200平成18  2 日曜日

下地信弘、下地博富さん金賞/県産の農水産品ずらり

花と食フェス・野菜品評会

  【那覇支局】おきなわ花と食のフェスティバル(主催・県、同推進本部)が四日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開幕した。きょう五日までの日程。会場には第十六回野菜品評会の入賞作物も展示され、宮古関係では下地信弘さん(伊良部)のカボチャが農林水産省生産局長賞(金賞)、下地博富さん(上野)のトウガンが県議会議長賞(金賞)に入った。午前の農林漁業賞表彰式では上地良淳さん(上野)が畜産部門、豊農産(平良、辺土名豊一代表)が農産部門で表彰された。

 同フェスティバルは、県産農林水産物の消費拡大や生産振興に役立てることが目的。昨年までの園芸フェアを、今年から同名称に変えた。
 野菜品評会の審査は形や外観、サイズの「揃い」などを基準に行った。
 名護市に住む野菜農家の玉城康成さんは「入賞作物はどれも素晴らしいく、良い見本になる。(博富さんの)トウガンや(信弘さんの)カボチャはつやが全然違う」と話していた。
 県内の全地域から集めた沖縄の伝統農産物の展示コーナーも人気の的となった。宮古由来のクワズイモに似た青茎ズイキ(サトイモ類、方言名・ムズ)や黒豆など約六十種類を紹介。県中央卸売市場の城間清次長はムズの葉柄を切り、試食させていた。ムズの伝来は不明だが、五十年以前に宮古島から石垣島に伝わったことは分かっているという。
 農林漁業賞を受賞した豊農産はサトウキビ生産、上地さんは和牛生産の振興に尽くしている功績が認められた。
 屋外の会場では野菜や花の即売、県産農産物を材料にした料理のバザーが開かれ終日、にぎわいを見せていた。
 宮古関係の野菜品評会の銀、銅賞は次の通り。(敬称略)
 ▽銀賞=池間義光(上野)=ゴーヤー=、平良恵俊(上野)=トウガン=、久貝繁(伊良部)=カボチャ
 ▽銅賞=狩俣恵昌(伊良部)=カボチャ=、宮国博吉(上野)=カボチャ
 

写真説明(上)・多くの来場でにぎわい見せた、おきなわ花と食のフェスティバル=4日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

写真説明(下)・農林漁業賞を受賞した辺土名さん(左)と上地さん(右)

 


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糖尿病10年で1・6倍増/「予備軍」も増加傾向

宮古地区住民健診結果

 住民健診結果に見る宮古の過去十年間(一九九四―二〇〇三年)の糖尿病率は、糖尿病、予備軍ともに約一・六倍増加し、今後も増加傾向が予測されることが宮古福祉保健所の公表資料で分かった。同期間の住民健診受診延べ人数は九万三千六百五人。このうち糖尿病、予備軍を合わせた延べ人数は一万三千四百四十九人で一四・四%。加齢に伴い有病率が増加し女性より男性が多い傾向という。同保健所の松野朝之医師は「脂質の少ない食事と筋力トレーニングで予防を」と呼び掛けている。今月一日から七日までは「生活習慣病予防週間」。

 糖尿病は生活習慣病を代表する病気。ブドウ糖が血液中にあふれ出して血糖が上がり、全身のエネルギーが足りなくなる。放置すると網膜症、腎症、神経障害、脳卒中などの合併を引き起こし、失明や透析の主原因となる。
 同保健所のまとめによると、九四年の住民健診受診者数六千九百八十人中、糖尿病罹患(りかん)者と予備軍を合わせた人数が八百六人で一一・五%。〇三年は、同受診者数七千四百七十四人中、千三百六十五人で一八・三%となっている。十年間のデータによる年齢別の割合は▽三十九歳以下が三・八%▽四十代が八・一%▽五十代が一三・四%▽六十代が一六・四%▽七十代が一六・六%▽八十歳以上が一八・三%と推移しており加齢による有病率の増加が見られ、特に男性に多いという。いずれも受診者の年代層は六十、七十代が中心となっている。
 また、住民健診データによると、身長・体重のバランス指数「BMI」が三〇以上の人(肥満)は一八・五―二五の人と比較して糖尿病率が三―六倍に増加しており、肥満度が高いほど血糖の調整能力に異常を来していることが分かる。アルコールが原因となる肝障害の検査指数「r―GTP」についても、指数の上昇に比例して耐糖能異常率が増加。近年は、飲酒と糖尿病の関係を指摘する声が強まっているという。
 松野医師は、宮古の人の生活習慣について「オトーリの風習など飲酒量が多く、脂肪性の食事割合も全国トップレベル、車社会により運動の機会が少ない」と話し、過剰飲酒、高カロリーの食事、運動不足と糖尿病の引き金になる肥満要素が社会全体にまん延していることを指摘した。これに対する生活改善策として、同じ食材でも、空揚げは照り焼きに、てんぷらはおでんにするなどメニューを変え、脂質量を減らす調理法を工夫するようアドバイス。また、筋力が増強すると血糖値をコントロールするインスリンの効力が上がることから、筋力トレーニングの重要性も強調した。

