200平成18   水曜日

151社を指名停止県発注談合問題県指名停止審査会で決定
      最長6カ月の処分/宮古関係9社は3カ月


 【那覇支局】県発注工事をめぐる談合問題を受け、県土木建築部(首里勇治部長)の指名停止審査会が四日、県庁で開かれ、公正取引委員会から排除措置命令を受けた特A企業百五十一社に対し、三カ月から六カ月の指名停止処分とすることを決定した。きょう五日から一斉に指名停止となる。また、宮古関係と思われる九社の期間は三カ月間となった。

 今回の談合問題に対する処分内容を発表した首里部長は「このような事態となり、誠に遺憾。今後とも入札・契約制度の透明性、公平性の確保、競争性向上に努めるとともに、関係者に対する指導を徹底し、再発防止に努めたい」との見解を示した。
 今後、県は公取委の処分が確定する六月以降に営業停止処分(十五日)についても課す方針となっている。
 今回、県が指名停止処分とした百五十一社のうち三年以内の贈賄または独占禁止法違反、一年以内のそのほかの指名停止処分のあった企業六社に対しては最長の六カ月間の指名停止処分とした。
 また、労災上のけがなどで一年以内に一カ月未満の指名停止処分があった企業二社については、指名停止期間を四・五カ月とした。
 残りの百四十三社はすべて三カ月の指名停止処分で、宮古関係と思われる九社もその中に含まれている。県は今後、今回の措置内容を国や市町村にも通知する。
 今回の処分に伴う宮古島市の対応について、平良富男建設部長は「今後、県から通知が届くと思うが、指名停止を受けた企業に対する対応策はまだ決まっていない。しかし、今回の処分は四月から三カ月間で、その期間の発注はほとんどなく、市の工事発注は九月ごろからになるので、影響はないと思う」と述べた。
 三月二十九日に公正取引委員会の排除措置命令を受けた百五十二社のうち、一社が現在は入札参加資格登録を行っていないため、県はその一社を除いた百五十一社に対して処分を決定した。
 今回、指名停止処分の対象となった宮古関係と思われる九社はすべて公取委の排除措置命令を受けており、九社のうち課徴金の対象となった八社の合計は二億四千八百二十六万円。さらに県に支払う違約金(損害賠償金)は最大で八億二千七百五十三万円となり、課徴金と違約金の合計は最大で十億七千五百七十九万円となっている。

 写真説明・151社の指名停止処分を決定した県土木建築部の指名停止審査会=4日、県庁

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介護職辞令を拒否給与引き下げに反発
伊良部支所の職員12人/市社協「合併で平準化に決定」

 宮古島市社会福祉協議会(奥平玄孝会長)が三日、伊良部支所の訪問介護(ホームヘルパー)・居宅介護支援・訪問入浴・通所介護(デイサービス)の四事業などで働く介護職員計十五人に新たに介護職辞令を交付しようとしたころ、このうち十二人が辞令を拒否した。

 職員らは拒んだ理由について「旧伊良部町時代に、公務員の給与に準じるとして採用された。宮古島市社協の大幅な給与削減には納得できない」と反発。同協議会は「旧五市町村社協の合併協議会では、五つの社協が合併した場合は、格差のある給与は平準化すべきと決めた。先月開かれた宮古島市社協の理事会では、速やかに平準化すべきとの給与改定案が決議された」と述べ、伊良部の介護職員の反発に首をかしげながら理解を求めている。
 同支所を含めた五つの法人支所の職員と臨時職員を除いた介護職員数は、伊良部が十五人、平良が五人、城辺が一人。上野と下地が共にゼロ。
 先月三十日に開かれた同協議会の理事会では、給与平準化を審議。最高給与額を十八万二千円と決めた。この給与額が適用される介護職員は、伊良部が十三人、城辺が一人。
 伊良部の介護職員の一人は「これまで二十八万円余の給与をもらった人が、十八万二千円になる。十万円も引き下げるやり方はひどい」と反発し、「いろんな内容を検討してから裁判を考えたい」と語った。
 同協議会の嵩原史也事務局長は「伊良部の介護職辞令交付の拒否を聞いて驚いている。給与の平準化に理解してほしい」と語った。

 
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安全なまちづくりに感謝/内間さん、来間島自警団に表彰伝達

