200平成17  12曜日

助役2人制提案へ/宮古島市伊志嶺市長が意向示す

 今月十二日に開会予定の宮古島市議会十二月定例会に伊志嶺亮市長が収入役を廃止し、助役二人制とする条例改正案を提案することとなった。八日に行われた与党議員会(仲間明典会長)との話し合いで市長が提案の意向を示し、本紙の取材にも「十二月定例会に提案(条例改正案)する」との方針を示した。仲間会長は「与党全員が納得しているわけではないが極力、市長の提案については通す努力をするとの見解でまとまった」と述べた。
 助役二人制とする条例改正案については、これまで与党間で協議を重ねてきたが、統一見解を得ることはできなかった。この日の与党と市長との会談も全員参加とはならなかった。
 今後について、仲間会長は「とりあえず助役二人制の条例改正案を十二月定例会に提案すると思う。この案件が可決となれば議会期間中に人選案も提案されるだろう」と述べた。
 現在、関係者の間では助役に提案される人選については、前県議会議員の坂井民二氏(56)と前平良市助役の下地学氏(68)の二人が有力視されている。
 与党内部も意思統一が図られていない同条例改正案について、野党は八日にも伊志嶺市長に提案しないよう申し入れを行っており、反対する姿勢を示している。与党寄りの会派「そうぞう」(構成六人)については、ほぼ伊志嶺市長が提案すれば賛成に回るとの見方もあり、可決には与党内の賛成者数がカギを握りそうだ。
 十二月定例会に提案された場合は、総務財政委員会(新里聡委員長)への付託となる。同委員会メンバーは▽仲間明典▽富浜浩▽新城啓世▽真栄城徳彦▽池間雅昭▽前川尚誼▽池間健栄▽山里雅彦▽嘉手納学―と新里委員長を加えた十氏で、構成状況は、与党三人、会派「そうぞう」二人、野党五人となっており、激論が展開される見込みだ。

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助役2人制・野党議員団が反発/市長に導入しないよう要請

 宮古島市議会野党議員団(池間雅昭代表)は八日、伊志嶺亮市長に対して収入役廃止と助役二人制の導入をしないよう要請した。応接室で行われた要請で池間代表は「収入役廃止については市の財政難からして歓迎できるものだが、その代案として助役を二人制にすることについては議員はもとより、多くの市民の間からも疑問の声があり、到底容認できない」と厳しい口調で訴えた。
 これに対して伊志嶺市長は「助役二人制については、敬老会、老人クラブの集まり、お祭りなどにはこれまで旧自治体の首長や三役が出席していた。こうした地域とのつながりを考えた場合でも三役が充実した方が良いと思った。また、伊良部架橋や焼却炉、葬祭場、下地島空港の利活用などの事業もあり、三役の事務量が増えるのではとの発想から生まれた」と説明した。
 今回の要請には、野党議員九人が同席し、助役二人制の条例改正案提案に強く反発した。
 野党議員の追及に対して伊志嶺市長は「まだ、与党内調整もできていないし、提案も決まっていない。皆さんの要請もあり、それも勘案しながら十二月議会での対応は考えていきたい」と述べた。
 伊志嶺市長の見解に対して野党からは「地方の行事のために助役を二人にするということは市民の理解は得られていないし、納得できない」と述べ、市長姿勢に疑問を呈した。

