200平成17  1120曜日

島の特産物ずらり/第28回宮古の産業まつり

 民間主導の自立型経済の構築を目指し、第二十八回宮古の産業まつり(主催・同実行委員会)が十九日、宮古島市上野の、うえのドイツ文化村で開幕した。会場には島の特産物がずらりと並べられ、訪れた多くの住民や観光客らが両手に買い物袋を下げて島産品を買い求めた。きょう二十日まで。

 広い会場にはテントがずらりと並び、農水産物をはじめ、宮古みそや油みそ、サタパンビン、菓子類などの加工品、地元産泡盛、木工芸品、野菜の苗などが飛ぶように売れていた。また、宮古牛の無料試食会もあり、好評を博した。
 博愛パレス館では宮古上布や宮古織を紹介するコーナーが設けられ、機織りや藍染めの体験、実演が行われた。また午後からは多目的広場で、宮古上布など宮古で制作された織物を生かしたファッションショーも催され、斬新なデザインの服を身にまとったモデルたちが次々と登場して来場者を魅了した。
 午前十時から行われたオープニングセレモニーで同実行委員会の中尾英筰会長(代読)は「宮古の第一次、第二次、第三次とすべての産業を網羅している。島産品への理解を深め、活用してほしい」と呼び掛けた。
 稲嶺恵一知事(代読)は「農林水産物、観光商品、工芸品など宮古の産業まつりは、年々、充実化が図られている。宮古島市発展の契機となるよう祈念する」とあいさつした。
 宮古島市の伊志嶺亮市長は「行政としても職員が一丸となって地産地消、滞在型観光などの拡大に取り組み、市の発展につなげていきたい」と述べた。
 同まつりは県産品に対する消費者意識の啓発や時代のニーズに対応した新製品の開発などに役立てる目的で開かれている。
 今回の産業まつりは「島産品 地産地消で 島おこし」をテーマに実施。昨年は十月十六、十七の両日、同文化村で開催され、千六百八十万円の売り上げがあった。
 きょう二十日は午前十時からオープン。友利獅子舞(午後二時)、民謡ショー(同二時二十分)、ダンスパフォーマンス(同二時四十分)、産業振興賞表彰式(同三時十分)、Tシャツコンテスト表彰(同三時三十分)、ジャズバンド演奏(同四時)など多彩なアトラクションも行われる。

写真説明・地元産の商品を買い求める来場者ら=19日、うえのドイツ文化村


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志喜屋さん(高校の部)がグランプリ/宮古の織物ファッションショー
一般の部は高江洲さんが受賞

 第二十八回宮古の産業まつり「宮古の織物ファッションショー」(主催・宮古島商工会議所)が十九日、うえのドイツ文化村で行われ、高校の部に八組、一般の部に九人が宮古織など宮古の織物を活用した作品を出品し、多くの来場者に紹介した。審査の結果、高校の部は志喜屋京子さん(宮古工業高二年)、一般の部は高江洲マサ子さん(55)が、それぞれの部門でグランプリを受賞した。コンテストのほかに、宮古織、宮古上布の着物なども紹介され、好評を博した。
 高校の部グランプリの志喜屋さんは、上着とコサージュを宮古織で仕上げ、スカートにもアクセントで使った。「自分が着たいと思う服を、宮古織を使って作った。グランプリに選ばれてうれしい。将来はアパレル関係の仕事に就きたい」と満面の笑みを浮かべた。モデルをした新城葵さん(宮工二年)は「とても着やすくてかわいい服」と気に入った様子だった。
 高江洲さんは昨年に続き二度目のグランプリに輝いた。今回はウエディングのお色直し用ドレスを、すべて宮古織の生地で仕上げた。「受賞は大変うれしい。このような場で多くの人に見てもらい、もっと宮古織が浸透するよう力になりたいと思う」と語った。
 モデルを務めた娘の智子さんは「とても軽くて涼しく、着心地の良いドレス」と感想を話した。
 受賞者は次の皆さん。(敬称略)
 【高校の部】▽グランプリ=志喜屋京子▽優秀賞=砂川奈見▽デザイン賞=我如古冴香▽奨励賞=福里美紀・花城彩・平安名千明
 【一般の部】▽グランプリ=高江洲マサ子▽優秀賞=岩田恵美子▽デザイン賞=池原千晴▽審査員特別賞=上地三佐子

