200平成17  1130曜日

3道路で電線地中化着工へ/優れた道路景観創出

 電線類地中化工事が二○○六年度から、宮古島市平良の協栄バスターミナル西側交差点―宮古郡農業共済組合前交差点までの区間の平良城辺線(県道78号)と下里東通り線(平良新里線、同195号)、北市場通り線(保良西里線、同83号)の三道路で本格的に着手される。三道路での総事業費は計百十二億円。下里東通り線が○七年度、平良城辺線と北市場通り線が○八年度に完成する予定。電柱や空中電線が撤去され、電線地中化によって景観に優れた道路空間が創出される。二十九日、県宮古支庁土木建築課(前泊勇栄課長)が明らかにした。
 平良城辺線は、本年度からの新規事業。現況の歩道下に電線類を地中化する。事業期間は、○五―○八年度の四年間。○五年度は実施設計などの調査を実施。地中化延長は五千五百b(交差点部含む)。総事業費は十五億円。
 下里東通り線の事業期間は○一―○七年度までの七年間。地中化延長七百四十b。幅員十六b。総事業費七十一億円。
 一方、北市場通り線の事業期間は○二―○八年度までの七年間。地中化延長六百b。幅員十六b。総事業費二十六億円。 
 三道路の地中化延長は、道路両サイドの距離などを含めたもの。

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精神科医療に理解を/ハートフェア展で地域交流

 県立宮古病院精神科の利用者らが作業療法やデイケア活動の成果を披露するハートフェア展が二十九日、同院で開かれた。十一月の精神保健福祉月間の一環。作品展示や即売会、コンサートなどが行われて多数の来場者でにぎわい、交流を広げた。
 この催しは、地域に対して精神科治療活動の啓発を図るとともに、地域交流を深めることが狙い。入院患者約八十人のうち五十人が活動する作業療法室や、デイケア室の利用者の活動成果を一堂に展示。木工やビーズアクセサリー、編み物、パッチワーク、図画などがずらりと並べられ、訪れた人の目を引いた。また、院内で栽培した野菜やリサイクル品のバザーコーナーには多数が足を運んで買い物。売上金は、精神障害者当事者会「でいごの会」の活動資金などに充てられるという。また、特設の喫茶コーナーも設けられ、手作りのカレーや蒸しパンなどが安価で販売された。
 でいごの会の石垣秀樹会長は「たくさんの人と交流を深める良いチャンス」とフェアの意義を強調。同フェア実行委員長で看護師の新城郁江さんは「今は入院していても、いずれは地域に社会復帰する皆さん。頑張っている姿を地域の方々に見てもらい、理解を深めてもらいたい」と話した。

 写真説明・院内で栽培した野菜が飛ぶように売れた=29日、県立宮古病院


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「夢や目標、探し続けて」/下地勇さんがメッセージ

 県立宮古農林高校PTA(垣花玄啓会長)は二十九日、久松出身のミュージシャン下地勇さんを講師に招いた教育講演会を同校体育館で開催した。下地さんは「夢を持てとは敢えて言わない」と題し講演。自らがこれまで歩んだ人生を振り返りながら「今、目標や夢がなくてもあきらめず探し続けることが大事。常にアンテナを張って自分の力で一歩を踏み出し歩んでほしい」とメッセージを送った。また方言で歌ったデビュー曲「我達が生まり島」なども披露し、生まれ故郷に対する思いを伝えた。
 下地さんは高校卒業後もはっきりとした夢や目標もなく、幾度も転職を繰り返しながら「自分のやりたいこと」を探し続けた結果、ミュージシャンとしての今の姿があることを話しあきらめない大切さを強調。「はっきりとした夢や目標を持っている人は少ないが、それは悪いことではない。どうしたら見つかるか考えながら探し続けることが大事。やっていくうちに何かが見えてくる。あきらめず何もしなければ何も得るものはない」と呼び掛けた。このほか、友人との思い出話や自らの体験を元に作った曲を披露し、宮古に対する思いや生徒たちへのメッセージを送った。
 会場には生徒や多数の父母らも詰め掛け、下地さんの講話や歌に耳を傾けていた。

