200平成17  11曜日

選挙ムード徐々に高まる/響く候補者名の連呼

宮古島市長選

 十三日投開票の宮古島市長選挙と同市議会議員選挙(定数二十八)は選挙戦本番二日目の七日、各候補の選挙カーが街頭での選挙運動が認められる午前八時から午後八時まで各地をくまなく回り精力的に支持を訴えるなど、圏域全体が選挙一色となってきた。市内各地に設置された候補者のポスター掲示板には、市長選に立候補した伊志嶺亮氏(72)=社民、社大、共産、民主、自由連合推薦=と下地敏彦氏(59)=自民、公明推薦=の二人と市議選立候補者のポスターが張られ選挙ムードを盛り上げている。合併による選挙区拡大に加え複雑な政局も影響してか全体的に盛り上がりに欠ける中、各候補とも支持拡大の動きを激しく展開している。
 伊志嶺陣営は、宮古出身の下地幹郎衆議院議員、反自公連絡会の狩俣吉正代表(連合沖縄会長)や推薦した党の代表らが六日の出陣式で応援に駆け付けるなど「反自公」を掲げて、これまでの革新票を固めるとともに保守票の切り崩しを図っている。
 下地陣営は、国や県のパイプを強調した経済活性化が最重要課題として、有権者に支持を訴えている。六日の出陣式では稲嶺恵一知事や県選出の保守系国会議員も駆け付けるなど、保守本流を前面に押し出して、従来の保守票を固める戦術となっている。
 合併による選挙区拡大で市長選に関してはこれまでの保革の構図が薄まり、保守的なスタンスを取ってきた下地幹郎氏が「反自公」を掲げて伊志嶺氏支持を打ち出したことで、一部保守票の動向も注目となっている。
 一方の市議選は、定数二十八に対して四十八人が立候補する乱立選挙となり、選挙区拡大で薄れた地縁血縁票の目減り分を補う新たな支持層の開拓とこれまでの支持基盤の堅守が必要になり、各陣営とも票読みに苦慮しながらもそれぞれの戦術で支持拡大の動きとなっている。選挙運動期間中は圏域各地で選挙カーから響くウグイス嬢の支持、支援の呼び掛けと候補者本人による街頭遊説も活発に行われ、投開票の十三日まで、宮古島市は選挙一色に染まる。

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吹き付けアスベスト 公共施設で使用なし

宮古島市・多良間村が調査

 人体への有害性が指摘され飛散の可能性がある「吹き付けアスベスト(石綿)」について、宮古地区の宮古島市と多良間村の公共施設では使用されていないことが七日までに、両市村の調査で分かった。宮古島市に関しては、旧市町村単位で行われた調査で旧五市町村の施設とも使用されていないことが分かった。また、多良間村でも使用は認められなかったという。宮古島市では、教育施設は教育委員会、保育所は福祉保健部、その他の一般の施設は総務部と、各施設の管理は担当ごとに分かれているため、アスベストに関しては統一して把握する課を早急に設定する方向で検討を進めている。
 宮古島市の池村直記福祉保健部長は「施設を管理する担当が分かれているため、一括して所管する課が必要ではないかと庁議で提案している」と述べ、早急に担当課が決定されるとの見通しを示した。
 旧平良市においては市議会九月定例会一般質問でも取り上げられ、当時の久貝勝盛教育長が「学校施設では吹き付けアスベストは確認されなかった」と答弁。吹き付けアスベストの恐れのある建材が使用されているとされた生活環境課の一部の施設についても、専門機関による調査の結果、吹き付けアスベストではないことが判明した。
 「アスベスト(石綿)」は、天然の繊維状鉱物。「吹き付けアスベスト」は、アスベストにセメントなどの結合材と水を加え混合し、吹付け機で吹付けたもの。一九五五年ごろから八〇年ごろにかけ、壁や天井、柱などに防火、吸音、断熱などの目的で使用された。人体へ及ぼす影響として、アスベストの繊維が、肺繊維症(じん肺)や中皮腫の原因になるとされ、肺がんを起こす可能性がある。健康被害は長い潜伏期間を経て出るという。
 厚生労働省や環境省などは、建築物解体時の飛散予防措置や新規使用の早期禁止などの対策を打ち出している。各市町村は吹き付けアスベストの公共施設における使用の有無を、県に対して報告することになっている。
 

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鮮やかなブーゲンビレア即売/上野中

 宮古島市立上野中学校(普天間裕校長)で六日、「ブーゲンビレアまつり」が開かれた。校内には生徒たちが愛情を込めて育てたブーゲンビレアが展示・即売され、大勢の市民が買い求めていた。
 この祭りは、ブーゲンビレアの栽培や管理を通して生徒たちの豊かな心を育てる―などを目的に開催された。
 ブーゲンビレアは約五百鉢で育てた。茎の先に黄白色の花を咲かせ、その花の周辺の葉は鮮やかな桃色。
 市民らは美しいブーゲンビレアを取り囲んで品定め。数百鉢が飛ぶように売れた。
 二十代の女性は「家の玄関前に飾ります。毎日の観賞が楽しみ」と話していた。
 ブーゲンビレアは旧上野村の村花。同校では「上野地域に普及させたい」と話していた。

