2006年(平成18年) 1月9日 月曜日
☆ 各地でキビ収穫始まる/宮古本島、11日から製糖操業スタート
二〇〇五―〇六年産サトウキビの収穫作業が宮古本島各地で始まっている。各製糖工場によると今期サトウキビは台風被害が少なかったことや最近の冷え込みが好影響を与えて品質が上昇、平均甘蔗(かんしゃ)糖度は一四度台で推移しており、近年にない高品質取引に向け順調な生育を見せている。昨年は三十年ぶりの大不作に見舞われたサトウキビだが、今期は品質面での好成績と、農家の手取り額アップが期待される。今期製糖操業は沖縄製糖宮古工場、宮古製糖城辺工場ともに十一日からスタートする。
各工場によると、今期サトウキビは生育初期から生育旺盛期にかけて発生した台風の被害を受けたが、同一方向の台風であったために吹き返しの被害を最小限に抑えられたという。ほかの気象条件は好影響を与えており夏場の降雨は茎数と生育本数を順調に伸ばし、平年を上回る数字を残している。生育後期に当たる九月から十一月は少雨の傾向で生育が若干鈍化したが、その後の降雨で持ち直した。最も好影響を与えたのが年末年始の冷え込みで、キビの品質がぐんぐん上昇、甘蔗糖度は一四度台で推移しているとみられる。生産量は植え付け時の天候不良による春植えの減少などもあり平年並みに落ち着くものとみられるが、反収の生産量が予想以上に増えているため、各工場の搬入見込み量を上回る可能性もある。
写真説明・11日にスタートする製糖操業に向けサトウキビの収穫作業に精を出す農家=8日、平良字東仲宗根 |
☆ 手作りたこ空高く/親子で新春の空彩る
「天まで上がれ」―。宮古ライオンズクラブ(下地秀徳会長)主催の第十六回「新春親子凧(たこ)揚げ大会」が八日、平良地区にある前福多目的運動場で開催された。三十四組の親子が参加して新春のたこ揚げに挑戦。「宮古だこ」など、思い思いの手作りだこが空高く舞っていた。
たこ揚げは午前十時にスタート。自慢のたこを持参して来場した親子は共同作業でたこ揚げの準備に取り掛かり、たこを揚げると「やったぞー」などと歓声を上げて喜んでいた。時間の経過とともに会場の上空には色とりどりのたこが次々と舞い上がり、新年らしい雰囲気に包まれていた。 会場には祖父母と参加する子供たちも。大会で最優秀賞を受賞した狩俣奈生ちゃんィカは祖父の博三さん、祖母の順子さんとともに参加。宮古だこづくりにも一緒に挑戦した。奈生ちゃんは「おじいちゃんと一緒にたこ揚げできて、とても楽しかった。来年も一番になりたいです」と笑顔で話していた。 表彰式の中で同クラブの下地会長は「子供たちが成長する過程において、良い思い出がつくれたと思う」などと話し、子供たちの健やかな成長に期待を込めていた。 たこ揚げ大会の入賞者は次の通り。(敬称略) ▽最優秀賞=狩俣奈生▽高くまで昇ったで賞=垣花拓省▽デザイン賞=根間俊輔▽ファミリー賞=与那覇友裕、麻伊、優介▽アイデア賞=下地心也▽ハッスル賞=宮國太希、立誠 写真説明・34組約100人の親子が新春のたこ揚げを楽しんだ=8日、平良の前福多目的運動場
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☆ 珍しい鳥が飛来/ヒシクイとクロツラヘラサギ
☆ 110番通報2455件/「緊急性ない」45%
昨年1年間宮古島署
あす十日は、「一一〇番の日」。宮古島警察署(伊波盛春署長)がまとめた昨年一年間の通報受理状況は二千四百五十五件で、免許更新手続きや拾得物照会などの各種問い合わせや、警察への要望など緊急性のない通報が全体の四五・六%を占めることが分かった。同署では「一一〇番は事件、事故の際に警察官がいち早く現場に到着するための緊急制度。急ぎでない事案についての利用は控えてほしい」と呼び掛けている。 同署代表番号に寄せられた通報は昨年一年間で二千四百二十三件。一一〇番通報と合わせて計四千八百七十八件で前年四千六百四十八件と比較し二百三十件増加した。 