れる選手と生徒たち=21日、下地中学校体育館

 宮工高
 県立宮古工業高校(兼島信雄校長)は、トライアスロン大会に出場する韓国人選手らと同校生徒の交流会を同校体育館で行った。生徒たちはサタパンビンをプレゼントし「完走を目指して頑張って」と激励した。
 同校を訪れた選手は韓国のカン・ジョンギュさん(45)、ユ・ヒランさん(48)、リ・イクジュさん(45)、パク・ギルジャさん(45)、リ・ソンヨブさん(43)、キム・チェファさん(42)、ペ・イルハクさん(39)、ユン・ワンウンさん(36)、チャ・ヒョンスンさん(35)、チャン・サングンさん(35)の十人。アメリカのアール・メリックさん(25)、デレック・マクレランドさん(39)、マイケル・ロビショウさん(36)の三人が来校した。
 生徒会の村山強平会長は「ぼくたちもボランティアとして陰から応援しています。力強い走りと精神力で完走してください」と激励した。
 引き続きエイサーを披露し、外国人選手を温かく歓迎。選手たちは手拍子や歓声を送るなどして生徒たちの歓迎に感謝していた。

 写真説明・選手にサタパンビンをプレゼントする生徒たち=21日、宮古工業高校体育館

 城辺中
 宮古島市立城辺中学校(与那城高治校長)は全日本トライアスロン宮古島大会に新潟県から参加した選手十五人を同校に招き、交流会を開いた。選手らと生徒たちは、互いの地域の伝統芸能を披露して文化交流し、楽しい時間を過ごした。
 同校では、旧城辺町が新潟県板倉区との交流事業を実施していた縁で、同県の選手を招待。郷土芸能のレッスンタイムでは、選手たちが衣装を身にまとって気分を盛り上げ、大会本番さながらの真剣な表情で棒振りやエイサー、三線を練習した。
 また、同県の伝統芸能「鬼太鼓」の練習コーナーでは、生徒たちが選手の手ほどきを受け、文化交流の輪を広げた。
 参加した赤塚良和さん(58)は「皆さんの力が新潟の選手を後押ししてくれる。応援よろしく」と生徒たちに呼び掛けた。

 写真説明・生徒から棒振りの指導を受ける新潟県の選手=21日、城辺中学校体育館

 上野中
 宮古島市立上野中学校(普天間裕校長)の「トライアスロン選手交流会」が同校体育館でた。ハンス・ムエルバウアーさん(25)=ドイツ=、アンドリュー・スティールさん(26)=オーストラリア=、シルビア・ツァイカさん(27)=ドイツ=、ジョナサン・ベイヤーさん(31)=アメリカ=の四人が訪れ、生徒たちとゲームや踊りで楽しいひとときを過ごした。
 会では、選手の入場を全校生徒全員が手拍子で迎えた。一年生は「ソーラン節」の踊りを披露。二年生は手作りのサタパンビンと手紙を、三年生は手作りの横断幕をプレゼントした。
 招待を受けたベイヤーさんは「とても素晴らしいもてなしをありがとう。当日は完走目指して頑張りたい」と感謝し、意気込みを見せていた。
 下地愛香さん(三年)は「楽しく交流を深めることができたと思う。当日は、沿道で応援したり給水ボランティアで選手を励ましたい」と笑顔。

 写真説明・生徒と選手が交流を深め、楽しいひとときを過ごした=21日、上野中学校体育館

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完走向け「ワイドー」/トライパーティー/選手ら大張り切り
出会いと交流楽しむ

  第二十二回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古島市など)のワイドーパーティーが二十一日夜、宮古島市総合体育館で開かれた。あす二十三日の大会に出場する約千五百人の選手が一堂に会し、出会いと交流を楽しみながら大会当日の健闘を誓い合った。大会を支えるボランティアら大勢の関係者も会場入りし、大会に挑む選手たちを激励。県出身の男性デュオ「D−51」(ディー・ゴー・イチ)はライブを披露し、島最大のイベントを盛り上げた。

 パーティー会場では宮古そばなど郷土料理が選手たちに振る舞われたほか、大会のロゴマークをかたどった大きなケーキが登場し、参加者たちを喜ばせた。
 三回目の出場となる竹内勝さん(43)=愛知県=は「大会当日は無理をせずマイペースで楽しむ」と気負いはない。家族で来島した山上孝志さん(40)=熊本県=は「トライアスロンのキッズ教室に通っている娘たちに父のかっこいい姿を見せたい」と張り切っていた。
 地元から初参加の伊東広美さん(30)は「練習の時点でくじけそうになったが、大会を迎えることができてうれしい。完走目指して頑張る」とさわやかな笑顔を見せた。
 五回目出場の門脇澄江さん(49)=東京都=は「毎回ワイドーパーティーに参加しているが、年々選手のマナーが悪くなっているようで気になる」と指摘。七年間のトライアスロン歴の中で、ロングディスタンスは初挑戦という梅田真里さん(45)=東京都=は「時間内にゴールしたい。初めての宮古島は光がまぶしくて自然がとてもきれい」と印象を語った。
 謝花喜彦さん(36)=沖縄県西原町=は「個人競技の場合、結果はすべて自己責任。自分の力を試したい」と意気込みを見せた。
 終始和やかな雰囲気の中で選手たちは互いに乾杯を繰り返し、あすの大会に向けて闘志を高めていた。

