200平成18  126 木曜日

06年度県当初予算・5952億8500万円を一次内示

宮古の電線地中化2億3650万円

 【那覇支局】県は二十五日、二〇〇六年度の一般会計当初予算案を各部局に一次内示した。総額は借金返済に充てる公債費や新石垣空港事業に伴う補助事業費の増などにより前年度当初比九十三億五千二百万円(一・六%)増の五千九百五十二億八千五百万円を計上した。宮古・離島関係の主要事業には▽電線共同溝整備事業▽離島地域資源活用・産業育成事業▽離島・へき地医師確保対策検討調査事業―などが盛り込まれた。最終内示は来月七日ごろを予定している。
 伊良部架橋の予算は道路関係予算に一括計上されており、今年度末の道路予算の個所付の中で明確にされる。
 〇六年度予算は、「事業の優先度に十分配慮しつつ、簡素で効率的な行財政運営を行い、限られた財源を緊急かつ重要な施策に的確に対応することを基本とした」。
 歳出の義務的経費は前年度比一・七%増の二千八百五十八億九百万円、投資的経費が同〇・七増の千五百八十三億二百万円。扶助費の九億九千五百万円(同比五・〇%)減は、市町村合併に伴い生活保護費等の事務が県から新市に移管されたのが主な要因。義務的経費の歳出に占める割合は四八・〇%で、同比〇・一ポイント(四十七億円)伸びた。
 電線共同溝整備事業の予算は二億三千六百五十万円。宮古病院付近から宮古空港入り口まで二・七五`(両側延長五・五`)で実施する。
 離島地域資源活用・産業育成事業(事業費一億四千九百六十三万三千円)は島の歴史や特色などを活用した特産品や観光ブランド化を推進し、離島(美ら島)の活性化を図る目的。島ごとにストーリーを考えそれに沿った支援を行う。
 離島・へき地医師確保対策検討調査事業(同二千四百十四万三千円)は、国や大学、医師会などの医師を委員に検討会を設置し、地域勤務の動機付け条件や医師確保対策を調査・検討する。
 離島地域における環境配慮型観光利便施設検討モデル事業(同四千七百三十万九千円)は、地域の有する条件に適した環境負荷の少ない観光利便施設の設置を検討する。 

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接客や電話応対学ぶ/観光基礎セミナー

 二〇〇五年度県観光産業人材育成事業の宮古地区観光基礎セミナー(主催・沖縄観光コンベンションビューロー)が二十五日、宮古島マリンターミナルで開催され、人材育成コンサルタントの大城久美子さんが「顧客満足度を高める接客コミュニケーション術」と題して講話した。セミナーには土産品店やホテル業、レンタカー店などから約三十人が参加した。参加者は実際に、接客法などのロールプレイング(役割演習)にも取り組み、「さまざまな場面を想定して役割演習し、常に職場の中でレベルアップを図ってほしい」と呼び掛けた。
 大城さんは「顧客満足度とは、顧客が何を望み、何をしたら満足するかがベースになり、すべてがそこからスタートする」と説明。顧客満足度を高めるには「相手に良い感じを与える『接遇』が重要」として、▽あいさつ▽表情▽姿勢・動作▽身だしなみ▽言葉遣い―などの大切さを強調した。
 大城さんの指導の下、参加者は、客の迎えや金銭の授受、電話応対などの場面に分かれたロールプレイングを体験。参加者が店員や客の役となり、さまざまな場面を想定した対応法を学んだ。
 大城さんは参加者に各職場で指導的な役割を担うよう求め、「心の通う対応が必要。指導のノウハウを提供するので、各職場に持ち帰っていろいろな形で訓練して、底上げを図ってほしい」と呼び掛けた。セミナーはきょう二十六日も開催。市総合博物館で宮古の歴史や文化などを学ぶ。

 写真説明・大城さん(中央)の指導で接客や電話応対などの場面を役割演習した参加者ら=25日、宮古島マリンターミナル

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新年度から本格整備/狩俣の健康ふれあいランド公園

 宮古島市が平良字狩俣地区で進めている体験型の健康ふれあいランド公園整備が新年度から本格整備される。今月二十四日には公園整備に伴う実施設計の入札が行われた。ことし十月ごろには整備に着手し、二〇〇七年度中には一部供用開始しながら年度内には完工する予定。同整備では市側が道路や水道などのインフラ整備を行い、区域内の製塩工場や薬草園、コンドミニアムなどは民間企業が施設整備を行う。全体の運営には地元の狩俣自治会が参入する見通し。市によると宿泊客と来園者を合わせ年間十二万三千人の入り込み客を想定している。
 同整備は旧平良市が第三次総合計画の重点戦略として位置付けて取り組んできた「健康ふれあいランド構想」を受けたもので、狩俣集落近くの海岸沿いに宿泊施設や体験農園、ふれあい公園、パターゴルフ場などを整備し、寒冷地の高齢者や観光客、修学旅行団体、地域住民らの利用を想定している。
 計画面積は約二十五f。ほとんどが狩俣自治会の字有地で、自治会は土地を貸与しながら、宿泊施設などの運営にも参入する。また区域内には集落近くで操業する製塩工場や沖縄本島南部で健康食品製造や薬草園を手掛ける企業が工場を建設するほか、戸建ての宿泊施設コンドミニアムについても民間企業が建設に名乗りを上げている。
 市ではこれまでに海岸に二つのあずまやと一部遊歩道の整備を終えており、新年度から本格的な整備に入る。市側の事業費総額は約七億三千八百万円を見込んでいる。参入する民間企業も新年度から整備を進め、〇七年度内の供用開始を目指す。