 犯罪のない安全・安心な地域づくりへの活動に貢献したとして、ちゅらうちなー安全なまちづくり推進会議から表彰を受けた内間豊慶さんと来間島自警団(砂川富増団長)に四日、伊志嶺亮宮古島市長が賞状を伝達した。伊志嶺市長は「観光客や住む人にとって安全なまちづくりを率先していることに感謝する。これからも先頭に立ち、取り組んでほしい」と激励した。
 内間さんは二〇〇四年に宮古島地区少年補導員の委嘱を受け、それ以来、街頭補導活動など少年の非行防止や健全育成に努めている。添道自主防犯パトロール隊を結成し、自転車による地域パトロールや老人と子供たちが参加するイベント企画などが評価された。
 来間島自警団は〇三年に設立。観光客増加に伴い車上狙いの被害に遭う観光客が多発していることなどから、住民たちが下地駐在所と連携を取りながらパトロール活動を実施している。犯人の逮捕に貢献するなど、防犯と検挙に多大な功績があったとして表彰された。
 内間さんは「ありがたい表彰。感謝の気持ちをこれからの活動に代えてまい進していきたい」、来間自警団の砂川団長は「夢にも思わないプレゼントであり、素晴らしいこと。これからも宮古島のために一生懸命頑張りたい」と、それぞれ喜びと意気込みを見せた。
 同席した宮古島警察署の岸本亮署長は「日々の積み重ねのたまもの。これからも安全で安心なまちづくりのために努力をお願いしたい」といっそうの協力を求めた。

 写真説明・伊志嶺市長から賞状を伝達された内間さん(左から2人目)と来間島自警団の砂川団長(同3人目)。右は岸本署長=4日、宮古島市役所

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北欧から交換留学生ホームステイで宮高に通学
リヌス君 マイヤさん
  「日本語学びたい」

 YFU日本国際交流財団が実施する高校生の交換留学事業として、スウェーデンからエンドール・リヌス君(18)、フィンランドからオーマン・マイヤさん(18)が来島し、四日、伊志嶺亮宮古島市長を表敬訪問した。二人は来年一月までホームステイし、日本や沖縄・宮古の文化を学ぶ。四月七日からは県立宮古高校に通い、二年生とともに授業を受ける。宮古での長期滞在留学は初めてで、二人とも「日本語や日本の文化を学びたい」と意欲を見せた。
 伊志嶺市長は「一年間、日本や沖縄の文化についてたくさん学んでほしい」と話し二人を歓迎。久貝勝盛教育長は「日本語や宮古に関する知識、情報を得ながら楽しい学校生活を送ってほしい」とエールを送った。
 宮古島と気温差が二十度近い北欧から来島したリヌス君、マイヤさんは「暑すぎる」と全く違う環境に驚いている様子。この時期はスウェーデンは気温五度、フィンランドはマイナス五度ほどだという。リヌス君は「宮古島は美しい島。興味がある。日本語に関心があるので自分の国とは違ったことをいろいろ体験したい」と、意気込みを見せた。マイヤさんは「宮古島の人は優しい。この
島の海で泳ぎたい」と話した。
 YFU(Youth For Understanding)とは、一九五一年にアメリカでスタートした高校生の交換留学を促進する組織で、現在は世界五十数ヶ国に組織がある。日本では一九五八年からこれまでの四十八年間に、二万八千人以上の相互交換留学を実施してきている。宮古では毎年二、三人の生徒が海外へ留学している。

 写真説明・YFU日本国際交流財団の交換留学事業として来島したマイヤさん(左から2人目)とリヌス君(同3人目)=4日、宮古島市役所

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事故ない宮古づくりへ12人に委嘱状伝達
県交安推進員交安モニター

 宮古島警察署(岸本亮署長)は四日、宮古管内の県交通安全推進員十人と交通安全モニター二人に大平修県警本部長からの委嘱状を伝達した。任期は二年。推進員は街頭での交通安全指導や広報活動、警察への協力などを行い、交通事故防止や地域の交通安全意識高揚を図る。交通安全モニターは住民の意見や要望を聞き、交通安全対策の効果的な運用につなげる。岸本署長は「事故のない宮古島市づくりのため尽力することを願う。皆さんの力を貸していただきたい」と述べ、警察と一体となった交通安全への取り組みを求めた。
 交通安全推進員は、交通事故防止と交通安全意識の普及高揚を図ることを目的に配置されるもので、県内では二百五十四人が県警本部の委嘱を受けた。交通安全モニターは県内で三十三人が委嘱を受けた。
 黒島正夫宮古島地区交通安全協会会長は「皆さんと共に力を合わせ、宮古島から交通事故がなくなるよう頑張っていきたい」と意欲を見せた。
 委嘱を受けた交通安全推進員、交通安全モニターは次の皆さん。(敬称略)
 【交通安全推進委員】▽川満長英▽下地勇徳▽久高實▽福里治▽上地善久▽具志堅忠夫▽上里明通▽親泊宗二▽砂川昌信▽宮里敏男
 【交通安全モニター】▽根間正三郎▽久貝陽子

 写真説明・県交通安全推進員と交通安全モニターに岸本署長(右)から委嘱状が伝達された=4日、宮古島署


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