200平成18  18 火曜日

マティダ市民劇場 5万594人が入館/稼働率43%と平年並み/05年度実績
     開館10周年で記念事業実施へ

 今年五月に開館十周年を迎えるマティダ市民劇場(宮古島市文化ホール)の二〇〇五年度利用実績が十七日までにまとまった。入館者は前年度比一万一千八百三十九人減の五万五百九十四人、稼働率は平年並みとなる四三%だった。過去十年の平均稼働率は四六%で、稼働可能な日のほぼ二日に一日は稼働している割合。今年は六月に開催する合唱祭をはじめ映画祭、島の伝統芸能祭などの開館十周年記念事業を実施し、より地域に密着した劇場運営を展開する。

 マティダ市民劇場は〇五年度も例年同様に音楽や演劇、舞踊をはじめ式典など、さまざまな目的で利用された。月別の入館者数は▽四月=二千六百二十人▽五月=四千百七十人▽六月=五千六百十人▽七月=四千六十二人▽八月=四千百十三人▽九月=千九百四十二人▽十月=五千七百八十八人▽十一月=六千七百四十八人▽十二月=四千六百七十人▽一月=三千九百六人▽二月=二千四百四十五人▽三月=四千五百二十人―となっている。
 同館が〇五年度に稼働可能だった二百八十日に対し、稼働した日は百十八日。各月とも平年並みの稼働率だが、十一月だけは前年度同月比の稼働率九二%から五二%に落ち込んだ。昨年十月の市町村合併に伴う旧平良市の総合文化祭一般の部取りやめなどが原因。
 目的別の利用回数はそれぞれ▽音楽=十五▽演劇=六▽舞踊=二▽映画=九▽大会や式典=七▽講演や研修=八▽教室などの発表会=二十八▽その他=四十三―。全体の三六%の利用率を占めている「その他」はリハーサルが多いため。二四%を占めた教室などの発表会には、おゆうぎ会やピアノなどの音楽発表会も含んでいる。それ以外で多かった利用は音楽で全体の一三%だった。
 〇五年度の実績を踏まえて同館の奥平徳松館長は「地方劇場としては高い稼働率を保っていると思う。近代的な施設で行われる舞台芸術の数々が市民に定着してきた。多くの市民が劇場文化に対する親しみを持ってくれている」と話し、市民が足を運びやすくなった施設であることを強調した。
 開館十周年目の今年は三つの記念事業を展開する予定だ。六月二十三日に合唱際を開催。八月には映画祭、十一月には地域に根付く伝統芸能の再発見を目的とした伝統芸能祭を開催し、市民に劇場文化の良さをアピールしていく。
 マティダ市民劇場は九六年にオープン。八百九十二席がある。舞台の間口は十八bで奥行きは十四b、高さは八b。照明や音響設備も完備されている。園児や児童生徒をはじめプロのアーティストも利用する市民劇場として定着している。(山下誠)

 写真説明・05年度は5万594人が入館したマティダ市民劇場=平良字下里


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道路に応援メッセージ「落書きはやめて」
管理者の県 トライ事務局

 平良字西原内の道路二カ所に「ケッパレどさんこ」などと白いスプレーで書かれていることが十七日、分かった。今月二十三日に開催されるトライアスロン大会のバイクコースであるため、出場者への応援メッセージと思われるが、管理する県土木建築課は「県は落書きと認識している。このような行為はやめていただきたい」と呼び掛け。トライアスロン実行委員会事務局も同様の見解だ。
 問題のスプレー文字は二カ所で見つかった。真謝漁港近くの県道に書かれた文字は縦六b、横一b。もう一つは福山地区近くの同じく県道にあり、こちらの道路には「ケッパレどさんこファイト」と約十bにわたり白いスプレーで書かれている。
 県土木建築課によると昨年も同様のスプレー文字があったと言い、「スプレーは消えにくいということもあるのでやめてほしい」と話す。トライアスロン実行委員会事務局も「そのような事実があるのであれば、やめていただきたい」などと話している。

 写真説明
・白いスプレー文字で応援メッセージが書かれている=17日、真謝漁港近くの県道
 

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犯罪防止へ協力求める/少年指導委員に委嘱状
宮古島署

 少年の健全育成と風俗環境の浄化活動に力を入れる少年指導委員の委嘱状交付式が十七日、宮古島警察署(岸本亮署長)で行われた。岸本署長は「警察とも連携を取って、健全育成のためのサポートに協力していただきたい」と、委嘱状を手渡して少年の非行防止や犯罪防止への協力を求めた。
 委嘱された少年指導委員は平良悟さん(48)=平良字下里=、池城隆盛さん(52)=同=、砂川明男さん(54)=同=の三人。砂川さんは四期目、平良さんと池城さんは二期目を務め、いずれも再任。
 少年補導委員は、県の公安委員会からの委嘱で、▽少年を有害環境から守るための補導活動▽有害環境の浄化活動▽風俗営業者に対し、少年の保護のために法令で規制している事項を順守するよう協力要請─などを求める活動などが任務。毎月第三金曜日の「少年を守る日」やイベントごとに活動する。
 岸本署長は「少年非行を防ぐために少年係と連携して宮古島の子供たちの育成のために誇りを持って取り組んでいただきたい」とあいさつ。指導委員を代表して砂川さんは「地道な活動を通じて三人で力を合わせて、非行が起こらない環境づくりをしたい」と決意を述べた。
 少年指導委員が県で発足されたのは一九八五年二月。県内十四署で六十七人の少年指導委員が各地で活躍している。

