200平成17  1014曜日

初の部課長会議を開催/102人が一堂に会す

 宮古島市(川田正一市長職務執行者)の初めてとなる部課長会議が十三日、同市中央公民館で開かれ、各部の部長、課長と各支所の支所長、班長、水道局、消防本部の課長ら百二人が一堂に会した。二〇〇三年の地方自治法改正により、市の所有する公の施設の管理が、これまでの「管理委託制度」から「指定管理者制度」に移行されるため、そのスケジュールや手続きに関すること、暫定予算の編成や行財政改革などについての確認が行われた。
 指定管理者制度は、〇三年九月施行の改正地方自治法で、これまでの「管理委託制度」に代わって導入される。これにより自治体が管理運営している公の施設は、自治体が直営するか、民間事業所、NPOなど個人以外の幅広い団体に管理を行わせるかのいずれかとなる。自治体は指定管理者制度に関する条例を制定し、それに基づき管理者を公募して選定する。
 この日は、同制度への移行期間が来年九月までとなっているため、そのスケジュールが担当課から説明された。それによると、来年四月の指定管理者による管理開始を目指しており、今年十二月議会で条例案を提案し、来年一、二月で公募、来年三月議会で指定管理者の議会承認を得る方針。
 暫定予算について石原智男財政課長は「現在、各部署の調整中で額は確定に至っていないが、同日の時点で、百三億一千八百万円余となっている」と説明した。
 同課によると、暫定予算は来週中にも決定され、川田市長職務執行者によって専決処分される見込み。十―十二月の三カ月間は暫定予算でまかない、来年一―三月は、十二月議会で決定される本予算が執行される。また今月末には〇六年度の予算説明会が予定されていることも報告された。
 宮川耕次総務部長からは行財政改革に関する説明があり、「総務省の指針により、年度内に集中改革プランを策定する。数値目標を盛り込むため、全庁体制で厳しくやっていかないと進まない。全体の協力をお願いしたい」と述べた。
 このほか、合併協定項目の中で、合併後に確認すべきとされていた部分を全体で確認した。
 指定管理者制度 地方自治体の指定を受けた個人以外の民間事業者、NPO法人、公益法人、民間グループなどが、「指定管理者」として公の施設の管理を代行するもの。条例に基づく公募で、自治体が設ける選定委員会で選定され、議会承認を経て決まる。民間の能力を活用し経費節減やサービス向上などが期待される一方、業務内容を詳細に協定書で規定するため、弾力的運営がしにくいというデメリットも考えられる。
 暫定予算 新市長が決定し、今年度予算が決定されるまでの暫定的な予算で、宮古島市の場合は十―十二月分。人件費や事務費などの義務的経費や施設の維持管理費などが中心に計上され、新市長・市議選の費用も含まれる。

 写真説明・部課長ら102人が一堂に会し、指定管理者制度などについて
確認した部課長会議=13日、宮古島市中央公民館

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美ぎ島実現へ1500人参加/大会宣言採択、パレードで訴え

 安心して暮らせる地域社会づくりを目指す二〇〇五年全国地域安全運動宮古島地区大会(主催・宮古島警察署、宮古島地区防犯協会)が十三日、カママ嶺公園多目的広場で開催された。百六団体から約千五百人が参加し、積極的に地域安全運動や青少年育成活動に取り組むことを誓い合った。「『地域の安全は地域で守る』を合言葉に、犯罪のない安全で安心な美ぎ島宮古の実現に寄与する」とした大会宣言文を採択。参加者全員で市内商店街の三大通りをパレードし、同運動を市民らにアピールした。
 同運動は十一日から二十日まで行われる。全国統一のメーンスローガンは「みんなでつくろう安心の街」。県内ではサブスローガンの「『ちゅらさん運動』で築く 犯罪のない 安全・安心の沖縄県」の定着化を図る。
 宮古島署の伊波盛春署長は「防犯についていま一度考えていただき、『ちゅらさん運動』を地域住民一人ひとりに浸透させ、より安全で安心な街にしましょう」と呼び掛けた。
 また、宮古島地区防犯協会の前川尚誼会長は「一人ひとりの防犯意識の向上が課題。各関係団体と協力を強化し防犯思想のさらなる普及に努めていきたい」と述べた。
 大会では、全国地域安全運動用ポスター・標語の県内入選作品の表彰伝達式も行われ、ポスター部門(侵入盗防止・一般の部)で入選した三井咲子さん、標語の部(少年の非行防止・中高校生の部)で入選した砂川友紀君(来間中三年)にそれぞれ賞状が贈られた。
 また、小・中・高校生による意見発表も行われた。
 大会後、参加者らは全員でパレードに出発。市内の三通りなどを「夜型社会の見直し」などと書かれたプラカードを掲げながら練り歩いた。

