200平成1  821曜日


きょう浜川町長の解職投開票/伊良部町

 伊良部町の浜川健町長の解職(リコール)の賛否を問う住民投票はきょう二十一日実施され、即日開票される。解職賛成が過半数を超えた場合は、浜川町長は即日失職となり、五十日以内に選挙が実施される。解職反対が過半数を超えた場合は、解職は不成立となる。解職の賛否が判明するのは午後九時ごろになる見込み。期日前投票では全有権者の五四%が投票を済ませた。国は「解職投票が合併に与える影響はない」との見解を示している。

 投票所は二カ所設けられ、南区(伊良部、仲地、国仲、長浜、佐和田)が女性若者等活動促進施設、北区(前里添、池間添)が前里添多目的共同利用施設。投票時間は午前七時―午後六時まで。開票所は同促進施設で、開票作業は午後七時半から始まる。
 今月二―二十日までの期日前投票では、有権者計二千六百九十七人(男性千三百人、女性千三百九十七人)が投票を済ませた。有権者登録総数四千九百九十三人に占める投票率は五四%。有権者数は二十一日午前に確定する。
 前回の二○○三年四月に執行された伊良部町長選挙での投票率は八九・五三%だった。
 解職を目指す「伊良部町の自治権を守る会」(会長・川満昭吉解職請求代表)と解職阻止を掲げる「伊良部町の未来を考える会」(佐久本洋介会長)の各陣営とも、投票率アップが大きな課題。各陣営は、有権者に投票箱のふたが閉まるまで投票するよう強く訴える。

写真説明=期日前投票期間中は計2697人が投票した=20日、伊良部町役場の期日前投票所

 
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下地氏、23日に出馬表明/宮古島市長選

 

 十月一日に発足する宮古島市の市長選で、保守系候補に決まった城辺町助役の下地敏彦氏(59)が二十三日午後、正式に出馬表明する。後援会の組織固めも進めており、二十日までに会社会長の上地安増氏を後援会長に決めた。これまで難航を極めた保守系の候補者選考作業が決着、下地氏が出馬表明することで、同市長選は保革一騎打ちの構図で加速しそうだ。
 下地氏は二十三日午後五時三十分から、JAおきなわ宮古地区事業本部大ホールで正式に出馬表明を行い、自らの政策と宮古島市長選に向けての決意を表明する。同時に同日までに決めた後援会の組織内容も明らかにする方針だ。下地氏は二十日の本紙取材に対し「具体的な後援会組織、選対本部の人選は、これから各方面と話し合い固めていく」と話した。
 宮古島市長選には革新系から平良市長の伊志嶺亮氏(72)がすでに出馬を表明している。二十三日に下地氏が名乗りを上げることで同選挙をめぐる保革の動きは水面下で動き出し、来月十一日に実施される衆院選後に一気に本格化しそうだ。

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旧盆・送り日に伝統の大綱引き/上野村宮国

  旧盆の送り日に当たる十九日夜、上野村宮国部落伝統の大綱引きが盛大に執り行われた。行事の始まりを告げるほら貝やかねの音が集落内に響きわたると、会場となった宮国公民館前道路には大勢の地域住民らが集まり、それぞれ東西に分かれて「ワッショイ、ワッショイ」と威勢の良い掛け声を上げながら、力の限り引き合った。
 綱引きに先立ち、部落の子供たちが「綱引き踊り」と呼ばれる舞を部落内の各交差点などで披露。この後、東の雄綱と西の雌綱を同公民館横の交差点を中心に連結させて綱引きが始まると、会場は熱気に包まれた。
 三本勝負の二本目で、何十年ぶりに綱が切れるというアクシデントがあったものの、東が勝つと豊作、西が勝つと大漁が約束される勝負は一本目に勝利した東が制し、向こう一年間の豊作が約束された。
 宮国の大綱引きは、先祖の魂をにぎやかに送り、一年の豊作と大漁を祈願するもので、一九九五年三月に同村の無形民俗文化財に指定されている。大綱引きに使用される綱は「キャーン」(シイノキカズラ)を太く編み上げて作る昔ながらのもの。以前は子供たちが中心となり、数日間にわたり綱引きが行われていたという。
 しかし、当時は宮国の海岸一帯に生い茂っていたという原料となるキャーンの不足や子供の数が減ったことから、現在は先祖の霊を送る旧盆の送り日だけになったという。
 同部落の渡真利忠宗区長は「綱の材料となるキャーン、行事の中心となる子供たちが少なくなってきているが、大綱引きを欠かさずに行っていくことで地域の伝統を守っていきたい」と話した。

