200平成1  8曜日

キラリ、力作1060点本社・書心会主催 全宮古書道展が開幕

 第二十四回全宮古書道展(主催・宮古毎日新聞社、書心会)が六日、平良市中央公民館で開幕した。大賞に選ばれた宮川しおりさん(鏡原中三年)や小禄美琴さんの作品をはじめ、小・中・高校生・一般の入賞作品千六十点を展示。交流作品として韓国の書家から寄せられた作品展示や本社創刊五十周年特別企画「筆で遊ぼう」を開催するなど、充実した内容となっている。初日は受賞者や関係者らが訪れ、作品を堪能していた。同展はきょう七日午後五時まで。
 開会セレモニーであいさつした書心会の天久宏会長は「素晴らしい作品が多く、特に児童生徒のレベルが上がっている。高校・一般も面白く素晴らしい作品を展示している。書の美しさ、面白さを鑑賞できると思う。期間中は多くの参加者を迎え、立派な展示会にしたい」と述べ同展をピーアールした。宮古市町村教育長会会長の久貝勝盛市教育長は「長い歴史の中ではぐくまれた書道は高い芸術性を持つようになった。昨今はパソコンの普及で直接書くことは少なくなったが、美しい書は子供たちの心に潤いを与え、情操教育の観点からも有意義なもの。これからも継続発展しますます充実していくことを願う」と述べた。
 会場には作品を見ようと入賞者やその家族、友人ら多数が足を運び、展示された作品を鑑賞。携帯電話のカメラで作品を撮影したり、入賞を記念して作品と並んで写真を撮るなどして楽しんでいた。一階工作室では特別企画「筆で遊ぼう」が開かれ、親子連れが参加し消しゴムのはんこやしおり、うちわ作りに挑戦した。

 写真説明・開幕した第24回全宮古書道展。入賞作品を鑑賞する関係者たち=6日、平良市中央公民館

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ファン待望の映画館オープン/シネマパニック宮古島

 ファン待望の映画館がオープン―。平良市西里の旧宮古国映館でシネマパニックグループ(川上富久オーナー)の映画館「シネマパニック宮古島」(下地昌伸支配人)が六日、スタートした。宮古では三年半ぶりとなる映画館復活に多くの映画ファンは「この日が待ち遠しかった。感激です」「きょうは本当にうれしい」と大喜び。家族や友人と一緒に大画面で迫力ある映像を楽しんだ。
 今まで映画はレンタルビデオで見ていたという砂川昌幸さん(41)=平良市東仲宗根=も映画館の復活を待ちわびた一人。「迫力ある大画面で見るのを楽しみにしていた。きょうは感激です。これからは、定期的に映画館に足を運びたい」と話した。
 友人同士で来たという川満貴文君(宮高三年)と佐和田勇人君(翔南三年)は「新聞で映画館ができると聞いたときはうれしかった。映画は大好きなのできょうは本当にうれしい」と笑顔を見せた。
 四月に家族で大阪から宮古に移住したという中田江美さん(28)=城辺町新城=は「きょうは主人と子供二人の家族四人で来ました。宮古島で映画が見られるなんて感激です。また、入会すれば千円という安さがとてもありがたい」と大喜びしていた。
 下地支配人は「お客様一人ひとりの顔を見ると、本当に映画を楽しみに待っていたんだと実感する。これからは友人や家族、恋人と、この映画館で楽しい時間を過ごしてほしい」と来場を呼び掛けた。
 復活第一回の上映作品となったのは、スティーブン・スピルバーグ監督の「宇宙戦争」。八月中旬からはアニメ「マダガスカル」、「スターウォーズ エピソード3」、日本語吹替版の「ロボッツ」など、洋画を中心に上映される予定となっている。
 料金は、大人が千六百円、大学生・高校生千三百円、小・中学生とシニア(六十歳以上)千円、幼児(三歳以上)七百円となっている。高校生は三人以上一緒に入場する場合、一人当たり千円に割り引きされる。
 また、年間三千円で会員になると大人千六百円の映画一本の料金が千円に割り引きされる。休館日は毎週木曜日。

