宮古島市（伊志嶺亮市長）の二〇〇六年度当初予算の一次内示が二日、各部局に示された。一般会計は、三百二十億五百七十七万九千円で〇五年度（旧五市町村合算）に比べて二十八億六千二百三十九万三千円減（マイナス八・二％）となった。そのうち、市税など自主財源は五十三億一千三百六十四万一千円。国庫支出金など依存財源は二百六十六億九千二百十三万八千円。自主財源比率は一六・六％となり、依然として国への依存率の高い予算内容となった。また、合併による合併特例債を活用した事業は盛り込まれなかった。
　今回は宮古島市初の年度予算編成となり、広域消防など一部事務組合への負担金が歳入からなくなるなど、旧五市町村時とは内容が大きく変化している。
　前年度（旧五市町村）に比べて予算規模が二十八億六千二百万円の減額となっているが、歳入に一部事務組合の負担金がなくなったため、実質的な自主財源の落ち込みは十四億六千三十八万九千円となっている。
　合併特例債については、葬祭場、清掃センターの建設費などが予定されていたが、両施設とも建設地が未定ということもあり、当初予算では盛り込まれなかった。
　歳入面では、自主財源の柱である市税が前年度比一・〇％増の四十一億七百四十九万三千円。構成比が大きい地方交付税は、百十七億二百四十四万五千円で前年度比一・一％増となった。
　依存財源の国庫支出金は、五十五億五百三十六万四千円で、前年度比三・五％増となったものの、県支出金は四十八億三千八百四十三万四千円で、同比マイナス一四・二％の大幅減となっている。
　市の宮川耕次総務部長は新年度予算について「地方交付税が、合併という条件がないと前年度比で三億円の減額が見込まれていたが、合併による財源措置として見込みよりも四億三千百万円増となったことが大きい。合併による条件でなんとか予算編成できた感じだ」と説明した。
　歳出面では、借金の返済となる公債費が四十五億二千二百三十八万六千円で前年度比一・二％の増。人件費などが盛り込まれる民生費は六十五億七千九十一万円（同比三・九％増）となっている。
　人件費については、報酬面で選挙、議員数の減により四千三十五万八千円の減。給与は特別職が減ったことにより一億四千四十二万八千円の減。職員手当も期末手当、管理職手当の減により、九千百十三万九千円の減となっている。
　普通建設事業費は、補助事業が八十六億六千九百九十七万九千円で、単独事業が五億三千四百五十七万二千円となり、全体的には前年度比で六億二千九十八万八千円の減額となっている。
　扶助費は、補助事業で児童扶養手当と生活保護扶助費の見直しで負担額が増加し、前年度比で六億二千三百九万三千円の増で三十六億三千八百六十二万円。単独事業では、火葬葬祭費が扶助費から負担金・補助金に移行したことから七百四十八万円減の一億六千三百四十九万三千円となった。二〇％を超えると再建団体となる起債比率は八・六八％となっている。
　そのほか、特定事業を行う場合に一般会計と区分して経理する特別会計は、百四十二億六千四百六十八万八千円で、前年度比では八億六千百九十七万千円減となった。
　特別会計七会計のうち前年度比で増額は▽農漁集排特会▽下水道特会▽介護保険特会―の三会計で、そのほかの四会計はすべて減額となっている。

　

