200平成17  1012曜日

宮古島市議選46人が立候補へ/選挙区拡大で動き手探り

市長選は一騎打ちが確定的

 十一月十三日に実施される宮古島市の市長、市議の同時選まであす十三日で一カ月となった。市長選には民主、社民、社大から推薦を受けた伊志嶺亮氏(72)と、自民党県連から推薦を受けた下地敏彦氏(59)が立候補を表明し、保革一騎打ちの様相となっている。一方の定数二十八となった市議選には旧五市町村の前職が三十四人、同元職が三人、新人九人の合計四十六人が十一日現在で立候補を予定している。合併により、拡大した選挙区への対応と初の同時選に立候補予定者たちは手探りながらも各方面で支持拡大に向けた動きを活発に展開している。
 投開票まで残りあとわずかとなり、市長選の動向は本格化し始めている。各地区での後援会事務所開きで、これまでの支持層に対する精力的な支持取り付けに加え、出遅れの地域に対するてこ入れなども活発に展開されている。
 一方の市議選は定数二十八に対して四十六人が立候補を予定。旧五市町村の前職三十四人の地区別内訳は平良が十八人、城辺が七人、伊良部が四人、下地が二人、上野が三人となっている。
 また、元職は平良が二人、城辺が一人。新人は平良、城辺、伊良部などから九人となっている。
 前職の内訳は、平良が池間豊(54)、上里樹(47)、垣花健志(55)、川満俊夫(60)、亀浜玲子(51)、下里茂博(63)、下地秀一(55)、新城啓世(58)、棚原芳樹(42)、富永元順(52)、富浜浩(61)、友利恵一(67)、前川尚誼(52)、真榮城徳彦(55)、宮城英文(63)、与那覇昭雄(60)、与那覇タズ子(68)、與那嶺誓雄(55)の十八氏。
 城辺は、下地明(63)、下地智(47)、新城元吉(63)、砂川明寛(45)、友利光徳(55)、友利雅巳(45)、松川寿雄(57)の七氏。
 伊良部は、嘉手納学(40)、佐久本洋介(57)、洌鎌敏一(41)、豊見山恵栄(54)の四氏。
 下地は池間健榮(49)、古波蔵小夜子(53)の二氏。上野は上地博通(55)、新里聡(53)、平良隆(55)の三氏となっている。
 元職は池間雅昭(55)、友利隆雄(52)、松原信勝(66)の合計三氏。
 新人は、東風平恭子(33)、下地博盛(55)、砂川盛栄(54)、友利盛良(48)、友利武雄(71)、仲間明典(52)、福井亮(32)、宮国博(60)、山里雅彦(44)の九氏となっている。
 今回は、初の同時選であることから、市議予定候補者の市長候補に対する支持状況については、伊志嶺、下地両陣営とも互いに二十人前後を見込み、数人が中立となる見込みだ。
 しかし、同時選となったことで市議立候補予定者の支持層が市長選に直接反映されない状況も各方面でみられていることから、前半戦の動きはねじれの現象と複雑な構図で展開されているようだ。


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「タカ柱」で乱舞/サシバの渡り本格化

2-1.jpg (17190 バイト) 秋の風物詩の一つ、サシバの渡りが今月上旬から本格化した。群れが旋回しながら「タカ柱」をつくり、壮観な乱舞が秋空を彩っている。
 サシバは中国北東部や朝鮮半島、本州の一部などで繁殖し、今の時期に越冬地の東南アジアなどへ渡っていく。渡りの中継地の宮古には途中立ち寄り、一晩休んだ翌朝、越冬地へ旅立つ。
 サシバの飛来が多い宮古島市伊良部では十一日午後、雲間から数百羽のサシバが次々と高度を下げて現れた。この日は風が強かったため、モクマオウ林などに降り立つ行動を控え、上空を何回も旋回。時折、「タカ柱」で高度を上げ、再び高度を下げて羽ばたきを繰り返していた。サシバの渡りは今月二十日ごろまでにピークを迎える。
 サシバは、タカ科の仲間で中型。雌雄ほぼ同じ色。のどは白く、中央の黒褐色の縦線一本と胸から腹にかけて茶褐色の横斑が特徴。全長は雄が四七a、雌が五一a。

