200平成1  曜日

スポーツアイランドをPR/観光協会などキャラバン隊

 スポーツアイランド宮古島を広くPRし、スポーツキャンプを誘致しようと、平良市(伊志嶺亮市長)と宮古観光協会(藤村明憲会長)を中心とする宮古島スポーツキャンプ誘致キャラバン(平良勝之団長)の一行が五日から東京都で誘致活動を行っている。六日には、世田谷区内の高校や区役所で誘致活動を展開。平良団長は「非常に手応えを感じる。誘致活動が実れば宮古島も元気になる」と意気込みを示した。一行は九日までの日程で各種競技団体トップや都内の大学、高校、実業団など十六団体に宮古島での合宿を呼び掛ける。
 現在、宮古島では野球、トライアスロン、ゴルフ、ビーチバレー、スキージャンプなど年間を通して選手たちがトレーニングに励んでいる。
 今回の誘致活動は、宮古島市誕生を機に宮古島を広くPRし、スポーツ合宿を誘致することで宮古島の活力につなげようと実施された。
 五日には、約一万人の学生が在籍する筑波大学で誘致活動を実施。同大学では、約二百五十のクラブ、サークルが全国で合宿を行っており、一行は、学生の各種団体を統括する担当者と面談し、宮古島PRに向けた協力を求めた。
 また、六日には平良市と交流都市を締結している世田谷区を訪問。山田真貴子助役、区議会の菅沼つとむ議長と面談し、協力を要請した。
 これに対し、山田助役は「区の広報誌で宮古島をPRしたい」などと理解を示したという。また、同日は柔道、バスケットボールの名門、世田谷学園高校でも誘致活動を展開した。
 一行は七、八の両日も日本バスケットボール協会、日本ハンドボール協会、日本バレーボール協会、日本フェンシング協会、日本バドミントン協会、日本体育大学、バレーボールの実業団チーム「NEC」、日本野球連盟などを訪れ、宮古島合宿を呼び掛ける。また、都内の旅行社にも足を運び、観光客の誘客についても要請する予定。
 平良団長は「合宿が数多く誘致できれば宮古島の活性化につながる」と活動の意義を強調。「宮古島はまだまだ認知されていない部分がある。今後とも継続し、全国各地で要請活動を精力的に展開していきたい」と話した。
 宮古島スポーツキャンプ誘致キャラバンの一行は次の通り。(敬称略)
 ▽団長=平良勝之(ホテルニュー丸勝)▽安谷屋政秀(平良市給食センター)▽笠原渥(宮古広域圏事務組合)▽根間春仁(宮古観光協会)▽安谷屋悟(平良市観光まちづくり課)▽砂川靖夫(ホテル共和)

 写真説明・世田谷区の山田助役(中央)に宮古島をPR、協力を求めた一行ら=6日、東京都・世田谷区役所

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海岸保安林を無断で伐採/平良市池間島 自治会字有地で発覚

 平良市池間島で、県知事指定の海岸保安林が無断で伐採されていたことが六日までに分かった。事態を重く見た県宮古支庁と平良市の担当職員らが同日午後、無惨に伐採された跡地の現場実態調査に乗り出した。県は、来週早々にも同自治会などから事情を聞いた上で原状回復する方針。
 現場は、池間小、中学校裏側から西へ約八百b先の左側にある字有地の原野(字前里三二○番地、約千三百平方b)に隣接する字有地の海岸保安林の一部。
 同会は、今年八月に平良市内のA不動産会社と原野(同番地)と字有地の土地売買契約を締結した。字有地の所有権移転手続きの場合、同会は法人格が無いことから、財産管理者の平良市長の決裁が必要。同市は、総会決議の議事録が不備のため、同会に議事録の提出を求めている。
 同市が売買契約などの手続きで原野をチェックした際、無許可で海岸保安林が伐採されていたことが発覚した。
 この日の現場調査では、原野で隠れていた海岸保安林の一部は消失し、海が見えるまで開けていた。
 海岸に自生していた、アダン(タコノキ科)、モンパノキ(ムラサキ科)、イボタクサギ(クマツヅラ科)、オオハマボウ(方言名ユーナ、アオイ科)、ガジュマル(クワ科)、ハマボッス(サクラソウ科)―などの在来種の一部は根こそぎ撤去されており、このため赤土が露出し、地盤が緩んでいる。 現場を調査した一人は「赤土は雨が降れば海へ流れているのでは」と、海の汚染を懸念した。
 保安林帯と原野の境界を示す目印が無いことから、伐採された規模は不明。境界線を明らかにするための測量は、今後の大きな課題となっている。
 池間住民の中には、今回の伐採問題について「寝耳に水。海岸保安林は、先祖代々守ってきた防潮・防風林であり、大事にしなければ」と話す人もいた。

