200平成1  813曜日

不法投棄ごみ30dを撤去/下地町・一斉作業で明るみに

 下地町(川満省三町長)が環境月間にちなみ六月に実施した町内の不法投棄物撤去作業で、ごみの量が約三十dに上っていることが十二日までに分かった。腐食が著しいごみもあることから、長い年月を掛けて不法投棄され続けてきた実態が浮き彫りとなった。撤去作業終了後も新たに不法投棄現場が数カ所発見されたため作業は現在も進められており、さらに増加する見込み。同町では「予想以上のごみの量。見えない所にもまだあると思う。今回の一斉撤去で今後不法投棄者が減ってくれれば」と実態に頭を悩ませている。
 不当投棄物の一斉撤去は初めての取り組み。六月二十六日に地域を挙げて実施した道路清掃活動と併せて行い、住民にも不法投棄の実態を把握してもらおうと現場確認に参加を呼び掛けた。事前に調査を行い、この中でも最も悪質な川満地区、上地地区、洲鎌地区二カ所、入江地区、来間地区の不法投棄現場六カ所で作業を実施。業者と契約し重機数台を繰り出してごみの撤去に当たった。事前調査の段階では約二十dのごみを見込んでいたが、茂みに隠れ表面からは見えないごみが多く、予想をはるかに上回る三十dのごみを撤去・処分した。
 処分したごみはコンクリート・がれきが多く、次いで鉄くず類、木くずや紙くずなどの混合ごみ、廃ビニール類となっている。ビニール類では葉タバコのマルチや刈り取った牧草を包むビニールなどが多くを占めており、また肥料や牛の飼料袋なども見つかった。家電リサイクル法で定められた家電製品も捨てられており、テレビ十台、洗濯機十二台、冷蔵庫四台、エアコン室外機二台のほか、廃自動車二台も不法投棄されていた。撤去した現場には看板を設置し、不法投棄禁止を周知している。
 担当する保健福祉課の村吉順栄課長は「産業廃棄物だけでなく一般家庭から出るごみも多く見られた。ちゃんと分別し決められた収集日にごみを出せば収集する。家庭単位でもしっかりと守ってほしい」と話し理解と協力を呼び掛けた。

 写真説明・重機数台を繰り出して不法投棄物の撤去に当たった=6月26日、下地町上地

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下地氏推薦を正式決定/民主党・衆院選1次公認候補者

 【那覇支局】民主党は十二日、衆院選の一次公認候補者を決定した。沖縄小選挙区では3区の新人・玉城デニー氏(45)が公認され、公認候補に内定していた4区新人の宮国忠広氏(43)と、2区から出馬を予定している新人の島尻昇氏(47)の名前は出なかった。1区から無所属で出馬する元職の下地幹郎氏(43)の推薦も正式に決定した。
 下地氏は「保守、革新でない政治潮流づくりを目指す」としている。
 宮国氏は「まだ、全員を発表している訳ではない。社民との調整で保留されていると聞いている」と状況を説明。その上で、仮に公認されなかった場合でも「選挙戦は走り出しているので、出馬を見送ることはない」と話す。
 民主党の一次公認の内訳は前職百七十二人、元職十二人、新人八十八人で、合計二百七十二人。
 社民党と選挙協力する数選挙区を除き、全選挙区に候補者を擁立する方針。社民との選挙協力について、同党候補の推薦はせず、独自候補の擁立見送りにとどめる。

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華やかな衣装で堂々と/老人クラブ連合会芸能チャリティー公演

 第六回宮古地区老人クラブ連合会(新里盛繁会長)の芸能チャリティー公演が十二日午後、平良市のマティダ市民劇場で開催された。各地区から合わせて十九の老人クラブ・団体のお年寄りが出演して日ごろの活動の成果を堂々と披露、それぞれ華やかな衣装を身にまとって踊り、会場に詰め掛けた大勢の観衆を魅了した。新里会長は「健康・友愛・奉仕」を基本とする連合会の三大運動を強調し、同会に対する変わらない支援を呼び掛けた。
 同連合会は現在、宮古の六市町村の老人クラブ連合会、八十八単位クラブで構成される。会員数は約四千五百人。健康と友愛、奉仕の三大運動を基本に、高齢者の健康や生きがいづくり、社会奉仕活動を各地域で実践している。今回の公演も活動の一つで、資金造成を兼ねている。
 公演は午後一時三十分に開演。平良市の平一老人クラブの「かぎやでふう」で幕開けした後、各地区の老人クラブ・団体が次々と日ごろの活動の成果を披露した。
 上野村老人クラブが流行のマツケンサンバを踊れば、平良市の狩俣老人クラブは伝統の「狩俣のイサミガ」を披露。宮島福寿会は「豊年太鼓」、比嘉老人クラブは緑色の着物を着て「祝い節」を優雅に踊った。
 このほかの老人クラブも伝統の舞やユニークな踊りを次々と披露、会場に詰め掛けた観衆の視線は、最後まで舞台上にくぎ付けだった。
 あいさつに立った新里会長は「皆さんから寄せられた浄財は宮古地区老人クラブの活動資金として有効に活用させていただきたい」と感謝。それと同時に、今後の変わらない支援・協力を呼び掛けていた。