 写真説明・自らの体験談や曲を披露した下地勇さん=29日、宮古農林高校

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電線地中化が完成/市場通り線 宮古初、台風時でも安心

 宮古島市平良の市場通り線で急ピッチで進められていた電線類地中化事業がこのほど、宮古で初めて完成した。電柱や空中電線が撤去され、景観に優れた道路空間ですっきり。宮古島に襲来する非常に強い台風時でも耐えられる埋設構造となっており、市民生活がより安全・安心が一段と向上した。県宮古支庁土木建築課(前泊勇栄課長)が二十九日、記者会見で明らかにした。(1面参照)
 電線類地中化延長は七百四十b(道路両サイド距離と交差点部含む距離)。
 同通りは、二○○○年度の「新電線類地中化計画」に追加された。同年から始まった街路工事に併せて電線類地中化工事に着手。一方通行だった同通りは、○五年三月二十四日をもって解除し、二車線交互の道路として完成し供用した。
 その後、電線占有者の沖縄電力、西日本電信電話、宮古テレビなど四社による入線工事が○五年十月に終了したことに伴い同工事は完成した。
 一九九七年度から始まった街路事業や商店街近代化事業、今回の電線類地中化工事を合わせた総事業費は五十七億四千万円。
 同課では「今後、市場通りは平良を含む宮古島全域におかれた環境の変化や、それに伴う周辺の変化に対応した、平良中心商店街の再生と将来の都市構造の中核を担う街として発展する」と期待している。


電柱と空中電線を撤去する前の市場通り=2005年3月


電線と空中電線が無くなりすっきりした市場通り=2005年10月


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火災発生想定し訓練/従業員が全態勢で確認

 火災発生を想定した宮古空港ターミナルビル総合消防訓練が二十八日、同空港で行われ、ターミナル内で働く従業員ら約百二十人が参加し、災害時の初期消火活動や連絡体制、各班との連携など一連の流れを確認した。同訓練は宮古島市消防本部の協力を得て毎年実施しているもので、空港など多数の利用者が出入りする施設での被害や混雑を最小限に止めるため、従業員が全態勢で取り組んでいる。自衛消防隊の各班がそれぞれの役割をこなし、万が一の事態に備えた。
 訓練は午後八時十五分、ターミナルの二階飲食店から出火した想定で開始。各航空会社職員や各テナント、施設を管理する宮古空港ターミナルの職員らで構成する自衛消防隊の▽通報連絡班▽安全防護班▽避難誘導班など六班が、通報、初期消火活動、客の誘導、負傷者の手当などを実施しそれぞれの役割を確認した。
 避難・誘導の訓練や初期消火活動訓練をチェックした宮古島市消防本部の来間克予防係長、古謝博由予防係は、訓練に対する気の緩みが見られたことや声出しによる連携の強化などを指摘。砂川和夫予防課長は「最近はテロなどの問題があり、宮古も無関係ではない。宮古の玄関口である空港を守るため、日ごろから緊張感を持って取り組んでほしい」と呼び掛けた。
訓練時の本部長を務めた与那覇秀夫さんは「マンネリ化をなくし、万全を期した防火態勢が取れるよう気を引き締めたい」と述べ、従業員一人ひとりの意識向上を求めた。

 写真説明・負傷者の搬送や初期消火活動など一連の流れを確認した総合消防訓練=28日、宮古空港

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   委員5人に辞令/市固定資産評価審査会

 伊志嶺亮宮古島市長は二十九日午前、前日の市議会で同意案が可決された市固定資産評価審査委員会委員五人に対し、辞令を交付した。同委員は固定資産の評価について市民から不服の申し立てがあった場合に、適正に評価されているかを審査するもので、任期は三年。
 交付後、伊志嶺市長は「皆さんは経験豊富であり、市民から不満があった場合は適正に処理してほしい。新しく出発した宮古島市のために頑張ってほしい」と話した。
 辞令を受けたのは勝連秀一氏(64)=上野字新里、濱元武博氏(62)=下地字川満、平良玄一郎氏(60)=伊良部字仲地、奈良俊一郎氏(57)=平良字東仲宗根、上里道明氏(50)=平良字狩俣=の五人。

 写真説明・伊志嶺市長から5人に辞令が手渡された(手前は勝連さん、後方は左から平良さん、上里さん、奈良さん、濱元さん)=29日、宮古島市役所

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