写真説明(上)=高校の部グランプリの志喜屋さん(左)とモデルを務めた新城さん=19日、うえのドイツ文化村


写真説明(下)一般の部グランプリの高江洲さんと(左)とモデルを務めた娘の智子さんtop.gif (811 バイト)

「心の病、正しい理解を」/宮古地区こころの健康フェスタ

 二〇〇五年度宮古地区精神保健福祉普及月間行事「宮古地区こころの健康フェスタ」(主催・宮古福祉保健所、同普及月間実行委)が十九日、宮古島市中央公民館大ホールで開催された。会場内に設置された精神障害者による食品類や工芸品の展示・即売コーナーなどは買い物客らで大にぎわい。そのほか精神保健福祉活動をアピールする各コーナーにも大勢の市民が関心を寄せていた。普及月間実行委の松川英文委員長は「心の病に対する正しい理解に結び付けば幸い」などとフェスタ開催の意義を強調した。
 同フェスタは精神保健福祉活動の啓発、普及が狙い。関係機関の事業を推進し、地域精神保健福祉活動の向上を図ることを目的に初めて開催された。スローガンは「心の病気をしたって大丈夫―元気なココロで楽しい暮らし―」。
 オープニングで松川委員長は「このフェスタを通して多くの出会いと触れ合いがある。この出会いと触れ合いを通して心の病に対する正しい理解に結び付けてほしい」と語った。この後、松川委員長や宮古福祉保健所の高江洲均所長らがテープカットを行い、フェスタの幕を開けた。
 フェスタの開幕に伴い大勢の市民が続々と会場入りし、地域生活支援センターひららなど関係機関紹介コーナーなどを回り理解を深めた。展示・即売会場にはデイケア利用者らの手作り作品がずらりと並び、市民の関心を寄せていた。
 イベントは午前十時三十分に開会。はじめに漲水クイチャーグループが「漲水のクイチャー」などを披露し、会場の雰囲気を盛り上げた。午後からはカラオケ交流やちびっ子たちによる舞台出演をはじめ、精神保健福祉講演会として山本クリニック院長の山本和儀さんが講演した。
 また、昼食時には食品コーナーが大盛況。焼きたてのパンやカレーライス、そば、団子などを市民が買い求め、会場のテーブルで昼食を楽しんでいた。
 同普及月間実行委員会や宮古福祉保健所は、精神保健福祉活動を積極的にアピール。訪れた市民はそれぞれの活動に理解を示し「心の病」について認識を新たにしていた。 

写真説明=展示・販売コーナーは大盛況。多くの市民が精神障害者の活動ぶりに関心を示していた=19日、宮古島市中央公民館

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子牛価格/過去最高の47万7000円

 

