2006年(平成18年)
4月20日 木曜日
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トライまであと3日、本番ムード高まる/外国人選手が続々来島
前回2位のパク選手ら
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子牛1頭47万3千円の高値/販売額は2億3千万円の大商い
4月肉用牛競り
宮古本島の四月期肉用牛競りが十九日、JAおきなわ宮古家畜市場で開かれ、子牛(生後十二カ月以内)一頭平均価格は四十七万三千四百六十六円(前月比三万一千八百六十四円高)の高値取引が成立した。平均のキロ単価は前月比百円高の千八百二円。成牛を含めた二〇〇六年度初めてとなる競り販売額は二億三千二百七十万四千百五十円の大商い。市場は最後まで活気づいていた。
今月競りには子牛四百七十九頭(去勢二百八十七頭、雌百九十二頭)が上場され、四百七十八頭の取引が成立した。性別でみる一頭平均価格は去勢が五十万一千五十一円と五十万円の大台に乗せている。雌も四十三万二千三百七十五円の高値。
子牛のみの販売額は二億二千六百三十一万七千円。最高値を付けた牛は六十九万四千五十円。
地区別の一頭平均価格をみると、去勢が▽平良四十八万四千三百四十六円▽城辺五十万八千四百十八円▽上野五十三万五千五百三十六円▽下地五十万六千八百九十八円▽伊良部四十七万九千百円▽多良間四十五万三千九百九十三円−となった。
雌は▽平良四十二万二千七十九円▽城辺四十三万五千七百六十一円▽上野四十四万二千十二円▽下地四十四万二百五十円▽伊良部四十二万一千七百五十円▽多良間二十八万七千七百円−だった。
成牛を含めた全体の上場頭数は五百二頭(去勢二百八十七頭、雌二百十五頭)で、五百一頭の取引が成立。一頭平均価格は四十六万四千四百七十九円だった。平均キロ単価は千七百十三円。
宮古地区の肉用牛競り販売額は前年度、二十九億五千万円の過去最高値を記録。〇六年度は三十億円を目指しており、目標達成に向けて好調なスタートを切った。
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迷鳥、ヒメコウテンシ飛来/池間島
県内では迷鳥のヒメコウテンシ(ヒバリ科)の一羽が十七日午前、宮古島市平良の池間島で確認された。ヒメコウテンシは、せわしく動き回り、イネ科の種子を食べていた。
東南アジアなどに越冬していた渡り鳥は、今の時期、北国へ向かう春の渡り期。来月上旬までに渡りのピークを迎える。
ヒメコウテンシは、くちばしは太くやや長い。胸の両脇に黒い斑があり、腹などの下面の淡い褐色などが特徴。体長一四aで、スズメ(体長一四・五a)よりやや小さい。
ヨーロッパの一部やモンゴルなどで繁殖し、中央アジアやインドなどで越冬する。日本では繁殖しない旅鳥または冬鳥。
飛来したヒメコウテンシは、暖かく、餌が豊富なことから当分の間滞在しそうだ。
写真説明・スズメよりやや小さいヒメコウテンシ=17日、平良の池間島(撮影・伊良部彌)
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県内初中国語指導助手 夏俊濤さんが着任/「宮古島滞在楽しみ」
下地小・中拠点に授業/伊志嶺市長「交流の柱に」と期待
宮古島市教育委員会(久貝勝盛教育長)が県内公立中学校では初めて採用した中国語の外国語指導助手(ALT)、夏俊濤(シャァ・ジュン・タオ)さん(25)=南京市出身=がこのほど来島し、十九日朝、宮古島市役所に伊志嶺亮市長を訪ね、着任を報告した。夏さんは「自分が学んだことを、実際に体験したい。このようなチャンスを頂いて、宮古島の人たちに感謝したい」と述べた。夏さんは下地小、下地中を拠点校として、徐々に範囲を広げていく。本格的な授業開始は九月ごろになる見通し。
拠点校となる下地中学校は現在、台湾の漢口國民中学校と姉妹校締結を結んでおり、ホームステイなどで積極的な国際交流活動を進めている。交流は市町村合併前の旧下地町時代から続いているもので、これらの交流実績が評価され、今年三月には西日本国際財団(新藤恒男理事長)の創立二十周年特別表彰「アジアkids大賞」を受賞した。
総務省が実施する「外国青年招致事業(JETプログラム)」を活用して来島した夏さんは、南京生まれで、北京の外交学院(大学)で四年間、日本語を専攻した。これまで二回の来日経験があり、今回が三回目だが、長期間に及ぶのは初めて。夏さんは「二回、日本に来たことはあるが滞在が短かった。今回はとても楽しみだ。自分が学んできたことを実際に体験してみたい」と話した。
