200平成18  111 水曜日

トウガンなど35dを初出荷/06年宮古地区野菜初荷式

 二〇〇六年宮古地区野菜初荷式(主催・JAおきなわ宮古地区野菜・果樹生産出荷連絡協議会)が十日、JAおきなわ宮古地区事業本部前で行われ、生産農家ら農業関係者が一年間の高値販売と輸送の安全を祈願した。初荷はトウガン、カボチャ、ゴーヤーなど計三十五・八d、同日の船で東京や大阪の市場に向け出荷した。連絡協の国仲和男会長は「安心、安全、高品質をモットーに市場や消費者のニーズに沿った農産物の生産出荷に努めよう」と話し、高品質野菜の生産と宮古野菜のブランド化に向け決意を新たにした。

 〇五年度作野菜は大きな台風襲来がなかったこともあり、おおむね計画通りの栽培が各地で行われ、特にゴーヤーやトウガン、カボチャの生産が好調だった。JAおきなわ宮古地区営農センターによると〇五年度は出荷量千七百六十五d(前年実績比一二・五%増)、販売額は五億二百三十八万八千円(同比九%増)を計画。〇六年初荷では▽カボチャ七・八d▽トウガン二十二・三d▽メロン四・九d▽ゴーヤー〇・七d▽インゲン〇・一五d―の計三十五・八dを出荷した。
 初荷式には生産農家ら農業関係者、県、市の職員、輸送会社の職員らが出席した。初めに連絡協の国仲会長があいさつし「宮古地区の園芸生産はここ数年停滞しているが、亜熱帯の温暖な気候条件と石灰岩土壌の特性を生かした作物は『他地区にはない特性のうま味がある』と評価を得ている」と強調、ただ「生産の拡大と宮古島産ブランドの確立は、古くて新しい課題となっている」と指摘。今後、JA、連絡協の機能を十分に発揮し課題解決を図る決意を表明した。
 県宮古支庁や農業振興会から来賓祝辞が寄せられた後、安全祈願で輸送の安全を祈願。引き続きJAおきなわ宮古地区事業本部の下地隆弘本部長が乾杯の音頭を取り、高値販売を祈願した。
 最後は参加者全員で万歳三唱を行い、野菜が積み込まれたトラックを見送りながら、高値販売と海上、陸上における輸送の安全を祈願した。

写真説明・万歳三唱で輸送の安全と高値を祈願した=10日、JAおきなわ宮古地区事業本部


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反収増に向け操作習得/ハーベスターオペレーター研修

 サトウキビの収穫機ハーベスターの効率的利用を図ろうと、県農林水産部は十日午後、下地地区のほ場で「さとうきび収穫機械オペレーター養成研修」を開催した。各地域で新規導入の動きがある小型収穫機を使っての研修とあって、オペレーターのほか農家や行政の関係者多数が参加し、機械刈りによる反収増に向け小型ハーベスター使用の技術と効果を学んだ。
 研修は午後一時から行われ、初めに宮古農業改良普及センターの本村隆信所長が「皆さんは地域におけるサトウキビ生産の担い手。しっかりと技術を習得し、再認識する研修にしてほしい」などと呼び掛けた。
 続いて県農林水産部糖業農産課からハーベスターについての説明が行われた。説明では▽向かい刈りはせず追い刈りをする▽ベースカッターは地面より一―五aまで下げる▽カッターの点検▽操作レバーは確実に入れ、急ハンドルは避ける―などの注意点が紹介された。
 また、刈り取るサトウキビを「商品」として扱うよう促し、できる限り丁寧に作業を行うよう呼び掛けていた。
 この後、ハーベスターメーカー各社が機械の取り扱いについて説明。参加者は注意深く聞き、この日準備された三台の機械の性能と特徴を把握したほか、実技で操作技術の向上に努めていた。

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「保安検査」全国空港で一斉開始/世界のテロ多発警戒
宮古・多良間空港も強化

 国内各空港の保安区域に立ち入るパイロット、客室乗務員や納品業者を含むすべての空港関係者と携行品、納品物を金属探知機などでチェックする「保安検査」が十日、全国の空港で一斉に始まった。宮古では宮古空港と多良間空港が対象となり、両空港の航空保安体制が一段と充実強化された。
 二○○一年九月十一日に発生した米中枢同時テロ以降、世界各地でテロ事件が多発傾向にあり、事態を重く見た国土交通省が保安強化に基づく措置として実施した。
 県管理の第三種空港の宮古空港、多良間空港などのうち、宮古空港ターミナルでは十日午前六時三十分のオープンと当時に実施された。
 同ターミナル二階のクリーンエリアと呼ばれる中に、出発待合室や売店などがある。同エリアに入る航空機の乗務員や空港関係者とその携行品、納品物は、これまでの旅客と同じ検査所で検査を受けた。
 乗務員や空港関係者らが同エリアへ入っていた通路は、この日から入るのが禁止された。同エリアに入るには金属探知機などの検査が必要。同エリアから通路を使って出るのは可能だが、再び同エリアに入る場合は再検査が必要となる。
 同ターミナル二階で検査を受けたパイロットの一人は「みんなが、平等に検査を受けることが安全向上にながる」と話した。
 日本トランスオーシャン航空(JTA)宮古支店では「検査所前で旅客が込む場合場合もある。パイロットなどは優先検査を受けるので、旅客のご協力をお願いしたい」と語った。