 写真説明・海岸の保安林跡地を調査する関係者ら=6日、平良市池間島

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漁港内の環境を整備/近く着工、来年3月に完成

 城辺町友利地区にある博愛漁港内の環境整備事業が実施される。漁港内に休憩所やトイレ、駐車場、遊歩道を設置し地域住民や利用者に憩いの場を提供する。同町が近く整備に着工し、二〇〇六年度中に完成する予定。
 博愛漁港は海岸線や入江による美しい景観が醸し出されている漁港で地元住民らが定期的に清掃活動を行っている。町は同事業により海神祭をはじめサニツ、児童生徒の体験学習など漁港内活動の充実を図る。また、イムギャー公園と一体となる整備により、地域住民の憩いの場の拡大や漁港利用の効率化、都市との交流促進に努める。
 事業年度は二〇〇六年度までの二カ年で、整備計画面積は五千九百平方b。事業費は六千五百万円をかける。〇五年度は七百平方bを整備し、船着き場付近と防波堤の付け根の部分に休憩所を設置する。船着き場の休憩所は二階建てで、一階部分にはトイレ、二階部分が休憩場所になる。
 〇六年度中には駐車場と遊歩道も整備。遊歩道は海岸に沿う形で整備する予定だ。
 同漁港の維持・管理は同町が主体となり、地元の漁港利用者や自治会が連携して行う。

 写真説明・環境整備が実施される博愛漁港(友利地区)=6日、城辺町友利地区

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雄大な自然一望の施設/上比屋ロードパークが完成

 県道235号線(通称・保良上地線)の整備事業で、同線沿いの城辺町と上野村の境界線付近に「上比屋ロードパーク」が設置された。らせん状の展望施設を上がると眼下には雄大な自然が広がる。整備を実施している県宮古支庁では「雄大な自然を楽しんでほしい」としている。
 ロードパークは道路施設の一部として設置。上比屋山遺跡の南側に位置している。千六百四十平方bの敷地に展望施設と駐車場を設置。展望施設は階段とスロープで造られ、スロープはゆったりとしているため上りやすい。比較的高台にあるため、展望施設からの眺めは訪れるドライバーの間で好評だ。ゴルフ場のホールレイアウトが一望できるほか、真っ青な海を眼下いっぱいに楽しむことができる。
 県宮古支庁では「長い延長なので道行くドライバーの方々が休める場所になれば幸い」などとしている。県道保良上地線の整備は城辺町保良地区から下地町上地地区までを結ぶ延長二十一`で計画されており、二〇〇七年度完了を予定。
 

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佐良浜漁師の活躍たたえ/期成会が顕彰碑を起工

 一八七三(明治六)年に上野村宮国沖で座礁したドイツ商船ロベルトソン号の海難救助に活躍した佐良浜の漁師八人をたたえる顕彰碑建立に向けた地鎮祭と起工式(主催・顕彰碑建立期成会)が六日、伊良部町佐良浜漁港近くの町有地で行われ、期成会会員らがくわ入れして先人の活躍に思いをはせた。期成会の奥原典一会長は「八人は危険を冒して、船員たちを救助した。時代を超え、先祖を崇拝して、その偉業を郷土の誇りとして後世に伝えたい」と述べた。碑は今月中にも完成予定。総工費は八百万円。
 期成会によると、一八七三年、ドイツ商船ロベルトソン号が宮国沖で座礁。その際、宮国海岸に漂着船があるから、救助せよとの役人からの知らせがあり、佐久本宗太郎、濱川孫太郎、仲間善足、嵩原松、伊佐亀太郎、川満福吉、仲間善、仲間梅吉の漁師八人は佐良浜から駆け付け、荒れ狂う波の中を自らの危険を顧みず遭難した乗組員八人を救助。救助された乗組員は宮国の住民によって手厚く看護され、その後乗組員らの帰国の際には、この漁師らが水先案内人をして池間島沖合まで見送ったという。
 このことにより漁師らの遺族が一九三六(昭和十一)年に沖縄県宮古郡教育部の明知延佳会長、一九七二年には博愛記念百年祭祭典行事実行委員長の平良重信平良市長から、それぞれ表彰を受けている。
 地鎮祭では宮古神社の宮司がしめやかに神事を行い、起工式は期成会会員の佐久本洋介さん、久高義次さん、施工を担当する大武建設の友利政継さんの三人がくわ入れを執り行った。
 顕彰碑の建立場所となった佐良浜漁港近くの土地は町有地で、町が五十年間の無償貸与を申し出て協力した。奥原会長は「合併する前、伊良部町の名のあるうちにやりたかったこと。完成後には毎年、救助の日に例会を開きたい」と話した。

 写真説明・くわ入れする(左から)久高さん、友利さん、佐久本さん=6日、伊良部町佐良浜漁港近くの町有地

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   菊の苗を植え付け/砂川幼稚園

 城辺町立砂川幼稚園(平良隆園長)は六日、菊の苗植え付けを行った。四、五歳児二十四人がそれぞれの鉢に苗を丁寧に植え付け。「大きくなってね」と話し掛けながら水をまき、開花に胸を膨らませた。苗と土は地域の砂川邦彦さん(63)が提供。ボランティアで長年かかわっている砂川さんは「母校に対する愛情」として、子供たちの様子に目を細めた。
 この日植え付けた菊の苗は五十鉢で種類は「小菊」。園児たちが水まきや雑草取りなどそれぞれの鉢に植えた苗を育てていく。十二月ごろに開花する見込みで、ピンク色の花を咲かせるという。
 砂川さんは、小学校で五年前から、幼稚園で六年前からボランティアとして菊の苗の提供や植え付けのアドバイスなどを行っている。
 土は手作りの腐葉土を提供した。砂川さんは「小菊は子供たちにも育てやすい花。大事に育ててほしい」と話した。
 砂川なつちゃん(5つ)は「大きくなってねと願いながら植えた。水やりも草取りも頑張りたい」と話し笑顔を見せた。

 写真説明・菊の苗を丁寧に植え付ける園児たち=6日、城辺町立砂川幼稚園

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