200平成17  1124曜日

ワイパーモーター部門で快挙/宮古工業高校 エコデン全国2連覇

 高校生が自作の電気自動車で走行距離を競う「05エコデンレース」(主催・全国自動車教育研究会)の全国大会が二十三日、大阪府吹田市で行われ、県代表の県立宮古工業高校(兼島信雄校長)の「BassiLine(バッシライン)2005」がワイパーモーター部門で二連覇を果たした。一般モーター部門では「マクガン」号は九位に入り、全国自動車教育研究会長賞を受賞した。二年連続の快挙に学校関係者は喜びに沸いている。生徒らはきょう二十四日夕、帰島する。
 両部門でピットマンを務めた友利康浩君(三年)は「優勝の瞬間はみんなでガッツポーズして喜んだ。二連覇を狙っていたのでうれしかった。全員が力を合わせた勝利だ」と喜びを語った。
 ワイパーモーター部門は、車のワイパーモーターをミニバイクのバッテリーで動かし、四十分間の走行距離を競った。出場車数は四台で、BassiLine2005号は一周三〇八・五bのコースを二十二周(約六・八`)走り、二位に十二周(三・七`)差をつけ堂々の二連覇を達成した。
 一方、一般モーター部門には八十三台がエントリー。マクガン号は四十周(一二・三`)走り、九位に入った。初参加での見事な走りとデザイン性が評価され、全国自動車教育研究会長賞を受賞した。
 引率した玉城厚司教諭は「生徒たちにはプレッシャーがあった。優勝できて正直ほっとしている。マクガン号は二十位に入れば上出来だったが、九位に入れて驚いている。全自研会長賞は県内では初受賞ではないか」とうれしそうに話した。
 同校は先月二十五日に行われた第七回県高校エコデンレース大会の両部門で優勝。全国大会への派遣が決まった。県大会終了後、生徒らはボディーに工夫を凝らして空気抵抗を減らすなど、さらに効率よく走るため試走、改良を重ね、全国大会に臨んでいた。
 メンバーは次の通り。(敬称略)
 【BassiLine2005号】▽ドライバー=平良元(自動車機械システム科自動車コース三年)▽ピットマン=友利康浩(同)、松本元気(同)▽カウント係=上里誠(同)
 【マクガン号】▽ドライバー=根間達也(同二年)▽ピットマン=友利康浩(同三年)、佐久田和也(同科機械システムコース二年)▽カウント係=新里大地(同科自動車コース二年)

 写真説明(上)・エコデンレースで優勝した宮古工業高校のメンバーら(写真は22日に宮古空港で行われた出発式)
 写真説明(下)・全国2連覇を果たした「BassiLine2005号」

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上野小など6校が県大会へ/宮古地区小・中学校音楽発表会

 二〇〇五年度第二十七回宮古地区小・中学校音楽発表会(主催・宮古地区小・中学校音楽研究会)が二十三日、マティダ市民劇場で開催され、小学校、中学校合わせて二十三校二十七団体が出場、心一つに感性豊かな歌声を披露した。審査の結果、十二月二十七日に沖縄市で開かれる県大会に小学の部から上野、平良第一、東、中学の部から砂川、西辺、久松の計六校の出場が決まった。(6、7面に写真特集で出場全校紹介)
 発表会には、小学の部に八校、中学の部に十五校十九団体が出場。参加した児童・生徒らは舞台の上で堂々と、日ごろの練習の成果を発揮し、一糸乱れぬ合唱や合奏を次々と発表した。
 会場には父母ら大勢の聴衆が詰め掛けて、児童・生徒たちの合唱や合奏を聞きながら、激励を込めて大きな拍手を送っていた。
 審査員を代表して県教育庁の玉城哲也さんは「音楽で一番大事なことは、相手の発表をしっかりと聞くこと」などと助言、出場者らのさらなる技術向上に期待した。

 写真説明・一糸乱れぬ合唱で会場を沸かせた小・中学校音楽発表会=23日、マティダ市民劇場

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「食事、運動、睡眠が大切」/元日本代表 青戸慎司さんが指導

 財団法人日本体育協会と下地総合スポーツクラブ(仮称)が主催する陸上競技教室「めざせ!オリンピック教室」が二十三日、下地屋外運動場で行われた。男子百bで元日本代表の青戸慎司さんが講師を務め、児童生徒ら約百人に陸上競技の基礎を指導。講話では「強い陸上選手になるためには食事、運動、睡眠のバランスが大切」などと語り掛けていた。子供たちは青戸さんの話を真剣に聞き、日常で気を付けることや練習の基本を学んでいた。
 この教室は文科省の委嘱事業で、子供の体力向上キャンペーンの一環で開催しており、講師にプロスポーツ選手を招き宮古島から優秀なスポーツ選手を育成することが狙い。講師に招かれた青戸さんは一九八八年のソウルオリンピックと九二年のバルセロナオリンピックに出場。バルセロナでは百b代表として世界の強豪と競った。また、九八年には冬季の長野オリンピックにボブスレー選手として出場した。
 宮古島での教室で青戸さんは陸上の基本練習を指導。はじめに歩き方について「正しくきれいに歩けない人は速く走れない」と強調、かかとから着地し、背筋を伸ばして胸を張って歩くことを指導した。また、腕の振り方は「ひじの角度を九〇度に保ち、手のひらでは生卵を握っている感覚が大切」と話した。
 ほかに早歩きやもも上げなどの練習メニューも次々と消化。児童生徒は青戸さんの指導に従いながら、自らの技術向上に努めていた。

