2006年(平成18年) 1月15日 日曜日
☆ 不発弾の海中処理、全会一致で承認/伊良部漁協理事会
伊良部町漁業協同組合(奥原隆治組合長)は十四日午後、同漁協で理事会を開いた。伊良部架橋建設に向けた海中ボーリング調査に伴う磁気探査で発見された不発弾五発の処理に関した「水中における不発弾爆破処理に対する漁業損失の法的有無について」の議案を審議した結果、不発弾の処理を全会一致で承認。漁民への損害補償の議論が決着した。宮古島市(伊志嶺亮市長)では十六日、海上自衛隊沖縄基地隊へ承認された結果を伝えた上で、再度不発弾の処理要請を行い、処理日程を調整する。
不発弾の処理については、今月十一日に同市で開かれた事前会議で、処理日程は白紙に戻った。奥原組合長が「不発弾が爆破処理された場合、魚が殺されるから、そこで生活している漁師の賠償はどうなるのか。賠償ができるのかできないのか、法的な根拠を示してほしい」と要望。市当局などとの話し合いはまとまらなかった。 その後、奥原組合長は「損害賠償は求めないが、私一人の判断で処理はさせられない。理事会で諮りたい」と重ねて強調していた。 この日の理事会では、奥原代表理事を含む九人中、八人が出席した。 奥原組合長が、これまでの経緯を説明。市側から出席した宮川耕次総務部長があいさつ。「不発弾の処理には、伊良部漁協や地域住民の協力が必要なのでお願いしたい」と重ねて強調した。 友利義文理事は「私は不発弾の処理には賛成。伊良部架橋に伴う磁気探査で見つかったものなので、一日も早く撤去し、架橋工事がスムーズにいくように」と意見を述べた。 仲村淳理事は「不発弾の爆破処理は賛成」と述べた上で「処理される海域は、佐良浜地区の池間添が近い。私は池間添自治会長も務めているので、市側から住民の安全について協力の申し出があれば、協力したい」と積極的な協力姿勢を示した。 この後、質疑に入ったが不発弾の処理については異議はなく、全会一致で承認された。 写真説明=不発弾の処理を全会一致で承認した理事会=14日、伊良部町漁協 |
☆ きょう号砲/ワイドーマラソン
第十六回宮古島100`ワイドーマラソン(主催・宮古島市など)の開会式が十四日、発着点となるうえのドイツ文化村で開かれた。百`の部で大会四連覇を目指す西村譲治=高知県=が「新生宮古島市の皆さんやランナーと交流を深め、フィニッシュを目指し精いっぱい走り抜くことを誓います」と選手宣誓した。大会には六百四十一人のランナーがエントリー。最長の百`はきょう午前五時にスタート。市町村合併に伴い主催が上野村から宮古島市に移って初めての大会。
大会長の伊志嶺亮宮古島市長は「宮古島の自然を満喫しながら、日ごろの練習成果を十分に発揮し、地域住民と触れ合い、この大会が思い出に残る大会になるよう祈念する」とあいさつした。 会場には受け付けを済ませた選手らが集まり、それぞれの部門での完走を誓い合っていた。 最多の三百六人が出場する百`の部は、午前五時に同文化村をスタート。五十`の部は六十九人がエントリー、宮古島市立狩俣中学校近くの広場から午前十一時にスタートする。ハーフ(二十一`)の部は二百六十六人が挑戦。東平安名崎を午後二時にスタートする。三部門ともにゴールは同文化村。 写真説明・大会4連覇を目指す西村が選手宣誓を行った=14日、うえのドイツ文化村 |
☆ 製糖操業後、初の週末/サラリーマン、公務員も汗だく
島内の製糖工場が二〇〇五―〇六年産サトウキビの製糖操業を開始してから初めての週末となった十四日、宮古全域で本格的な収穫作業が行われた。この日の主役は何と言っても公務員やサラリーマン、そして子供たち。休日とあって家族、親せき総出の収穫作業が宮古全域で見られ、背広から農作業服に着替えたサラリーマンたちが「週末のキビ刈りは任せて」とばかりに汗だくになって作業に精を出していた。 〇五―〇六年産サトウキビは台風の被害が少なかったことや気象条件に恵まれて収量、品質面ともに向上しており、各工場に搬入されているキビは近年にない好成績で取引されている。平均糖度は両工場とも一四度以上で、前期の三十年ぶりの大不作から一転、各地で豊作が期待されている。 十四日は宮古全域でキビ刈りに精を出す毎年恒例の光景が見られ、それぞれのキビ畑に普段は役所勤め、会社勤めの男性の姿が目立った。中には小さな子供がキビの葉を取り除く作業に挑戦している姿も見られた。 下地字川満にある姉のキビ畑の収穫を手伝っていた公務員の下里盛四郎さんは「毎年手伝いに来ている。週末はみんなの手で刈り取らないと間に合わないし、そうした方が早い」と話し、この時期のキビ刈り手伝いは当たり前のように作業に精を出していた。 その下里さんの姉の夫の友利廣夫さんは「本当に助かります。宮古にはまだユイマールの精神があるし土、日曜の手伝いはどこでもやっていると思う」と話し、助っ人と宮古島に残るユイマールの心に感謝した。 この日のキビ刈りには友利さんの息子の美之さんも参加。主におのを手にキビを刈る仕事を担当した美之さんは「両親の畑を手伝うのは親孝行で毎年のこと。休日には手伝います」と疲れた様子も見せずに話していた。 年始早々から行われている〇五―〇六年産サトウキビの収穫作業。「キビ刈りの季節」を迎えた宮古島のキビ刈りは、三月初旬まで続く。 写真説明・キビ刈りを手伝う下里さん(右)と美之さん=14日、下地字川満にあるキビ畑 |
☆
600人が完走目指し力走/100`ウルトラ遠足(とおあし)
今年で十回目となる宮古島100`ウルトラ遠足(とおあし)(主催・同実行委員会)が十四日、宮古島東急リゾート発着、池間島、来間島を含む宮古本島一周する百`のコースで行われた。四十一都道府県から五百九十八人がエントリー。最高気温二一・六度のぽかぽか陽気の中、参加者らは宮古の風景を楽しみながら、それぞれのペースで走り抜けた。
大会は午前五時スタート。参加者らは互いに声を掛け合い、励まし合いながら、制限時間の十六時間以内のゴールを目指した。 北海道から初めて参加した蔀(しとみ)美保さん(32)は、「暖かい宮古島を一周できるのがこの大会の魅力」と出場理由を説明。きょう十五日には、夫の匡貴(まさたか)さん(31)が第十六回宮古島100`ワイドーマラソンに出場すると言い、「できるだけ早く完走して、あすは応援を頑張りたい」と笑顔を見せた。 那覇市の古澤道夫さん(48)は「きょうはとても調子が良い。目標の十五時間以内で完走します」と力強く話した。 写真説明・戌(いぬ)年にちなんで(?)愛犬とゴールを目指す参加者=14日、平良の福山
|
☆ ウオーキングでアピール/「肥満予防・禁煙を」
|