200平成17  1016曜日

当選ラインは650―700票か/「地縁血縁票」流動的に

過去のデータで市議選展望

 宮古島市の市議選(定数二十八)は十一月十三日に市長選と同日に実施される。十五日現在で四十六人が立候補を予定し、各陣営とも合併により拡大した選挙区と増大した有権者への対応に苦慮している。各予定候補者とも当選ラインの票読みに躍起だが、ここにきて上位当選者がある程度の票を獲得するとの予想から当選ラインは六百五十―七百票程度になるとの見方が予定候補者の間でも聞かれて始めているが、四万二千人を超える有権者に対して立候補予定者四十六人の条件面だけでは漠然としているとして各予定候補者とも当選ラインの設定には現在も苦慮している。新しい構図で行われる今回の市議選は、旧五市町村の選挙時に基礎票の大きな比重を占めていた従来の「地縁血縁」票が選挙区の拡大で薄れる部分もあり、当選ラインをクリアするにはさらに新たな票の掘り起こしも必要となっている。

■ 投票率
 旧五市町村の前回議員選の投票率は、平良市議選以外すべて九〇%超えとなっている。内訳は、平良市議選(〇一年九月)八五・六六%、城辺町議選(〇二年九月)九五・三二%、伊良部町議選(〇二年九月)が九一・一二%、下地町議選(〇一年十月)が九四・三七%、上野村議選(九八年十月)が九四・二四%となっている。
 実施時期は違うが旧五市町村の前回選挙の有権者総数は四万八百四十人でそのうち総投票数は三万六千二百三十四票となり、投票率は八八・七二%となっている。これが宮古島市議選の基準となりそうだ。
 選挙区の拡大は新市の市長選同様に有権者と市議立候補予定者との距離を広げることにもつながり、投票率は基準となる八八・七二%を若干下回るとの見方が強い。

■ 立候補予定者
 旧平良市は九月二日現在の有権者数が宮古島全体の有権者数(四万二千二百九十七人)の半数を上回る二万六千四百二十六人となっている中で、合併前の前職は二十人中、十八人が立候補を予定し元職も二人が立候補を予定している。
 前職のほとんどが郡部の立候補予定者に流れることが予想される郷友票を補てんするため、新たた支持層をつくり出す作業を展開している。
 一方の郡部(有権者数一万五千八百七十一人)の前職は最も多い旧城辺町が七人で元職が一人。旧伊良部町が四人、旧下地町が二人、旧上野村が三人となっている。
 大幅に増えた有権者に対する対応とこれまでの地域票を確実に確保する取り組みとなっている。
 そのほか、新人の立候補予定者は九人で、地縁血縁票の取り付けやフレッシュさを前面に押し出し、まずは支持基盤の構築に取り組んでいる。

■ 展望
 投票率を八五%と想定した場合の総投票数は約三万六千票となり、現状で四十六人での争奪戦となる。このうち数人は当選ラインを大きく上回る票を獲得するとの見方が強い。
 一方で多くの立候補予定者が当選ライン付近では、小差での激しい戦いとなるとの見方で、十三日の投開票に向けて一票をめぐり激しい争奪戦が今後も展開される。

トゥリバーが大賞受賞/地域活性化するデザイン

「水辺のユニバーサルデザイン大賞2005」

 【東京】「水辺のユニバーサルデザイン大賞2005」(主催・特定非営利活動法人ユニバーサル社会工学研究会)が十五日、千代田区の日本大学駿河台校舎で行われ、平良港コースタルリゾート計画(トゥリバー地区整備)が大賞に選ばれた。同賞では、応募作品から優秀賞の五団体を選び、今回さらにプレゼンテーション審査で大賞を決定した。宮古から沖縄総合事務局平良港湾事務所の前原弘海所長ら三人が参加し、約二十分のプレゼンテーションと質疑応答を行った。
 審査員は日本大学理工学部海洋建築工学科の近藤健雄教授をはじめ、日本の都市デザインや都市環境のスペシャリストら八人が務めた。発表を主に行った宮古島市役所建設部港湾課の与那覇正永さんは「まさかと思ったので、頭が真っ白になった。この結果を糧にますます頑張っていきたい」と述べた。
 同賞はユニバーサルデザインの基本コンセプトに「超高齢社会における安全、快適でより高質な社会基盤の向上、地域の活性化に寄与すること」を目指し、社会が求める「水辺のユニバーサルグッドデザイン」を募集した。

写真説明=高く評価されたプレゼンテーション=15日、東京・日本大学


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60人が歩いて健康づくり/県スポレク祭・合併記念ウオーク

