200平成1  8曜日

台風9号・宮古、27時間暴風域に/4人けが 4400世帯で停電

 大型で強い台風9号は五日も宮古島地方を暴風域に巻き込みながら北上を続けた。同日午後二時五十分には暴風警報が解除されたものの、宮古島地方は約二十七時間にわたって暴風域に巻き込まれた。この台風の最大瞬間風速は四日の四〇・三b(平良市内で午後十時三十五分)。この台風の影響で四、五の両日に計四人が軽傷を負った(台風との因果関係は調査中)。また、空、海の交通路線が大幅に乱れたほか、最大で延べ四千四百世帯が停電するなど住民生活にも影響を与えた。県宮古支庁がまとめた災害速報によると街路樹の倒木など四百七十四万五千円の被害(農作物被害を除く)が出ている。
 宮古島地方は四日午前十一時ごろから五日の午後二時ごろまで台風の暴風域に巻き込まれた。沿岸海域は猛烈にしけ、終日高波が防波堤を打ち付けていた。強風のために池間と来間の両大橋は通行止め(五日午後から解除)となった。航空路線は四日が全便欠航、五日も那覇―宮古の二往復四便のみの運行となり、観光客を含む多くの利用者の足に影響が出た。
 けがをした人は男性二人、女性二人。台風対策の中、はしごから落ちた人や強風にあおられ裂傷を負った人、転倒して打撲した人もいた。
 この台風に伴う大雨で懸念されていた干ばつは解消されたが、多くの畑が冠水したほか、一部道路も大きな水たまりができ車両が通行できない状態になった。降り始めから五日午後五時現在の雨量は▽平良市三三四_▽城辺町三一四_(午後三時現在)▽伊良部町三〇九_▽多良間村二六三_―となっている。
 宮古島地方気象台によると台風9号は五日午後四時現在、与那国島の北約二五〇`の海上(北緯二六度四〇分、東経一二三度一〇分)にある。中心気圧は九六五ヘクトパスカル。台風の中心から南東側に二二〇`、北西側に一五〇`では二五b以上の暴風が吹いている。

 写真説明・海からのしぶきが岸壁を乗り越えて集落に降りそそぎ、道路は2日間にわたって通行不可能となった=5日、午前10時30分ごろ、平良市池間島のスキンマ集落など

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全宮古書道展きょう開幕/市中央公民館 入賞作品1060点を展示

 二〇〇五年度第二十四回全宮古書道展(主催・宮古毎日新聞社、書心会)がきょう六日から七日まで、平良市中央公民館大ホールで開催される。時間は午前十時から午後六時まで。宮古毎日新聞社創刊五十周年特別企画として「筆で遊ぼう」と題し手作り栞やはがき、消しゴムはんこ作り教室も実施。多くの来場、参加を呼び掛けている。同展の表彰式は二十八日、ホテルアトールエメラルド宮古島で行われる。
 会場では、児童の部大賞の宮川しおりさん(鏡原中三年)、高校・一般の部大賞の小禄美琴さん(雅号・光華)など入賞作品千六十点を展示するほか、韓国の書家による作品も展示紹介する。
 時間は六日が午前十時から午後六時までで、七日は午後五時まで。特別企画「筆で遊ぼう」は、六日が午後二時から同四時まで、七日が午前十時から正午までとなっている。場所は市中央公民館一階工作室。参加は無料。
 同展は書友の作品発表の場を催すことで心技の向上を図り、書道教育の発展に寄与することを目的に開催する。開会前日の五日、会場では関係者たちが作品を展示し、書道展当日に備えた。

 写真説明・開会本番に備え作品を展示する関係者たち=5日、平良市中央公民館
 
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2日間で70便欠航/キャンセル待ちで混雑

 宮古島を約二十七時間暴風域に巻き込んだ台風9号の影響で、四日に引き続き五日も空・海の便で欠航が相次いだ。午後二時五十分ごろに暴風雨警報が解除され、日本トランスオーシャン航空(JTA)、全日空(ANA)ともに夕方から一部の便の運航を再開。きょう六日は各社とも通常通りの運航を見込んでおり、状況によっては臨時便も予定している。宮古関係路線だけで四、五の両日を合わせ計七十便が欠航、五千八百十四人に影響が出た。
 JTAでは五日、羽田―宮古、宮古―石垣の全便が欠航。那覇―宮古は臨時便の一往復二便のみが就航した。琉球エアーコミューター(RAC)では宮古―多良間、宮古―石垣、石垣―多良間の八便がすべて欠航した。ANAでは那覇―宮古の六便が欠航となり、臨時便の一往復二便、関西―宮古が運航を回復した。
 宮古空港には午前中から空席待ちの手続きをしようと観光客らが訪れ、疲れた表情で運航の回復を待っていた。ロビー内には台風9号の速報が随時張り出され、足止めとなった利用客に情報を提供。カウンターでは、各航空会社の職員らが対応に追われるなど、空港内は慌ただしい様子だった。
 横浜から家族四人で来島した村木義信さんは四日から足止めに。「台風が来るまでは楽しめたが、ホテルが停電したり水道使用を規制されるなど、大変な思いをした」と疲れた様子。大阪から観光に訪れた徳田文子さんは「四、五日とも朝からキャンセル待ちで空港に缶詰状態でつらい。今日中に帰りたいです」と話した。大薄誠さん、智子さんの四人家族は午前中から空港で待機。「那覇で一泊する予定だったので余裕はあるが、疲れました」と話し、名古屋から来島した後藤栄太さん、良美さん夫婦は「四日から待っているけど、欠航している。乗り継ぎもあるので次の便が欠航になればあきらめます」と運航の回復を待っていた。

 写真説明・一部の運航が回復し、キャンセル待ちの利用客などで慌ただしさを見せる宮古空港=5日午後6時30分ごろ、宮古空港

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伊良部町長解職期日前投票/台風の中、82人が投票

 伊良部町の浜川健町長の解職(リコール)を問う解職投票の期日前投票は四日目となる五日、台風9号の影響で終日、強風が吹き荒れたにもかかわらず、八十二人(男性五十一人、女性三十一人)が投票。四日間で投票を済ませた有権者は、計八百十五人となった。有権者数は、四千九百九十三(男性二千四百四十四、女性二千五百四十九)人。
 期日前投票は二―二十日までの十九日間にわたって行われる。解職投票は二十一日に、県内の自治体で初めて実施される。
 解職請求の結果、賛成が有効投票総数の過半数を占めた場合、浜川町長は即日失職。五十日以内に新町長選挙が実施される。一方、反対が過半数を占めた場合、解職は否決となる。

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上野男子2回戦で敗退/九州中学バスケ

 長崎県で開催されている第三十五回九州中学バスケットボール競技大会に、県代表として出場している上野男子は五日、一、二回戦を戦った。一回戦は勝利したものの、ベスト4入りを懸けた二回戦で、福岡県代表の南小倉に敗れ、目標の全国大会出場は成らなかった。
 一回戦で宮崎県代表の清武と対戦した上野は、前半を終えて37―31と4点のリードを許す苦しい展開。後半になり、本来のリズムを取り戻すと第3クオーターで逆転、そのまま逃げ切り64―49で初戦を突破した。
 続く南小倉との二回戦は、前半を終えて29―20とリードして折り返すものの、第三クオーターで7―24、第四クオーターで10―15と逆転を許し、トータル46―59で涙をのんだ。

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