 写真説明・大会当日の健闘を誓い合う選手たち=21日、宮古島市総合体育館

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歓迎ゲートが完成トライ選手たちにエール
城辺・上野庁舎前

 城辺庁舎前に歓迎ゲート、上野庁舎前に博愛ゲート「国際博愛の門」がこのほど完成し、トライアスロンムードを高めている。大会当日は、過酷なレースに挑む選手たちの背中を後押しする。
 城辺庁舎前は最後の種目ランのコース。限界に挑む選手たちを激励しようと、城辺支所地域振興班が中心となりゲートを設置した。保良の折り返しを目指す選手には「最後まで羽ばたけ!ストロングマン」のメッセージを、折り返しゴールへ向かう選手には「ワイドー!ゴールで輝くあなたの笑顔」のメッセージボードで背中を後押しする。
 沿道には職員が育てたキンセンカ三百鉢を配置。担当職員は「最後のランはきついが、最後にはゴールと笑顔が待っていることを胸に頑張ってほしい」とエールを送った。
 上野庁舎前の博愛ゲートは、軽貨物トラック二台分のソテツを使い装飾。万国旗やのぼり、沿道の花も合わせ鮮やかに仕上げた。職員は「リタイアせずに頑張ってほしい」と激励の言葉を送った。大会当日は子供たちの太鼓演舞で選手を盛り上げる。

 写真説明 上・城辺庁舎前の歓迎ゲート。ランに挑む選手の背中を後押しする=21日、城辺庁舎前
 写真説明 下・ソテツで装飾した博愛ゲート。当日は子供たちの太鼓演舞と合わせ大会を盛り上げる=21日、上野庁舎前

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男女優勝者に法被/トライ表彰式で贈呈
美術家の三澤さんデザイン

 アートでトライアスロンをサポート−。宮古島トライアスロン実行委員会(実行委員長・下地学宮古島市助役)は二十一日、宮古島市総合体育館で大会優勝者に贈呈される記念の法被とメダルをお披露目した。現代美術家の三澤憲司さんがデザインしたもので男子が太陽、女子が月をモチーフに作製されている。二十四日の表彰式で優勝者に贈られる。
 完走者用のTシャツのデザイン依頼を受けた三澤さんが、無償で法被とメダルの作製を実行委員会に持ち掛け実現したという。
 法被は男女とも青色。右肩には波、血の汗、涙を表す三つの水滴が、背中にはスイム、バイク、ランの三競技に挑む選手が合体したエネルギーあふれる姿が描かれ、芸術性の高いデザインとなっている。
 三澤さんは「何かできないか考えていた。アーティストはアートでボランティアすればいいと思った」と語り、「アートで大会や宮古島をプロデュースしたい」と今後も大会への協力を約束した。

 写真説明・三澤さん(中央)がデザインした法被とメダル=21日、宮古島市総合体育館

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   トライ大会出場の外国人選手を激励/ロータリークラブ

 全日本トライアスロン宮古島大会外国人選手激励会(主催・宮古島ロータリークラブ)が二十日、市内のホテルで行われ、大会に出場する外国人選手と地元の国際交流関係者や高校生ボランティアたちが親睦を深めた。激励会では英語や韓国語、ドイツ語、日本語などさまざまな国の言葉が飛び交う中、三線演奏やエイサー、韓国の踊りが披露されるなど国際色豊か。参加者たちは言葉の壁を越えて交流会ではにぎやかなひとときを過ごした。今大会には海外から十一カ国五十六人の選手が出場する。
 野津武彦会長は「言葉の垣根を越え友情を深めてほしい。大会当日は優勝を目指し頑張ってほしい」と健闘を期待した。激励会には外国人選手のほか、宮古高校国際交流グループや下地中台湾交流グループ、上野村ドイツ語教室のメンバーも参加。司会は国際部ボランティアに所属する下地晴香さん(宮高三年)、宮里夢子さん(同)、浜元優美さん(同二年)が務め英語で通訳しながら交流会を進行した。
 舞台ではアトラクションとして宮古に住むALTたちで立ち上げた「インターナショナルサンシンクラブ」が宮古島の伝統文化で歓迎したほか、パク・ビョンフン選手の妻キム・ヒョンヒさんが鮮やかな衣装で韓国の踊りを披露した。

 写真説明・言葉の垣根を越え交流会を楽しむ選手たち=20日、ホテル共和

 
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