200平成18  17 月曜日

「特勤手当」を見直しへ/「手厚い支給」にメス?
     行革の一環で宮古島市

 宮古島市(伊志嶺亮市長)は今年度、消防手当や火災出動手当など危険や不快、困難を伴う業務に従事した職員に支給する特殊勤務手当の見直しを検討する方針だ。市の特殊勤務手当は、広報事務や市税の賦課調査など「通常業務」と指摘される業務も支給対象としているため、一部の関係者、市民の間では「手厚い」との批判がある。市の幹部は見直しについて歳出抑制による行財政改革を強調。「見直せる部分は見直す」とし、民間と比較して「手厚い」と言われる同手当の見直しに取り組む考えを示した。

 市の特殊勤務手当は管理職を含まない職員が支給対象で、手当項目は徴税や税務、保育士、台風時勤務、広報、消防、潜水など十五項目だが、市民の間ではあまり知られていない手当だ。今の手当内容は旧町村には存在しなかった手当も含まれており、これは市町村合併時に旧平良市の条例に準じたことが要因に挙げられる。
 徴収手当は市税の徴収や滞納整理を行う職員には月額五千円が支給されるが、市税の賦課調査や納税業務に従事する内勤事務職員にまで月額四千円が税務手当として支給対象となる。税務手当は合併前の旧町村には支給されていなかった手当だという。旧町村出身のある職員は「個人的に、この手当はいらないと考えている」と話した。
 このほか、福祉事務所に勤務する職員で、社会福祉事務に従事する現業や指導監督を行う職員のうち、市長が認める職員に支給される福祉事務従事手当は月額五千円、暴風雨勤務手当は一時間千円の手当となる。公共用地の取得、物件の移転、または権利の保障に関する交渉事務を行う職員には月額二千円が支給され、「通常業務」と指摘される広報手当には月額三千円が付く内容だ。
 市幹部は「特殊勤務手当については必要な部分も多い。ただ、今の宮古島市は財政的にゆとりがない。見直せる部分は見直していきたい」などと話し、歳出抑制のためにも廃止を含めた見直しの必要性を強調した。
 宮古島市職員の特殊勤務手当に関する条例によると、一カ月のうち所定勤務日数の八割以上勤務したときに全額支給されるが、十五日以上勤務に従事しない職員は対象外となる。同手当を受ける職員は、その勤務に従事したという報告書を所属長を経て伊志嶺市長に提出することが義務付けられている。  (山下誠)

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将棋の楽しさ再発見/52人参加 宮古毎日杯全宮古将棋大会

 第十回宮古毎日新聞社杯争奪全宮古将棋大会(主催・宮古毎日新聞社、主管・宮古将棋クラブ「将龍会」、後援・宮古地区小学校長会、宮古地区中学校長会)が十六日、宮古島市中央公民館で開催され、A級(一般)に八人、B級(中・高校生、一般初心者)に二十二人、C級(小学生以下)に二十二人の計五十二人が参加し、熱戦を繰り広げた。
 開会式で宮古毎日新聞社の松原清吉編集局顧問は「粘り強く頑張り大会を盛り上げ、相手に気合い負けしないよう挑んでほしい」と参加者たちに呼び掛け。将龍会の平出雅也会長は「小中高生のうちに将棋の楽しさを学び、それを通じてマナーを身に付けてください」と話した。
 同大会は、日本古来の伝承文化である「将棋」を通し、健全な精神と豊かな人間形成の育成および将棋愛好者の底辺拡大を図ることが目的。今回は第十回の節目を記念し、一般の参加枠が設けられた。

 
 写真説明・52人が参加し、熱戦を繰り広げた将棋大会=16日、宮古島市中央公民館
 

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松川幸司さんA級制す/B級 渡真利さん C級 川満君V
第10回宮古毎日杯争奪全宮古将棋大会

 第十回宮古毎日新聞社杯争奪全宮古将棋大会(主催・宮古毎日新聞社、主管・宮古将棋クラブ「将龍会」、後援・宮古地区小学校長会、宮古地区中学校長会)が十六日、宮古島市中央公民館で行われ、将棋愛好者たちが頭脳戦を展開した。第十回の節目を記念し今回初めて設けたA級(一般)では、松川幸司さん(25)が優勝。B級(中・高校生、一般初心者)では渡真利正次さん(52)、C級(小学生以下)では川満彬愛君(下地小六年)がそれぞれ制した。

