2006年(平成18年) 3月26日 日曜日
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原野に大量のごみ/県が許可?
産廃保管の基準満たさず
城辺新城の原野に大量のごみが山積みになっていることが二十五日までに分かった。現場には産業廃棄物と一般廃棄物が散乱、産業廃棄物の保管基準で定められた保管場所を示す掲示板や周囲の囲いはなく、不法投棄の疑いもある。ただ、この現場については県が仮置きなど何らかの許可を出していたとする関係者の話もあり、事実であれば県の産廃行政のあり方が問われそうだ。県宮古福祉保健所の高江洲均所長は二十五日の本紙取材に対し「把握していないため答えられない」としている。
現場は城辺総合運動公園野球場から東平安名崎方面に向けて約一`の原野。一周道路沿いからはまったく確認できないが、この道路から海岸方面に少し進むと大量のごみの山が点在している。
写真説明=大量の産業廃棄物が見つかった現場=25日、城辺新城 |
☆ 水面下で多数派工作/助役2人制で与野党/市議会
伊志嶺亮宮古島市長が今の市議会に提出する助役を二人にする条例改正案で、多数派工作の動きが水面下で繰り広げられている。与党は審議する九人全員の意思統一に懸命、一方の野党も足並みを揃えようと躍起だ。条例改正案を可決するためには一部野党の同意が必要との見方が強く、この方面で多数派工作が続けられているようだが背景事情など各氏の思惑が複雑に絡み合い、二十九日の本会議における可否は流動的のままだ。
二月の臨時会で、審議する九人のうち五人が反対した与党。五人の反対の意思は今も固く、賛成に回ることは考えにくい状況だ。与党議員会の仲間明典会長は「与党をまとめることが私の仕事」としており、最後まで五人の説得を続ける方針。 一方の野党は二月の臨時会で、助役二人制は十二人が反対の立場を示したが、下地学氏を助役とする選任案件では判断が分かれ足並みの乱れを露呈している。 水面下での動きを懸念する野党議員団の池間雅昭会長は「助役二人分の給与について、減額修正を求めることで十二人の考えが一致している」と強調。その上で「もし誰かが賛成に回れば、われわれはばらばらだ」などと話した。 与党寄りのスタンスを取り、六人の全員が賛成することが確実な「そうぞう」の動きも注目されるが、今は目立った動きが見られない。 与党の意思統一、あるいは一部野党の動きで賛否が拮抗(きっこう)した場合は真栄城徳彦氏らの判断がカギを握りそうだ。これまで二度反対の立場を示した真栄城氏だが、今月二十日の市議会総務財政委で助役二人分の給与で可否を取る際に退席。本会議での態度については「私の判断で(可否が)決まるようなことになれば決断したい」と心境の変化をうかがわせている。 二十九日の本会議で三度目の審議が行われる助役二人制導入案。可否の結果によっては、議会内再編という憶測も現実味を帯びてくる。 |
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海びらき向け清掃作業/観光協主催、100人参加
前浜ビーチ
宮古観光協会(藤村明憲会長)主催の前浜ビーチクリーンアップ作戦が二十五日行われ、四月二日に同ビーチで開催される「サンゴの楽園未来まで 集まれ遊ぼう 宮古島の海びらき」に向け、参加した親子連れら百人余がごみ拾いに汗を流した。「ウインディまいばま」を中心にその周辺を清掃したが、参加者からは「思ったよりごみが少ない」などと、うれしい反応が聞かれた。
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☆ 下地清吉氏の「天皇杯」受賞を祝う/郷友ら集い「宮古の誇り」
【那覇支局】「下地清吉氏 第四十四回農林水産祭『天皇杯』受賞記念祝賀会」(主催・沖縄宮古郷友連合会、在沖旧城辺町郷友会、在沖上区郷友会)が二十四日夕、那覇市内のホテルで行われ、約五百人の関係者が出席し、下地さんの天皇杯受賞を盛大に祝った。
主催者を代表して、兼島恵孝沖縄宮郷友連合会長は「四十年余りにわたる下地氏の研究成果が、このたび世に認められ受賞につながった。これも奥様のマツ子さんの支えがあってこそ。本当に宮古の誇りだと思う。今後ますますの発展と大成を祈念する」とあいさつした。 稲嶺恵一県知事(新垣幸子出納長代読)は「受賞は県民の誇り。これを契機にさらに活躍し、健康事業の発展に尽力していただきたい」と祝辞を述べた。 下地さんは「このように大勢の方にお集まりいただき、心より感謝しお礼申し上げる。この賞は私ひとりの賞ではなく、多くの方の協力の下、頂いたものと感謝している。これからも皆様の健康と長寿を願い頑張っていきたい。今後もご指導のほどよろしくお願いします」と感謝した。 祝賀会は、県工業連合会の島袋周仁会長の乾杯、日舞や琉舞などの余興で大いに盛り上がった。 宮古島市城辺出身で沖縄長生薬草本社(南城市)社長の下地氏は、長年にわたる薬草に関する研究開発が高く評価され、第四十四回農林水産祭において農林水産関係の表彰事業で最高の権威にあたる『天皇杯』を県内で初めて受賞した。 写真説明(上)・祝賀会で集まった関係者に感謝した下地夫妻=24日、那覇市のパシフィックホテル沖縄 写真説明(下)・乾杯し、下地氏の「天皇杯」受賞を盛大に祝った=24日、那覇市のパシフィックホテル沖縄 |
☆ サンゴ礁ガイド41人誕生/養成講座が修了、保全呼び掛けへ
八重干瀬(やびじ)まつり(共催・はやて海運、宮古フェリー)が今月三十日―四月一日までの三日の日程で開催される。
写真説明=伊志嶺市長(右)から修了証書を受け取り笑顔を見せたガイド=25日、宮古島市中央公民館 |
☆ 幼稚園でも頑張って/保育園 卒園式シーズン
宮古地区の保育所、保育園の卒園式シーズンを迎えている。卒園児たちの多くは、父母や保育士たちの愛情とたくさんの体験を力に、四月からは幼稚園で新たな生活をスタートさせる。
このうち、竹の子保育園(玉城竹子園長)は二十五日卒園式を行い、十四人の子供たちが慣れ親しんだ教室に別れを告げた。 式辞で玉城園長は「皆さんは優しくて強い子になりました。幼稚園に行っても元気と勇気を持って頑張って」と励ました。 式服に身を包んだ卒園児らは引き締まった表情でそれぞれ卒園証書を受け取り、在園児たちからの祝福の言葉に大きな声で「ありがとうございます」と答えていた。 訪れた父母らは、たくましく成長したわが子の姿に目を細め、写真や映像に成長記録を残していた。 写真説明・元気いっぱいに歌を歌う卒園児たち=25日、竹の子保育園 |