 写真説明・助役2人制の条例改正に対して野党議員団が伊志嶺市長に反対の要請を行った=8日、宮古島市役所応接室

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制度の見直し検討へ/宮古島市行革大綱案

 宮古島市(伊志嶺亮市長)の庁議が八日、市役所会議室で行われ、本年度中の策定を予定している行政改革大綱に向けた基本的な考え方について協議した。その中では、今後、行政連絡員制度見直しについて検討していくことも盛り込まれ、現在百三十五人の行政連絡員の大幅減も含め今後、協議、検討していくこととなった。
 宮古島市が本年度中に策定を予定している行政改革大綱体系案では、基本姿勢として行政運営体制の確立と財政運営健全化の二本柱となっている。
 行政運営面の具体的な施策案としては▽行政の透明性確保(バランスシートの作成、政策評価制度の導入など)▽情報通信技術の運用(電子自治体の整備など)▽組織・機構の編成(行政組織の見直しなど)▽定員管理と給与適正化(定員適正化計画策定、事務事業の総点検と見直しなど)▽次代を担う人材育成(職員の能力開発など)―となっている。
 財政運営面の具体的施策案は▽自主財源の確保(家庭ごみの有料化と減量化推進、新たな財源の開拓)▽歳出の適正執行(行政連絡員制度の見直し、公共工事のコスト縮減など)―が示されている。
 行政連絡員制度の見直しについては、廃止となれば約一億円の歳出抑制となるが現在、百三十五人の行政連絡員が各地区にいることから今後の協議が注目となっている。
 行政連絡員は、旧平良市の事務担当者や旧町村の地区区長らで構成され、広報誌の配布、国民年金保険料の督励、各種要請など市民と行政のパイプ役としてさまざまな業務を担っている。
 市当局によると、実際にその役割が機能している地区と機能していない地区とが存在していることから「思い切った見直しを行い、その業務に職員を地域割りで配置するなど、地域に密着した行政サービスの提供により市民と職員との緊密度を高め、職員意識の改革にもつなげたい」としている。
 行革大綱策定については、合併しても国の三位一体の改革に伴う財政の硬直化など多くの課題は山積しており、合併したこれからが「みんなでつくる 元気で誇れる島づくり」への本番であることから宮古島市にとっては旧五市町村よりも一層思い切った改革の断行が必要との見解で今後も策定に向けた協議が進められていく。

 写真説明・行革大綱策定に向けた協議が行われた庁議=8日、宮古島市役所

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永年勤続表彰に105人/最長は41年の上地さん(沖之光酒造)