 同大会にはA級に八人、B級に二十二人、C級に二十二人の計五十二人が参加。各級とも予選リーグを行い、三十五人が決勝トーナメントに進んだ。将棋盤を挟んで向かい合った参加者たちは、真剣な表情で対戦。一手一手に神経を集中させ、将棋盤上でそれぞれの戦術を繰り広げた。
 A級決勝では、松川さんと松川さんの将棋の恩師である友利克成さんが対戦。インターネットの将棋対戦で毎日腕を磨いているという松川さんが「王手」を取り、師弟対決を制した。中・高校生と一般の初心者が出場したB級では、子供たちが大人に交じって大奮闘。将棋歴の長いベテラン勢が一、二位を占める中、平良中一年の与那覇力斗君が三位に入るなど健闘を見せた。C級では、川満君が予選リーグから順調に勝ち進み、全勝で初優勝に輝いた。
 結果は次の通り。(敬称略)
 【A級】▽優勝=松川幸司▽準優勝=友利克成▽三位=比嘉功誠
 【B級】▽渡真利正次▽準優勝=平良是守▽三位=与那覇力斗(平良中一年)
 【C級】▽優勝=川満彬愛(下地小六年)▽準優勝=下地一毅(東小六年)▽三位=前川賢一(下地小五年)・体を養い、地域における卓球競技の底辺拡大、技術向上を図るのが目的。
 

A級(一般の部)優勝
松川 幸司さん(25歳)

B級(中・高校生・一般初心者)優勝
渡真利正次さん(52歳)

C級(小学生以下の部)優勝
川満 彬愛君(下地小6年)

 「恩師の友利先生とは互角で戦えると思っていました。勝ててうれしいです」とA級(一般の部)で優勝した松川幸司さん(25)。今回のA級出場者の中で、最年少の優勝となった。決勝で対局した相手は、松川さんが小学生のころ通っていた将棋クラブの恩師。将棋を本格的に始めたきっかけもこのクラブに出会ってからだという。
 現在は趣味として毎日、将棋のインターネット対局をするなど、日々腕を磨いており、今大会で優勝をつかみ取った。「将棋は勉強した分だけ勝負に勝てるようになるから楽しい。優勝賞品の航空券で沖縄本島の大会に出場しようと思う。全国大会にも出場したい」と意気込みを見せた。


 「みんな強かった。たまたま勝たせてもらっただけです」と謙虚に優勝の感想を話す渡真利正次さん(52)。中・高校生、一般の初心者が参加したB級を制した。
 将棋との出会いは十五歳のころ。友人に教わり、次第に将棋の面白さにはまっていった。県外で働いた後宮古へ戻り、将棋道場へ通うなどして着実に力を付けていった。「将棋を指していると、他のことを何も考えず集中できる。相手の戦術も見ながら対局するのが楽しい。いい気晴らしになっています」と、将棋の魅力を話した。
 今後の目標は一般の上級者が参加するA級で勝つこと。「ぜひA級に出場し上を狙いたい」と意欲は十分だ。


 二十二人が参加したC級(小学生の部)で初優勝した川満彬愛君(下地小六年)。順調に勝ち進み、予選、決勝トーナメントともに全勝。「みんな強かったけど頑張った。負けそうな時もあったけど、優勝できてうれしい」と笑顔を見せた。
 いとこに誘われたのをきっかけに将棋を始め、「自分で面白がってやっていくうちに強くなった」とめきめきと力を付けていった。将棋の好きなところは「『飛車』でコマを取るとき」。相手のすきを突いてコマを狙い取る瞬間が好きだという。
 将来の夢はプロの棋士で、「もっと強くなって世界一強い将棋のプロ棋士になりたい」と目を輝かせた。


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優待・招待選手第一陣が来島 俳優の峰岸さんら 「ベスト尽くす」
トライアスロン宮古島大会まで6日

 二十三日に開催される第二十二回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古島市など)に出場する俳優の峰岸徹さん、天宮良さん、歌手の古代眞琴さんが十六日、来島した。三人は特別優待・招待選手で、トライアスロンをテーマにした映画「太陽(てぃだ)」のPRを兼ねて例年より早く宮古入り。今後、国内外の有力選手が続々来島し、レースに備える。
 三人は同日夕、映画の試写会の舞台あいさつにプロデューサーの西初恵さん、小田大河監督とともに参加し、市民らに完成を報告した。
 六回目の出場に峰岸さんは「期待と不安でドキドキしている。練習不足を取り戻し、ベストを尽くしたい」と意気込みを語った。
 天宮さんは「トレーニング不足。完走できるよう頑張る」、古代さんは「この映画を作るために二十年間宮古に通ったような気がする。感無量だ」と映画の完成を喜んだ。
 十九日には韓国のパク・ビョン・フン選手ら海外からの招待選手、二十日には昨年覇者の松丸真幸選手ら国内の招待選手が来島する。