 第八回県スポーツ・レクリエーション祭の一環として宮古島市合併記念ウオーク大会(主催・県、宮古島市など)が十五日、来間大橋を往復するコースで行われ、ウオーキング愛好者約六十人が健康づくりに励んだ。沖縄歩こう会の会員十三人も本島から参加。雨交じりの北風が吹く悪天候となったが、参加者たちは一歩一歩着実にゴールを目指した。宮古島市役所福祉保健部では、現在宮古全体を網羅したウオーキング組織がないため、市民の健康増進のためウオーキンググループを発足させていく考え。

 県スポーツ・レクリエーション祭は、県民の関心と意欲を高めるため日常生活の中にスポーツ・レクリエーション活動を定着させ心豊かな県民の育成を図ることが目的。県知事を実行委員長に、本島を中心に四十三種目の競技が展開される。今回の合併記念ウオークはその一環として開催したもので、沖縄市を中心に活動している沖縄歩こう会(久高将輝会長)が主体となって行った。
 コースは下地運動公園を発着点に、来間大橋を往復する約八`。参加者たちは強風や時折雨の降る悪天候にもめげず、それぞれの体力に合わせてウオーキングを楽しんだ。参加した沖縄歩こう会の大城盛治さんィュは「生まれて初めての宮古島。景色が素晴らしい。天候は良くなかったが、皆で健康づくりのため歩いたことが良かった。もっと多くの人に参加してもらい、健康づくりができればうれしい」と笑顔。健康推進委員として旧平良市から参加した外間千枝子さんは「風が強く飛ばされないよう必死で踏ん張りながら歩いた。ウオーキングをしている人は多いので、新しい組織ができて一つになればもっといいのでは」と話した。
 同会の久高会長は「自分の健康は自分でつくるもの。今回を機に健康の維持、増進の心構えで歩く仲間が増えてくれれば。宮古でもぜひ組織をつくってほしい」と期待した。福祉保健部の池村直記部長は「各地区でウオーキングは行われているが、皆が一堂に会する機会がない。合併を契機に、互いの健康づくりのため組織を拡大したい」と話し、ウオーキング愛好者の組織づくりと強化に意欲を見せた。

写真説明=北風を受けながらゴールを目指す参加者たち。約8`を歩いて健康づくりに励んだ=15日、来間大橋


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経済の好転ぶり強調/株式投資セミナー開催

 野村證券那覇支店は十五日午後、市内ホテルで株式投資セミナーを開催した。約五十人の市民が訪れ、好転している日本経済や株式市場の現状を把握しながら投資に向けての知識を深めた。
 同セミナーは株式市場の現状と今後の見通しを広く知らせるために開催しており、この日は投資情報部課長の坂本洋一さんが「株式市場の現状と今後の展望」をテーマにして話を進めた。
 坂本さんは「デフレは三つの過剰を解消する過程で起きたこと。人(従業員)、モノ、お金(借金)が多すぎたために企業は従業員をリストラしてビルや工場を売約、この結果、個人消費が冷え込み、モノが下がってしまった」と説明した。ただ「昨年からこの解消に向かう歯車が逆回転を始めている。企業が人を雇い、ビルや工場も増えている。このため個人消費は活発化している」などと現状を報告した。
 この後、各種銘柄などを紹介した。参加者は日本経済の現状を理解するとともに、株式市場の現状と見通しについて知識を深めていた。

写真説明=約50人の参加者が株式市場の現状と見通しについて知識を深めた=15日、ホテルアトールエメラルド宮古島


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宮古島市シルバー人材セが誕生/市シルバー人材セ臨時総会

  社団法人平良市シルバー人材センター(棚原恵照理事長)の二〇〇五年度臨時総会が十五日、宮古島市中央公民館で開かれ、市町村合併に伴い同センターの名称を「宮古島市シルバー人材センター」とするなどの三議案を全会一致で承認、宮古島全体の組織として新しいスタートを切った。今後は多良間村を除くすべての地区の六十歳以上の入会と、仕事の受注が可能となる。同センターでは各地区で説明会を開き、会員確保と組織拡大を図っていく。
 この日の議案は▽定款の一部変更について▽決議文の採択について▽付帯決議について―の三議案。決議文では「事業を維持するためには、国、市の基礎的財政支援は不可欠。補助態勢の充実と高齢者の就業機会を増やすための発注拡大など、さらなる支援態勢の強化を求める」などとして組織拡大による補助金増額と発注拡大を求めており、宮古島市と誕生する宮古島市議会へ要請していく。
 あいさつに立った棚原理事長は「会員はマナーを守り自覚を持って、客に迷惑を掛けないよう誠意をもって就労してほしい」と呼び掛け、組織拡大に伴う会員たちの意識向上を呼び掛けた。
 同センターでは毎月十五日午後一時半から入会説明会を開いており、多良間村を除く全地域の六十歳以上の健康で働く意欲のある市民の入会を呼び掛けている。

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