写真説明・パイロットも旅客と同じ検査を受けた=10日、宮古空港ターミナル2階



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新設備で気持ち新た/増産体制整い初荷式
/菊之露酒造

 菊之露酒造(下地博社長)の二〇〇六年初荷式が九日、同酒造第二工場で行われ、関係者らがより高品質の泡盛製造に意気込みを新たにした。昨年は三百六十六万五千八百二十一gの泡盛を製造。一升瓶に換算して、約百七十四万本の泡盛が出荷された。本社や工場の増改築による新設備導入でこれまでより約八十万g増の生産体制が整っており、今年は四百四十万gの泡盛製造を見込んでいる。
 初荷式であいさつした下地千代子会長は「はためくような一年を祈願したい」と述べ、下地博社長は「本社や工場の増改築でこれまでと比べ一二%増の体勢が整った。気を引き締め、努力を忘れず精進していきたい」と決意を示した。沖縄銀行宮古支店の玉城篤支店長(代理)、琉球銀行宮古支店の幸地均支店長もあいさつに立ち、いっそうの泡盛消費向上に期待した。
 初荷式では泡盛一升瓶や三合瓶など三千三百三十ケース分、計二万九千二百七十三gの泡盛を出荷。八台のコンテナに積み込み、関係者たちの万歳三唱の中、泡盛を満載したトラックは本島や全国各地へ送り出された。

写真説明・万歳三唱で泡盛を積んだトラックを見送る関係者たち=9日、菊之露酒造第2工場

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「見える! ヒシクイだ」/親子連れら渡り鳥観察

  宮古野鳥の会(岡徹会長)主催の二〇〇六年新春探鳥会が九日、宮古島市池間島の池間湿原で行われ、親子連れなど約四十人がこの時期に飛来する野鳥を観察した。この日はマガモなどのカモ類やムラサキサギなどサギ類を中心に二十一種類の野鳥を確認。国の天然記念物ヒシクイ三羽も見られ、参加者たちは池間湿原の豊かな自然に触れながら新春の探鳥会を満喫した。

 探鳥会は毎年開催されており、宮古野鳥の会では探鳥会を通し、野鳥が安心して繁殖できる環境を保つために何ができるかを考えてもらうよう呼び掛けている。
 宮古唯一の淡水湿原である池間湿原では年間を通して多くの野鳥が飛来しており、これまでに約九十種類が確認されている。冬の季節になるとカモ類やサギ類が越冬のため飛来し、羽を休め体力を蓄え春になると繁殖のため北上する。
 池間湿原の自然と野鳥をより多くの人に理解してもらおうと池間島自治会は手作りの観察小屋を設置。玉寄憲作自治会長は「自然や野鳥を大事にする気持ちを持ち続け、子供たちの学習の場にも生かしてほしい」と願った。参加者たちは野鳥の会会員に種類を尋ねながら、双眼鏡で水辺や草むらの野鳥を観察していた。
 初めて探鳥会に参加した根間美南海ちゃん(5つ)は「白い鳥がたくさんいた。餌を食べているのもいたよ」と話し、双眼鏡で水辺の野鳥を観察していた。

写真説明・双眼鏡でカモ類やサギ類など野鳥を観察する参加者たち=9日、池間湿原

   北と南の子供たち交流/岩手県宮古市―多良間村

 多良間村と姉妹市村締結をしている岩手県宮古市の児童生徒たちの交流が十日から三泊四日の日程で始まった。岩手県宮古市からは児童生徒、引率者ら八人が来島。気温差約三〇度の多良間村でホームステイしながら三線やサトウキビ収穫、熱帯魚観察などを行い南国多良間村の文化や生活習慣を学ぶ。初日は同村中央公民館でセレモニーが行われ、関係者たちが岩手県からの一行を歓迎した。
 岩手県宮古市は昨年六月に宮古市、田老町、新里村が合併して誕生。合併により旧田老町、旧新里村からも今回初めて児童生徒が参加した。小学生三人、中学生三人、引率二人の計八人が参加。中居瞳さん(新里中二年)は「海がきれいなので泳いでみたい。宮古島は自然が多くてきれいな島。飛行機から見て感動した」と感想を話し、佐々木慶樹君(田老第一小六年)は「早く多良間村のみんなと仲良くなりたい。海で泳ぐのが楽しみ」と南国多良間村での交流を喜んだ。きょう十一日は、多良間小、中学校の児童生徒たちと一緒に一日体験授業を受ける。
 多良間村と宮古市の交流は一九七五年から始まり、九六年に姉妹市村として締結した。多良間小学校と宮古市の愛宕(あたご)小学校は姉妹校となっている。
 

写真説明・岩手県宮古市から交流のため来島した一行。十三日まで多良間村に滞在し文化を学ぶ=10日、宮古空港

 

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