200平成17  1225曜日

宮古産牛肉 地元消費が急増/年間100頭以上を販売

 宮古産和牛の地元消費量が急増している。宮古牛を肥育するJAおきなわ宮古地区事業本部によると、二〇〇五年は年間で百頭以上を宮古島の消費用として販売、それ以前の年間五―六頭と比較すると、その差は歴然としている。要因は米国産牛肉の輸入停止が挙げられ、食に安心を求める宮古島の消費者が安全な和牛、その中でも安価な宮古産を購入し始めているという。これまで宮古では「牛肉」といえば主に輸入ものと、高齢となった繁殖用牛の肉がメーンだったが、「地産地消」を掲げるJAなどの取り組みによって宮古産和牛が商品として消費者に認知されてきている。

 Aコープ城辺店(砂川勝栄店長)ではセットメニューを中心に宮古産和牛が飛ぶように売れている。夏場は焼き肉、冬場はすき焼きの各セットが週に平均四十セット(五―六人用)は売れる。各セットとも価格は五千円ほどで、本土で販売される和牛に比べると半額ぐらいの値だ。さらに泡盛などと組み合わせた贈答用ギフトの注文も相次いでいるほか、牛汁用和牛の販売も好調な売れ行きだという。
 同店に買い物に来ていた五十代男性は「値段も手ごろだし和牛特有の風味と食感が気に入っている」と話した。平良地区から来ていた四十代の女性は「香りと食感が外国産とは全然違う。最近は宮古産和牛しか食べません」と話していた。
 宮古産和牛は輸送費がかからないため、他の国産牛と比べると安価で売れることが特徴だ。JAおきなわ宮古地区営農センターの川上政彦センター長は「今は肥育センターの年間百頭以上が地元で消費されている。二年前に比べると飛躍的に伸びている。今後さらに地元で消費できるような取り組みが必要になる」などと話した。

写真説明=宮古産和牛のコーナーが人気を集めている=24日、Aコープ城辺店


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サンタ姿でお出迎え/JTAクリスマスイベント

 日本トランスオーシャン航空宮古支社(小浜勝弘支社長)は二十四日、宮古空港でクリスマスイベントを実施した。サンタクロースに扮(ふん)した職員が出発客に菓子をプレゼントしたり、飛行機の荷物の搬出・搬入作業に当たるなど、クリスマスの雰囲気を演出した。きょう二十五日まで行われる。
 出発ゲートではサンタ姿の職員が菓子の「クリスマスプレゼント」。これには子供たちが大喜びで笑顔を見せた。カウンターでは、職員がサンタ姿で搭乗手続きを行い、空港の外では、乗客の荷物や貨物を搬出・搬入する車両にトナカイの飾り付けをしてそりに見立て、職員がサンタ姿で作業に取り組んだ。
 同支社では「クリスマス気分を味わっていただけるようにとサービスを行っており、お客様に少しでも喜んでいただければ幸い」としている。

写真説明=「サンタさん」から菓子をプレゼントされ笑顔の女の子=24日、宮古空港

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交通死者 過去5年で最悪/今年7人、県内ワースト3位

 宮古島警察署(伊波盛春署長)管内二〇〇五年の交通事故の犠牲者は七人(二十四日現在)に上り、過去五年間で最も多い状況となっている。県内でも死亡者数ワースト三位の現状を「異常事態」ととらえる同署は徹底した取り締まりを展開するが、「運転手の交通安全意識向上が一番の課題だ」と指摘、交通ルールの徹底を呼び掛けている。
 県内全域の二〇〇五年十二月二十三日現在の交通事故死亡者数は六十一人。最多は名護署管内の九人、次いで那覇署管内八人、宮古島署、浦添署、沖縄署管内がそれぞれ七人。宮古地区の死亡者数は交通量の多い地域とほぼ同数となっている。
 管内で発生した飲酒運転に起因する死亡者数は三人で、全体の四三%を占める。全国の約一〇%、県全域の約三〇%と比較しても、飲酒を原因とする事故の犠牲者は高い数値を示している。
 年に四回行われる交通安全県民運動のたびに目標に掲げられる「飲酒運転撲滅」というスローガンだが、宮古を含む全県でいまだ改善の兆しは見えず、ドライバーに十分浸透しているとは言えないのが現状だ。
 また、一時不停止や安全未確認など不注意を原因とする事故の犠牲者も三人で四三%となっていることから、今年の宮古地区の交通死亡事故は「飲酒」と「不注意」が大きな要因となっていることが分かる。
 事態を重く見る同署では、交通課を中心に昼夜、各地で飲酒運転や交差点違反など交通違反を厳しく取り締まるため検問を実施している。しかし、検挙者数は増加の一途をたどり、同署幹部は「(取り締まりを)やればやるほど検挙者が増える」と運転手のモラルの低さを疑問視する。
 今月二十一日からは〇五年度年末・年始の交通安全県民運動がスタートした。今回も「飲酒運転の撲滅」が運動の重点に掲げられている。交通事故のない安全、安心な交通社会を築くのは、飲酒運転を許さない社会環境づくりと、運転手一人ひとりの「意識」にかかっている。

