200平成1  825曜日


芸術学部の研究室など検討/平良市 日本大学の施設を誘致

 平良市の伊志嶺亮市長は宮古島を教育・研究の場として活用してほしいと、日本大学(瀬在幸安総長)に対して研究施設や学習センターなどの設置誘致活動を展開していることが二十四日までにわかった。伊志嶺市長は今月初旬にも同大学を訪れて宮古島への施設設置について要望している。伊志嶺市長は「宮古に大学の施設を設置してほしいと日本大学を訪れて同大学院の上田邦義教授らと接触し、同氏も年末にも宮古島を視察する予定となっている。学校側も興味を持っており、ぜひ実現させたい。予想としては芸術学部の研究施設か学習センターなどが有力と思っている」と述べた。
 平良市側は大学に対して▽健康(福祉)▽観光(経済)▽生物資源研究▽国際文化・芸能研究▽工学(建築)研究▽工学(航空)研究―の六項目について、宮古に施設を設置した場合のメリットを文書で示し誘致している。
 伊志嶺市長は「日大は全国に大学の施設を数多く設置しているが沖縄にはない。話し合いを進めている上田教授は国際融合文化学会の会長でもあり、芸術学部の研究施設になるかもしれない。しかし、航空研究では下地島空港には三千bの滑走路もあり平和利用の観点からも大学が利活用すれば住民も喜んでくれると思う」と述べた。
 平良市側は大学の研究施設でたくさんの学生が宮古で生活するための受け入れ態勢についても検討しており、伊志嶺市長は「宮古には大学がないので、たくさんの学生が宮古で生活してくれることを期待している」と、誘致実現に期待を寄せた。
 また、上田教授が会長を務め、瀬在総長が名誉会長を務めている、国際融合文化学会の宮古島開催についても、平良市、大学側と実現に向けた話し合いが持たれているようだ。
 

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子どもの視点で市政ただす/市最後のまてぃだ子ども議会

 「通学路に街灯設置を」「ごみ対策について見解を」―。平良市の二〇〇五年度第八回「まてぃだ子ども議会」(主催・平良市教育委員会)が二十四日、同市議会議場で開かれ、市立小・中学校の子ども議員二十四人が一般質問を行って学校整備や環境問題などについて市当局をただした。道路環境やごみ問題など、身近な問題を児童生徒ならではの視点でとらえた質問や指摘に、当局側は本番さながらの様子で丁寧に答弁。議事の最後には、市町村合併後に発足する「宮古島市」の発展に向けた宣言文を採択した。
 今回のまてぃだ子ども議会は、市政や市議会に対する子供たちの関心を高めると同時に、子供たちの意見を新市のまちづくりに生かそうと開催。小学生十一人、中学生十三人の計二十四人が登壇し、活発な質問を行った。
 議会の冒頭、久貝勝盛教育長は「皆さんは、平良市最後の子ども議会を見届ける歴史の生き証人になる。中身の濃い議会にし、政治や社会問題、世界平和について考える機会にしてほしい」、伊志嶺亮平良市長は「通告内容から、皆さんが学校や地域、環境、福祉のことを真剣に考えていることが分かる。答弁が不十分だと思ったら再質問してください」とそれぞれ呼び掛けた。
 一般質問は、議長に選出された平良中学校三年の平良奈菜子さんの進行で運ばれた。子ども議員たちは、傍聴席に詰め掛けた父母や教諭らに見守られながら、それぞれの通告に従って活発な質問を展開。池間中三年の佐久本沙織さんは「学校と地域で清掃活動をしているが、ごみは減るどころか増えている。対策を教えてください」と環境問題についての見解を求めた。
 答弁に立った狩俣公一福祉部長は「平良市と宮古清掃施設組合では現在、ペットボトル、段ボール類、空き缶類のリサイクルを行っているが、近々、リサイクル品目を増やす予定。ごみの不法投棄をしない取り組みも大事」と答えた。
 大神中二年の根間紗弥花さんは、ガードレールの取り付けについて要望。伊志嶺市長は「早急に現地を調査し島民の安全確保のためにも防護柵の設置に向け取り組みます」と早期改善への姿勢を見せた。

