200平成18  213 月曜日

大綱案を原案通り了承/市行革推進会議

 

 新年度から向こう五年間の宮古島市行政改革大綱(案)について審議している市行政改革推進委員会(棚原恵照委員長)の第二回会合が十二日、市役所内で開かれ、初回会合で伊志嶺亮市長から諮問された大綱(案)については、ほぼ原案通り了承。字句の追加など細部について修正した後、正式決定される。今後は、新年度から実施可能な改革案についての審議に移り、支所などの組織編成、行政連絡員などの見直しを含め、個別に協議して意見を集約していく。

 諮問された大綱案は▽基本的な考え方▽実施期間および進行管理▽具体的施策―からなる。具体的施策では行政運営体制の確立と、財政運営の健全化について、項目ごとに施策を示した。
 行政運営体制の確立では、行政の透明性の確保について、「情報公開制度、個人情報保護制度、行政手続制度等の適正な運用を推進するとともにバランスシート(貸借対照表)など、分かりやすい説明資料や行政評価制度の導入。市民の意見を反映させるための広報・広聴機能を拡充」とした。また組織・機能の整備については、合併後、採用された分庁方式を見直すことを念頭に「社会の経済情勢や多様な市民ニーズの変化に応じて、事務事業を最も効率的かつ効果的に執行できるよう編成」と盛り込んだ。
 財政運営の健全化では、自主財源の確保を主要項目に据え▽市税等の徴収率向上▽使用料・手数料の見直し▽公有地の売却等▽家庭ごみの有料化と減量化の推進▽新たな財源の開拓―を示した。また歳出の適正執行、経営的視点による効率的な行財政運営についても示した。
 十二日の第二回会合では、具体的な個別項目についての質問や意見が相次いだが、大綱案については、字句の取り扱い程度の審議になり、ほぼ原案通りに了承された。次回から具体的な改革案の審議に移る。

 
写真説明・諮問された大綱案はほぼ原案通りに承認された=12日、宮古島市役所

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宮古の食文化を学ぶ/地域づくり団体全国研修交流会

  第二十三回地域づくり団体全国研修交流会沖縄大会で、宮古で開催中の三分科会の最終日十二日午前、第十四分科会の県外からの参加者らは、「食からの健康づくり」のテーマの下、郷土料理や薬ぜんなどの食を通し、宮古の食文化の知識を深めた。第十五分科会と第十六分科会は島内を視察。三分科会は三日間の日程を終了し、来年愛知県で開かれる交流会での再会を誓い合った。
 この日の第十四分科会(主管・平良市民運動実践協議会、みゃーくの味加工推進協議会)は宮古島市平良の「ゆいみなぁ」(同市働く女性の家)で開かれた。
 県外から三十八人が参加。同推進協議会長の津嘉山千代さんらが講師を務めた。
 津嘉山さんは▽豆ご飯▽アーサのみそ汁▽ラフテー▽ニガナのあえ物―などの郷土料理を指導。参加者らは、手作り料理の体験と試食を通し、宮古の味を心ゆくまで満喫した。
 佐賀県から参加したNPOまつり嬉野(うれしの)事務局の小野裕子さんは「短い期間だったが、楽しかった。緑の街角賞受賞宅を見学した。地域に緑が点から線、線から面に広がっているのに感動した。私たちの地域でも考えてみたい」と感想を話した。
 同大会は、沖縄独特の自然・文化を生かした地域づくり活動を全国に紹介しながら、それぞれの地域づくり活動について情報交換し、仲間づくりすることを目的に開催された。
 今大会には全国から約三百七十人が参加。県下十七分科会に分かれ、それぞれのテーマで意見交換し交流を深めていた。

写真説明=津嘉山千代さん(右)から郷土料理の指導を受けた参加者ら=12日、平良の「ゆいみなぁ」

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きょう「旧十六日祭」、先祖供養で墓清掃 空港も混雑

  きょう十三日は、旧暦一月十六日に当たり、先祖を供養する後生(グソー)の正月「旧十六日祭(ジュウルクニツ)」。
 親族一同が墓前に集まり、重箱に詰めた豚肉料理やカマボコ、果物などのごちそうを供えて供養する。先祖に旧年中の無病息災、家内安全について報告し、さらなる子孫繁栄、親族の絆(きずな)や団結を誓い合う。
 同祭を翌日に控えた十二日、平良の袖山墓地公園では、多数の家族らが墓の周りを清掃し、先祖供養に備えた。
 一方、宮古空港は帰省客でにぎわった。到着口から先祖に供える手土産を抱えた家族らが出てくると、出迎えに訪れた祖父母らは笑顔で迎えた。
 宮古島地方気象台によると、十三日は「晴れ、昼前から曇り」と予測。最高気温は二一度、最低気温一六度で平年並みと予想している。