写真説明=違反取り締まりと共に、交通ルールの順守を呼びかける=宮古島市内

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平良中吹奏楽部がダブルで金/県アンサンブルコン

 宮古島市立平良中学校吹奏楽部のサクソフォン四重奏とクラリネット四重奏が、第三十回県吹奏楽アンサンブルコンテストでそれぞれ金賞を受賞した。サクソフォン四重奏は、来年二月に大分県で開催される九州大会に県代表として派遣される。生徒らは二十四日、帰島し宮古空港に駆け付けた父母らから温かい祝福を受けた。
 大会は二十三、二十四の両日、うるま市民芸術劇場で開催され、宮古からは四グループが地区代表として出場した。
 初めて九州大会の切符を手にしたサクソフォン四重奏の平良史子さん(三年)は「大会で良い演奏ができた。まだ演奏に課題はあるので二月の大会までに修正して、良い結果を残したい」と意気込みを語った。
 九州大会は逃したが、金賞に輝いたクラリネット四重奏の上地妃南子さん(同)は「三週間足らずの練習だったが、金賞が取れてうれしい。九州大会に出場したかったが、その思いはサクソフォンのみんなに託したい」と話した。
 引率した下地健作教諭は「課題が多く不安だったが、本番では安定した演奏を見せてくれたので驚いた」と笑顔で話した。
 メンバーは次の皆さん。(敬称略)
 ▼サクソフォン四重奏▽平良史子▽平良知美▽与座真紀子▽国仲陽香留
 ▼クラリネット四重奏▽上地妃南子▽亀川かほり▽平良春菜▽浜川和音

写真説明=県吹奏楽アンサンブルコンテストで金賞を受賞した皆さん。前列がサクソフォン四重奏のメンバー、後列がクラリネット四重奏のメンバー=24日、宮古空港

 

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野菜価格は大丈夫?/本土大雪の影響見られず

 大雪の影響で全国的に野菜価格が高騰する中、宮古地区では現在のところ価格に影響は出ていない。年末・年始にかけて品薄状態となっている本土産野菜の入荷減少で、価格の上昇が懸念されているが、スーパーなどではこれから出荷が増える島内産野菜で対応し価格の高騰を抑えていく構えだ。しかし、本土向けの出荷が増えることも予想され、県産や島内産野菜でどれだけ賄えるかが今後の野菜価格を左右しそうだ。
 あるスーパーでは鍋物などで需要が高いキノコ類の価格が上昇。寒波により入荷が減ったことと需要高による品薄が影響しているという。キャベツやホウレンソウなどの葉野菜類、ネギ、ピーマンなどは県産、島内産を優先して仕入れているため「今後もさほど心配はない」と話す。別のスーパーでも今のところ価格に影響は出ていない。担当者は「野菜不足になると価格を上げざるを得なくなるが、本土のように二倍から三倍となると消費者の負担が大きくなる。できるだけ安くできるよう地元産野菜などで価格上昇を抑えていきたい」と話した。
 青果物の入荷・販売を行っている店では、これまで主に入荷を頼っていた鹿児島県など九州産の野菜が高騰。ダイコンは十本入り一ケース千五百円だったのが、千八百円に上昇し、キャベツは八玉入り一ケース七百―八百円のが三千円にも上がったという。「市場に集まる野菜が減った。大雪で野菜も取れなくなり、全体的に品薄になっている」と話す一方で、「キャベツやホウレンソウなど宮古で取れる野菜がこれから増えてくる。価格が高くなると客足にも響くため、高い内地の野菜の代わりに宮古産野菜で間に合わせたい。宮古産野菜に助けられている」と話し島内産野菜に期待を寄せている。

写真説明=大雪の影響で全国的に野菜が高騰する中、宮古地区での影響は出ていない=24日、宮古島市内のスーパー

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   歩行者天国にぎわう/まちなかフェスタ

 「宮古島まちなかフェスタj」(主催・宮古島商工会議所、NPOにぎわいみゃーく)のエンディングフェスティバルは二十四日、下里通りと市場通りの歩行者天国でにぎわった。大勢の一般市民が足を運び、オープンカフェでくつろいだり出店で買い物したりして楽しんだ。また、北海道勇払(ゆうふつ)郡早来町から雪が届けられ、子供たちが雪合戦を楽しんだ。フェスタ最終日となる二十五日は歩行者天国をはじめ白バイやパトカーの展示、「交通安全フェスト05」などが行われる。
 二十四日の歩行者天国は午後四時にスタートした。市場通りには福島県西会津市から届いたお米の販売やフリーマーケットほか、FMみやこの生中継や宮古テレビの「あがんにゃ」の生放送が行われ、大勢の一般市民が訪れ、にぎやかな雰囲気を楽しんでいた。
 午後五時には北海道の陸上自衛隊から届けられた雪が宮古島商工会議所に贈呈された。その雪を下里通りで子供たちにプレゼント。花園幼稚園の園児たちは初めて見る雪に触れたり、食べたりして大喜び。最後は雪合戦ではしゃいでいた。
 十月八日から続いたまちなかフェスタもきょう二十五日が最終日。同日は下里、市場の両通りで歩行者天国が行われるほか、国土交通省の社会実験懇談会委員の政所利子さんと村木美貴さんが来島し、オープンカフェ社会実験を調査する。
 同フェスタは国土交通省の社会実験「にぎわいといやしのまちなかストリート事業」として十月八日にスタート。活気ある街中を再生し、市民のシンボルとすることを目的としている。

写真説明=北海道から届けられた雪だるまで遊ぶ子供たち=24日、下里通り