二〇一二年の供用開始を予定し、工事が進められている伊良部架橋について、一部から「歩道がないのは危険では」との指摘が出ている。これについて県宮古支庁土木建築課では「確かに歩道はないが両脇に一・二五bの路肩が設置される。歩行者や自転車もこの路肩を通行できる」と説明した。これについて宮古島市の伊志嶺亮市長は「片方に歩道ができると思っていたが、これから県に確認してみたい」と述べた。また、同課では伊良部架橋のリーフレットを今月中旬に完成させ、五百部を関係機関に配布する予定となっている。
伊良部架橋の一般部橋梁は、全体の幅員が九・七b。道路部分の幅員は八・五bで車道部分が六bとなっている。〇二年の法改正で最低二bが必要な歩道については現状の計画では設置困難で、両脇に一・二五bの路肩を設置することになった。
すでに設置されている来間大橋は、道路部分の幅員が七・七五bで、車道部分は六・二五b。片方に一・五bの歩道がある。
池間大橋は、道路部分の幅員が七・七五bで車道部分は五・五b。両脇には一・五bの歩道と五十aの路肩が設置されている。
歩道が設置されないことに一部から「架橋が開通すれば交通量も多く、車道も六bで、さらに歩道がないのは危険。観光客なども架橋を徒歩で歩くこともあるので、歩道を設けた方が良い」との声も上がっている。
これについては同課の前泊勇栄課長は「両脇に幅広の路肩があるので、人も自転車も通れ、有効利用できると思う。国と県ですでに計画が進んでいるので、今後計画を変更するのは難しいと思う」と述べた。
また、同課が作成した同架橋のリーフレットの工程表では、新年度から仮桟橋の設置や海中道路の護岸工事などがスタートする予定となっている。接続道路となる久松中学校前の道路は拡幅し、騒音・振動対策として道路脇に樹木を植える環境緑地帯の設置も予定している。
そのほか、県が示している架橋の整備効果としては、医療サービスの向上や交流物流の拡大支援、地域活性化などが紹介されている。
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