 写真説明・青戸慎司さん(右)から陸上の基礎を学ぶ児童生徒たち=23日、下地屋外運動場


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創立20周年の節目祝う/在沖宮高女女子高同窓会

 【那覇支局】在沖宮高女・女子高同窓会(稲福マツ子会長)の定期総会と創立二十周年記念祝賀会が二十三日、那覇市内のホテルで開かれた。同会には沖縄本島や宮古、八重山、本土などから約三百五十人が参加し、節目を祝うとともに旧交を温め合った。
 宮高女・女子高同窓会は一九八五年、宮高女一期卒の友利トミさんを会長に発足した。以来、仲間同士の集いを持ち互いの研鑽に努めているほか、社会奉仕活動にも取り組んでいる。
 式典で稲福会長は「戦中、戦後の混乱期を生き抜いた私たちは、青春を謳歌できなかった。青春は心の持ちようであり、今が私たちの青春。友情の絆を大切に、すてきな余生を求めよう」とあいさつした。
 感謝状贈呈を受けた初代会長の友利さんは「会の発足時は苦労もあっが、今、大輪の花を咲かせている」と二十年を振り返った。同会には恩師も招かれ、健在ぶりが紹介された。
 祝賀会では今年古希を迎える女子高三期生の四十一人に記念品を贈呈。人権擁護功績で今年の藍綬褒章を受章した吉濱活さんと、全国社会福祉協議会長表彰を受けた久手堅矢素子さんの受賞も祝った。
 舞台では、各期代表による多彩な余興が繰り広げられ、会を盛り上げた。
 宮高女・女子高の沿革
 宮古高等女学校(4年制)は、1936(昭和11)年に設立され、48(昭和23)年には6、3、3の学制改革に伴い3年制の宮古女子高等学校に改められた。54(昭和29)年には、男女共学制により宮古高等学校に併合された。宮古女は9期までで572人、女子高は5期までで327人を輩出。社会に出た卒業生たちは戦後の苦難の中、各界で活躍し社会発展に尽くした。

 写真説明・校歌を斉唱する同窓生たち=23日、那覇市の沖縄ハーバービューホテル

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島尻マングローブツアー/地域の人たちとも交流

 島尻マングローブカヌーツアーが二十三日、平良の島尻マングローブ林の入江で行われた。本土から訪れたモニターの男女十人が参加し、ヤエヤマヒルギなどの植物観察やカヌーを体験。全員がアマゾン的な雰囲気に感動し、来年リピーターとして再体験することに、積極的な姿勢を示した。
 宮古島市経済部観光商工課(根間正三郎課長)の体験滞在交流事業の一環。同課が、NPO法人地域活性化プランニングオフィススーパーブレイン(佐藤信一理事長)に委託。島尻自治会(池間貞夫会長)と島尻青年会(川満健勇会長)がガイド役を務めた。地域の女性らは、郷土料理でのもてなしを引き受けた。
 開会式で、池間会長は「大勢の方の協力に感謝でいっぱい」などと述べ、今後、島尻地区の住民主導型のツアーを組んでいく姿勢を示した。次いで同青年会の松川吉太郎班長が島尻部落や入江などの概要を説明した。
 カヌーに挑戦した参加者らは、最初は緊張した面持ち。次第にかいさばきに慣れると、カヌーの直進・後進、方向転換を上手に繰り返していた。
 この後、パーントゥの里会館に移動。地元の女性二人が手作り料理のトーフチャンプルーやタコの煮付け、宮古そばなどで親切にもてなした。また同青年会の会員が、三線を奏でながら宮古民謡の「豊年の歌」などを披露。ツアー参加者らは、楽しいひとときに満足の表情を見せていた。
 同ツアーは、宮古島観光の自立的かつ持続的な発展のため、観光サービス内容やその質が観光客のニーズに合っているか、また採算性のある価格設定とサービスのバランスを図ることと、併せてツアー参加者をリピーターに育成することが目的。

 写真説明・カヌーを体験したツアー参加者ら=23日、宮古島市平良の島尻入江

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   おさらい会に小学生も初参加/木村流大正琴宮古支部

 木村流大正琴宮古支部(砂川峰寿支部長)のおさらい会が二十三日、市内のホテルで行われた。十六団体が出場して日ごろの練習の成果を披露し、伸びやかに音色を響かせた。今回は初めて小学生グループも出場し、愛好家らから温かい拍手を受けていた。
 このおさらい会は、大正琴愛好家の技術向上と親睦・交流を深めようと毎年行われている。各出演団体の演奏に先立ち、砂川支部長は「大正琴が一琴あれば充実した日常生活を送ることができる。素晴らしい思い出をつくろう」と呼び掛けた。
 各団体のメンバーらは衣装もあでやかにステージを彩り、これまでの練習の積み重ねを一曲に込めて息もぴったりに演奏した。
 小学生初参加の「うきうきグループ」は、大濱真央さん(東小二年)、仲間沙妃さん(西辺小三年)、与那覇真衣さん(東小二年)、下地萌音さん(同)の四人で構成し、この日は「バラが咲いた」を披露。仲間さんは「近所のおばさんに習った。面白いのでこれからも続けたい」と話した。

 写真説明・各団体が練習の成果を披露したおさらい会=23日、ホテルアトールエメラルド宮古島

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