写真説明=大きな荷物を抱えた帰省客で終日混雑した宮古空港


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イチロー効果 集客5千人/スタンドに人、人、人…

 米大リーグ、シアトル・マリナーズのイチロー外野手を一目見ようと、オリックス・バファローズのキャンプ地・宮古島市民球場には十二日も、多くの市民や観光客が球場に詰め掛けた。球団発表は十一日の四千人を上回る五千人。この日もメーンスタンドを中心に、イチロー外野手が守るライトに近い一塁側とライトスタンド、その反対の三塁側スタンドまで、多くの人で埋め尽くされた。
 二日間で延べ九千人の人出に、宮古島オリックス・バファローズ協力会の平良勝之事務局長は「天気にも恵まれ、予想以上の来客があった。きょうはイチロー選手が2安打し、試合内容としても喜んでもらえたのでは」と話し、スター選手の来訪に感謝を込めた。
 大阪市から訪れた玉矢爽太君(9つ)は、「目の前で見られてうれしい。イチロー選手は四年生から野球を始めたと本で読んだから、四年生になったら野球を始めたい」。

写真説明=大勢の観客が見守る中、紅白戦の2回表、ライト線を破るヒットで2塁へ向かうイチロー外野手=12日、宮古島市民球場



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宮古馬の赤ちゃん誕生荷川取さんの牧場

 平良の下里にある荷川取明弘さんの牧場で十一日未明、宮古馬の赤ちゃんが誕生した。生まれたのは雌で名前は「愛美(まなみ)」号と命名。午前六時半ごろにはすでに立ち上がって母馬「美麗」号のお乳を吸っていたということで、荷川取さんは「皆から愛される美しい馬になり、繁殖に貢献する宮古馬に育ってほしい」と目を細める。三カ月後には「美羅(ちゅら)」号も出産を控えており、在来馬の保存・増頭が取り組まれている中で明るい兆しが見えている。
 宮古馬は宮古固有の在来馬で、県の天然記念物に指定されている。荷川取さんの牧場で生まれた子馬は四頭目となった。
 「愛美」号は父「タケ原」号と母「美麗」号の間に誕生。十一日の昼ごろには好天に誘われ、牧場で母馬に寄り添う姿が見られた。
 宮古馬に会うために三重県から訪れていた川合良樹さん(28)、友紀さん(35)夫婦は、生まれたばかりの赤ちゃん馬に感激した様子。乗馬が趣味だという友紀さんは「小さくてかわいい。放牧され、こんなにも人なつっこい馬に会ったのは初めて」と笑顔を見せた。

写真説明=11日に誕生した「愛美」号。母馬「美麗」号が優しく寄り添う。=11日、平良下里にある荷川取明弘さんの牧場



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   ミニライブに大勢のファン/下地勇さんサイン会も

 久松出身のミュージシャン、下地勇さんの本「心のうた」の出版を記念して十二日、ブックボックス宮古店でミニライブ&サイン会が行われた。下地さんの歌声を聞こうと会場には大勢のファンが詰め掛け、手拍子や拍手で声援を送っていた。
 このイベントは先ごろ発売された下地勇さんのアーティストブック「心のうた」の出版を記念して行われたもの。
 下地さんは「地元に来て歌えることが本当にうれしい」と喜び、「これまで頑張ってこれたのも地元の皆さんのおかげ。去年は紅白歌合戦に出場できなかったが、今年こそは(出場を)約束しましょう」と笑顔で話した。同ライブでは、「心のうた」やCD未収録曲「その一歩」など、計六曲を熱唱。アンコールにも応え、ファンを魅了していた。
 ミニライブ終了後には、本やCDが飛ぶように売れ、下地さんにサインを求めるファンで会場はにぎわいを見せていた。
 「心のうた」は、下地さんが過ごした少年時代の宮古島での思い出や、エッセー、写真などで構成されている。定価は千六百八十円(税込み)でブックボックス宮古店などで発売中。

写真説明・CD未収録曲などを披露し、観客を魅了した下地勇さん=12日、ブックボックス宮古店

 

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