 写真説明・子ども議員が、児童生徒ならではの視点で積極的な質問を行った=24日、平良市議会議場
 

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西里通りなど4通りを活用/まちなかストリート活用事業

 活気ある町中を再生し、市民のシンボルとすることを目的とした社会実験「にぎわいといやしのまちなかストリート活用事業」(主催・沖縄宮古商工会議所など)の第一回実行委員会が二十四日、平良市の宮古マリンターミナルで開かれた。実行委員長には同会議所の中尾英筰会頭が就任し、委員らに委嘱状を手渡した。九―十二月までの期間中に平良市内の西里通りなど四通りを活用し、オープンカフェやマーケットなどを設置し誘客を図る。実験の成果は調査・評価され、今後の活性化に役立てる予定。
 実験の主体は同会議所とNPOにぎわいみゃーくが行う。実験場所は下里通り、西里通り、市場通り、中央通りと通りに面する空き地など。歩道にオープンカフェを設置するほか、路上パフォーマンスや街頭コンサートも開催される予定。
 実験日は三つに分けられ、新市誕生を記念した「オープニング」が九月三十―十月二日。「ウイークエンド」が十月十五―十二月十一日までの土・日曜日。クリスマスに合わせた「エンディング」が十二月二十三―二十五日。
 実験に対する調査は九月から始まり、住民や観光客、商店主からアンケートを回収し、来年三月に成果をまとめる。
 中尾実行委員長は「この事業が宮古の活性化になればと考えている。新市のために協力してください」と委員らに呼び掛けた。
 委員は次の皆さん。(敬称略)
 ▽中尾英筰(沖縄宮古商工会議所会頭)▽田中衛(内閣府沖縄総合事務局開発建設部道路建設課長)▽下地正博(県宮古支庁土木建築課道路維持管理課主査)▽下地悟(平良市観光まちづくり課課長補佐)▽平良恵栄(同市企画室室長補佐)▽下地政信(同市都市計画課)▽三上暁(同)▽伊波興二(宮古警察署交通課長)▽浜元岳浩(西里大通り商店街振興組合)▽堀川政憲(宮古市場通り商店街振興組合)▽下地博(下里通り商店街振興組合)▽藤村明憲(宮古観光協会)▽宮里敏彦(宮古青年会議所)▽下地正子(宮古地区婦人連合会会長)▽豊見山健児(県ハイヤー・タクシー協会宮古支部)▽椿本雅則(APS地域計画システム)▽赤嶺一成(沖縄宮古商工会議所専務理事)▽砂川玄令(同会議所中小企業相談部長)
 

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種馬の宮古馬登録へ/日本馬事協会が打ち合わせ

 宮古馬登録実務打ち合わせ会(主催・日本馬事協会)が二十四日、平良市役所で開かれた。宮古で在来馬の宮古馬を飼育している関係者らが出席し、今年から種馬の宮古馬が同協会に登録されることを再確認した。
 登録は、サラブレッドなど軽種馬(日本軽種馬登録協会登録規定に基づき登録された馬)を除く馬の血統と個体識別を明確にし、繁殖成績を記録することによって馬の改良増殖を図るため、この規定により種馬登録を行うのが目的。日本在来馬は、宮古馬、北海道和種、木曾馬、対州馬、野間馬、御崎馬、トカラ馬、与那国馬の八種。種馬の登録料金は免除される。
 きょう二十五日は、宮古馬の飼育者らを対象に、馬の特徴の取り方と記載方法などに関する現場実習を実施する。

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学校紹介やエイサーで特色学ぶ/新潟県板倉区・城辺町交流

 城辺町と新潟県上越市板倉区の児童たちによる交流会が二十四日、砂川小学校で行われ、南国宮古島と北陸の児童たちがそれぞれの学校紹介やゲームで交流を深めた。また新城海岸での海水浴も行い、青い海と白い砂浜を満喫した。二十二日から三泊四日の日程で来島していた板倉の児童たちは、きょう二十五日に新潟県へ戻る。
 交流会には上越市板倉区の針小学校、宮嶋小学校、山部小学校、豊原小学校の児童十二人と、城辺町内の四小学校の六年生が参加。砂川小学校児童会長の砂川信一君は「ようこそ砂川小へ。城辺町も十月には合併するが、合併後も交流が続くと聞いて安心している。心に残る交流会にしてほしい」と新潟県からの一行を歓迎した。交流団を代表して豊原小学校の武藤亜由美さんは「城辺町を訪問できうれしく思う。板倉は自然が豊かな所で冬には雪が降る。城辺町とは文化や生活面で違う。疑問に思ったことは何でも聞いてほしい。素晴らしい交流活動になれば」と期待を寄せた。
 交流会では各校の児童が自分たちの学校を紹介。板倉の児童たちは、「花見給食がある」「田植えを行い、収穫した米は給食や卒業式の赤飯にする」「冬はスキーの授業がある」など北陸の気候を生かした特色ある学校行事の様子を紹介した。
 ふれあいタイムでは、砂川小の児童がエイサーを披露。混成チームでドッジボールを行うなど和気あいあいと楽しいひとときを過ごした。また人頭税廃止の中心人物となった板倉出身の中村十作についての大型絵本も披露され、交流のきっかけについて学んでいた。

 写真説明・エイサーを披露し新潟県からの一行を歓迎する砂川小学校の児童たち=24日、砂川小学校


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   ひと足早く2学期がスタート/伊良部町小・中3校

 二学期制を導入している伊良部町の小・中学校のうち伊良部小、中学校と佐良浜中学校で二十四日、宮古では最も早く夏休み明けの授業が始まった。子供の歓声が約一カ月ぶりに戻ってきた。
 三校のうち、伊良部小学校(国仲富美男校長、児童百六十人)では、同校の体育館で全体朝礼を行った。
 国仲校長は「食欲の秋、読書の秋なので体づくりや勉強にも頑張ってください」などと述べた。
 夏休み中に真っ黒に日焼けした児童らはたくましく成長。友達同士で、夏休みの思い出を語り合っていた。
 同小学校では前期が十月七日まで。十月八日から十六日までは秋休みで、十七日から後期授業が始まる。
 夏休みの日程は各校に任されており、佐良浜小学校は二十六日に授業を開始する。
 伊良部小学校など三校では、これから台風の影響で休校することが予想されるため、二日間夏休みを短縮。佐良浜小学校では台風が無い前提で夏休みを設定した。

 写真説明・「運動会でも頑張るぞ」と張り切っていた1年生=24日、伊良部小学校 
 

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