/宮古島商工会議所

 宮古島商工会議所(中尾英筰会頭)の第三十一回会員大会が八日夕、平良港マリンターミナルビルで開かれた。大会では日本商工会議所表彰七人、永年勤続優良従業員表彰百五人にそれぞれ表彰状が贈られた。
 永年勤続優良従業員には、三十年以上特別表彰に十一人、二十年以上三十年未満表彰に三十三人、十年以上二十年未満表彰に三十八人、五年以上十年未満表彰に二十三人の計百五人が表彰された。
 表彰式で中尾会頭(代読・砂川恵助副会頭)は「高い志を持って自己研鑽に努め、自ら変革し社業いっそうの発展のため、地域社会の一員として宮古圏域振興にご尽力いただきたい」と激励した。
 受賞者を代表して、勤続年数三十九年六カ月の下地勉さん(沖縄電力離島カンパニー宮古支店)は「今の気持ちを忘れることなく労使協調の下、職務を精励し、企業発展と地域活性化のため力を尽くしたい」と謝辞を述べた。
 来賓を代表して県宮古支庁の兼城克夫支庁長、宮古島市の伊志嶺亮市長が祝辞を贈った。
 【日本商工会議所表彰】▽座喜味弘二(宮古新報社長30年)▽砂川恵路(八汐港運無限責任者30年)▽野村安潤(のむら社長30年)▽砂川栄(宮古ゲンキ乳業無限責任者23年)▽粟國忠(琉球おみやげ屋粟國商店代表23年)▽狩俣栄吉(下崎工事社社長23年)▽野津武彦(野津商事社長23年)
 【三十年以上特別表彰・法人企業の部】▽上地健語(沖之光酒造41年9カ月)▽下地勉(沖縄電力離島カンパニー宮古支店39年6カ月)▽新里武信(日進電気土木32年4カ月)▽下地功一(宮古製糖32年3カ月)▽下地昌男(丸一タクシー32年1カ月)▽浦崎光良(宮古総合開発31年10カ月)▽久貝信夫(大米建設30年9カ月)▽洲鎌秀造(同30年3カ月)▽奥原功清(同30年)
 【同・個人企業の部】▽松原徹(丸国タイヤサービス36年)▽砂川清光(同33年)
 【二十年以上三十年未満表彰・法人企業の部】▽与那覇敦(寄川商会29年5カ月)▽安田道男(宮古総合開発28年7カ月)▽新垣江美子(宮古製糖28年3カ月)▽宮里和芳(同28年)▽与那覇明美(琉球銀行宮古支店27年8カ月)▽福里勝政(あさひ26年1カ月)▽佐和田邦男(宮古総合開発25年5カ月)▽平良良美(オークス宮古支店25年2カ月)▽池間邦雄(宮古製糖25年1カ月)▽川満盛雄(丸一タクシー25年1カ月)▽伊舎堂登美夫(宮古港運25年)▽下地玄喜(同)▽砂川吉三(丸博建設24年5カ月)▽砂川正司(宮古総合開発22年10カ月)▽勝連尚子(住友生命保険宮古支部22年6カ月)▽川満登(宮古給油所22年4カ月)▽渡真利弘之(丸一タクシー22年3カ月)▽砂川旭(同22年1カ月)▽砂川昌行(大米建設21年5カ月)▽砂川富夫(平良土建21年3カ月)▽志堅原良誠(同)▽下地みえ子(住友生命保険宮古支部20年11カ月)▽前里長春(みなとタクシー20年8カ月)▽砂川力男(宮古島東急リゾート20年7カ月)▽砂川武美(みなとタクシー20年4カ月)▽下地靖男(宮古島東急リゾート20年2カ月)▽砂川盛栄(大米建設20年1カ月)▽狩俣光子(菊之露酒造20年)▽砂川友子(野村産業20年)▽佐久川武雄(菊之露酒造20年)▽狩俣寛(同)
 【同・個人企業の部】▽上地淳子(栄子洋裁店22年8カ月)▽下地堅士郎(ともり事務用品社21年2カ月)
 【十年以上二十年未満表彰・法人企業の部】▽根間政典(先嶋経理システム19年11カ月)▽塩川寧(日進電気土木19年2カ月)▽田代千枝子(住友生命保険宮古支部18年9カ月)▽丘村潤(宮古島東急リゾート18年7カ月)▽宮里千恵美(先嶋経理システム18年7カ月)▽本永安子(住友生命保険宮古支部17年)▽洲鎌吉夫(丸一タクシー16年11カ月)▽砂川昌広(八汐港運15年6カ月)▽下地利男(りゅうせきエネプロ宮古支店15年3カ月)▽池間出(宮古製糖15年1カ月)▽平良和雄(大米建設14年)▽与那原弘二(同13年8カ月)▽照屋健次(吉田産業13年7カ月)▽与那覇博克(南西建設13年2カ月)▽漢那弘和(吉田産業12年8カ月)▽来間陽子(琉球銀行宮古支店12年8カ月)▽神谷和彦(みなと食品沖縄・宮古工場12年5カ月)▽西原智之(大米建設12年5カ月)▽知念理恵子(とみや商会12年)▽三宅徳子(ジブラルタ生命保険沖縄宮古支社11年8カ月)▽新崎明良(吉田産業11年6カ月)▽奥原茂(大米建設11年3カ月)▽友利国弘(第一建設工業11年3カ月)▽垣花英明(宮古毎日新聞社11年1カ月)▽外間美鈴(海秀10年8カ月)▽恩川順治(宮古毎日新聞社10年7カ月)▽国仲幸代(ジブラルタ生命保険沖縄宮古支社10年6カ月)▽内間正樹(宮古毎日新聞社10年6カ月)▽平良幹雄(同)▽砂川直樹(日進電気土木10年5カ月)▽本村卓(第一建設工業10年2カ月)▽上里栄長(平良土建10年1カ月)▽安里八十八(宮古毎日新聞社10年1カ月)▽下地哲子(野村産業10年)▽下地えみ子(のむら10年)▽砂川栄子(同)
 【同・個人企業の部】▽宮城美奈子(ともり事務用品社10年7カ月)▽与那嶺成人(ホテルニュー丸勝10年)
 【五年以上十年未満表彰・法人企業の部】▽上地三起夫(平良港運8年9カ月)▽洲鎌広充(同8年8カ月)▽浦崎淳(宮古テレビ8年7カ月)▽櫻井かおり(同)▽長尾リカ(伊沢商会7年10カ月)▽長田秀樹(共和産業7年6カ月)▽山里洋樹(同)▽下地康三(とみや商会6年6カ月)▽伊志嶺康則(丸筑自動車商会6年3カ月)▽新城修(のむら6年)▽知念和江(介護センター5年8カ月)▽瀬名波恵子(みなと食品沖縄・宮古工場5年7カ月)▽仲間則和(とみや商会5年6カ月)▽仲間早苗(同)▽新里克昭(みなと食品沖縄・宮古工場5年5カ月)▽下地京子(同)▽与那覇健次(沖之光酒造5年2カ月)▽国仲メイ子(菊之露酒造5年)▽新里昌昭(南西建設5年)▽砂川愛子(のむら5年)▽平良ちはる(同)
 【同・個人企業の部】▽徳松安治(櫻亭8年9カ月)▽砂川啓幸(ホテルニュー丸勝5年)

