200平成17  11曜日

キーワードを「健康・環境」に/離島活性化委員会が提言

 離島が抱える課題などの現状を把握・確認し、今後の対応などについて議論するため、県離島活性化検討委員会(委員長・大城保沖縄国際大学教授)の現地調査委員五人が一日、二日間の日程で来島した。初日は宮古島市役所で地域振興について意見交換など行った。この中で、委員の白仁昇さん(フロンティアPR代表取締役)は「十月一日の宮古島市誕生は全国へ情報を流すべきだった。それをやっていなかったことは惜しい」と指摘。その上で「これからの地域活性化に向けてのキーワードを『健康・環境』にしては」と提言し、県内の自治体で一番に名乗り上げることを促した。
 同会では、本年度末までに現地調査報告書を作成する予 意見交換前に、同市企画政策部の久貝智子部長が「宮古島概要」、同市教育委員会生涯学習部文化振興課の古堅宗和課長(旧宮古市町村会事務局長)は「ウエルネスアイランド宮古」などを説明した。久貝部長は「宮古島市は、離島県のさらに離島に位置し、多くの課題を抱えており、産業振興、教育、医療福祉、環境問題などさまざまな分野において離島のハンディを数多く背負っている。魅力ある宮古島市の実現には、国、県をはじめ関係機関の支援と協力が不可欠」と述べた。
 古堅課長は「人口の流出を防止するためには、雇用の場の拡大などが重要」と強調。その上で地域の活性化に向けて▽特産品のブランド化および開発・加工製品の開発・流通体制の整備・PR▽観光・農水産業・二次、三次産業の経済的連携―などを挙げた。
 また古堅課長は、「多良間―石垣間の航空便は平成十八年四月一日より廃止が決まっている。宮古―多良間―石垣の高速船による船舶路線が必要である」などと語った。
 意見交換で、委員の真栄田義世さん(石垣市商工会事務局長)は「現在の石垣はミニバブルとも呼ばれている。大勢の本土出身者が暮らしているが、住民票を移していない人が多い」と語り、今後行政の課題の一つであることを示唆した。
 一行はこの日、県宮古支庁の兼城克夫支庁長を表敬訪問したほか、ごみ処理施設を視察した。
 きょう二日午前は、伊良部島に渡り、同市伊良部総合支所で意見交換を行った後、鰹節製造工場を視察する。午後から同市下地のコーラルベジタブル社などを視察する。

 写真説明・今後の活性化について意見交換した=1日、宮古島市役所

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んみゃーち 宮古へ/今季も観光チャーター便

 「んみゃーち 美ぎ島宮古へ」―。農協観光チャーター便の第一便が一日、東北地方からのツアー客約九十人を乗せて宮古島に到着した。宮古空港では宮古観光協会や各関係機関が一行を出迎え、花束や歌で歓迎。「癒やしの島」南国宮古島をアピールした。チャーター便は来年三月末まで三十五便を運航する予定で、期間中は東北地方を中心に四千人の来島を見込んでいる。
 農協観光のチャーター便は、この時期寒さが厳しくなり始める東北地方の客に、暖かい宮古島で、のんびりと過ごしてもらおうと企画しているもので、今年で五年目を迎える。三泊四日の日程で石垣と宮古を訪れ、宮古へは石垣経由で来島。一泊二日滞在する。
 第一便で来島したのは山形県からの観光客約九十人。山形県から直行便で石垣へ渡り二泊三日滞在した後、宮古入りした。歓迎セレモニーでは第32代ミスブーゲンビリアの塩川江莉香さんがJA新庄もがみの安食賢一代表理事長に花束を贈ったほか、歌手の真也よう子さんが宮古島の観光名所を歌詞に盛り込んだ「宮古大音頭」を歌い歓迎した。宮古観光協会の藤村明憲会長は「宮古島は十一月中旬ごろまで半袖で過ごせるところ」と暖かさをアピール。世界初の地下ダムや日本で唯一の航空機訓練飛行場下地島空港を紹介し、「山や湖、川はないが水が豊富にある島。海もきれいでサンゴが汚れていない。癒やしの島宮古島で英気を養ってほしい」と呼び掛けた。
 農協観光を代表してあいさつした東北営業本部の小松致人副本部長は盛大な出迎えに感謝し「短い滞在期間ではあるが素晴らしい宮古島を楽しんでほしい。訪れる側、迎える側の双方が満足できるよう取り組んでいきたい」と述べた。

 写真説明・農協観光第一便で山形県から約90人が宮古入り。歌手の真也よう子さんによる三線や歌で歓迎した=1日、宮古空港

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体力つくりで功績/国民会議が宮古島市を表彰

 住民の体力つくり運動の推進が優秀な組織として、体力つくり国民会議はこのほど、宮古島市(旧平良市、旧伊良部町)を表彰した。一日午前、同市の久貝勝盛教育長らが川田正一市長職務執行者に受賞報告した。同市の受賞は今回が初めて。
 久貝教育長は「将来に明るい展望が見えた。旧平良市と旧伊良部町の取り組みが高く評価され表彰された」と報告した。
 川田職務執行者は「体力つくりが高く評価され、素晴らしい。新市での受賞はおめでたい」と喜び「これからも明るい健康づくりのために頑張っていこう」と決意を新たにした。
 本来なら旧平良市と旧伊良部町が表彰される予定だったが、表彰の期日が宮古島市誕生以降となったことから、新市への表彰となった。
 表彰の理由は、旧平良市が、「健康ふれあいランド構想」の中で、全庁体制で「人・まち・自然の健康」の推進、「健康ひらら21プラン」などを通して市民の健康・体力つくりを促進し、健康都市づくり機運を市民に広げた。
 一方の旧伊良部町は、特にバレーボールでは離島のハンディを乗り越え、県制覇、九州や全国大会への出場。最近では離島初の高校総体バレーボール種目の二年連続制覇など町民が主体となって健康、生涯スポーツ振興への取り組み、行政のきめ細かなバックアップの成果が評価された。