写真説明=しっかりと大地を踏みしめ、力の限り綱を引き合う住民ら=19日、上野村宮国公民館前

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「緩効性肥料」を推奨へ/環境を考える市民委

 平良市の環境保全に向けた各種課題について協議し、市長に提言・答申などを行う「環境を考える市民委員会」(委員長・中西康博東京農業大学助教授)の第四回会議が二十日、平良市役所で開かれ、サトウキビ栽培で現在主流の「速効性肥料」から、地下水汚染への負荷がより低い「緩効性肥料」に切り替えるよう農家に推奨していくことで一致した。同市と市民委員会で、緩効性肥料の効果などを明記したチラシを作製して、啓発に努める方針。
 緩効性肥料は、肥料の効き方が緩やかで、長期間持続する肥料。このため、肥料に無駄が少なくなるのと同時に、地下水汚染も少なくなるメリットがあるという。
 今回の会議には、同市の長浜博文農政課長とJAおきなわ宮古地区事業本部の平良重二経済部長が出席し、速効性肥料と緩効性肥料の現状や今後の課題などについて説明した。このうち平良部長の説明によると、同事業本部の肥料販売量に占める緩効性肥料の割合は一%程度で普及は進んでおらず、その要因として、▽施肥量や施肥時期による試験データが少なく、収量や品質でその有利性が示されていない▽速効性肥料と比べ価格が高い―ことが挙げられた。
 前里和洋委員は緩効性肥料の地下水保全効果などを認めた上で、「農業試験場などのモデルだけでなく、農家の実験モデルも必要ではないか。その方が普及も早い」などと指摘。中西委員長は「緩効性肥料の施肥で一割でも増収すれば、肥料の価格差を補って余りある。環境保全と農家経営が両立できる可能性が十分にある」と述べた。
 このほか、市民から環境に関する意見や提言を募る「環境目安箱」(仮称)やサンゴ礁破壊、ごみ問題などについて、委員らが意見を交換した。

写真説明=サトウキビ栽培における「緩効性肥料」の普及などを確認した市民委員会=20日、平良市役所



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Uターンラッシュ始まる/旧盆帰省客/宮古発、きょうピーク

  旧盆を故郷で過ごした宮古出身者らのUターンが二十日から始まった。宮古発那覇行の便は全便満席で、宮古空港出発ロビーには午前中から多くの人が詰め掛けた。ピークはきょう二十一日。
 日本トランスオーシャン航空(JTA)、琉球エアーコミューター(RAC)、全日空(ANA)の宮古関係路線は二十、二十一の両日とも宮古―那覇が全便満席。宮古―東京、宮古―大阪も同様に満席となっている。
 宮古空港はUターン者や見送りの人々で混雑し、カウンターは搭乗手続きの客で終始行列ができた。
 今年初めて宮古で旧盆を迎えたという那覇市から来た女性ヲュは「夫が宮古出身だけど、仕事の都合で来れなくなったので私が代表してきました。来ることができなかったみんなに代わってご先祖を迎え、送りました」と話した。
 見送りに来ていた女性ィエは「孫たちとにぎやかに旧盆を迎えることができた。先祖にもこうしてたくさんの家族で迎えられたことに感謝して手を合わせました」と話し、家族そろっての旧盆を喜んでいた。
 

写真説明=旧盆を宮古で過ごした帰省客のUターンラッシュが始まりにぎわう宮古空港=20日、宮古空港


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