200平成18  223 木曜日

きょう高知移動/オリックス宮古キャンプ打ち上げ

 宮古島市民球場で行われていたオリックス・バファローズの宮古島キャンプは二十二日、最終日を迎え、紅白戦と投打に分かれての練習を行って打ち上げた。清原和博、中村紀洋両内野手の入団で注目度が高まり、訪れた報道陣、観客とも増大。今月十一、十二の両日には、米大リーグ・マリナーズのイチロー外野手も来島するなど盛り上がりを見せた今キャンプ。中村勝広監督は「想像通りにできた。特に(新加入の)清原、中村が順調にきている。若手も含め全員、力を付けている」と手応えを語った。
 選手会長の川越英隆投手は「個人的にもチームにも言えるが、三週間、本当に良いキャンプが送れた。多くの島民の方々が足を運んでくれたことに感謝したい」と、大勢の来場に感謝を込めた。
 初めての宮古島キャンプを終え清原内野手は「暖かくて調整がしやすかった。予想より早く体が動けるようになった」と述べ、中村内野手は「野球する環境が良かった。風は強いが暖かく、キャンプにはもってこいの場所。その中で、(調整は)順調にきている」と、充実した表情を見せた。
 チームはきょう二十三日午前の便で宮古をたち、那覇を経由して二次キャンプ地・高知県へ移動。二十五日の阪神戦を皮切りに、オープン戦十八試合が予定されており、三月二十五日にパ・リーグが開幕。インボイスSEIBUドームで、西武ライオンズと対戦する。

「充実感」「調整順調」/清原・中村初の宮古キャンプ振り返る
 オリックス・バファローズの宮古島キャンプが終了した二十二日、清原和博、中村紀洋内野手が会見で調整の順調ぶりをアピールした。清原内野手は「あっという間の三週間。充実感でいっぱい」、中村内野手は「調整は順調。早く開幕を迎えたい」と宮古島での初キャンプを振り返った。
 清原内野手は「このチームはすごく明るい。これから勢いが出てくるチームだと感じている。その起爆剤になりたい。野球をする新しい仲間を得たことがキャンプでの収穫」と述べ、「野球以外(インタビューなど)のことも一生懸命やったのは初めて。イチローとともに練習できた。今キャンプに点数を付けるなら百点だ」と笑顔で語った。
 中村内野手は「オープン戦で下半身を固めて、完ぺきな状態で開幕を迎えたい。高知に行くと気候も変わるが、けがしないようにやりたい。来年も多くの市民に球場に足を運んでもらえるよう頑張りたい」と述べた。
 宮古島キャンプで清原、中村両内野手は紅白戦で本塁打を放つなど活躍し、ファンを魅了した。

 写真説明・宮古島キャンプを終え、報道陣のインタビューに答える中村内野手(左)、清原内野手=22日、宮古島市民球場

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宮古島市・管理職手当50%を減額/年4200万円の支出抑制

 宮古島市(伊志嶺亮市長)は二〇〇六年度から、課長級以上の管理職手当を現行より五〇%減額することを決めた。市総務部によると、〇六年度の課長級以上の管理職は合わせて百二十七人だが、この減額措置により年間約四千二百万円の支出を抑制できる。昨年十月に合併した宮古島市だが財政状況は依然として厳しく、〇六年度当初予算案も歳入不足を補うために歳出をぎりぎりまで抑えた。〇六年度における管理職手当の減額も、こうした市の厳しい財政事情を反映している。
 管理職手当は旧五市町村で支給率が違っていたため、昨年十月以降は旧平良市の基準に統一されている。現行の管理職手当は部長級が給与の一五%、課長級が一〇%の支給率となっている。〇六年度はそれぞれ現行の五〇%を減額するため部長級は七・五%、課長級は五%の支給率となる。一人当たりの減額は最高で三―四万円になる見込み。
 市総務部では「合併しても厳しい財政事情に変わりはない。管理職手当を半分減らすことは仕方がない」とし、市の厳しい状況を乗り切るための予算措置であることを強調した。
 〇六年度の管理職は部長が十五人、課長が七十二人、主幹が三十四人、参事が五人、参事官が一人となっている。
 市の〇六年度当初予算案は「超緊縮型」。十七日に内示されたが、合併しても厳しい財政事情を示すように、一般会計は前年度(旧五市町村の合計額)に比べて三十億五千六百七万五千円少ない三百十七億四千六百万円となっている。

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中国の音色宮古に響く/下地小で伝統楽器演奏会

 中国の伝統楽器を奏でる「姜建華・楊宝元デュオコンサート―シルクロード悠久のひびき―」(主催・下地地区PTA連合会、宮古島市教育委員会下地分室)が二十二日、下地小学校で下地地区の小学三年生以上の児童や中学生らを対象に行われた。伝統楽器二胡の奏者、姜建華さんと中国琵琶奏者の楊宝元さんが中国民俗音楽や日本の唱歌などを演奏。独特の音色で表情豊かに音楽を奏で、伝統の世界に生徒たちをいざなった。
 二胡とは胴の形が六角形をし、二本の弦を弓で弾いて音を奏でる中国古来の楽器で、シルクロードを通って伝えられたといわれている。中国琵琶は五本の指につめを付け、四本の弦をはじいて演奏する楽器。姜さんと楊さんは演奏の合間に楽器や曲の説明を行い、子供たちにも分かりやすいよう中国の文化を伝えた。
 コンサートでは、中国の民俗音楽「陽春白雪」や映画「ラストエンペラー」のテーマで美しい音色を響かせたほか、「夕焼け小焼け」「花」「星に願いを」など、子供たちにもなじみのある曲を披露し、中国の楽器でいつもとは違った雰囲気を演出した。参加した下地地区内の小・中学生たちは二胡と中国琵琶の音色に聞き入り、異国の文化に触れた。
 このコンサートは世界各国の音楽を伝えようと財団法人日本青少年文化センターが実施する事業の一環として開催したもので、県内では九会場で開催する。