 写真説明・川田職務執行者(左から3人目)に受賞報告した久貝教育長ら(同2人目)=1日、平良庁舎

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理解の輪を広げよう/精神保健福祉普及月間

 十一月の「精神保健福祉普及月間」オープニングセレモニー(主催・宮古福祉保健所、宮古地区同月間実行委員会)は一日、市内スーパーの駐車場で開かれ、多数の関係者が精神障害者に対する理解、啓発の推進に結束を強めた。県立宮古病院の恩河尚清院長ら精神医療関係者があいさつに立ち、近年の社会資源充実を高く評価すると同時に、地域における夜間緊急時の支援体制について課題にも触れた。月間中は各種行事を開催して社会啓発を図る。
 同月間は、「心の病気をしたって大丈夫―元気なココロで楽しい暮らし―」のスローガンの下、精神障害者の社会復帰を促進するとともに、住民全般に対する啓発普及を図り関係機関の事業強化を推進することが狙い。
 オープニングセレモニーで宮古地区精神障害者家族連合会「みどりの会」の平良恵信会長は「一人で悩むより十人で考えれば悩みは十分の一になる。精神障害者に対する理解の輪が広がることを心から願う」とあいさつした。
 恩河宮古病院長は、同院の現在の入院患者が、全百床のうち六十人から七十人程度であることを報告し「病気そのものが減ったわけではないが、入院するほどではないということ。地域の受け皿も強化されており、今後さらに入院患者数の減少が見込まれる」と説明。「今後はデイケアと組み合わせたナイトケアなどの整備も求められる」と課題も指摘した。
 真喜屋医院の真喜屋浩院長、川田正一市長職務執行者も激励のあいさつを述べた。
 また、当事者の石垣秀樹さんと根間克也さんを中心に、支援者二人を加えた「島唄グループ『シエンズ』」のミニコンサートも開催された。石垣さん作曲、根間さん作詞のオリジナル曲「島唄アグの唄」で幕を開け、民謡や「島人ぬ宝」の替え歌などを披露。訪れた人々は手拍子やはやしで一体感を楽しんだ。
 今回初めて駅伝も行われ、約三十人がたすきをつないで精神保健福祉の向上をアピールした。


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ガの幼虫が大量発生/ホウオウボクの枝を伐採駆除

 県宮古支庁土木建築課は一日、街路樹として植栽されているホウオウボクの枝を伐採した。ガの幼虫が大発生しているとの住民からの苦情を受けて実施したもので、県道78号(平良中南―JA宮古給油所)と、国道390号バイパス(国家公務員住宅―川平マンション)沿いに植えられているホウオウボク計百十八本が対象。同課では、「住民からの苦情があれば、可能な限り対応していく」と話している。
 同課によると、ガの幼虫はホウオウボククチバと呼ばれ、沖縄本島では二〇〇三年に大発生した。宮古での大発生が見られたのは今回が初めてという。
 ガの幼虫は、餌となるホウオウボクの葉を食べて成長することから、駆除作業は枝をすべて伐採し、焼却する。
 大量発生している場所が、歩行者の多い道路であるため、安全面を考慮して薬剤は使用しない。
 ちょうどこの時期は、ホウオウボクの枝を剪定することから、同課では「枝をすべて伐採してしまうと緑が少なくなってしまうが、理解してほしい」と話している。
 同課によると、ガの幼虫は十一月下旬までが活動期で、その後はさなぎになる。人に害は与えないという。

 写真説明・ガの幼虫の駆除のため高所作業車でホウオウボクの枝の伐採を行う作業員=1日、県道78号(平良・城辺線)

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   上手に化けたね♪/ハロウィーンで仮装パーティー

 英会話教室「えいごくらぶ」(藤見真理子代表)は十月三十一日、ハロウィーンパーティーを宮古島市平良の同教室で行った。英会話を学ぶ子供たちがお化けや魔法使い、天使に仮装して「Trick or treat(お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ)」と言いながら、お菓子をもらったりゲームをするなどして楽しいひとときを過ごした。
 えいごくらぶでは、幼稚園生と一年生、小学校低学年、高学年に分かれてパーティーを開催。そのうち幼稚園生と一年生のグループには約三十人の子供たちが参加し、思い思いの仮装をしてカードを使ったゲームをしたり、仮装コンテストなど、ハロウィーンを満喫した。
 白い布をかぶって天使の姿に仮装した平良一輝君(4つ)=平良字下里=は「楽しかった。お菓子もたくさんもらえてうれしい」とにっこり。
 藤見代表は「外国の文化を、雰囲気だけでも味わい楽しんでほしい」と話した。

 写真説明・思い思いの仮装で踊りを楽しむ子供たち=10月31日、えいごくらぶ

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