一一〇番と同署代表番号に寄せられた通報のうち、最多は泥酔者の保護、救護関係で八百三十九件。同署では事件、事故に巻き込まれる可能性もあるため、節度ある飲酒を呼び掛けている。 次いで各種照会八百二十六件となっているが、事件や事故と比べ緊急性は低いにもかかわらず、すべて一一〇番通報で問い合わせがあり、一一〇番通報の正しい使用法が住民に浸透していない現状を裏付けている。 そのほかの事案別では要望、苦情、相談が七百三十五件、交通関係(事故、駐車違反など)七百二十六件、刑法犯関係(窃盗など)五百五十六件などとなっている。 同署では一一〇番をかける際のポイントとして▽何があったか▽場所▽いつ▽犯人はいるのか、逃げたのか(服装、人相は?)▽今どうなっているのか▽通報者の住所、名前、電話番号―をしっかり伝えるよう呼び掛け。 また、相談や問い合わせなど、急ぎでない事案は警察相談専用電話「#9110」、宮古島警察署(72・0110)に電話するよう理解と協力を求めている。 写真説明・110番通報の正しい使用を呼び掛けている=宮古島警察署通信室
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☆ ”初売り”にぎわう/ひらら市場
二〇〇六年初となるひらら市場が八日、平良港旧ターミナル跡地で開催された。四年目を迎えた同市場は生産者や消費者にもすっかり定着した様子。早朝から地元の安い野菜や加工品などを買い求める客でにぎわいを見せた。
同市場は地元で取れた新鮮な農作物や加工品を販売、地産地消の推進を目指し、一カ月に二回開かれている。宮古島市農政課では天候に左右されないよう早急に常設テントを設置するなどして、さらなる活性化を図る方針。 午前八時から開かれた市場にはカボチャ、トマト、ニンジン、ダイコンなど地元産の野菜がずらり。また、野菜の苗や加工品など多種多様な地元産品も並べられた。生産者と消費者は終始、笑顔でコミュニケーションを楽しみ、会場は和やかな雰囲気でにぎわった。 同課では「出品者が固定されつつあり、供給も安定してきた。固定客もついており、毎回盛況だ」と話し、定着をアピールしている。 |
☆ 地域の手で社会福祉を/芸能チャリティー公演
第十回宮古島市平良社会福祉資金協力芸能チャリティー公演(主催・同実行委員会など)が八日、マティダ市民劇場で開催された。地域の芸能団体など十三団体二百五十人余がボランティアで多彩なステージを披露し、会場いっぱいの観客を魅了した。収益は、各種地域社会福祉事業に充てられる。
同公演は、旧平良市社会福祉協議会の行事として毎年行われてきた。十年目の節目となる今年は、各市町村の社会福祉協議会合併に伴い、宮古島市社会福祉協議会平良支所が中心となって開催。同支所の役職員らも舞踊を披露した。収益金は、チケット、広告収入などを合わせて約百万円を見込んでおり、高齢者、障害者、児童青少年、ボランティア育成などの各事業に役立てていく。 主催者を代表して、与那覇寛仁実行委員長は「この公演が夢と希望の持てる魅力ある福祉社会の構築に貢献できることを願う」とあいさつを寄せた。 また、伊志嶺亮宮古島市長は「市町村合併後初めての開催となるが、これを機に多くの人々の間で社会福祉に対する理解と協力の機運が高まることを期待する」と祝辞を述べた。 ステージでは、各団体の演者らが日ごろ磨いた芸やダンスなどを披露し、客席を大いに楽しませた。 出演団体は次の通り。 ▽野村流伝統音楽協会宮古支部▽久田本流久田多嘉子舞踊研究所▽久田流池間澄舞踊研究所▽玉城流真文の会池間美代子琉舞道場▽玉城流國瑞会下地孝子琉舞研究所▽琉球箏曲興陽会宮古支部▽一条流沖縄支部舞美会▽徳八流太鼓砂川政義研究所▽フォークダンス・ラグーン▽フィットネス・ヨナミネ▽茜屋出雲流出雲松景星教室▽アイシス・オリエンタルダンスアカデミー▽アイラナ・フラ教室 写真説明・華々しく幕開けを飾った「かぎやで風」¥和書体(1023)=8日、マティダ市民劇場 |