　ホームページ制作などを行う「宮古島.com」（砂川淳一代表）はこのほど、宮古の土産店や飲食店、宿泊施設、ドライブスポットなどの情報を掲載した携帯サイト「宮古島ドットコム」を開設した。八十五店舗の紹介やお薦めメニューなどを写真付きで詳細にわたって掲載。宮古島のあらゆる情報を満載している。一日約五百件を超えるアクセスがあり、砂川代表は「地元の人のために作ったサイト。ぜひ多くの店やスポットへ足を運んでもらいたい」と呼び掛けた。
　携帯サイト「宮古島ドットコム」は、半年をかけて完成。▽おみやげ店▽カフェ▽飲食店▽宿泊施設▽エステサロン▽体験ショップ―など、各店の紹介のほか、お薦めのドライブスポットやビーチなども掲載。求人情報、宮古方言も盛り込むなど、とことん地元にこだわった。情報はすべてスタッフが取材し、写真とともに紹介している。サイトにはバーコードを携帯電話で読み取ることでアクセスでき、どの機種でも利用できるよう配慮したという。
　砂川代表は誰もがいつでも手軽に地元の情報を得ることができ、より多くの店へ足を運んでもらうことで活性化を図ろうと携帯サイトを開設した。「ガイドブックなどは観光客がターゲットだが、このサイトは地元の人に見てもらいたい。新しい店だけではなく昔からある小さな商店なども紹介して、地元の人に多くの店に足を運んでもらいたい」と願った。
　今後もさらに内容を充実させ、店舗紹介だけでなく宮古民話や伝統文化なども紹介していく予定。

　写真説明・宮古島情報満載の携帯サイトを開設した砂川代表＝平良地区西里にあるシフトエンジニアリング

　清原和博内野手らの入団で注目度の高い今年のオリックス・バファローズの春季キャンプ。キャンプ地・宮古島市民球場には、野球解説者が続々と訪れ、練習の様子を見詰める。一日には球団合併前の大阪近鉄バファローズの監督を務めた梨田昌孝さん、二日にはタレントとしても活躍する金村義明さん＝元近鉄、中日、西武＝、昨季限りで現役を退いた元木大介さん＝元巨人＝らが姿を見せた。
　故仰木彬前監督の下でプレーしたこともある金村義明さんは「今年は弔い合戦になる」と、選手たちの意気込みを感じている様子。「清原、中村が入団して、ファーストとサードに大きな柱が二本、入ったような感じ。二人が入ったことで谷、村松、北川あたりも活躍しそう。あとは投手陣が整えば十分に優勝を狙える」と力を込めた。また、何度もキャンプを訪れているとあって、「宮古島は大好き。仰木さんの行き付けの店で、同じメニューをいただいている」と笑顔を見せた。
　梨田さんは「清原、中村が入って盛り上がっている雰囲気がチーム全体に伝わっている。今年は期待できる」と、オリックスの躍進に太鼓判を押した。また、キャンプ地としての宮古島市民球場については、「球場も室内練習場も、ほかと比べても環境は整っていると思う。気温もほどよく、とても良い練習ができるのでは」と評価した。

　写真説明・谷佳知選手（左）、大島公一コーチ（中央）と談笑する金村さん＝２日、宮古島市民球場

　オリックス・バファローズの春季キャンプを支えるオリックス・ガールに、砂川麻美さん(30)、三井磨耶さん(19)、谷山奈々枝さん(32)の三人が決まった。宮古島市民球場で二十二日まで行われるキャンプ期間中、報道陣の受け付けをはじめ、選手やチーム関係者、報道陣が利用する飲料の用意などをこなす。今キャンプは清原和博内野手らの加入で特に注目度が高く、訪れる報道陣も多いが、「気持ちよく取材をしてもらえるようにしたい」と張り切っている。
　砂川さんは平良出身。「自分に何かできることがあれば」と、宮古島オリックス協力会の「手伝いの募集」に応募し、決まった。「気合いを入れて頑張ります」と力強く話した。
　学生の三井さんは北海道から、宮古島に移住したという母親を訪ねたのがきっかけ。「宮古へ遊びに来るついでにと、母に勧められた。野球のことはあまり分からないけど、これを機会に勉強します」。
　大阪府出身の谷山さんは最近、宮古へ移り住み、知り合いのつながりで今回の役回りとなった。「野球には興味があったので良かった。清原選手も、中村（紀洋）選手もテレビで見るより格好良い」と笑顔を見せた。

　写真説明・オリックス・ガールとしてキャンプを支える（左から）砂川さん、三井さん、谷山さん＝２日、宮古島市民球場