2005年(平成17年) 11月23日 水曜日
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宮古島市議会、8会派が届け出/与党3・野党4会派
中立会派「そうぞう」が最大
二十八人の宮古島市議会議員の会派届けが二十二日に締め切られ、同市議会は八会派でスタートすることとなった。与野党別では与党が三会派、野党が四会派となった。前日に届け出を済ませた中立姿勢の「そうぞう」が所属議員六人の最大会派となったほか、会派に所属しない議員は真榮城徳彦氏と上里樹氏の二人となっている。
発足した八会派の代表者は、「そうぞう」が豊見山恵栄氏、「公明」が富浜浩氏、「島宝会」が嘉手納学氏、「市民ネットワーク」が與那嶺誓雄氏、「三和会」が佐久本洋介氏、「z世紀クラブ」が新城啓世氏、「政友会」が砂川明寛氏、「三志会」が前川尚誼氏となっている。 それぞれ所属議員は「そうぞう」が六人で、「公明」は二人。そのほかの六会派は三人となっている。 会派決定後に行われた会派代表者会議では、議席の配置、議会運営委員会や常任委員会委員の選任などが行われたが、会派の所属議員の意向を確認した上で二十五日までには正式決定することとなった。 そのほか、二十五日に開会する臨時会において、当局提案議案に対する質疑の回数については三回以内とすることも確認された。 写真説明=各委員会の選任や議席の配置などについて協議した8会派の代表者会議=22日、宮古島市役所 |
☆ 塩素イオン濃度 過去最高/大野水源
白川田水源流域の大野水源で、塩素イオン濃度が過去最高値の一g当たり一八八・三一_cに達したことが宮古島市水道局が今月十六日に実施した調査結果で分かった。水道法による基準値は一g当たり二百_c。市水道局は二十二日、宮古福祉保健所や市の担当者に状況を報告、対応を協議したが結論は出なかった。本紙の取材に対し伊志嶺亮市長は「原因の調査究明が急務。県との対応窓口を設置した上で、状況次第では予算措置も含めて課題解決に取り組む」と述べた。
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里親制度≠ノ理解を/県里親会/
街頭で協力呼び掛け
さまざまな事情で親と暮らすことができない十八歳未満の子供を個人の家庭に預け、温かい愛情と家庭的な環境の中で養育する「里親制度」を広く市民に知ってもらおうと、「里親を求める運動」が二十二日、宮古島市内各地で行われた。県里親会をはじめ、県、宮古島市などの関係者が街頭で里親制度を説明するポケットティッシュを配布。平良港ターミナル前での出発式で県里親会の上間啓聖会長は「一人でも多くの子を家庭の中で育てるという方向を止めてはならない」と述べ、同制度への登録や理解を呼び掛けた。宮古地区では二〇〇四年度末現在で十五人が里親に登録し、うち四人の里親が四人の子供を養育している。
里親制度は、親の病気や離婚、経済的困窮、虐待などの理由により、家庭で育てられない子供たちに、家庭的な環境を確保し、子供を心身ともに健やかに育てることを目的とする制度。県里親会には〇四年度末現在、二百五十二人が登録し、七十人の里親が百九人の子供を育てている。上間会長によると、保護の必要な子供のうち、里親に預けられる割合は、全国平均六%台に対し、沖縄県は約二〇―二五%とトップの水準にあるという。 しかしながら、欧米では養護施設ではなく里親に預けるのが主流。上間会長は「施設は整備され、その職員が頑張っても、『お父さん、お母さんって何』という子供は現実にいる。食べ物も着るものも豊富だが、子供たちにとって心のケアという面で十分でない」と述べ、家庭の中で子供を育てていくことの重要性を強調。また「虐待問題が顕在化する中、里親の果たす役割は大きい」と話した。 今回の運動は毎年十月に設定されている「里親を求める運動」の一環。今年は十月に全国里親大会が宜野湾市で開催された関係で、各地区の運動時期が十一月にずれ込んだ。出発式で宮古福祉保健所の高江洲均所長は「沖縄県は里親の割合が全国一。その自信を持って活動に臨んでほしい」と参加者に呼び掛け。宮古島市の池村直記福祉保健部長は「多くの市民の協力を得られるよう取り組みたい」とあいさつした。 参加者は、平良港ターミナルと、市内の大型スーパー三店舗の四カ所に分かれ、里親制度に関する説明が記されたポケットティッシュを買い物客に配り、理解を協力を求めた。 上間会長は県里親会を支援する組織として今年三月に「県里親後援会」が発足したことも説明し、「県里親会の財政状況は厳しい。直接里親になれなくてもその制度を理解してもらい、協力してもらうことができる」と話し、同後援会への参加も呼び掛けた。後援会の年会費は個人で一口二千円、法人で一口一万円。 里親制度や同後援会に関する問い合わせは県里親会(電話098・882・5709)まで。 写真説明=里親制度について広報活動を行う県里親会の上間会長(左から4人目)ら=22日、サンエーショッピングタウン宮古 |