 写真説明・中高生や家族連れなど多くの映画ファンが訪れた=6日、平良市内の「シネマパニック宮古島」

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キビなど4400万円被害/台風9号で平良市の農産物

 平良市(伊志嶺亮市長)は六日までに、四、五の両日に宮古島地方を約二十七時間暴風域に巻き込んだ台風9号の被害状況をまとめた。サトウキビや野菜、果樹、施設被害など農業関係の被害額は計四千四百万円。サトウキビだけで三千六百万円の被害が出た。平良市以外の各町村も被害状況を調査しており、宮古全体の被害額は週明けに県宮古支庁がまとめ、公表する予定。
 平良市は台風が去った五日から調査を開始。市内各地を回り、公共施設や農業関係の被害額をまとめた。
 基幹作物のサトウキビは横倒しとなり、梢頭部や葉の裂傷、折損被害が見られ、被害額は三千六百万円(速報)をはじいた。マンゴーはほとんどが収穫されているため大きな被害はないとみられる。そのほか、野菜や果樹、農業用の施設損壊被害などを合わせて農業関係全体の被害額を四千四百万円とした。
 ただ、農政課では「それほど大きな被害は出ていない」と強調。城辺町の担当課も「サトウキビやゴーヤーの被害はあるが、金額的に大きな被害にはならないのではないか」と推測している。また、両市町ともに今回の台風に伴う大雨で干ばつが解消されたとする見解を示した。
 台風9号は四日午前から五日午後まで長時間にわたり宮古島地方を暴風域に巻き込んだ。この台風で四人がけが(台風との因果関係は調査中)をしている。
 また、県道街路樹の倒木・傾斜などで四百七十四万五千円の被害(県宮古支庁の五日夜の速報)が出ている。

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期日前1000人突破/伊良部町・浜川町長解職住民投票

 伊良部町の浜川健町長の解職(リコール)の賛否を問う解職投票の期日前投票五日目の六日、二百九十四人(男性百四十一人、女性百五十三人)の有権者が町役場の期日前投票所を訪れ投票した。五日間の投票者は計千百九人(男性五百八十四人、女性五百二十五人)で解職請求の関心の高さを浮き彫りにした。有権者登録総数四千九百九十三人(同二千四百四十四人、同二千五百四十九人)で、六日現在の投票率は二二・二%。期日前投票最終日の二十日までには計二千人が投票するものと予想されている。
 この日は、台風一過後の余波の影響で、漁師らは午前中はゆっくり休息。農家は午前中に畑仕事を済ませた。午後からの期日前投票は、漁師や農家の出足が予想以上に好調だった。
 期日前投票が増えている要因の一つが、町議会議員全十八人の運動。
 町議は、解職請求陣営と解職阻止陣営に九人ずつの真っ二つに分かれ、激しい票の争奪戦を展開。有権者の期日前投票は好調に推移。しかし、お年寄りの中には、投票用紙にある二つの空白欄の選択に困惑。お年寄りの勘違い記載投票が、各陣営の票読みを混乱させていた。

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台風一過、空港混雑/空席求め長蛇の列

 宮古島地方から台風9号が遠ざかった六日、宮古空港には台風の影響で足止めを余儀なくされた観光客らが空席を求めて大勢詰め掛けた。同日午前の宮古発の那覇、羽田行きは全便満席。カウンターでは長時間のキャンセル待ちで疲れた様子の利用客らが長蛇の列をつくり、空港職員らは対応に追われた。
 台風9号の影響で、四、五の両日を合わせ、宮古関係路線で計七十便が欠航となり、五千八百十四人に影響が出ていた。
 日本トランスオーシャン航空(JTA)の宮古を午前中に出発する便は、全便が満席。午後からは、前日の台風の影響によりダイヤ調整がつかず、那覇行き一便が欠航となったものの、二便の臨時便を運航させ対応した。
 全日空(ANA)も、宮古―那覇四便すべてと、宮古―関西一便がそれぞれ、ほぼ満席となった。
 五日までの日程で、千葉県から観光で来島した中里春美さんは台風で日程を一日延期したという。「台風の間、行きたいところに行けなかったのが残念だった」と話した。
 夏休みを利用して東京から訪れた田中康弘さんは疲れた様子ながらも「前半は楽しめたので全体的には満足している」と感想。
 東京都から多良間観光のため来島したという小林いく子さんは、台風のため多良間に渡ることができず、宮古島のホテルで缶詰め状態に。「多良間で過ごす予定だったのに、残念です」と肩を落とした。

 写真説明・台風の影響により、足止めを余儀なくされた利用客らで混雑した=6日、宮古空港

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