 写真説明・大勢の市民が訪れブーゲンビレアを買い求めていた=6日、上野中学校の校内

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息のあった演奏披露/宮古地区管・打楽器コン

 第四回宮古地区管・打楽器コンテスト(主催・宮古地区吹奏楽連盟)アンサンブル部門が五日、宮古島市中央公民館で行われた。県立宮古高校、宮古島市立平良中学校、同北中学校の三校から計二十六グループが出場し、打楽器や管楽器による演奏を伸び伸びと披露し競い合った。
 このコンテストは同連盟と宮古吹奏楽OB会が中心となって開催。中学、高校生らの演奏技術の向上と県大会への代表選抜を目的に開催されている。それぞれの演奏曲目を発表した結果、宮古高校の「打楽器四重奏」「金管八重奏」、平良中の「クラリネット四重奏」「サクソホン四重奏」、北中の「フルート三重奏」「クラリネット四重奏」の各校二団体、計六グループが、来月にうるま市で開かれる「第三十回沖縄県吹奏楽アンサンブルコンテスト」に宮古地区代表として出場することが決まった。
 審査員を代表し伊良部高校の下地義雄教諭は「中学生も高校生も非常に素晴らしい演奏で、一生懸命練習に取り組んだ成果が出ていたと思う。県代表に選ばれたみなさんは、良い結果が残せるように頑張ってほしい」と講評した。審査では各組に金、銀、銅賞が授与され、金賞の中から代表組を選抜した。審査結果は次の通り。
 【中学校の部】▼金賞(宮古代表)▽平良=クラリネット四重奏(上地妃南子・三年、平良春菜・二年、亀川かほり・三年、浜川和音・二年)▽同=サクソホン四重奏(平良史子・三年、平良知美・二年、与座真紀子・二年、国仲陽香留・二年)▽北=フルート三重奏(赤嶺美花・三年、松元千尋・三年、上地彩華・二年)▽同=クラリネット四重奏(下地愛華・二年、前泊美希・二年、仲村渠巳勝・二年、石垣篤美・一年)▼金賞▽平良=打楽器五重奏(与古田愛維来・二年、洲鎌留美子・二年、平良有華・二年、渡真利みさき・一年、友利奈那美・一年)▽同=クラリネット三重奏(浜川和音・二年、与那覇成美・二年、平良春奈・二年)▽同=管打楽器八重奏(友利ちなみ・三年、島尻千華子・二年、洲鎌春奈・一年、砂川絵未・三年、下地瑞姫・二年、川平笑里・一年、比嘉愛莉・三年、砂川怜菜・三年)
 【高校の部】▼金賞(宮古代表)▽打楽器四重奏(大森彩加・二年、与那覇みのり・二年、徳村萌・二年、砂川綾乃・一年)▽金管八重奏(野原久瑠実・三年、国仲麻衣・三年、比嘉加奈子・二年、仲里美希・三年、幸地憲子・三年、上里治加・二年、内田秋絵・三年、前泊美穂・三年)

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ごう音エンジンに驚き/おきでん対話旬間

 県立宮古工業高校(兼島信雄校長)自動車機械システム科の一年生二十九人が七日、沖縄電力離島カンパニー宮古支店の第二発電所を見学した。沖縄電力が一―十日の日程で実施している「第二十八回おきでん対話旬間」の一環。生徒らは、普段あまり見ることのできない発電所内の様子に、興味深そうに見入っていた。
 生徒たちは、同支店職員の説明で、発電所の核となるエンジンについて説明を受けた後、実際に発電所内を見学。ごう音をとどろかせる巨大なディーゼルエンジンに驚きの表情を浮かべた。また、ボイラーや排水施設などをつぶさに見て回った。
 参加した砂川貴洋君は「発電所の中はあまり見られないので面白かった。良い体験になった。エンジンの音がすごかった」と感想を話していた。
 同旬間のスローガンは「もっと聞かせてあなたの声を」。同社では、砂山ビーチの清掃、独居老人世帯や保育園の配線点検などの奉仕活動を実施したり、小学生対象のサッカー教室や下崎・荷川取自治会とのグラウンドゴルフ大会などを開催し、感謝の気持ちを込めながら地域との交流を深めている。

 写真説明・職員の説明を聞きながら、発電所内を見学する宮工の生徒ら=7日、沖縄電力離島カンパニー宮古支店第2発電所

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   池間6段が中押し負け/ケーブルテレビ囲碁選手権

 第四回全国ケーブルテレビ局選抜囲碁選手権大会(主催・宮古テレビ、囲碁・将棋チャンネル)のブロック大会が六日、宮古テレビで行われ、宮古地区代表の池間博美6段がインターネットを通じて約二千五百`離れた北海道代表の笹川省三6段と対局し、中押しで負けた。池間6段は「時間にせかされてしまった」と振り返り「ネット対局は子供たちも慣れている。こうした新しい形の大会は近い将来、増えてくると思う」と話し期待を寄せた。
 同大会は「囲碁・将棋チャンネル」を放送する全国の百十局が参加する大会で、九月に行われた各地区予選を勝ち進んだ七十七人がブロック大会に出場。六日、全国で一斉にインターネットを利用したネット対局が行われ、十六人が全国大会への出場を決めた。
 第一局は午後一時から始まり、一人持ち時間四十五分(秒読みなし)で行われた。池間6段は北海道代表の笹川6段と対局。宮古テレビとテレビ局ジェイコム札幌を会場にインターネットを通じ、約二千五百`離れた相手と対戦した。対局は序盤から黒の池間6段が優勢に進めていたが、中盤あたりで白の笹川6段の攻めを防ぎ切れず中押しで負けた。

 写真説明・インターネットを通じて約2500`離れた北海道の会場にいる笹川6段と対戦する池間6段=6日、宮古テレビ

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