 写真説明・19の老人クラブ・団体が出演し活動の成果を披露した=12日、マティダ市民劇場

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不審者見つけたら即通報/自動車学校防犯パトロール隊結成

 「自動車学校防犯パトロール隊」の結成と出発式が十二日、宮古警察署で行われた。三和・ダイワ・宮古の三つの自動車教習所の代表者らに防犯ステッカーやポスター、ジャンバーを交付し、不審者を見つけた場合の通報や情報提供を呼び掛けた。
 自動車教習所の送迎車は、通学路や住宅密集地域を定期的に走ることから、職員が不審者を見つける可能性が高く防犯パトロールに適している、として宮古署が協力を要請。同日から、送迎車に防犯ステッカーを張り、市民への声掛けや警察へ
情報提供をすることになった。
 同署では今後、各事業所にも協力を要請し、同様なパトロール隊活動を推進していく方針だ。
 結成式で宮古署の比嘉文雄副署長は「地域のことをよく知り、地域の人たちから親しまれている皆さんが、日ごろの生徒たちの送迎を通して防犯活動に協力していただけることは大変有意義なこと」とパトロール隊結成の意義を強調した。
 これに対し、三つの教習所を代表して宮古自動車学校長の友利義一さんが「犯罪者や不審者を見掛けた場合は、警察に通報するなどして、地域の安全・安心な街づくりに積極的に協力します」と決意を表明した。

 写真説明・送迎車に防犯ステッカーを張り付けて地域の安全に決意を示した自動車教習所の代表者ら=12日、宮古警察署

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川満陽香理(北中卒昭薬附高)が優勝/タイムス杯ゴルフ

 ゴルフの第四十一回タイムス杯争奪全沖縄選手権大会(主催・沖縄タイムス社)が八―十一日、玉城村の琉球ゴルフ倶楽部で開催され、九、十一の両日に行われたレディースの部(6017ヤード、パー72)に出場した北中学校卒の川満陽香理選手(昭和薬科大学附属高校三年)が初優勝した。スコアは二日間トータル150の6オーバー。同スコアで並んだ与那嶺真代選手(今帰仁中)とのプレーオフを制し、高校最後の出場となった大会で花道を飾った。川満選手は「優勝を目指して大会に臨み、それができたのでうれしい」と笑顔を見せた。
 川満選手は九日に行われた予選ラウンドを74の2オーバーで回り、二位の与那嶺選手に1打差をつけて首位に立った。与那嶺選手と同組で回った十一日の決勝ラウンドでは17番で追い付かれ、二人とも通算6オーバー。勝負はプレーオフに持ち込まれたが、川満選手は気を落ち着けてプレーに臨み、パーをセーブ。与那嶺選手がボギーとなり、優勝が決まった。
 川満選手は「勉強とゴルフを両立して、最後に結果を一つ出せて良かった」と喜び、「ドライバーは安定して距離も出ていたので良かったが、ミスした後のアプローチやパットでしのげなかったのはこれからの課題」と振り返った。
 また「両親にすごく感謝している。練習場の皆さんも応援してくれ、宮古にいたころのレディースの人たちからも電話で激励された」と語り、周囲の支えに感謝。「これからは(大学進学へ)受験勉強に頑張りたい。大学でももちろんゴルフを続ける」と話していた。

 写真説明・タイムス杯ゴルフ・レディースの部で優勝した川満陽香理選手。写真は18番のティーショット=11日、玉城村の琉球ゴルフ倶楽部

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   イラストで生態を楽しく講話/さかなクン講演会

 NPO地域活性化プランニングオフィススーパーブレイン(佐藤信一理事長)の体験型交流プログラム「なつやすみ さかなクンがやってきた」が十一、十二の両日、平良市中央公民館とうえのドイツ文化村で開かれ、さかなクンが魚の生態や特徴について絵を描きながら説明した。にぎやかなしゃべり口調と魚のイラストに子供たちも大喜び。興味津々な様子でさかなクンの話に聞き入り、魚について学んでいた。
 このうち、市中央公民館で行われた講演会ではこの日の午前中追い込み漁で宮古島の海に潜った様子を紹介。サンゴが豊かな海に住むという「ヒフキアイゴ」が見られたことなどを話し「宮古島の海にはサンゴがたくさんあって元気だということが分かって安心した」と笑顔を見せた。このほか、いろいろな魚の生態について子供たちに分かりやすく絵で説明し、海の中に住む生き物の世界を伝えた。
 質問タイムでは子供たちからの質問が集中。「なんでいつも魚の帽子をかぶっているの」「どんなきっかけで魚を好きになったの」など質問が相次いだ。さかなクンは「かぶっている帽子の魚の名前はハコハゼ。ひれを一生懸命動かして泳ぐ姿を見ると応援したくなる。この帽子をかぶると頑張るぞという気持ちになる」と話した。また魚を好きになったきっかけとして小学校時代の思い出話しを紹介し「友達が書いた絵で初めてタコの存在を知り、タコを好きになった。水族館や魚屋に行くうちに魚も好きになった」と答えた。
 兄弟で訪れた豊見山亮馬君(北小五年)とりゅうのすけ君(同一年)は「魚の特徴の話が面白かった。絵も上手で分かりやすかった。たくさん魚のことが分かった」とさかなクンの話に満足した様子だった。
 



多くの子供たちがさかなクンのにぎやかな説明を楽しんだ
 

得意なイラストで子供たちに分かりやすいよう魚の生態を説明するさかなクン=11日、平良市中央公民館

 

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