200平成18   土曜日

一般会計は14億6000万円/多良間村06年度当初予算案

 多良間村(下地昌明村長)は三日、二〇〇六年度当初予算案を発表した。一般会計は十四億六千二百十二万八千円で前年度比三億九千八百二十八万一千円(二一・四%)の減。学校給食共同調理場など大型事業の完了により大幅減となった。村税などの自主財源は二億五百五十一万九千円で、前年度比一億一千八百三十三万四千円(三六・五%)減、歳入全体に占める割合はわずか一四%となった。一方、地方交付税や国、県の支出金など依存財源は十二億五千六百六十万八千円で全体に占める割合は八六%となり、これまで以上に国への依存度の高い予算内容となった。
 歳入は自主財源の柱となる村税が前年度比九十九万一千円減の七千五百七万四千円、地方譲与税は同比五十五万三千円増の三千八百二十七万八千円だった。
 国庫支出金は二億四千三百七十二万九千円で前年度に比べて八千三百九十万三千円(二五・六%)の大幅減。県支出金は前年度に比べて二千四百三万円(一四・二%)少ない一億四千五百四十五万三千円となった。地方交付税は前年度比千七百万円減を見込んだ。
 歳出は軒並み減額。借金の返済に充てる公債費は前年度比四百六十五万五千円減の三億一千三百六十八万三千円、民生費は前年度より四百万一千円少ない一億五千七百九万三千円とした。人件費では特別職の給与カットなども盛り込んだ。総務費は二億一千八十一万七千円で前年度比四千八百八万六千円の減額。農林水産業費は三億九千九百三十七万三千円で前年度に比べて四百九十四万一千円減額した。
 同村の新年度主要事業のハード事業では前年度に引き続いて基盤整備促進事業を実施する。仲筋地区のため池や亀出地区の土地改良、塩川高穴地区ため池修繕など合わせて二億六千四百四万九千円計上。小型ハーベスターを導入する生産振興総合対策事業には四千七十万円を付けた。
 ソフト事業では体験滞在交流促進事業に六百九十三万九千円、離島地域資源活用産業育成事業に八百五十五万円などを予算計上している。

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高機能集中治療室に改修/県立宮古病院内科病棟に4床設置

 県立宮古病院(恩河尚清院長)は、内科病棟の集中治療室(ICU)を改修し、高度医療機器の設置や医療スタッフを増やすなど、重症患者への医療体制を大幅に拡充させた。三日午後、関係者らによって開設セレモニーが行われ、圏域の医療サービス向上に期待を寄せた。恩河院長は「ICUの役割を十分果たせるよう努力していきたい」と話した。
 改修された集中治療室は三階の内科病棟で、これまでの三床から四床に増やし、救急蘇生装置や呼吸循環監視装置など高機能の医療機器を備え、広さも約九十平方bに拡大された。設備費は二千二百五十二万二千円。看護師十四人を配置し、専任医師も交代で常駐させる体制を整えた。
 集中治療室は重症患者に対する治療室で多くの高度医療機器を使用するとともに常時患者の観察が必要なため一般病棟より多くの医療スタッフを必要としチームで医療することが重要とされている。
 これまで圏域には整備された集中治療室の施設がなかった。
 あいさつした恩河院長は「圏域には整備されたICUがなく医療の質の向上を図る上でも整備は課題だった。当院では年間約十万人が入院治療を受け、そのうち約八千人が重症患者。これまでは各病棟で脳出血や心筋梗塞などの重症患者を治療してきたが、重症患者をまとめて医療できる体制が整ったことで、より良い医療が提供できる」と話した。
 伊志嶺亮宮古島市長(代読・下地学助役)は「ICUの開設により、今後、宮古圏域の医療サービスの向上に成果を上げることを期待したい。行政としても福祉・医療・保健の各分野における住民サービスの充実に力を注ぎたい」と述べた。

 写真説明(上)・恩河院長(左から3人目)らがテープカットで開設を祝った=3日、県立宮古病院
 写真説明(下)・医療機器・スタッフ共に拡充された集中治療室=3日、県立宮古病院


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生産で好結果得る/バイオエタノール

 二〇〇五年度環境省地球温暖化対策技術開発事業としてりゅうせきが委託を受けている「沖縄産糖蜜からの燃料用エタノール生産プロセス開発およびE3等実証試験」の第二回研究開発推進会議が三日、宮古島マリンターミナルビルで行われた。先月初旬に沖縄製糖敷地に完成し、サトウキビの製糖過程で発生する糖蜜からエタノール(バイオエタノール)を製造するプラントでは、九九・七%の濃度のバイオエタノールが生産され、現状では好結果が得られていること、ガソリンにバイオエタノールを三%混合したE3燃料による実車走行実験も問題なく行われていることなどが説明された。きょう四日には、「宮古島バイオマス・環境フォーラム」(主催・環境省、りゅうせき)が午前十時から、宮古島市中央公民館で開催され、宮古農林高校環境班の取り組み報告やパネルディスカッションなどが行われる。
 会議には、事業主体のりゅうせき、支援する沖縄製糖や宮古島市、県からの委員をはじめ、企業や官公庁など関係機関の委員、オブザーバーら約六十人が出席した。
 りゅうせきバイオエタノールプロジェクト推進室の奥島憲二室長がこれまでの実証実験の状況を報告。沖糖で発生する糖蜜から同工場内の生産プラントでバイオエタノールを製造・貯留し、それをりゅうせき宮古油槽所内の施設でガソリンと混合してE3燃料を精製。県宮古支庁や宮古島市の公用車百台で試験的に利用している実験内容が紹介された。
 その上で、バイオエタノール生産プロセスについては、良好な結果が得られていると評価しつつ、今後や再度の試運転による再現性と安全運転の検証確認が必要、とした。また、E3燃料の実車走行試験は、油槽所内のE3燃料製造施設、給油施設に問題は見られず、実験を行っている百台の公用車にも問題はないことが報告された。
 同事業は〇七年度までに千台の供給実証を行い、「宮古島E3モデル」の確立、普及拡大の基礎をつくるとともに、エタノールを利用した温暖化対策利用技術実証試験の展開を図る方針。
 この日はこのほか、宮古農林高校の前里和洋教諭が「宮古島のサトウキビ増産と地下水保全」、アルコール協会の山田正仁専務理事が「セルロース原料からのエタノール生産プロセスおよび品質規格の現状」と題し、それぞれ講演した。