 

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美しい書に励んで/宮古地区小・中学校
書き初め大会表彰式

 第二十六回宮古地区小・中学校書き初め競書大会(主催・宮古地区PTA連合会)の入賞者表彰式が四日、市内の響和楽器で行われ、入賞した九十四人に賞状が贈られた。奈良俊一郎会長は「受賞おめでとう。普段の努力の結果が作品に表れたたまもの。これからも美しい心を持って書道に励んでほしい」と受賞者たちをたたえた。
 表彰式では奈良会長が受賞者一人ひとりに賞状と賞品を祝福の言葉とともに贈り、今後の活躍を願った。受賞者たちは緊張した面持ちで賞状を受け取っていた。
 同大会は毎年恒例となっているもので、今年は一月七日に北中学校体育館で開催。各小中学校から約四百人の児童生徒が参加し、新春の思いを筆に込めながらそれぞれの課題を書き上げた。一月三十日から二月三日までの期間は、沖縄銀行宮古支店で入賞作品が展示された。

写真説明・奈良会長(右)が受賞者に賞状を贈りたたえた=4日、響和楽器

 

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「基幹産業を見直す」/宮農高 卒業記念にキビ刈り

  県立宮古農林高校(下地恵吉校長)の三年生約八十人は三日、同校第二農場でサトウキビの収穫を行った。男子生徒はおのを使ってキビを刈り、女子生徒はかまでキビの葉を除去するなど、作業に汗を流していた。
 これは、同校の卒業記念行事として三年生を対象に毎年行われているもの。▽生物生産科▽環境工学科▽生活福祉科―の生徒約八十人が、慣れた手つきで作業に精を出し、次々とキビの山を完成させていた。
 生徒らは四、五日前から作業に取り組み、約五十eの土地から年間四十―五十dを収穫。キビは製糖工場へ出荷し、収益金は県に納めるという。
 環境工学科の砂川康浩君は「家でも手伝っているので、作業には慣れている。みんなでキビを刈るのは、卒業前に良い思い出になる」と笑顔。
 下地校長は「キビは宮古島の大切な基幹産業でもある。このような体験をすることで、郷里の基幹作物を見直すきっかけにもなるだろう。将来、農業関係に従事しなくても、この経験を糧にしてたくましく生きる力にしてほしい」と話した。

写真説明・キビ刈り作業に汗を流す生徒たち=3日、宮古農林高校第2農場



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初の週末でにぎわい、市民球場/オリックスキャンプ

 一日に始まったオリックス・バファローズの春季キャンプは四日、初めての週末を迎え、宮古島市民球場には朝からのあいにくの雨にもかかわらず、多くの市民らが訪れた。午前中は屋内練習場中心の練習で、ファンらはネットや窓越しにカメラを構えて、お気に入りの選手を写真に収めていた。午後には雨も上がり、球場でノックが行われると、活気あふれる練習の様子をスタンドから見守った。
 少年野球、東少年ヤンキースの勝連周平君(六年)は、中村勝広監督をはじめ村松有人外野手と谷佳知外野手、日高剛捕手らにサインしてもらい笑顔。「晴れているときにまた見に来たい」と話した。
 少年野球、「平一」の渡辺大生君(六年)は「清原選手と中村選手に握手してもらえた。北川選手のサインももらえた」と大喜びだった。
 松原拓哉君(小学三年)と良和さん(43)の親子は大阪から訪れた。後藤光尊(みつたか)内野手のファンだという拓哉君は「選手たちを近くで見られてうれしい。大阪ドームに応援に行きたい」。元近鉄ファンという良和さんは「去年は球団合併直後でわだかまりもあり、素直に応援できなかったが、今年は中村選手が入ったので心置きなく応援します」と話していた。


写真説明・ネット越しにウオーミングアップを見つめるファンら=4日、宮古島市民球場屋内練習場

 


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