200平成1  曜日

屋根から転落、男性けが/台風13号最大瞬間34・7b観測

 大型で非常に強い台風13号は三十一日午後六時現在、与那国島の南南東約一二〇`の北緯二三度三〇分、東経一二三度三〇分の海上にあって、毎時二〇`の速さで西北西に進んでいる。宮古島地方は三十一日午前九時ごろに風速二五b以上の暴風域に入り、平良市では倉庫の屋根を修理していた男性(38)=西仲宗根=が風にあおられて転落、手首を骨折するけがを負った。宮古の空、海の便は全面ストップし、一部地域では停電も発生するなど、各方面で影響が出た。
 宮古島地方気象台によると、台風の中心気圧は九三五ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は四五bで、中心から半径二八〇`以内では風速二五b以上の暴風、半径五二〇`以内では風速一五b以上の強い風が吹いている。
 台風は三十一日午後二時ごろ宮古島地方に最接近した。同日午前十時一分、平良市で三四・七bの最大瞬間風速を観測した。三十日午後七時から三十一日午後七時までの二十四時間雨量は▽城辺町三七_▽多良間村二四_▽平良市二二_▽伊良部町二二_―となっている。
 宮古島地方は三十一日夜遅くまでに、多良間島地方は一日午前三時までに、それぞれ風速二五b以上の暴風域を抜ける見込み。ただ、波の高さ六b以上の大しけの状態は一日昼すぎまで続くとみられ、同気象台では引き続き警戒を呼び掛けている。
 今後は徐々に勢力を弱め、きょう一日午後六時には中国・華南の、北緯二五度四〇分、東経一一九度一〇分を中心とする半径一五〇`の円内に達する見込み。宮古島地方は一日夕方には風速一五b以上の強風域も抜けるとみられる。

 写真説明・台風の影響で、沿岸では大しけの状態が続いた=31日、城辺町友利

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伊架橋・今年度で実施設計完了

2JVが落札 海上部工事は来年度着手

 【那覇支局】県土木建築部道路街路課は八月三十日、伊良部大橋橋梁部の実施設計入札を行った。平良側、中央部、伊良部側の三区間に分割して行った結果、中央部は大日本コンサルタント・中央建設コンサルタントJVが八千三百五十万円、平良市側は日本構造橋梁研究所・芝岩エンジニアリングJVが一億八千八百万円で落札した。伊良部側は予定価格との差が大きかったため留保となった。伊良部架橋事業は、今年度で実施設計を終了し、二〇〇六年度から仮桟橋や橋脚建設など海上部工事に入り本格化する。
 伊良部大橋は、県道平良下地島空港線整備事業に位置付けられ、平良市側から取付道路二千百b、橋梁三千五百四十b、伊良部側海中道路七百b、同取付橋梁百b、同取付道路百五十bの合計六千五百九十bを整備する計画。総事業費は約三百二十億円を見込み、二〇一二年度の完成を目指す。
 今回の設計は橋梁部のうち平良側千五百四十b、中央部(鋼アーチ)三百八十b、伊良部側が九百五十五bの合計二千八百七十五b。橋梁部総延長三千五百四十bから差し引いた残りの六百六十五bの実施設計は〇四年度に完了している。
 伊良部架橋については一九七四年十月に伊良部村長が国・県に事業化を要請。九二年度から県が単独で基礎調査を開始。九七年度から国庫調査が行われた。環境調査は〇一年度から始まり、〇三年度までに終了。〇四年度から実施設計に入り今年度で同設計を終える。〇五年度では宮古地区三漁協との漁業補償交渉も合意にこぎつけている。

