200平成18  29 水曜日

任期中の実現に決意/新ごみ処理場、葬祭場で市長
/市議会一般質問

 開会中の宮古島市議会(友利恵一議長)は二十八日、一般質問の最終日を行った。この中で伊志嶺亮市長は、着工のめどが立たない新ごみ処理施設と葬祭場建設について「任期中にしっかりと取り組みたい」と明言し、市長在任中の実現に向けて意欲を示した。池間雅昭氏の質問に答えた。市議会はきょう二十九日、最終本会議を開き、当局提案の二〇〇六年度一般会計補正予算案や注目される「助役二人制」導入案など審議する。
 新ごみ処理施設について池間氏のほか、富永元順氏も質問。環境施設整備局の狩俣博三参事は「用地について四カ所を候補に選定し、一番条件の良い川満部落の皆さんと話し合いを続けている」と、現在は用地選定作業に全力を上げていると強調。その上で「予定通り進めば平成二十三年度の供用開始を予定している」とした。
 新ごみ処理施設と葬祭場という大型事業のめど付けを求められ、伊志嶺市長は「用地の選定に一生懸命取り組んでいる。任期中にしっかりと取り組みたい」などと述べ、在任中の着工に意欲を示した。
 県立宮古病院の移転新築については下地学助役が「早期建設に向けて要請を続けたい」と答えた。
 助役二人制導入案について伊志嶺市長は「新しい宮古島市を築いていくためには助役二人は必要な制度。市民に問うて賛同してもらい、議会にも理解を得てもらい(条例改正案を)通したいと思っている」と述べた。
 下地智、上里樹、富浜浩、前川尚誼の四氏も当局に対し積極的に質問。上里氏は総務財政委員会で予算を否決された「憲法九条の碑」建立について伊志嶺市長の見解を求めた。伊志嶺市長は「不戦と平和を誓うために提案している」と答えた。

 top.gif (811 バイト)

「事前説明なかった」候補地≠ノ住民激怒
/新ごみ処理施設建設で市が説明会

 新ごみ処理施設建設の有力候補地として下地地区川満部落を挙げていた宮古島市(伊志嶺亮市長)は二十七日、川満構造改善センターで住民説明会を行ったが、これまで説明もなしに候補地として名が挙がったとして一部住民が部落役員や行政に猛反発。宮古島市や部落会長が「あくまでも候補地の一つ。決定ではない」と理解を求めたが、結局、施設説明も十分に行えない状態のまま、説明会は終了した。川満部落では来月二日に総会を開き、ごみ処理施設建設について住民の賛否を図る。
 住民らは、二十六日に行われた宮古島市議会一般質問の答弁の中で伊志嶺市長が「下地の川満部落有地を選定し、住民の理解を得られるように努力したい」と答えたことに対し、「住民に何も知らされないまま名前が挙がるのはなぜか」などと指摘した。
 狩俣博三環境施設整備局参事は候補地として下地の高千穂(川満)、上野の新里、城辺の新城、平良の西原の四カ所が挙がったことを説明。建設コストや維持管理、環境面などを総合的にまとめた結果、下地の条件が一番良いと判断したことを話し、「あくまでも候補地の一つ。建設が決まったわけではない。皆さんでじっくり考え決めてほしい」と理解を求めた。
 住民らは当局と部落役員のかかわりについても役員側の説明を要求。久貝順一部落会長は、現在候補地として挙げられている部落有地には以前から県立宮古病院移転の案など、公共施設誘致の構想があったことを説明し、「住民が知らないところで話が進められているというのには誤解がある」とした。
 しかし、住民たちは「なぜ川満部落か」「新聞には決まったように掲載されている」「自然が汚染される」などとして反対。「部落内部の問題」として当局側の説明を拒否する住民もあった。伊志嶺市長は「(建設が)決まりかけているように答弁したことはわびたい」と一般質問での答弁について陳謝した。
 住民説明会は、航空機の騒音解消のため実施した試験飛行の結果報告と併せて行われた。

 写真説明・事前説明がなかったことに反発する住民に対し説明を行う久貝部落会長(左から4人目)と当局=27日、川満構造改善センター

 top.gif (811 バイト)

捨てられたごみ住民が撤去/狩俣地区の大量不法投棄

 

 狩俣地区のコーラル採石場跡地で大量の不法投棄が見つかった問題で、狩俣自治会が二十一日までにごみを撤去し処分していたことが分かった。宮古島市環境保全課によると、搬出したごみは家庭ごみなど一般ごみが二・三d、木くず類など産業廃棄物が十dトラック四台分。ごみはそれぞれの処分場へ搬入し、処分したという。
 この問題は、今年一月末に狩俣地区にある採石場跡地に家庭ごみやテレビ、冷蔵庫などが大量に不法投棄されていたのが見つかったもので、宮古島市が廃棄物の中にあった書類などから不法投棄したと思われる人物数人を特定し警告。調査では同地区に住む人物二十五人が浮上した。
 ごみ撤去作業は十二日に行われ、約五十人が参加しごみを分別。重機も繰り出し大掛かりな作業となった。二十一日には二dトラック三台、十dトラック一台を稼働させごみを処分場へ搬入した。現在は冷蔵庫やタイヤなどが残っている状態だが、そのほかのごみはほとんど撤去されている。
 同課では「不法投棄は保健所や警察とも協力し厳しく取り締まっていきたい。不法投棄した人物が分かれば警告し処理させるが、警告を無視するなど悪質な者に対しては訴えるなど対応していきたい」と話した。

