200平成18  2 土曜日

関係者集い新市発展願う/宮古島市誕生で記念式典

 昨年十月一日に平良市、城辺町、伊良部町、下地町、上野村の一市三町一村が合併して発足した宮古島市の誕生と、今後の発展を願う「宮古島市誕生記念式典」(主催・同市)が三日、宮古島市文化ホール(マティダ市民劇場)で開催された。式典には国、県、関係自治体の代表、合併推進協議会メンバー、市民らが出席して、新市の誕生を祝うとともに今後の発展にも期待を寄せた。
 あいさつで伊志嶺亮市長は「昨年十月に宮古島市が発足した。新しい島づくり計画は市が持つ地域資源や特性を最大限に活用し、市民の団結心を持って協力すれば平和で豊かな島が実現できる。市の限りない発展のために市民、関係各位のさらなる指導と協力をお願いしたい」と式辞した。
 また、宮古島市議会の友利恵一議長も「古くから互いを知る者同士が一緒になったのであり、市民と行政が知恵を出し合って一体となっていけば住みよいまちづくりができる。市議会としても福祉向上のための合併であることを認識して全力で取り組みたい」とあいさつした。
 式典では、宮古島市発足に向けて尽力した合併推進協議会委員や市章考案者らに対する功労者感謝状贈呈も行われ、伊志嶺市長から対象となった三十二人に感謝状が贈呈された。
 祝辞では、県の稲嶺恵一知事(代理・新垣幸子出納長)が「県としても新市計画に盛り込まれた各種事業への支援や県事業の優先的、重点的な実施により、合併効果が十分に発揮されるよう支援していきたい」と述べた
 宮古島出身の下地幹郎衆議院議員は「合併を成功させるためにはリーダーたちが頑張らないといけない。この島の人材、自然、文化、歴史はどのような難局も乗り越える力を持っていると思う。私もふるさとのために協力したい」と述べた。
 内閣府沖縄総合事務局の竹林義久局長(代読・藤本一郎次長)も「新生宮古島市の発足に敬意を表したい。沖縄総合事務局としても、宮古地域の農水産業、観光産業、伊良部架橋建設、情報通信基盤、港湾整備など地域の個性、魅力を発揮した地域づくりを支援していきたい」と述べた。
 また、西銘恒三郎衆議院議員や外間盛善県議会議長、知念かおり女流棋聖などから祝電も寄せられた。
 第二部では「結心・みゃーく大世」のビデオ上映やミュージシャンの下地勇さんのコンサート、上野中三年の下里真之君の作文朗読、平良中学校のサクソフォン四重奏などが披露された。
 会場には、旧五市町村の姉妹、友好、交流都市の代表らも駆け付け、新しく生まれた 「宮古島市」とも今後、さらなる親交を約束していた。合併功労者感謝状を受けたのは次の各氏(敬称略)。
【合併推進協議会副会長】▽仲間克▽浜川健▽川田正一▽川満省三
【同委員】▽友利恵一▽川満俊夫▽下地明▽新城元吉▽豊見山恵栄▽佐久本洋介▽仲元成美▽島尻幸夫▽松永恵茂▽古波蔵小夜子▽伊沢忠憲▽平良和枝▽平良健▽宮國京子▽池間作一▽奥浜幸雄▽川満久雄▽新里玲子▽徳嶺栄行▽池村盛徳▽座喜味一幸▽中尾英筰▽宮里敏彦▽真壁カツ
【合併協議会監査委員】▽下地秀一▽下地敏夫
【銘板揮ごう者】▽池田俊男
【市章考案者】▽信貴正明

 写真説明・新市の誕生と発展を願い開催された宮古島市誕生記念式典=3日、マティダ市民劇場

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疏水百選に「宮古用水」/保全活動の喚起に期待/農林水産省

 【那覇支局】地下ダムを水源に宮古島と来間島の広大な畑のかんがい水として使われている「宮古用水」が二日、農林水産省の「疏水百選」に認定された。
 疏水とは、かんがいなどのために土地を切り開いて造られた水路のこと。今回の疏水百選は、多様な役割を果たす疏水に対する国民の保全活動の喚起を促すために実施された。
 選定はインターネットやはがき、ファクスの投票で行われ、二百八十四地区の候補の中から選ばれた。投票数は二十二万六千件に上った。
 「宮古用水」は国が建設したかんがい施設で、各地を巡る幹線水路の長さは約百三十四`。受益面積が約八千二百f。砂川、福里両地下ダムなどを合わせた総貯水量は約二千五百万dと、世界に例のない規模を誇る。
 同施設の完成により、サトウキビの干ばつ被害が緩和され、果樹や野菜の大規模施設栽培が可能になった。
 同施設を管理運営する宮古土地改良区の仲間克理事長は「農業振興に大きく役立っていることが、認められたと思う。大変うれしい」と喜びを語った。認定書は今月二十二日に東京都内で、土地改良区の代表者らに授与される。