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10月1日「宮古島市」発足/市町村合併まで1カ月

 平良市、城辺町、伊良部町、下地町、上野村の五市町村が合併し十月一日に新市「宮古島市」が誕生するまできょう一日であと一カ月となった。現在、五市町村の職員も合併に向けた各種作業を急ピッチで進めている。また、新市発足後五十日以内に行われる市長と市議の同時選に向けた動きもすでに活発化しており、宮古全体も新市誕生に向け、これからさらに慌ただしさを増す見込みだ。今後の日程としては今月中に五市町村で最後の議会定例会が行われ、その間にも引っ越し説明会や各市町村で閉市町村式、移転作業などが行われ来月一日に「宮古島市」発足の予定となっている。
 宮古地区の市町村合併は、二〇〇二年四月に多良間村を含む六市町村で法定協議会を発足させて合併協議をスタートさせた。しかし、協議途中で多良間村が離脱し、さらに離脱する自治体が相次ぐなど混迷を深めたが、何とか五市町村の枠組みで今年の三月三十一日に県への申請にこぎ着けた。その後、県議会六月議会の議決を受けて、八月十六日に最後の手続きとなる国の官報告示となり、すべての事務手続きは終了している。
 合併協議の中では、議員身分と新市名称についての協議が最も激しく展開された。特に議員身分については協議会の議員代表が「在任特例」を求めたのに対して、住民代表側は「特例なし」を主張したことから互いの意見は衝突。結局、無記名投票の結果「在任特例なし」「議員定数二十八人」で決定した。
 在任特例なしの判断で新市発足から五十日以内には新市の市長選と市議選が同時選挙となることとなっている。
 新市の市長選と市議選が同日に実施されることで新しい枠組みに加え初めての同時選ということもあり、手探りながらも激しい選挙戦が展開される見込みとなっている。
 五市町村が一つの自治体として新たな門出を迎えるまであと一カ月。合併して発足する「宮古島市」の財政も厳しい状況からのスタートとなるが「宮古島市」と多良間村を含めた圏域全体の目標は「自立」であり、自立した上での豊かな島づくりが課題となっている。

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期日前投票始まる/衆院選 台風で閑散、初日は14人

 八月三十日に公示された第四十四回衆議院議員総選挙の期日前投票が三十一日、宮古地区でも各市町村役場で始まったが、同日は台風13号の接近で人影はまばらだった。同日の投票者数は六市町村合わせて十四人。同選挙の投・開票は九月十一日。
 宮古地区が含まれる沖縄4区には、金城浩氏(57)=国民新党・新=、宮国忠広氏(43)=民主・新、社大推薦=、西銘恒三郎氏(51)=自民・前、公明推薦=、真栄里保氏(49)=共産・新=の四人が立候補している。期日前投票では小選挙区の投票と、政党名を記入する比例代表の投票を行うことができる。三十一日の各市町村の投票者数は▽平良市九人▽城辺町二人▽伊良部町二人▽上野村一人―の計十四人で、下地町と多良間村ではいなかった。
 このうち、平良市役所の期日前投票所はほとんど人影もなく、閑散とした状態で、選挙立会人らは手持ちぶさたな様子だった。同市選挙管理委員会の友利和夫委員長は「きょうは台風の影響で投票に来られないのは仕方がないが、あす(一日)からは多くの人が来ると思う。投票日当日に投票に行けない人は、期日前投票をしてほしい」と話していた。
 期日前投票は、仕事や旅行の予定のある人など、一定の理由に該当すると見込まれる人が投票日を前にして投票できる制度。今回の選挙では八月三十一日から投票日前日の九月十日までの午前八時三十分―午後八時。宮古では六市町村の役場に投票所が設けられている。また同選挙と併せて最高裁判所裁判官の国民審査も行われるが、この期日前投票は九月四―十日となっている。

 写真説明・衆院選の期日前投票が始まったが、台風のため閑散としていた投票所=31日、平良市役所

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関係者集い盛大に祝賀会/平一小野球部初の九州制覇たたえ

 八月二十一日に宮崎県西都市で開催された第八回全九州学童軟式野球西都原大会で初優勝した平良市立平良第一小学校野球部(宮城克典監督)の優勝報告会・祝賀会(主催・同部父母会)が八月三十日夕、同市内のレストランで開かれた。九州一の栄冠に輝いた子供たちが金メダルを胸に晴れ晴れとした表情で入場。会場を埋め尽くした大勢の父母や教員らが大きな拍手を送り、さらなる活躍を期待した。全員で「やればできる」の優勝達成に喜びを分かち合っていた。
 同部チームは、決勝戦で同じ沖縄県勢の大北オーシャンと対戦、2―1で制し優勝をつかみ取った。
 同チームは八月二十三日、「九州制覇」と大書された横断幕と優勝旗を手に市内の目抜き通りをパレードし、大勢の市民から祝福を受けた。
 優勝報告会では、宮城監督が優勝までの軌跡を報告。決勝戦がビデオで上映されると、再び会場は興奮と熱気に包まれた。
 祝賀会で、平良市の伊志嶺亮市長は「九州大会を制覇することは、とても素晴らしいことであり、宮古の誇り、そして名誉。来年も優勝を目指して頑張ってください」と祝辞。次いで宮古野球連盟の下里弘会長、同校の下地邦雄校長が活躍をたたえた。舞台では華やかな踊りの余興が披露され、会を盛り上げた。

 写真説明・舞台で晴れ晴れした表情を見せていたチーム=8月30日、平良市内のクール会館(新館)
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