 写真説明(左)・不法投棄が見つかった採石場。職員が調査を行い投棄者を特定した=1月25日、宮古島市平良字狩俣
 写真説明(右)・不法投棄されていたごみを撤去した現場=28日、狩俣地区コーラル採石場跡地

top.gif (811 バイト)

飛行ルート変更せず/下地与那覇・川満で調査報告

 離陸する航空機の騒音で生活に支障が出ているとして、下地地区川満部落からの要望で飛行ルート変更の試験飛行を行っていた県と宮古島市は二十七日、調査結果報告会を与那覇・川満両部落で行った。調査期間中は騒音測定器の故障や台風襲来で測定日数が少なく、また三カ所に設定した測定地も一カ所が測定不可能に。県と市は「今回の結果のみでの変更は時期尚早」としてルート変更はせず、現状のまま飛行することを報告した。住民たちは不十分なデータに不満をあらわにし、調査内容を指摘。着陸を含めた全便での試験飛行など調査続行を求めた。宮古島市では要望を受け入れ、今後も継続的に調査を行いデータを積み上げていく見解を示した。
 試験飛行は、JTAやANAの協力を得て、離陸後の旋回開始地点をこれまでの川満部落上空から、与那覇部落を過ぎた海岸沿い上空に変えて実施。昨年八月二十一日から九月三日の十四日間にわたり実施したが、測定器の故障や台風の影響などで実際に測定できたのは川満が四日、与那覇が五日間だけとなった。
 調査の結果、うるささ指数は川満部落が70・7、与那覇部落が60・5となり環境基準値をクリア。第三種空港の離島空港では基準が適用されないが、県・宮古島市では適正な環境保全のため住民の意向を踏まえ、今後も継続的に調査していく考えを強調した。
 試験飛行期間中に両部落で実施したアンケートでは、川満部落と川満団地で飛行前と比べ「たいへんうるさい」と答えた住民が減り、騒音時間も短縮したと感じた人数が増えた。与那覇部落では、試験時は「たいへんうるさい」との回答が増えたが騒音時間は短く感じる人が増えた。
 伊志嶺亮市長は「住民の皆さんが騒音に悩まされていることがアンケートに表れている。公害問題は大きな課題。しっかりとしたデータが取れるよう新年度にもなるべく早く対応したい」と述べ理解を求めた。

 写真説明・住民たちが調査内容に不満を示した=27日、与那覇コミュニティーセンター


top.gif (811 バイト)

佐良浜 九州準Vの快挙/中学選抜バレー

 福岡県で開催されている第二十三回九州中学校バレーボール選抜優勝大会は二十八日、男女の準々決勝から決勝までを行った。県第一代表として出場している佐良浜中男子は、決勝まで勝ち進み、準優勝の快挙を達成した。上地将貴主将は、優勝できなかった悔しさをにじませながらも、「決勝は悔いがないぐらい本気でやって負けたから、僕たちの力不足ということ。手応えはあった。夏に向けて徹底して練習したい」と決意を新たにした。きょう二十九日からは福岡県で合宿に入り、四月三日に帰島する。
 準々決勝は、予選グループ戦で敗れた水巻(福岡二位)と再び対戦。第一セットを23―25で落としたが、第二セットはリズムを取り戻し25―19。最終第三セットも25―20で取り、セットカウント2―1で雪辱を果たした。
 準決勝の片淵(長崎二位)戦は、得意のコンビバレーが機能。第一セット25―18、第二セット25―18のセットカウント2―0で破った。
 決勝は、昨年の全国大会三位の強豪・日宇(長崎一位)との対戦。エースの上地将貴主将を中心に善戦したが及ばず、第一セット15―25、第二セット15―25、セットカウント0―2で、準優勝となった。
 今大会を振り返り仲間智監督は「子供たちは力を発揮してくれた。佐良浜バレーは出し切れた」とたたえた。九州各県と東京のトップチームが参加する合宿へ向け、「どのくらい通用するかを確認し、欠点であるレシーブを中心に取り組みたい。生徒だけでなく私自身も勉強のつもりで頑張りたい」と語った。


top.gif (811 バイト)

   みっちりゴルフレッスン/ジュニアキャンプ

 NPO法人日本ジュニアゴルファー育成協議会(JGC)が主催する「ジュニアゴルファー・スプリングキャンプin宮古島」は二日目の二十八日、エメラルドコーストゴルフリンクスでレッスンを行ったほか、前浜ビーチで泳いだり、シーサー作り体験をするなど、本土の小学生三十人と宮古の小学生十六人が互いに親睦を深めながら、プログラムを楽しんだ。
 レッスンでは、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)ジュニアインストラクターの轟悦子さんらが指導に当たった。子供たちはホールを回ったり、グリーンでアプローチショットの練習などに取り組んだ。
 矢崎澪さん(小学五年)=茨城県=は、「たくさん友達ができた。ゴルフは失敗したら悔しいけど、思うように打てたらうれしいから、これからも頑張りたい」と笑顔を見せた。JGC理事で日本プロゴルフ協会副会長の清元登子さんは「ゴルフや自然との触れ合いの中で、子供たち同士、交流を深めて、思い出をつくってほしい」と話していた。

 写真説明・真剣な表情でアプローチの練習をする小学生たち=28日、エメラルドコーストゴルフリンクス

top.gif (811 バイト)