2005年(平成17年) 10月30日 日曜日
☆ 宮古島市同時選、告示まで1週間/盛り上がり今ひとつ
☆ 看板・印刷業者大忙し/同時選控え「特需」
宮古島市長選、市議会議員選の告示(十一月六日)まできょう三十日であと一週間と迫った。各候補者は旧五市町村の合併により、拡大した選挙区に戸惑いを隠せない様子ながらも着々と準備を進め、すでに水面下では激しく火花を散らし臨戦態勢に入っている。一方で、候補者にとって必要不可欠な名刺や遊説カーの看板などを製作する業界も「合併により拡大した選挙区」でいつにない活気を見せている。
宮古島市内のある看板製作業者は「旧町村部ではほとんど必要のなかった遊説カーの看板に加え、複数の事務所を持つ候補者が多くいることで、看板の需要は通常の二倍に高まっている」とうれしい悲鳴を上げる。 幅広く市民に支持浸透を図る上で、重要な戦略の一つとなるのが街頭での遊説だ。告示後は、候補者らは市内を駆けめぐり、支持拡大のため、政策を訴える。 これまで旧町村部の議員選挙戦では、ほとんど見られなかった遊説運動も、合併による選挙区の拡大から、その重要性は必然的に高まる。 旧郡部から議員選に立候補を予定している前職議員は「地元に加え、大票田の平良地区で支持浸透を図らないと苦しいのが現状。しっかりと取り組みたい」と、初めての遊説に意欲を見せる。 後援会事務所に設置する看板も同様だ。旧市町村長選、議員選ではそれぞれ後援会事務所を複数構えるケースは少なかったが、宮古島市長選予定候補者は各市町村に事務所や連絡所を開き、広域的に選挙体制を築いている。議員選でも地元(旧市町村)に加え、他の大票田の地区に連絡所や事務所を構えるケースもある。市内の不動産業者も「選挙区が拡大したことで、旧郡部から旧平良市に事務所を出すケースなどもあり、アパートの空き部屋など需要はそこそこある」と話す。 候補者の名刺やポスター、政策を訴えるチラシを作成する印刷業界も今回の選挙で活気づいている。 今回の議員選挙に立候補を予定している候補者の三割以上から名刺印刷を受注しているという宮古島市内の印刷会社によると、一人につき二万―三万枚の注文があるという。 同社によると、二〇〇一年の旧平良市議会議員選の立候補者が注文した名刺の枚数は二千―三千枚。選挙区拡大により、注文枚数は平均十倍に膨れ上がった。「今までは部落に配る分を中心に注文していたが、今回はそうもいかない。名前を広く覚えてもらうためにも五十倍以上、注文した」と話す旧郡部の前職もいる。 同社代表は「名刺は告示前後まで駆け込み需要が増える可能性もある」と話している。 |
☆ 土地売買契約を解除/池間島保安林伐採問題
池間島の字有地売買に伴って県指定の海岸保安林の一部が伐採された問題を受け同島の自治会の臨時総会が二十九日、池間公民館で開かれた。この中で、総会に諮らず不動産会社と土地売買契約を結んだ自治会役員が土地売買の経緯について説明し陳謝。土地の売買契約を解除したことや土地代金として受け取った二百万円は個人負担で全額を返済することを強調するとともに「百パーセント私が悪い」と非を認めた。結局、この日は二〇〇四年度決算や自治会費の収支を審査する委員会の設置を確認しただけで、残りの議案審議は行われないまま流会した。
写真説明・土地売買契約について激しい議論が交わされた池間島の自治会の臨時総会=29日、池間公民館 |
☆ 「ダイビングは楽しい」 /障害者9人が参加
第四回宮古島バリアフリー体験ダイビング(主催・宮古島市社会福祉協議会、宮古島マリンリゾート協同組合)が二十九日、県立翔南高校潜水プールと伊良部島近海で行われた。身体に障害を抱える参加者九人が、プールで練習を積んだ後、海の世界へ。海の美しさやダイビングの楽しさを満喫した。ダイバーや高校生、手話サークルのメンバーなど約七十人のボランティアがサポートした。
写真説明=ボランティアに支えられながらプール実習を行う参加者=29日、翔南高校潜水プール |
☆ 三島信子さんに最高裁長官表彰/調停委員22年の活動評価
家庭裁判所の家事調停委員として二十年余にわたって活動を続けた三島信子さん(70)がこのほど、その功績を認められて最高裁判所長官表彰を受けた。三島さんが副会長・会長代行を務める平良調停協会の会員が発起人となった受賞祝賀会が二十八日夜、市内のホテルで開かれ、関係者が三島さんの受賞をたたえ、今後のますますの活躍に期待を込めた。
三島さんは「多様化する調停制度の中で当事者との対話、話を聞く、相手の痛みを知る、秘密保持という基本を原則とし、紛争解決に努めてきた。研さんに励むことを心構えに多くの方々に支えられ、このような大きな賞を頂き感謝している」と喜びの言葉を述べた。 三島さんは一九八四年に家事調停委員に任命され、裁判官とともに数々の家事調停に携わってきた。九八年には「名の変更」や「戸籍訂正」などに関与できる参与員にも任命され、二〇〇〇年には日本調停協会連合会の理事長表彰も受けた。 主催者を代表して発起人の一人、島尻弘さんが「この受賞は三島さんが長年にわたり誠実に活動したたまもの。家事調停は人と人とのかかわりが強く、大変ご苦労されたと思う。また調停協会の副会長としてもリーダーシップを発揮されている」とたたえた。 那覇地方裁判所平良支部の足立勉支部長は「三島さんは調停委員、参与員として困難な事件を解決に導き、多大な貢献をされ、調停協会の役員として調停制度の充実にも尽力された。今後もますます健康で後進の指導に尽力されることを願う」と祝辞を述べた。 祝賀会では出席者による歌や踊りが披露され、三島さんの受賞を大いに喜んだ。 調停 民事調停法に基づき裁判所で行う手続きで、裁判官と調停委員二人の計三人による調停委員会が紛争の当事者を仲介し、当事者双方の互譲による合意に基づいて解決を図る。金銭や土地・建物などに関する民事調停と離婚や認知請求など家庭に関する問題を取り扱う家事調停がある 家事調停委員 家庭に関する問題についての調停で、調停委員会の一員として裁判官とともに当事者らの言い分を聞いたり紛争の解決案を示すなど、公平で妥当な解決ができるよう調停を進める 写真説明・表彰状を手に受賞を喜ぶ三島さん=29日、ホテルアトールエメラルド宮古島 |
☆ 異文化の情緒漂う/ハロウィーンパレード
花園幼稚園(岡本福子園長)とWindowズ留学センター(長崎悦子代表)は二十九日、午前と午後に分けて異国情緒漂うハロウィーンパレードを西里、市場、下里などの市内平良のメーンストリートで行った。子供たちは奇抜な衣装を身につけかわいらしさをアピールした。
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