 写真説明・中国古来の楽器二胡を演奏する姜建華さん(左)と中国琵琶を奏でる楊宝元さん=22日、下地小学校

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知念、タイトル失う/女流棋聖戦最終局

 【那覇支局】知念かおり女流棋聖と万波佳奈3段による第九期女流棋聖戦三番勝負の最終局(第三局)が二十二日夕、スカイパーフェクTVの囲碁・将棋専門チャンネルで放映された。結果は挑戦者の白番万波3段が二百七十六手までで知念を二目半差で破り、七期以来二年ぶりに返り咲いた。知念は同タイトルを失い、無冠となった。
 序盤は白22までゆっくりした布石で立ち上がった。左上隅白26に黒27と反発して、白30まで振り替わり、ここまでは互角。上辺黒31が厳しい着想だった。
 黒は37まで先手で打ち、39まで働いた打ち方。白40の打ち込みに対し、黒は65まで手厚く打ち、左上隅を捨てた。
 白は54、56と上辺の黒の攻めに向かった。黒は65までしのぎ、66に対し67の三三が厳しい踏み込みだった。75まで黒満足の別れ。
 黒中央の79が疑問でこの手では、白132に守っているのが良かった。右辺白80で細かそうになった。148と白が連絡して以降ヨセ勝負となった。
 春山勇9段の話 早碁の名局。ずっと良い勝負だった。二転三転したが、ヨセで白が得した。
 知念かおり女流棋聖の話 途中、地合で走った後、右辺の守りを打った方が良かった。77、79は要らない手だった。何年かたって、この負けが良かったと思えるように頑張りたい。

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宮古で黒糖づくりなど体験/西会津町から交流団

 宮古島市の二○○五年度長期滞在型保養基地構想予備交流事業の一環で、同市と友好都市関係を結んでいる福島県西会津町の柴田淳子さん(74)ら六人が二十二日、平良庁舎を訪ね、伊志嶺亮市長を表敬訪問した。伊志嶺市長は「お互いに良いところを体験しながら交流を深めよう」と激励。柴田さんらは滞在中に体験する郷土料理講習会や黒糖づくり体験、サトウキビ収穫視察などの多彩なメニューに向けて意欲を示していた。同事業で、同町から訪れるのは昨年に続き二回目。
 一行は、二十一日に来島。三月三日までの十泊十一日の滞在期間中、健康チェックや島内視察、ゲートボール交流試合、ゆし豆腐づくりなどを体験する。滞在中の朝・夕食はすべて自炊し、昼食もほとんど自炊。 
 表敬訪問で、伊志嶺市長は「滞在中はいろんな体験メニューがあるので、楽しく過ごせると思う」と励ました。
 一行は旅の疲れもなく、これから始まる体験メニューに、わくわくした表情を見せていた。
 「長期滞在型保養基地に係る予備交流基本方針(案)」は、西会津町の高齢者の方々が比較的長期にわたって滞在し、宮古島市の豊かな自然環境の下で一次産業の収穫体験や伝統文化、軽スポーツなどを通して地元住民と触れ合い、交流する中から心身ともに癒やされて健康となり、社会活動への積極的な参加が図られる。そしてこれまで以上に相互の営農技術向上につながる情報交換や、食に対する認識を深めながら地域の活性化に結び付けることが目的。
 西会津町からの参加者は次の皆さん。(敬称略)
柴田淳子(74)、齋藤千代子(67)、渡部清子(68)、斎藤周作(70)、新田穂積(同)、寺田正(75)。随行者は藤田潤一(55)。

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   エッセー集「調査はパズル」発刊

平良テル子さん(城辺保良出身)

 【那覇支局】宮古島市城辺字保良出身の平良テル子さんが著したエッセー集「調査はパズル」がこのほど、碧天舎から全国発売された。四六判(横十三a、縦十九a)の百十二ページ。厚生労働省の労働力調査に携わった二十年余の悲喜こもごもの出会いを感性豊かに描いた。
 「ある家の門をくぐった。陽だまりの中で、三匹の子犬がじゃれ合っていた。白、茶、灰色の子犬のかわいさに私はみとれていた」。訪問先でもらった子犬「レオとの出会い」の出だしだ。同エッセー集は、簡潔な文体や、繊細な描写が読む人を引き込む。表紙は今は亡きレオのシルエットで飾った。
 一つ一つのエッセーには、入れ墨の男にびっくりしたことや、がんを告げられた女性との出会いなど調査員ならではの体験が満載され、淡々とした筆致ながらも、強いメッセージを放つ。
 労働力調査は、新聞で毎月目にする「失業率」を推定する調査で、経済や雇用、福祉政策などに活用されるデータという。
 エッセー集には、調査票回収の苦労話もたくさん紹介した。今回の出版には、個人情報保護法ができて、調査に対する風当たりが増す中「調査の大事さを知らせたい」との思いもきっかけになったという。
 同書は、「BOOK,Sきょうはん(おきみや書店)イオンタウン宮古店、インターネット上の書店「エリバ」などで購入できる。

 写真説明・このほど発売されたエッセー集を手にする平良テル子さん

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