伊志嶺市長は「本物の中国人の話す中国語に触れることができるのは、宮古の子供たちにとって大きなチャンス。お互いの文化の違いを認識し、国際理解が進むと思う。交流の大きな柱になること期待したい」と歓迎した。
夏さんは七月ごろまで、学校側と打ち合わせなどを行い、本格的な授業開始は二学期が始まる九月になる見通し。宮古島市の小中学校では現在七人のALTがおり、七月にはさらに二人増員し、計九人体制で外国語指導を手助けしていく。
写真説明・着任を伊志嶺市長に報告する夏さん(右)=19日、宮古島市役所
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市は調査、釈明を/塩素イオン濃度上昇問題
宮古島リハビリ温泉病院/原因指摘に反発
宮古島リハビリ温泉病院(奥原典一理事長)は十九日会見を開き、昨年、塩素イオン濃度が上昇した問題で、旧宮古島上水道企業団が問題の原因を同院の温泉排水と公表したことで損害を被ったとして宮古島市(伊志嶺亮市長)に対し、今後、科学的調査とその結果に基づく釈明を求めていく姿勢を明らかにした。また、市当局の誠意が見られない場合は、損害賠償請求訴訟も辞さない構えを示した。報道各社に対し伊志嶺市長は「塩素イオン濃度上昇の原因が温泉排水であるとは断定していない。専門家の協力の下、原因究明を検討していきたい」とコメントした。
会見には、奥原理事長のほか、垣花義夫理事、同院が調査を委託したことのある鹿児島県環境技術協会の田中健次郎企画開発部長、同院代理人の市川尚弁護士が出席。これまでの状況について「私たちを塩素イオン濃度上昇の元凶と決め付け、水源流域外排水の行政指導まで行い、有形無形の計り知れない損害を受けた」と不利益な立場に陥ったことを強調。市川弁護士は「根拠薄弱なデータに依拠して一私人を特定したことは問題」と指摘した。同院は市に対し、今後二カ月以内に公正な科学的調査を実施し、その結果に基づいた釈明を行うよう要望。十九日付で文書を発送したという。
取材に対し伊志嶺市長は「病院が関連法規を順守していることは当初より疑念を抱いていない。ただ、命の水を守るためには、原因が特定できるまで何もしないのではなく、可能な対策や協力、要請などはするべき」との考えを示し「(同院に対し)協議やお願いをしたことはあるが強権的な行政指導を行ったことは一度もない」と、病院側の言い分に認識の違いを示した。
写真説明・塩素イオン濃度上昇問題の科学的調査を市に求めるとして会見する(前列左から)市川弁護士、奥原理事長、田中企画開発部長、垣花理事=19日、平良ひまわり基金法律事務所
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10日間で141件検挙/春の交通安全運動期間中
宮古島署
ドライバーの意識一つで事故減に−。宮古島警察署(岸本亮署長)がまとめた「春の全国交通安全運動期間中」(四月六−十五日)の管内検挙件数で、酒気帯びや速度、信号無視、駐車違反など、前年に比べ全体的に三十八件減少し、期間中の十日間で百四十一件を検挙したことが十八日までに分かった。一人ひとりが意識して交通安全を守ることで事故は一つでも防げるだけに、ドライバーの自覚が問われている。
管内の検挙件数は期間中(十日間)のまとめによると、▽無免許六件(前年比プラス六件)▽酒気帯び五件(同マイナス五件)▽速度三件(同マイナス三件)▽信号無視二件(同マイナス三件)▽一時不停止二十件(同プラス二十件)▽駐車六件(同マイナス五件)▽携帯電話八件(同プラス四件)▽その他八件(同マイナス七件)▽シートベルト八十三件(同マイナス四十五件)−となっており、前年に比べて増加が目立ったのは一時不停止や携帯電話使用など。伊波興二交通課長は「一時停止や携帯電話使用の検挙件数が増加しているのは、基本的なルールを順守させる重点的な取り締まりを実施したことによる」と話した。
同期間中の事故件数は▽死亡ゼロ件(前年比プラスマイナスゼロ)▽重傷一件(同)▽軽傷二件(同)▽物件十件(同マイナス十二件)−と、増減数の変化は見られなかった。
伊波課長は「交通安全に対する皆さんの意識が高く、期間中の検挙数は前年に比べ減少できた。基本的ルールを順守することが事故防止につながっていく。特に飲酒運転には厳しく取り締まりを強化していく」と強い姿勢を見せている。
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