 写真説明・委嘱状が交付された(右から)平良さん、池城さん、砂川さん=17日、宮古島警察署

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選手の安全確保 最優先トライ競技実施検討委
波浪警報発令でスイム中止
/デュアスロン競技も想定

 二十三日に開催される第二十二回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古島市など)の競技実施検討委員会が十七日、宮古島市総合体育館で開かれた。大会当日に波浪警報が発令された場合は選手の安全確保を優先しスイムを中止。ラン―バイク―ランのデュアスロン競技を採用することを確認した。過去にスイム競技が中止になったことはない。

 スイム実施の判断は、大会当日の午前六時四十五分から開かれる同検討委員会で気象条件などを調査して行う。
 波浪注意報が発令された場合は、波高、風速、視程、水温および潮流などの実情を考慮してスイム中止を決定する。また、暴風、高潮、大雨の各警報が発令された場合も中止となる。
 デュアスロン競技に変更された場合は、第一競技のランは宮古島東急リゾートを発着点に同市下地屋外運動場を周回する約六・五`のコースが設定される。選手はスイム計時記録ゲートで出場再登録を行い、午前八時三十分から競技を開始する。スイム競技の制限時間は同九時二十分。
 伊志嶺亮大会長は「デュアスロン競技になる場合を想定し、しっかり対策を考え、どのように運営するか検討しましょう」と呼び掛けた。

 写真説明・スイム競技が中止になった場合の対応などについて確認した競技実施検討委員会=17日、宮古島市総合体育館

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ごみ収集/ビニール系の分別を/市民団体が市に要請

 四月一日から始まったプラスチック、ビニール系ごみを「燃やせるごみ」とした収集方法について十七日、市民団体が市に対し、「突然の変更は、これまでの環境行政を著しく後退させるもの」とし、以前の分別収集に戻すよう要請した。対応した下地学助役は「要請の趣旨は理解できる。しかし始めてから二週間しかたっていない。経過を見ながら検討していきたい」と答えた。
 要請したのは宮古の水を考える会(下地美意子代表)、大浦の命とくらしを守る会(照屋盛会長)、宮古のゴミと環境を考える会(下地ひろみ事務局長)、コープおきなわ宮古(上西悦子理事)の四団体。
 要請で上西理事はプラスチック類の焼却処理について▽ダイオキシン発生などによる大気の環境汚染▽大量の焼却処理による燃料費の膨大化▽資源循環型社会に逆行▽ごみ減量に対する意識の低下―を指摘し、四月以前の分別収集に戻すこと、戻せない場合は理由を提示することなどを求めた。
 下地助役は「旧平良市では分別収集をしてきたが、処理(焼却)の段階で同じように処理してきた。合併し、四月からの収集をどうすべきか検討してきたが、影響がないという判断だった」と説明し、経過を見守っていくという姿勢を示した。
 市民団体のメンバーは「焼却処理する現状は理解している。しかし今後のことも視野に入れながら、市民の意見を聞きながら行政を進めてほしい」と求めた。これには下地助役も同調し、「市民の議論を聞きながら、対応していきたい」と話した。

 写真説明・下地助役(左)にごみ分別収集について要請する市民団体のメンバーら=16日、宮古島市役所

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   「自信持ち世界目指せ」/吉武さん講話/サッカー技術講習会

 サッカーの二〇〇六年度第一回技術講習会(主催・宮古サッカー協会)が十六日午後、宮古高校などで行われた。日本サッカー協会ナショナルトレセン九州チーフの吉武博文さんが指導役と講師を務めた。高校生や父母、指導者を対象とした講習会で吉武さんは「自信さえ持てば、この島からでも世界を目指せる」と話し、選手、指導者それぞれが意識を高く持つことの重要性を強調した。
 この日は午後五時から平良中学校体育館で技術指導が行われた。小学生から高校生までの児童生徒が参加し、ミニゲーム方式の中でパスワークの基本やシュートに至るまでのゲームの流れを徹底して指導した。
 午後七時からは宮古高校で講習会が行われ、吉武さんが講話。吉武さんは「まず、自分を知る。そして相手を知る。さらに皆さんが住んでいる宮古島の良さを知ってほしい」と話した。「自分を知ることで、何をすれば良いのかが見えてくる」と強調し「ここで皆さんがやっていることは、世界でやっていることと何ら変わらない。自信を持てば、この島からでも世界を目指せないことはない。日本のトップでも世界でも、手が届くところにあることを実感してほしい」と話し、講演参加者それぞれの意識改革を求めた。
 宮古島の印象については「これほど人々が協力し合う姿は、他の地域では見られない。母親なら子供たちの強い体づくりの手伝い、サッカー協会ならJリーグ選手を三年に一度は出すなどという目標を立てて頑張ってほしい」と話していた。

  写真説明 上・吉武博文さん

 写真説明 下・吉武さんの講話を聞く高校生を含むサッカー関係者=16日、宮古高校

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