 写真説明・りゅうせき・奥島室長(右)がバイオエタノール生産などについて説明した=3日、宮古島マリンターミナルビル

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ひな祭りに桃の花/JTAが花園保育所に贈る

 日本トランスオーシャン航空(JTA、市ノ澤武士社長)は「桃の節句」の三日、平良の花園保育所(浅野弘子所長、園児数百十四人)に、岡山県西大寺観光協会から届いた桃の花二十本を贈った。
 JTA宮古空港所の下地秀樹副所長らが同所に出向き、「これからも元気にすくすくと育ってね」と、子供たちに花を手渡した。
 子供たちはひな祭りのひな壇が飾られた部屋で、元気よくJTAの職員を迎え、プレゼントに笑顔を見せていた。
 JTAでは同保育所をはじめ、宮古毎日新聞社など事業所を含む十四個所に、合わせて二百十本の桃の花を贈った。
 花園保育所では、三―五歳児の園児六十五人が「うれしいひなまつり」を元気よく合唱。下地副所長とグランドスタッフ(地上職)の平良愛さんが、園児を代表して恩河夢侑ちゃん(6つ)、田川和人君(6つ)に手渡した。
 花園保育所の保育士の金谷福代さんは「ひな祭りは女の子のお祝い。優しくきれいな心で健やかに育ってほしい」と話していた。
 桃は岡山県の県木。桃の花はひな祭りのこの時期に合わせ一九九六年から毎年、同県の西大寺観光協会がJTAを通して沖縄県に贈っている。
 今回は宮古地区で二百十本、県全体では六百五十本が届いた。

 写真説明・(左から)夢侑ちゃん、和人君に桃の花を手渡す、下地副所長、平良さん=3日、花園保育所

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漲水学園へCDプレゼント/パニパニガールズ具志堅さんの母親

 県立漲水学園(本村博昭園長)の全児童・生徒へこのほど「パニパニガールズ」のCDがプレゼントされ、関係者を喜ばせている。贈ったのは宮古島市出身で現在は沖縄本島に住む具志堅幸恵さん。パニパニガールズのメンバー具志堅芙美華さんの母親で、「元気で明るい歌を聴いてパワーをもらい、夢を持って頑張ってほしい」と話している。
 具志堅さんは以前、同学園近くの施設でボランティアをしたことがあり、以前から子供たちのために何かしたいと考えていたという。贈られたのはパニパニガールズの新作「シャララ」など、計六曲が収録されているCD五十五枚。二月上旬に郵送で届けられた。
 本村園長は「施設の子供たちに対して愛情を注いでいただきありがたく思う。この気持ちが子供たちに伝わり、普段の学習活動の高まりにもつながれば」と感謝している。

 写真説明・具志堅さんからプレゼントされたCDを手に喜ぶ児童生徒たち=漲水学園
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    市民アンケート実施へ/市木・市花等選定委

 第二回宮古島市市木・市花等選定委員会(委員長・久貝勝盛教育長)が三日午後、市役所で開かれ、市木、市花、市花木、市鳥、市魚、市蝶、市貝を決めるための市民アンケートを実施することを決めた。今月中に中学生と約六百世帯から回答を集め、四月中には選定する。
 この日の委員会では委員アンケートを基に選定する市木や市花をそれぞれ四つに絞り込んだ。絞り込まれたのはそれぞれ▽市木=ガジュマル、タブノキ、フクギ、イヌマキ▽市花=ブッソウゲ(ハイビスカス)、テッポウユリ、ブーゲンビレア、ノボタン▽市花木=センダン、ヤブツバキ、デイゴ、ユウナ(オオハマボウ)▽市鳥=サシバ、メジロ、キンバト、アカショウビン▽市魚=カツオ、ミナミクロダイ、グルクン(タカサゴ)、アオブダイ▽市蝶=スジグロカバマダラ、オオゴマダラ、ツマベニチョウ、シロオビアゲハ▽市貝=スイジガイ、ハナビラタカラガイ、ヤコウガイ、ハナマルユキ―。
 同委員会では、それぞれこの四つの中から選んでもらうアンケートを実施する。中学生は各地区(平良、城辺、伊良部、下地、上野)一校二年生の一学級を対象に意見を募る。約六百世帯は無作為で選び、その家族の意見を集める。

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