 写真説明・海岸線に整備されたあずまや=平良字狩俣
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西会津のメンバーが来島/市食改推進員郷土料理で歓迎

 福島県西会津町の食生活改善推進員らが二十五日来島し、宮古島市同推進員らが郷土料理やオリジナルメニューを振る舞って歓迎した。きょう二十六日は、両推進員らが活動報告や情報交換を行い、「食」を通して相互の交流を深める。
 この交流事業は、健康的な食生活についての研修を推進しようと、旧平良市から引き継いで実施。十年目を迎えた今年は、西会津町から八人の推進員が来島した。
 今回は、旧市町村推進員協議会が統合して初の交流事業となり、交流区域も拡大。平良地区の平賀和枝さん、与那覇トシ子さん、城辺地区の平良一子さん、上野地区の砂川ヒデさん宅をホストファミリーに設定し、推進員らが自慢の手料理を持ち寄って西会津町のメンバーを歓迎した。
 このうち、平賀さん宅には、西会津の佐藤フジ子さんと新田孝子さんを招待。色彩豊かな品々を前に、食材の特徴などを教わりながら楽しそうに口に運んでいた。二人は「西会津の食材とはまったく違うが、健康への願いは同じ。今後の活動に役立てたい」と話した。
 同推進員協議会の外間千枝子平良地区長は「地元素材の料理が中心なのでどんどんPRしたい」と笑顔を見せていた。

 写真説明・食生活改善推進員らの彩り豊かなオリジナルメニューで西会津町のメンバーを歓迎した=25日、平良地区の平賀さん宅

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宮高とスポーツ通し交流/京都・洛水高が研修旅行

 京都府立洛水高校(延増正三校長)研修旅行生の二年生と県立宮古高校(仲間博之校長)の生徒会(友利文香会長)の二年生らとの交流会が二十五日午後、宮高の体育館で開かれた。両校の生徒たちは、スポーツなどを通し友情をはぐくんだ。両校の交流会は今回が初めて。
 延増校長は「去年研修旅行で、当時の宮古観光協会などから『宮古高校と交流しては』との話があり、今回宮古高校の快諾で実現した。これを機会に、生徒らの交流が深まれば」と語った。
 仲間校長は「一つの草の根の文化交流。生徒たちが卒業しても、ずっと交流してほしい」と述べた。
 開始式で、生徒会長の友利さんは「この日を楽しみにしていた。宮古の生徒は人懐こいので、京都についていろいろ話を聞かせください」と歓迎の言葉を送った。洛水高校の國吉雄介君は「宮古島に来て良かった」と笑顔で話した。
 洛水高校の二年生は二百十人で、この日は十三人が参加し、バドミントンやドッジボール、レクリエーションで交流を深めた。

 写真説明・ドッジボールで交流を深めた高校生ら=25日、宮古高校体育館

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   海邦丸五世で沖縄本島へ/翔南高・1年生が体験乗船

 県立翔南高校(新崎直昌校長)海洋科学科の一年生三十一人が二十五日、県の実習船「海邦丸五世」に体験乗船し、沖縄本島へ向け出発した。平良港第一ふ頭で行われた出発式で、生徒代表の来間智成君は「実習船を通して海洋に関する知識を身に付けたい。沖縄本島では歴史や文化など多くのことを学びたい。楽しく有意義な実習にしたい」と決意を述べた。
 この体験乗船実習は、実習船に乗船させることで船や海に親しみを与え、「海洋」に興味を抱かせるのが狙い。船はきょう二十六日に本部港に入り、本部町で沖縄美ら海水族館などを見学。夕方には糸満港へ移動し、二十七日は糸満市の平和祈念資料館での平和学習や那覇市の首里城などを訪ねる。二十八日午前、平良港へ帰港する予定。
 出発式で新崎校長は「実習を通して船の良さや海の怖さ、楽しさをしっかり体験してほしい」と激励。海邦丸五世の狩俣則夫船長が「海と船が君らを待っている。互いに助け合って仲間の意識を持ち、楽しい乗船にしたい」と生徒らに呼び掛けた。
 海邦丸五世は全長五十四・三b、幅九・二b。総トン数は四九九dで、航海速力は一二・五ノット。三十日から二月二日には、食品科学科の三十五人(うち女子二十八人)も体験乗船実習を行う。

 写真説明・出発式を終え、海邦丸5世に乗り込む生徒ら=25日、平良港第一ふ頭

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