200平成18  118 水曜日

キビ操業から1週間/宮古本島両工場好調な滑り出し

/平均糖度 宮糖14・57度、沖糖は15・08度

 宮古本島内の製糖二工場(宮古製糖城辺工場、沖縄製糖宮古工場)が二〇〇五―〇六年産サトウキビの製糖操業を開始してから十七日で一週間が経過した。これまでに搬入された原料は両工場を合わせて二万二千四百八十五d。平均の糖度は宮糖が一四・五七度、沖糖は一五・〇八度といずれも基準糖度帯(一三・一―一四・三度)を上回る高品質取引が行われており、両工場とも好調な滑り出しを見せている。今期サトウキビは台風の被害を最小限に抑えられたことや、夏場の気象条件などに恵まれて順調に生育した。昨年は三十年ぶりの大不作に見舞われたが、今期は過去最高と並ぶペースで取引が行われており、豊作が期待されている。
 今期九万七百五十dの原料生産量を見込む宮糖城辺工場には十七日までに九千五百五dの原料が運び込まれた。
 糖度の内訳は基準帯内が三一・八二%、基準以上が六〇・一七%、基準以下は八・〇一%。最高糖度は一七・四度、最低糖度は九・七度となっている。トン当たりの農家手取り額は、二万九百三十一円(対策費除く)。
 一方、今期原料生産量十一万三千dを見込む沖糖宮古工場には十七日までに一万二千九百八十dの原料が搬入された。
 糖度の内訳は基準帯内が二〇・三%、基準以上が七六・一%、基準以下は三・六%。最高の糖度は一八・二度で最低糖度は一〇・五度。トン当たり農家手取額は二万一千三百三十八円(対策費除く)となった。
 操業から一週間が経過したが、両工場ともに高品質による取引が数字で示された。宮糖城辺工場農務課は「非常に順調な操業で品質が良い。今後さらに平均糖度は上がると思う」としている。今後の天候次第では最終的に過去最高の品質も期待できるという。
 沖糖宮古工場も好調な滑り出しで同工場関係者は「気象条件がキビに好影響を与えている」と高品質の要因を分析。「今のペースで品質の取引が続けば過去にない平均糖度が出る」と話した。
 操業一週間の好調な取引状況に、農家をはじめ製糖操業関係者も一様に安堵している。昨年の不作を受け、それぞれ今期サトウキビに寄せる期待も大きい。各ほ場、工場でも「今年は豊作」「最高の品質だ」との声が相次いで聞かれるなど、今期サトウキビは豊作に向けて最高の滑り出しを見せている。

 写真説明(上)・操業開始1週間で9505dの原料が搬入された宮糖城辺工場=17日、城辺字砂川
 写真説明(下)・これまでに1万2980dの原料が搬入されている沖糖宮古工場=17日、下地字上地
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分蜜糖1500dを初出荷/宮古製糖 関係者集い安全輸送祈願

 今月十一日から二〇〇五―〇六年産サトウキビの製糖操業を開始している宮古製糖(新里光男社長)は十七日、工場で作った分蜜糖の初出荷を行った。同日午前、平良港で初出荷式が開かれ、関係者が輸送の安全を祈願した。宮古製糖は初日、城辺工場の九百dと伊良部工場の六百dを初出荷。分蜜糖は本土に輸送され、砂糖に精製される。
 平良港で行われた出荷式には宮古製糖の新里社長をはじめ輸送関係の代表らが出席。それぞれ船倉に流し込まれる分蜜糖の安全輸送を祈願した。
 新里社長は「今期のキビは台風の被害も受けているが、折損系の被害が少ない」と分析した。その上で「陸上、海上における安全な輸送を祈願した」と話した。
 琉球海運営業部の山里守行部長は「分蜜糖を安全に、責任を持って輸送したい」と強調。宮古港運の塩川博司社長は「丹精込めて作られた分蜜糖を大事に、安全に船に積み込みたい」と話した。
 宮古製糖の今期製品歩留まり目標は、一二・八―一三%。


 写真説明・出荷される分蜜糖が船倉に流し込まれた=17日、平良港

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みんなで着よう美ぎ島Tシャツ/宮古島環境自然保護募金推進協

 環境保護を目的に「美ぎ島募金」を展開している宮古島環境自然保護募金推進協議会(長濱政治会長)は、「美ぎ島Tシャツ」を制作、十七日から販売を開始した。購入者それぞれにサポーターになってもらい、売り上げの一部が美ぎ島募金に寄付される。価格は一枚二千円。Tシャツで宮古島のPRを図るとともに、環境保護への意識高揚を目指す。九百枚限定で、TシャツショップSABO、観光協会宮古空港観光案内カウンター等で取り扱っている。
 美ぎ島Tシャツはエリーニユネスコ協会の協力を得て制作。昨年開催された産業まつりの第二回Tシャツデザインコンテストでグランプリを受賞した田村知子さんのデザインを採用した。マンタや熱帯魚で宮古島を表現したデザインで、背面には宮古島市観光ロゴが入っている。価格は一枚二千円。団体や組織などのユニホームとして活用する場合は一枚千三百円で販売する。売り上げのうち千三百円は美ぎ島募金に寄付し、環境保護活動に活用していく考え。色は白とオートミール色の二色。サイズはL、M、一五〇aの三種類で老若男女を問わず気軽に着用できるよう取りそろえた。
 長濱会長は「島の人や観光客に宮古の自然環境保護を啓蒙することが目的。島や地域おこしにもつなげていければ」と期待。宮古観光協会、宮古島商工会議所、宮古青年会議所ではユニホームとして購入しており、宮古観光協会青年部の我那覇宗広部長は「ほかの団体も理解し協力していただきたい」と協力団体の参加を呼び掛けた。