 写真説明・城辺字福里の水位水質監視施設

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「親交深め地域活性化を」/交流都市と意見交換

 宮古島市(伊志嶺亮市長)の誕生を祝う記念式典が行われた三日、式典の前には「姉妹・友好・交流都市意見交換会」(主催・同市)が市内のホテルで行われた。旧五市町村と交流のあった八都市のうち、今回は六都市の代表が参加。宮古島市とのさらなる交流促進を約束し、今後は▽物産展交流▽スポーツ交流▽青少年交流▽イベント交流―など、行政だけでなく、民間をも含めた活発な交流で互いの地域を活性化させることを誓い合った。
 今回参加した都市は、姉妹都市の岡山県津山市、友好都市の東京都世田谷区、福島県耶麻郡西会津町、親善交流都市の徳島県鳴門市、交流都市の北海道室蘭市、岐阜県加茂郡白川町の六市町村。新潟県上越市とハワイ州マウイ郡は都合で参加できなかった。
 津山市からは山本直樹助役、世田谷区からは山田真貴子助役、西会津町からは山田博續町長、鳴門市からは亀井俊明市長、室蘭市からは寺島孝征助役、白川町からは安江和行助役の六人が新しく生まれた宮古島市との交流促進についてそれぞれの考えを述べた。
 あいさつで伊志嶺市長は「これまでの旧五市町村は八つの都市と姉妹、友好、交流都市の関係を築いており、今回はそのうち六都市が参加してくれた。これまでの交流を踏まえながら、宮古島市との末長い交流に向けた皆さんの意見を聞かせてほしい」と述べた。
 意見交換会は「今後の交流のあり方について」のテーマで行われ、六都市の代表は旧五市町村との交流の経緯などを説明した上で、今後の交流のあり方について意見を交換しあった。
 室蘭市の寺島助役は「少年野球チームの訪問など、お互いの子供たちの交流がさらに深まっていくことを期待している」と述べた。
 西会津町の山口町長は「宮古島市とは新しい交流の方向付けを考えないといけないと思う。一つには、経済的な物産の交流を図り、互いに経済的発展を目指すような関係にしたい」と、物産交流を通した互いの活性化を呼び掛けた。
 世田谷区の山田助役は「文化面や子供たちの交流を盛んにするのはもちろん。産業面の交流も課題。世田谷区では産業振興公社を立ち上げ、世田谷の名物を広げようと取り組んでいる。ぜひ宮古島の物産についても一緒に紹介していきたい」と述べた。
 白川町の安江助役は「二年前から青少年の交流を中心に取り組んでいる。白川町には海がないので宮古の美しい海を見て環境の大切さを感じてほしい。これからは自然環境を守る取り組みが必要で、青少年の交流を主体に経済的交流も促進したい」と、環境面を重視した交流のあり方を提言した。
 鳴門市の亀井市長は「物産の交流や文化の交流がこれまで続いてきた。さらに物産の交流を行い民間の交流も深めていくことも大切」と述べた。
 津山市の山本助役は「イベントの交流も欠かせない。また、職員同士の交流は職員の成長にもつながるので必要ではないかと思う」と、職員交流を呼び掛けた。
 意見交換を終え、最後は伊志嶺市長が「旧五市町村時代の交流をさらに深めるとともに今後も健康、文化、教育、スポーツなど多方面にわたり、行政、民間がますます交流を深め、お互いのまちの活性化を図り友情の輪を広げよう」とする交流宣言文を読み上げて終了した。
 今回の意見交換会は、宮古島市発足に伴い、これまでの旧市町村における各交流都市との交流内容を継続・発展させ、新生宮古島市と各交流都市との今後の交流について話し合うことを目的に実施された。

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ザウカニの実熟す/きょう「立春」

 きょう四日は二十四節気の一つ「立春」。一年最初の節気で、節分の翌日に当たる。旧冬と新春の節目にあたり、この日から春とされる。昔は、立春を一年の始まりとし、無病息災を願ったとされる。
 宮古地方気象台によると、四日は寒気が入って来ることから、最高・最低気温とも一七度を予想。平年値と比べると、最高気温は二・九度低く、最低気温は一・八度高い。
 宮古島市伊良部では、早くもツルグミ(グミ科)の実が赤く熟し始め、春の装いを感じさせている。この植物の方言名は、宮古本島では「ザウカニ」、同伊良部の佐良浜では「ムイキャ・ンータ」と呼ばれている。
 来月から「ザウカニ刈り」が本格化する。実は食べると、甘酸っぱい。原野などに生える半ツル性の常緑低木。

 写真説明・赤く熟し始めたツルグミの実=3日、宮古島市伊良部

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25個人団体の受賞を祝う/ 交通安全協会合同祝賀会

 宮古島地区交通安全協会(黒島正夫会長)主催の二○○五年度合同受賞祝賀会が一月三十一日午後、平良地区のホテルで開かれた。○五年に宮古で交通安全に貢献し、表彰された二十五個人・団体の関係者らが一堂に会し受賞を盛大に祝った。
 受賞者を代表して、宮古地区トラック事業協同組合の奥濱貞夫会長は「過分の賞を頂き、心からお礼申し上げたい」などと述べ、さらなる交通安全に向け決意を新たにした。
 受賞者の個人・団体は次の通り。(敬称略)
 【警察庁長官・全日本交通安全協会長表彰交通栄誉章「緑十字金章」表彰】▽優良安全協会=宮古島地区交通安全協会▽優良団体=交通安全西城学区自治会
 【九州管区警察局長・九州交通安全協会長連名表彰】▽功労者=佐久間成雄▽優良運転者=佐久田昌行、荷川取明増
 【全日本交通安全協会会長「緑十字銅章」表彰】▽功労者=仲間正宗、狩俣武志▽優良運転者=上原将弘、古波蔵丈貢、川満好四郎、奥平勇三
 【県交通安全推進協議会長(県知事)表彰】優良運転者=仲原隆▽功労者=砂川隆▽功労団体=交通安全城辺学区自治会
 【県警察本部長・県交通安全協会連合会長連名表彰】▽功労者=保栄茂玄一、長間秀昭▽優良運転者=伊志嶺孝徳、譜久原繁治、川満和弘、安谷屋達雄、来間好和▽優良安全運転管理者=砂川孔▽優良学校=多良間村立多良間小学校▽優良事業所=宮古自動車学校▽功労団体=宮古地区トラック事業協同組合

 写真説明・表彰された個人・団体の関係者ら=1月31日、平良地区のホテル共和


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