200平成1  830曜日

離島・へき地医師確保へ/内閣府沖縄06年度概算要求

 【那覇支局】内閣府沖縄担当部局は二十九日、二〇〇六年度の沖縄関連予算の概算要求額をまとめ発表した。総額は今年度当初比一五・四%増の三千二百六十九億五千百万円。宮古関係では池間保安林改良事業が新規に入った。重点継続事業は伊良部町の体験滞在交流促進事業、宮古島(平良市)の電線地中化など。離島関係の新規は、離島・へき地医師確保対策検討調査事業が認められた。継続では離島活性化のための数事業が盛り込まれた。沖縄振興重点施策案は、自立経済の構築と離島の活性化を強調した。伊良部架橋の予算は、国会の予算可決を経て来年三月ごろ明らかにされる見通し。
 池間保安林事業は保安林の衰弱による後背地の潮害防止を図る目的。事業費は一億八千六百万円。事業期間は〇六年度から〇八年度まで三年間。植栽や防風工事を行う。
 電線類地中化は、〇四年度から五カ年間で宮古島(平良市)の約六・八`を含め約三十六`の区間の工事を計画している。
 離島活性化のための事業には▽離島活性化人材育成・専門家派遣事業(要求額二千二百万円)▽離島地域資源活用・産業育成モデル事業(同二億五千七百万円)▽離島観光振興地域等整備事業(同九千八百万円)▽離島へき地医師確保対策検討調査事業(新規、同千七百万円)▽離島ブロードバンド環境整備事業(四億八百万円)―などが組まれた。
 離島活性化人材育成・専門家派遣事業は、地域活性化を担う人材育成や専門家の派遣を行い、地域の主体的な取り組みを支援する。具体的には、島の魅力のコーディネートや商品化などに関するプログラムの開発等を実施する。
 離島地域資源活用・産業育成モデル事業は、島の歴史や特色などを活用した特産品や観光ブランド化を推進し、離島(美ら島)の活性化を図る目的。島ごとにストーリーを考え、それに沿った支援を行う。
 離島観光振興地域等整備事業は、観光案内標識や、休憩施設、駐車場などの整備を行い、国際的な観光地形成を目指す。
 離島・へき地医師確保対策事業は、医師確保の新たな方策などに関し調査・検討を行う。

 稲嶺恵一知事のコメント「自立経済の構築に向けては、沖縄科学技術大学院大学(仮称)の設立に向けた取り組みや離島の活性化策を引き続き推進することにしている。本県の振興を積極的に推進する経費を盛り込んでいただき感謝している」。

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「宮古島市長選に全力」/下地敏彦氏 城辺町助役を辞職

 十月一日に発足する宮古島市の市長選に立候補する予定の城辺町助役の下地敏彦氏(59)は二十九日、同町役場内で会見を開き、今月三十一日に助役を辞職する意向を示した。下地氏は「三年間、私を支えてくれた城辺町の皆さんに感謝している。今後は市長選挙に全力を尽くしたい」と感謝と決意を述べた。
 会見で下地氏は「一番印象に残ったことは町民祭り。西原高校のマーチングバンドは大盛況で城辺町民だけでなく多くの宮古郡民を楽しませることができたと思う」と振り返った。そのほか、二〇〇三年九月の台風14号の被害対策、就任直後に対応に追われた町の公金不明事件を挙げた。
 下地氏は「市町村行政は県行政とは違うことを体感できた。このような機会を与えてくれた仲間克町長に心から感謝したい」と述べた。
 宮古島市長選挙に向けては、衆院選終了後に本格的な組織づくりに着手する考えを表明。「基本的なスタンスとしては自公路線でいく」などと話した。
 下地氏の辞職について仲間町長は「三年間、町の発展のために頑張ってもらった。今回の辞職は希望に向かっての辞職なので、喜んで送り出したい。大願成就を期待している」と述べ、宮古島市長選での勝利に期待を込めた。
 下地氏は〇二年十月に助役に就任して以来、二年十一カ月間、助役職を務めた。