 写真説明・招待選手第一陣で来島した(左から)古代さん、峰岸さん、天宮さん=16日、宮古空港

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佐良浜が貫録のV女子は北が混戦制す
春季中学生バレー

 第二十四回春季中学生バレーボール大会(主催・宮古バレーボール協会)が十五、十六の両日、佐良浜中学校体育館で行われ、男子四チーム、女子六チームが熱戦を繰り広げた。男子は三月の九州大会で準優勝した佐良浜が他を圧倒して貫録の優勝。実力拮抗の女子は北と平良が決勝で対戦し、北が平良を振り切った。
 佐良浜男子は九州大会後には九州や関東の強豪校との合宿に参加。合宿後、初めての大会を優勝で飾り、仲間智監督は「選手たちは相当自信を深めている。全員が全国大会優勝という目標に向かって意識が高まっている」と成長を評価。上地将貴主将は「練習のときから声を出すことなど、合宿で学んだものは多かった。あと二回の県大会は確実に優勝したい。夏の九州大会では優勝して全国大会に出たい」と力強く話した。
 女子で混戦を制した北は、予選リーグではフルセットの末に敗れた平良に雪辱を果たしての優勝。友利愛佳主将は「互いに励まし合い、最後まであきらめずに全員バレーで勝てたのがうれしい。この優勝を生かして、県大会でも上位を目指したい」と笑顔を見せ、奥平寿仁監督は「コーチや父母の応援と、選手の頑張りあっての優勝。油断せず力まず、県大会でもこの勢いで一試合ずつ頑張りたい」と語った。
 試合結果は次の通り。
 ▼男子
 ▽佐良浜2(25―5、25―6)0平良▽伊良部2(25―21、25―17)0上野▽佐良浜2(25―2、25―14)0上野▽伊良部2(25―16、25―13)0平良▽平良2(25―16、18―25、25―12)1上野▽佐良浜2(25―8、25―16)0伊良部
 ▽優勝=佐良浜(3勝)▽二位=伊良部(2勝1敗)▽三位=平良(1勝2敗)
 ▼女子
 【予選リーグA】▽佐良浜2(25―6、25―6)0下地▽下地2(26―28、25―10、25―21)1久松▽佐良浜2(25―3、25―12)0久松【予選リーグB】▽平良2(27―25、19―25、33―31)1北▽平良2(25―22、16―25、25―15)1伊良部▽北2(25―17、25―20)0伊良部【準決勝】▽北2(25―22、25―11)0佐良浜▽平良2(25―6、25―16)0下地【三位決定戦】▽佐良浜2(25―10、25―0)0下地【決勝】▽北2(25―23、25―18)0平良
 ▽優勝=北▽二位=平良▽三位=佐良浜

 写真説明 上・男子で実力の高さを見せ優勝した佐良浜のメンバー=16日、佐良浜中学校体育館

 写真説明 下・女子で混戦を制した北の選手ら=16日、佐良浜中学校体育館

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   感謝込め扇子を供養/藤間流凰太郎会開設40周年
門下生一堂に節目祝う

 けいこ場開設四十周年の節目を迎える日本舞踊藤間流凰太郎会(藤間凰太郎師匠)は十五日、使い古した扇子を供養する「古扇報賽祭」を宮古神社で行った。祝詞が読み上げられた後、破れたり古くなった扇子はたき上げられ供養された。藤間師匠は「踊りでお世話になっている扇子に感謝の気持ちを込めた。また新たな気持ちで精進していきたい」と話し、けいこで使用した扇子に感謝した。また下地地区のホテルで四十周年を祝う祝賀会も行われ、凰太郎師匠の門下生たちが一堂に会し節目を喜んだ。
 藤間流凰太郎会では、これまでに三十四人の名取りと五人の師範が誕生。現在は約六十人の弟子たちが日本舞踊や作法を学んでいる。けいこでは、子供たちが行儀の良い女性に育つよう踊りだけでなく礼儀作法についても教えているという。
 凰太郎師匠は「なじみのない日本舞踊を根付かせるのに苦労した。衣装も手作りで、最初の二十年間はすべてが手探りだった」と振り返りながら、「これからも本物を見せる意気込みは忘れない。孫弟子たちを育てるのが今後の楽しみ」と意欲を見せた。
 祝賀会では島外で活躍する名取りたちも駆け付け、四十年の節目を祝福。これまでの歩みを振り返りながらにぎやかに祝った。

  写真説明 上・感謝の気持ちを込め、使い古した扇子をたき上げ供養した=15日、宮古神社

 写真説明 下・門下生が一堂に会し、40周年の節目を祝った祝賀会=15日、宮古島東急リゾート

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