 写真説明・秋空を彩っていたタカ柱=11日、宮古島市伊良部(撮影・伊良波彌記者)


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県内初の「天皇杯」/農林水産祭で受賞決定・沖縄長生薬草本社

 【那覇支局】宮古出身の下地清吉氏が経営する沖縄長生薬草本社(本社・佐敷町)の二〇〇五年度農林水産祭「天皇杯」受賞(蚕糸・地域特産部門)が決定した。県内から天皇杯受賞は初の快挙。長年の薬用作物の生産・加工・販売や作物の委託栽培などによる地域経済への貢献が評価された。表彰は十一月二十三日に明治神会館で挙行される農林水産式典の席上行われる。
 天皇杯は十一日に開かれた農林水産祭中央審査委員会で選考・決定。同日農林水産省が発表した。
 沖縄長生薬草本社は、薬用作物(ウコン、クミスクチンなど)の生産から加工、販売までを農事組合法人や関連会社とネットワーク化。〇四年度は六億円を売り上げた。
 作物の生産ではウコンの優良品種の増殖に成功。現在、高い生産性を維持するとともに、委託農家へ優良種芋を供給し安定生産を確保。無農薬栽培も実践している。
 自社農場は年々拡大し〇四年の面積は六百六e、委託契約栽培も農家数三十五戸、面積六百八十八eと拡大し、沖縄産原料の安定供給体制を確立した。委託栽培は、農家の立場を重視し、再生産可能な契約価格に設定している。
 安全・安心な食品製造システムも整備。国際品質基準のISO9001、HACCPの両認証を取得した。
 国際食品見本市への出品など、国内外の消費者へも製品アピール。
 農林水産省は「今後も、薬草作物が亜熱帯海洋性気候の沖縄農業として成り立つような生産体制の整備に取り組み、この成果は県内はもちろんのこと、他の産地発展にも貢献することが期待される」としている。
 県内から天皇杯は読谷村渡慶次集落もむらづり部門で受賞する。同集落も県内初の快挙。



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宮古から奥浜君(北小6年)・新城君(平一小5年)選抜

サッカーU―12トレセン九州

4-1.jpg (27181 バイト) サッカーのナショナルトレセンU―12(十二歳以下)九州の選考会が鹿児島県で行われ、奥浜晃司君(北小六年)と新城幸佑君(平良第一小五年)の二人が選抜された。十日、二人はそろって帰島。宮古空港には父母やサッカー関係者、二人のチームメートらが大勢集まり、快挙をたたえた。同トレセンに選ばれるのは上里琢文君(現在北中三年)以来。
 二人ともポジションはフォワード。奥浜君は「スピードにのった状態でのボールタッチ」に優れ、新城君は「パスを受ける動き」で共に高い評価を受けた。
 奥浜君は選考会の試合で三得点を挙げる活躍。「選考会では自分の力を出し切ることができた。これから、サイド突破に磨きを掛けて勝利につながるプレーを見せたい」と抱負を語った。
 新城君は五年生ながら選抜され「自分のプレーが出せた。パス、シュートの精度を高めて、U―12の日本代表を目指したい」と意気込んだ。
 ナショナルトレセンとは、全国から選ばれた能力が高く将来性のある選手が集まるトレーニングセンターのこと。選手の将来性を重視した強化トレーニングで、技術のさらなる向上が目的。
 同トレセンは九州各県から約六十人が選ばれ、そのうち十一人が県内から選抜された。十二月には熊本県で合宿を行う予定。

 写真説明・ナショナルトレセン九州に選ばれた奥浜君(右)と新城君=10日、宮古空港


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仕事の仕方や楽しさ吸収/宮古毎日など14事業所で職場体験