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九州交流大会で優勝/下地小女子ミニバスケ部が快挙

 第二十五回九州ブロックスポーツ少年団ミニバスケットボール交流大会が二十七、二十八の両日、鹿児島県で開催され、下地町立下地小学校女子ミニバスケットボール部が県勢対決となった決勝で石垣市立登野城小を下し、優勝を果たした。二十九日、選手らが賞状を手に凱旋、宮古空港には大勢の家族らが詰め掛け、「感動をありがとう」と拍手で出迎えた。
 同大会では、各県から計十二チームが出場し熱戦を展開。下地小は、予選リーグで大分県の判田小、福岡県の浅川小を下して勝ち進み、準決勝では鹿児島県の伊敷小に42―31で快勝して決勝進出を決めた。
 決勝は登野城小と県勢同士で対戦。前半を16―12と4点リードで折り返すと、後半は20―21で前半のリードを守り切り、36―33で接戦を制し、優勝を決めた。
 宮古空港で行われた報告会で新城愛美副キャプテンは「予選リーグでは自分たちのプレーができず苦しんだが、除々に調子が良くなり、目標にしていた優勝をつかむことができてとてもうれしい」と喜びのあいさつ。下地忠夫監督は「二回戦の後から波に乗った。リング下でリバウンドを抑え速攻に移る得意のパターンがうまく展開できた」と話した。
 垣花和彦PTA会長は「九州から皆さんの情報が入るたびに一喜一憂し、キビ植えもそっちのけでみんなで応援した。皆さんの頑張りは後輩の勇気につながる」と温かい言葉で出迎え。新城勇人父母会長は「心に残る感動をありがとう。自信を持ち、今後もさらに活躍して」とますますの飛躍を願った。

 写真説明・九州大会で優勝を果たした下地小女子ミニバスケットボール部=29日、宮古空港
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パイロゲンで土壌改良へ/農地再生プロジェクト

 赤塚植物園グループ(三重県、赤塚充良代表)が開発した「FFCパイロゲン」などFFC資材で土地を回復させ、天災にも強い農作物で生産アップを図ろうと、農地再生プロジェクト宮古島グループ(代表・根間恵勇県宮古支庁農業水産整備課長)は二十九日午後、平良市大浦地区のサトウキビほ場で実証実験を本格的にスタートさせた。 同グループは今年、全国から百カ所の「FFC資材農地再生プロジェクトモニター」を選んだ。同資材の実証実験をさせるのが狙い。無償で約四億円分の同資材を百カ所に提供。このうち、一カ所に選ばれた宮古では、特殊水「パイロゲン」を八百袋(一袋十七g、四百万円相当)を配布した。宮古での実証実験は大浦地区、成川地区、城辺町の三カ所に分けて実施する。
 この日、大浦地区でセレモニーが行われた。
 冒頭、同資材の普及拡大に力を入れている奈須照夫さんは「FFCパイロゲンを、今年夏植えしたサトウキビ畑に使用すると、キビ苗は一週間で発芽した。使用しないキビ苗は二、三週間で発芽。パイロゲンを使ったキビ畑は反収十二d以上の収穫を見込む」とパイロゲンの効果を説明した。
 根間課長は「土壌改良材のパイロゲンを使用すると、これまでの酸性土壌が改良され、地下水も良くなる。これから宮古の新しい農業が始まる」と期待した。
 同市の伊志嶺亮市長は「実証実験が成功すれば、宮古に新しい農業が開かれる。土壌改良材が宮古全域に広がり、宮古の農業が飛躍的に伸びることを期待する」と述べた。成川地区の農業、伊志嶺孝一さん(55)は「パイロゲンの導入で、素晴らしい農業が発展する」と喜んだ。
 FFCとは「Ferrous Ferric Chloride」の頭文字に由来する商標。赤塚植物園グループが「生物の機能を高める」と認めたものの総称。

 写真説明・実証実験のスタートを乾杯で祝った関係者ら=29日、平良市大浦地区
 

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「文武両道で頑張って」/久松中野球用具一式を寄贈

 平良市立久松中学校(大田敏盛校長)のグラウンド整備が完了したことを記念し、同校OBで結成された軟式野球チームの久松愛球会と同校父母会は二十八日、同校野球部のさらなる活躍を期待して、ボールなど野球用具一式とグラウンド整備用品を寄贈した。
 久松愛球会の与那覇雅樹監督は「野球も勉強も両立してもらいたい。後輩の活躍を楽しみにしている」と期待した。
 父母会の長濱秀克会長は「子供たちはいろいろな人に支えられていることを分かってほしい。文武両道で頑張って」とエールを送った。
 同部を代表して主将の川田将平君(二年)は「頂いた道具を大切にして練習に励みたい。優勝できるように頑張ります」と意気込みを語った。また、大田校長は「OBや父母会の心意気にうれしく思う。子供たちは感謝の気持ちを忘れないでほしい」と述べた。

 写真説明・OBの久松愛球会と同校父母会から野球用具やグラウンド整備用品が寄贈された=28日、久松中学校グラウンド

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