 写真説明・永年勤続優良従業員一人ひとりに表彰状が手渡された。

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06年度宮古島春季キャンプ/過去最高の延べ1万人予定

 大学野球などの二〇〇六年度宮古島春季キャンプ予定が八日、発表された。来年一月のプロ野球オリックス・バファローズの自主トレを皮切りに、宮古島市民球場など四球場で、三月末まで大学・高校・専門学校を含めて十五チーム、延べ人数では過去最高の約一万人がキャンプを実施する。スポーツ関係者らは「施設の整備が進めばさらなる誘致が可能になる」と期待に胸を膨らませている。
 毎年多くの野球ファンでにぎわうオリックスキャンプは一月三十一日から二月二十二日まで本キャンプが行われる。また、一月十三日から同二十七日まで若手選手らが自主トレする予定。
 来島するチームの内訳は阪南大、京都大など大学が十一校。高校と専門学校が各一校ずつ、プロと実業団が各一チーム。新たに訪れるのは東京経済大学、履正社学園専門学校、韓国の仁昌高校の三校。韓国からは昨年も訪れた成均館大もキャンプを行う。また、野球以外ではソフトボールのホンダ技研、中央学院大学のゴルフ部も来島する。
 キャンプ場所は宮古島市民球場、城辺球場、下地球場、宮古高校野球場の四球場が使用される。関係者は「市営球場が整備されれば、さらに二千人から三千人のキャンプが可能」と話す。
 九月にはスポーツアイランド宮古島を広くPRし、スポーツキャンプを誘致しようと、旧平良市と宮古観光協会を中心とする宮古島スポーツキャンプ誘致キャラバンが上京し、日本バスケットボール協会や世田谷学園高校などで誘致活動を行った。
 また、八日には宮古島商工会議所など六団体が宮古島市に対し、スポーツ施設の整備と受け入れ体制の充実について要請した。
 キャンプ誘致に力を入れる宮古観光協会の平良勝之理事は「誘致活動や合宿地としての認知度が高まっていて、年々増加傾向にある」と話した。


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   30年間社会福祉に従事/全国社会福祉協議会

 三十年以上の長期にわたり社会福祉に従事したことが評価され、宮古地区の六人が二〇〇五年度全国社会福祉協議会会長表彰(永年勤続功労者)を受けた。八日に宮古島市役所で行われた表彰状の伝達式では伊志嶺亮市長から表彰状が手渡された。
 今回、全国社協会長表彰を受けたのは、垣花美恵子(市立東保育所長)、砂川千恵子(同保育所主任保育士)、前泊裕子(市立東川根保育所主任保育士)、松岡倫子(市立北保育所主任保育士)、伊波智恵子(市立南児童館長)、狩俣弘子(市立児童センター所長)の六人。
 表彰を受けた六人に対して伊志嶺市長は「三十年間の取り組みが認められた結果であり、私もうれしく思う。子供は島の宝であり、その子供たちに携わってきてくれて感謝している。これからも地域の社会福祉のために頑張ってほしい」とあいさつした。
 六人を代表して垣花さんは「名誉ある表彰を受けて喜んでいる。三十年の間、市の保育の仕事に携わってきた。これは上司、同僚、家族の協力のおかげであり、元気に取り組めたことに感謝している。これからも元気に子供たちと接していきたい」と述べた。
 全国社協会長永年勤続功労者表彰は、民生委員・児童委員、社会福祉施設、社会福祉協議会および民間社会福祉団体等の役職員の現職で、三十年以上の長期にわたり、社会福祉に従事している者が対象となっている。

 写真説明・伊志嶺市長(中央)から全国社会福祉協議会会長表彰を受けた6人に表彰状が伝達された=8日、宮古島市役所

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