5-1.jpg (34920 バイト) 宮古島市立上野中学校(普天間裕校長)の二年生(三十四人)対象の職場体験学習が十一日から十四日までの日程で、地域の企業や福祉施設など十四事業所で始まった。初日、生徒たちは緊張しながらも職場のようすや仕事の仕方、楽しさなどの吸収に真剣に取り組んだ。
 このうち、宮古毎日新聞社では下地愛香さんと宮国美帆さんの二人が職場体験を実施。新聞社の概要を学ぶとともに、記者に同行して取材活動を実地で見聞したり、実際に記事の書き方の手ほどきを受けたりして、学習に励んだ。この日の感想を、下地さんは「取材に同行して普段は入れない自衛隊基地に入り、偉い人たちにも会えてよかった。記者はてきぱきと行動し、大変だなと思った。四日間頑張って職場に慣れていけたらいい」、宮国さんは「新聞ができるまでにたくさんの人々がかかわっていて、簡単にできているわけではないことが分かった。次は自分でも記事が書けるようにしたい」と述べ、意欲を示した。
 この職場体験は、職業観や勤労観、人生観を広げ、自己の生き方を考える態度や能力を育てるのが狙い。
 今回の同校の職場体験受け入れ事業所は次の通り。
 ▽宮古毎日新聞社▽日本トランスオーシャン航空▽千代田カントリー▽シースカイ博愛▽ユートピアファーム▽JA上野給油所▽上野小学校▽マツダレンタカー▽しもじ長生園▽ホテルブリーズベイマリーナ▽上野保育所▽ひろちゃん食堂▽富士製菓製パン▽Aコープうえの店

 写真説明・記事の書き方などを学ぶ下地愛香さん(左)と宮国美帆さん(中)=11日、本社


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   避妊・去勢費を一部助成/県獣医師会 捨て犬捨て猫防止

6-1.jpg (28770 バイト) 社団法人沖縄県獣医師会(高良忠清会長)が実施する犬と猫の避妊・去勢手術費一部助成の第二期募集が九月二十三日から始まっている。今月三十一日まで。抽選で年間三百七十頭に対し三千円から最大七千円までを助成するもので、飼育される見込みのない犬・猫の増加を防ぎ、捨て犬や捨て猫の野生化防止を図ることが目的。宮古管内でも野犬による家畜被害や咬傷事故が発生しており、宮古福祉保健所では野犬を増加させないため避妊・去勢手術を行うよう呼び掛けている。
 宮古福祉保健所(高江洲均所長)がまとめた二〇〇四年度の野犬など違法犬捕獲数は百六十八頭で前年度と比べ八十四頭減少。人的被害のあった咬傷事故届出件数はゼロ件となったが、同所ではデータ上の数は減ったものの依然として野犬や放し飼いが多いとみている。担当する生活環境課の櫻井秀樹主任は「実際にはまだ野犬も放し飼いも多い。登録や狂犬病予防注射も行わず餌だけを与えている『半飼い』状態も多く、飼い主に注意を呼び掛けているが浸透していないのが実情」と懸念する。今後の野犬増加や被害を防ぐため▽放し飼いの防止▽繁殖を必要としない場合の避妊・去勢手術▽ペットを飼う際の責任と自覚―を強く求め、チラシを作製するなどして県獣医師会の助成制度活用を呼び掛けている。
 県獣医師会の手術費助成は、動物愛護思想の普及啓発事業の一環として二〇〇一年度からスタート。飼い犬と飼い猫の避妊・去勢のための手術費の一部を助成している。助成金額は犬の雄が五千円、雌が七千円、猫の雄が三千円、雌が五千円。病院によって手術費が異なるため、当選した飼い主は助成金を差し引いた費用を支払う。対象は県内在住者が飼育している生後六カ月以上の健康な犬と猫で、犬は狂犬病予防法に基づく登録済みで予防注射済みであることが条件となっている。
 応募方法は官製ハガキに住所、氏名、電話番号と犬・猫の性別、年齢、体格、犬の登録番号・〇五年度狂犬病予防注射済番号を記入し、郵便番号900―0024那覇市古波蔵一一二番地 県獣医師会まで。問い合わせは県獣医師会(電話098・853・8001)、宮古福祉保健所(電話72・3501)まで。

 写真説明・捕獲された野犬。5日間の抑留期間に引き取りがなければ動物愛護センターへ送られ殺処分される=11日、宮古福祉保健所


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