 宮古本島の十一月肉用牛競りが十九日、JAおきなわ宮古家畜市場で開かれ、子牛(生後十二カ月以内)一頭平均価格は四十七万七千百二円(前月比一万八千百六十二円高)の過去最高価格で取引が成立した。去勢は五十万円台の大台に乗り農家をはじめ関係者を喜ばせた。平均キロ単価も千八百十三円と過去にない高値で売れ、この日の市場内は最後まで活気づいていた。成牛を含めた販売金額は一億九千三百六万八千七百五十円。今年最後となる十二月の競りを前に、年間売上高(前年二十六億一千万円)の記録更新に向けて弾みが付いた。
 今月競りには子牛三百九十一頭が上場され、このうち三百八十九頭の取引が成立した。平均体重は二百六十三`で、総販売体重は十万二千三百九十六`。一頭平均価格は去勢が五十万九千九百八十六円、雌は四十三万三千八百四十三円とそれぞれ高値だった。子牛のみの販売金額は一億八千五百五十九万二千七百五十円。最も高い値を付けた牛は六十八万一千四百五十円(去勢)。
 体重別の販売状況をみると、去勢は三百―三百四十九`台の牛が五十六万七千五百六十二円の平均価格を付け、二百五十―二百九十九`台の牛は五十一万六百六十八円で取引された。雌は三百―三百四十九`台の牛が平均価格最高の四十七万三千二十五円を付けた。
 成牛を含めた全体の上場頭数は四百二十八頭で四百二十二頭が競り落とされた(成立率九八・六%)。平均の体重は二百七十六`で、総販売体重は十一万六千八百五十三`だった。一頭平均価格は四十五万七千五百八円。去勢が五十万九千九百八十六円、雌が三十九万九千八百九円と高値で売れた。平均キロ単価は千六百五十二円。
 今年の肉用牛競りは初競りから好調な販売を続けており、年間の売上高は昨年に続き二十億円を突破するのは確実。それだけではなく、過去最高となった販売金額二十六億一千万円の更新が見込まれており、JAおきなわ宮古地区事業本部をはじめとする関係機関の期待が高まっている。

写真説明=子牛1頭が平均47万7000円で競り落とされた11月肉用牛競り=47日、JAおきなわ宮古家畜市場

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大勢の市民で大盛況/宮農高農業祭が開幕

 「未来へ届け カギスマ魂 明日へと続け 宮農の光」をテーマに、県立宮古農林高校(下地恵吉校長)の第十七回農業祭が十九日、二日間の日程で始まった。開幕と同時に各展示発表会場・即売コーナーとも大勢の市民が訪れ大盛況となった。即売バザーコーナーでは、買い物客らの行列でにぎわい、市価より安いカレーライス(三百円)などが飛ぶように売れた。
 同祭りは、全生徒が日ごろの学習活動の成果を発表し、広く一般に学校を公開することによって生徒に自信と誇りを持たせると同時に、同校教育に対して保護者や地域の理解を深めさせ、これからの農業教育の充実と地域社会との連携を図ることが狙い。
 各展示発表・販売コーナーのうち、生物生産科の販売コーナーでは、メロンパン(百円)などを買い求める女性らで大にぎわい。生徒らは調理が間に合わないほどの人気ぶりにうれしい悲鳴を上げていた。
 環境工学科の造園コーナーでは、鮮やかに咲いたブーゲビレアがずらりと並び、ガーデニングブームとあって大勢の家族連れらが買い求めていた。
 一鉢三千円のブーゲンビレアや、キクの鉢植えも人気を呼んだ。
 一方、同校PTAコーナーでは、鳥汁とおにぎりがセットで売られた。用意された座席は来客で埋まり、立食する人も。
 

写真説明=カレーライスなどが人気を呼んでいた即売バザーコーナー=19日、宮古農林高校

 

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   全国に活動紹介/北小「すなかぎ教室」子供放送局に登場

 教育情報衛星通信ネットワーク(エル・ネット)を活用した「子供放送局輝く子どもたち」が十九日放送され、全国の子供たちがテレビを通して自分たちの住む地域やさまざまな活動を紹介したりして見聞を広げた。
 宮古では、宮古島市立平良図書館に、北小学校の「すなかぎ教室」で学ぶ児童たちが集合。テレビに宮古島市の紹介や、同教室で実施したサトウキビ植えや大型紙芝居の作製などがVTRで映し出されると「あー、おれが出ている」などと大きな歓声を上げていた。
 また、スタジオと図書館を結んだテレビ電話では、大型紙芝居の作製で面白かったことや難しかったことをハキハキと答えて、自分たちの活動を全国の子供たちにアピールした。
 すなかぎ教室の世話役、平良朝子さんは「全国に自分たちの活動が紹介されるのは、自信につながる。また、他の子供たちの活動の様子を知ることで、いろいろなことを学ぶことができる」と話した。

写真説明=テレビから流れる自分たちの街や活動状況の紹介を興味津々の様子で見る子供たち=19日、宮古島市立平良図書館

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