 写真説明・市内を練り歩き全国地域安全運動を市民にアピールした=13日、平良字下里の西交番前

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新地下ダム整備へ/農水省が調査費要求

 宮古島市城辺の仲原、保良両地区で計画されている新地下ダム事業構想に明るい展望が開けた。農林水産省が二○○六年度の政府予算概算要求で、調査のための「かんがい排水調査費」を盛り込んでおり、新規事業として採択される見通し。農作物の多様化・高度化が進展する中、新地下ダムが実現すると、周年を通して営農用水の利用が可能となり、「水の宮古」としての新時代を迎える。国へ要請活動を展開してきた宮古土地改良区(仲間克理事長)の座喜味一幸事務局長が十三日までに明らかにした。
 同省は現在、十二月の新年度予算内示に向け、財務省と詰めの作業に入っている。
 事業構想の中の用水計画では、「宮古島に築造される地下ダムにより、宮古圏域で必要な水源を確保するとともに、伊良部島においては既設および新設ため池と宮古島からの送水により、かんがい用水を確保する」としている。施設は地下ダム二カ所、調整池二カ所、用水路七十`。総事業費は約五百億円を予想。
 現在の受益面積八千百六十fに伊良部島の受益面積千八百fを加えると、全体で九千九百六十fに拡大する。伊良部島への本格的な送水は、伊良部架橋完成後の二〇一三年度を予定。
 宮古本島の既設の地下ダムは、城辺の砂川、福里、皆福の三基。この地下ダムは、六―九月の干ばつ期に対応するために整備された。ただし、干ばつに関係なく営農用水として利用できる。
 座喜味事務局長は「新たに地下ダムが二カ所できた場合、営農用水は周年を通して利用できる。将来の宮古島は『水の宮古』として農業が飛躍的に発展し、世界的に脚光を浴びるだろう」と話した。


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カルタで環境訴え/池間中・エコ探求の成果を発表

 宮古島市立池間中学校(野原敏之校長)は十二日午後、同校特別活動室で二○○五年度「第三回環境(エコ)探求学習発表会」を開いた。生徒たちは五グループに分かれ、これまで池間島や海浜などを調査してきた総合的な学習の成果をそれぞれ発表。各グループで製作した「環境五十音カルタ」を使って自然環境の大切さや環境悪化の改善などを訴えた。
 同発表会は、環境問題を探求する事、また、これまでの環境探求学習を振り返ることによって、環境を守ろうとする意識を高め、行動できる生徒を育てることなどを目的に開かれた。 
 同校は○三、○四年度の二年間、旧平良市教育委員会から環境教育推進校の指定を受けていた。
 今回の発表会は、過去二年間の学習をカルタにまとめて振り返り、環境保全を宣言した。
 会のはじめに、生徒会長の佐久本沙織さんは、環境が破壊されている現状を指摘した上で「今後とも環境探求学習に取り組んでいきましょう」と述べた。
 五グループのうち、佐久本さんら三人のグループは、「ア行・カ行」のカルタを使って海洋汚染について発表。「アは、あまりにも汚い海は未来への負の遺産」と述べ「池間島の浜は外国からの漂着物が多くて汚い」と指摘した。

 写真説明・各グループとも環境問題について発表した=12日、池間中学校

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クラシックコンサート開く/バイオリニスト天野さん夫妻

 バイオリニストの天野誠さん、智美さん夫妻は十二日夜、平良地区内の椿ホールで、「宮古島市誕生おめでとう 楽しいクラシックコンサート」を開催した。子供から大人まで多数のクラシックファンが集い和やかな雰囲気で演奏を楽しんだ。
 天野さん夫妻は、東京都を中心に活動するバイオリニスト。宮古島を気に入り、五年ほど前からたびたび来島、島内の音楽家らと交流を深めている。今回の来島では十二日から十八日までの滞在期間中、音楽を通して宮古の人々の役に立ちたいとの思いから、同コンサートのほか、学校や福祉施設など八カ所で演奏を披露するという。
 コンサートは、演奏する前に、その曲にまつわるエピソードを紹介して聴衆の曲に対するイメージを広げたり、人と人のつながりを通した宮古島への熱い思いを語るなど軽妙なトークを交えながら和やかなムードで進行。宮古島市誕生の喜びを市民みんなで喜び合おうと、子供向けのアニメ映画テーマ曲から本格的なクラシックまで幅広い曲目を披露し、訪れた人たちを引き付けた。
 また、椿ホール代表の小川明子さんを中心に島内で活動するアイリッシュ音楽のグループが演奏を披露したり、同市内に住むピアニスト、佐久田有美子さんが参加するなどして交流を深めた。


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   未成年者の飲酒はダメ/街頭で防止キャンペーン

 未成年者飲酒防止キャンペーン(主催・県平良酒造組合、平良卸売酒販組合、平良小売酒販組合)が十三日、市内の大型スーパーなど三カ所で行われた。三組合の組合員をはじめ、沖縄国税事務所、平良税務署の職員らも参加。チラシやパンフレットを買い物客らに配布し、未成年者の飲酒防止を呼び掛けた。
 このキャンペーンは、酒類の製造・販売にかかわる酒類業者が、販売時に年齢確認を行っていることを市民や未成年者に理解してもらうことと、同運動の輪を広げ未成年者の飲酒ゼロを目指すことが目的。
 参加者は買い物客らに「ご理解よろしくお願いします」と声を掛けながら、酒との正しい付き合い方が記述されたパンフレットを配布した。
 主催者を代表して平良小売酒販組合の仲宗根秀彰理事長は「青少年の健全育成のためにも、未成年者の飲酒防止をこの街頭キャンペーンで、広く市民に知ってもらえるよう頑張りましょう」とあいさつした。
 参加者らはキャンペーン活動後、全国地域安全運動宮古島地区大会にも参加した。

 写真説明・パンフレットを買い物客に手渡す参加者ら=13日、マックスバリュ宮古西里店
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