 写真説明・美ぎ島TシャツをPRする宮古島環境自然保護募金推進協の長濱会長(右から2人目)、観光協会青年部の我那覇部長(右)ら=17日、宮古支庁

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与那覇愛季さん(佐良浜中2年)が社明運動作文コンで優秀作

/全日本中学校長会会長賞

 第五十五回社会を明るくする運動の全国作文コンテストで、宮古島市立佐良浜中学校二年の与那覇愛季さんが優秀賞に当たる全日本中学校長会会長賞を受賞し、十七日午前、同校で表彰状の伝達式が行われた。与那覇さんは作文の中で、自分が伝えたい気持ちや心を言葉にする大切さを強調。その過程を通して「心豊かな自分自身に成長したい」と表現し、全国の審査員から高い評価を得た。
 同コンテスト中学生の部の応募数は七万六千五百二十三点。小学生の部を合わせると十万八千四十四点になる。このうち最優秀賞を含む入賞者は三十人(最終優秀賞以外は優秀賞)で、与那覇さんはこの入賞三十枠に入る快挙を達成した。「伝えたい心」と題した作文では心の中の気持ちを言葉で表現しなければ相手に伝わらないこと、言葉に出す勇気が大切であることを強調した。
 十七日午前、全校生徒を集めて行われた表彰伝達式では那覇保護観察所の佐久本英子所長が表彰状を伝達。その上で佐久本所長は「愛季さんの作文を読んで、社会を明るくしていくことをゆっくりと考えてほしい」と生徒たちに呼び掛けた。
 優秀賞受賞について与那覇さんは「本当にうれしい。これからも作文などの文化活動を続けていきたい」と喜びと感想を話していた。

 写真説明・社会を明るくする運動全国作文コンテストで優秀賞を受賞した与那覇愛季さん=17日、佐良浜中学校

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宮古から2人を表彰/県青少年育成大会

標語 「『帰ろうよ』 笑顔が待ってる 君の家」

 【那覇支局】二〇〇五年度の青少年育成フォーラムinおきなわと第二十六回県青少年育成大会(主催・県など)が十四日、読谷村文化センターで開催され、宮古から〇五年度「家庭の日」絵画の優秀賞を受賞した小禄愛美さん(池間小五年)と、同じく深夜はいかい防止標語の県教育委員会教育長賞を受賞した赤嶺美花さん(北中三年)の二人が表彰された。
 小禄さんの絵の題名は「日曜は私たちがシェフだ」。兄妹三人が料理をこしらえ、両親がこの料理を食する温かい家庭の様子を描いている。小禄さんは小学二年生のころから、家事手伝いを始め今ではいろいろな料理ができるようになり掃除、洗濯もたまにはするという。
 赤嶺さんの標語は「『帰ろうよ』笑顔が待ってる 君の家」。友人たちへの思いやりと、健全育成に明るい家庭づくりの大切さを訴える気持ちがうかがわれる。
小禄愛美さんの作品(下)
「日曜は私たちがシェフだ」












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   「大盤舞い」に沸く/来月就航・新造船お披露目

 はやて海運(川平三秀社長)が、就航十八年と老朽化した「第十八はやて」に替わって平良―佐良浜間に就航させる新造船「スーパーライナーはやて」(佐久川清修船長)のお披露目式が十七日、伊良部島の佐良浜港で行われた。交通バリアフリー法(二〇〇〇年)施行後では、県内で初めてバリアフリーを採用。一階部分に優先座席と車いす用のスペース、車いす用トイレが設置された。国土交通省の安全検査などの関係から二月中の就航を見込む。
 新造船お披露目で恒例の「大盤舞い」には多くの住民が駆け付け、船員がまく紅白のもちを、笑顔でキャッチしていた。
 「スーパーライナーはやて」は全長三十二b、重量一四五d。旅客数は百五十人で、普通乗用車十台を搭載可能。車両搭載部分に旅客を乗せると最大三百人が乗船できる。最高速度は二十八ノット、航海速力は二十四ノット。平良―佐良浜間を、現在の「第十八はやて」の十―十二分に対し、同船は八―十分で結ぶ。
 川平社長は「第十八はやての老朽化に加え、バリアフリーが進む今後の社会情勢を考慮しての新造船となった」と説明。「船の設備は整っているが、陸上の設備ではまだの部分もある」として、早期の就航に意欲を見せた。あす十九日午後三時からは佐良浜港で、「スーパーライナーはやて」の一般公開と祝賀会が行われる予定となっている。

 写真説明・船員たちがもちをまく「大盤舞い」に多くの住民が駆け付けた=17日、佐良浜港
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