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仲宗根さん、脳性まひのハンディ乗り越え
詩集「蒼い風」発刊
宮古島市平良の身体障害者更生援護施設青潮園(下地徹施設長)を利用している仲宗根有美子さん(42)=同市伊良部出身=が脳性まひのハンディを乗り越え、詩集「蒼い風」をこのほど、発刊した。仲宗根さんは「うれしさと驚きでいっぱいです」と笑顔で語った。関係者は、仲宗根さんのひたむきな詩作活動や詩編は、宮古に三千四百人いるとされる身体障害者らの大きな励みになる、と喜んでいる。
発刊に向けては、同施設に勤める岸本和子さん(看護師)、下地能子さん(同)、東江静乃さん(理学療法士)、小禄ますみさん(介護士)、西平ますみさん(同)、根間えりかさん(同)の七人が全面協力。仕事の合間に、仲宗根さんから詩の一編一編を口述記録し編集・手作りで製本した。 詩集「蒼い風」には、三十編の詩が収められ、全三十一ページ。非売品。 「蒼い風」の中で、推薦文を寄せた岸本さんは「仲宗根さんは、ほとんどベット生活。テレビを見たり、ラジオを聞いたりしている時に詩が浮かんでくるそうだ。ペンが持てないから、口述記録となったが、一字でも自分の思う通りの文字でなければ納得しなかった」と話した。 下地施設長は「仲宗根さんはすごい努力家。明るくて前向きな人生を歩んでいるので素晴らしい」と高く評価した。 |
☆ 植物園のヤギ死ぬ/首に傷、野犬被害か
宮古島市熱帯植物園内で飼われていたヤギ一匹とニワトリ一羽が死んでいるのが、二十二日までに見つかった。それぞれかまれたような傷跡があるため、同日に調べた同市の職員らは「野犬による被害ではないか」とみている。市は近く、野犬の捕獲器を周辺に設置し同様の被害を未然に防ぐ方針だ。 二十二日まで、植物園にはヤギ六匹をはじめニワトリ六羽、ウサギ四匹がフェンスに囲まれて飼われていたが、今回の被害でヤギ一匹とニワトリ一羽が死んだ。 ただ、ヤギが死んでいたのはフェンスの外側であることから、市は「ヤギが外に出たところをやられたのではないか。もし野犬が中に入っていたら全滅している」と推測している。ヤギが死んでいた周辺には争った形跡があり、ニワトリも同様にフェンスの外で死んでいた。 この高さ約一・五bのフェンスで囲まれた施設は旧平良市のときに設置されたもの。ウサギなどの小動物もいるため、子供たちが餌をやりに来たり、親子連れやお年寄りも足を運ぶなど市民の憩いの場として人気を集めている。 市は今回のような被害を未然に防ぐため「宮古島市飼い犬取締条例」の順守を市民に呼び掛けている。条例では飼い主に対し基本的に犬の常時係留を義務付けており、適正な管理を行わない飼い主には罰則もある。野犬の多くがもともとは飼い犬であることなどから、飼い主のマナー向上を訴えている。 写真説明=ヤギが死んでいた施設を視察した市職員ら=22日、宮古島市熱帯植物園 |
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来年1月に第2回大会/募集定員100人
全国ジュニアゴルフ大会
第二回全国ジュニアゴルフ選手権宮古島大会ウィザス杯(主催・宮古ゴルフ協会、九州高等学校ゴルフ連盟)が、宮古島市下地のエメラルドコーストゴルフリンクスで来年一月六日に二日間の日程で開幕する。伊志嶺亮大会長(宮古島市長)らが二十二日、宮古島市役所で会見を開き、参加を呼び掛けた。募集定員は先着順の百人(中学生の部四十人、高校生の部六十人)。参加費は無料。出場資格はチャンピオンコース平均ストロークハ未満であること。競技方法は潟zールストロークプレー。申し込みは宮古ゴルフ協会事務局(電話76・3232)まで。締め切りは十二月二十二日までに申込書必着。
大会には九州高校ゴルフ連盟の協力を得て、九州各地から有望選手が参加する予定。また、県内強豪校の沖縄尚学高や興南高に、大会関係者が足を運び宮里美香選手ら有力選手の出場を呼び掛けるという。 伊志嶺大会長は「宮古や沖縄のジュニアゴルフの発展に貢献できるような大会にしたい。各方面の協力を得て成功させたい」と述べた。 大会は、ゴルフを通じて青少年育成、観光誘客などを図ることが目的。第一回大会は今年三月に行われ二十六人が出場し熱戦を展開した。 写真説明=大会の参加を呼び掛ける伊志嶺大会長(中央)。左は宮古ゴルフ協会の上地安増会長、右は同協会の野津武彦副会長=22日、宮古島市役所 |