200平成1  26曜日

全会一致で下地氏決定/当事者が別席調整中に強行

宮古島市長選保守系選考委

 十月一日に発足する合併新市「宮古島市」の市長選に向け保守系候補者の人選作業を進める選考委員会(比嘉米三委員長)の第十一回目の会合が二十五日、市内のホテルで行われ城辺町助役の下地敏彦氏(59)が全会一致で保守系の候補者に決定した。この日の協議は長時間に及び候補者として推薦されていた野津商事社長の野津武彦氏(63)が立候補の意志を取り下げたことが報告され、残りの三氏による三者会談が別の場所で行われた。その会議が長引き調整が難航している状況が報告されると急きょ選考委では協議を開き候補者を下地氏とすることに決定した。
 下地氏に決定したとの会見には、比嘉委員長のほか、砂川佳一県議、女性部代表の羽地昇子氏、川満省三下地町長、川田正一上野村長、池間青昌平良市議会議長、伊志嶺幹夫城辺町議会議長、友利浩一伊良部町議会議長、川満廣俊下地町議会議長、平良隆上野村議会議長、下地秀一市議会保守系議員団代表)、川満俊夫氏(同)、垣花健志氏(同)の十三人が同席して報告した。また、委員の仲間克城辺町長、浜川健伊良部町長は欠席し、中尾氏は三者会談で席を外していた。
 しかし、選考委が候補者を発表している時間も下地氏を含め、選考対象なっている前県議の坂井民二氏(55)と仲間克氏(66)の三氏が日本商工連盟宮古支部長中尾英筰氏(沖縄宮古商工会議所会頭)を交えて協議中だったことから、いきなりの候補者決定に坂井氏は「三人で話し合えといわれてやっている最中に強引な決め方をして不愉快だ。こんな形で選挙協力などできない」と不満をぶつけた。
 候補者決定後、比嘉委員長は「今後、坂井氏と仲間氏には下地氏への選挙協力を求めていく」と説明したが、坂井氏と仲間氏との選挙協力体制を今後築くことができるかは微妙な情勢となっている。
 また、坂井、下地、仲間の三氏会談に同席していた中尾氏は「何のために三人で調整しているか分からない」と不満をぶつけた。急展開の決着の仕方については今後、波紋を呼ぶ可能性もあるが、選考委が全会一致で決定したことの重みもあることから今後、どのような展開になるのか注目となっている。

 写真説明・全会一致で下地氏に決定したことを13人の委員で報告した=25日午後10時35分、ホテル共和


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上野男子が準優勝/県中学バスケ 来月、九州大会に出場

 第四十七回県中学校バスケットボール競技大会(主催・県中学校体育連盟、県教育委員会)は最終日の二十五日、平良市総合体育館で決勝リーグを行い、宮古勢で唯一勝ち残っていた男子の上野は、コザ(中頭地区)と2勝同士の対戦に敗れ、準優勝となった。上野は優勝したコザとともに、八月四日から長崎県で開催される九州大会に出場する。九州大会で三位以内に入れば、全国大会出場の切符を獲得できる。
 男子で決勝リーグに残ったのは上野、コザ、那覇(那覇地区)、小禄(同)の四チーム。二十四日の決勝リーグ第一試合では、上野が小禄に、コザが那覇に、それぞれ快勝。二十五日は、上野が那覇を、コザが小禄をそれぞれ下して、上野―コザの最終戦は、全勝同士の優勝決定戦となった。
 上野はリズムの良い攻撃で第一クオーターを19―10とリードで終了。波に乗りたかったが、第二クオーターで流れをコザに奪われ32―32の同点に追いつかれると、第三クオーターで勝ち越しを許し、そのまま逃げ切られた。

 写真説明・準優勝した上野男子のメンバー=25日、平良市総合体育館

次は九州大会に目標切り替え

 第四十七回県中学校バスケットボール競技大会で、宮古勢として唯一、決勝リーグに残った上野中男子。平良市総合体育館の観客席では、大勢の父母や学校関係者らが選手らの一挙手一投足に熱い声援、拍手を送り続けた。最終戦、敗北が決まった瞬間は落胆した様子だったが、堂々としたプレーを見せた選手らに「よく頑張った」、「次こそ雪辱を」と九州大会でのさらなる活躍に期待を寄せた。
 上野中は今年三月に行われた第二十五回全九州バスケットボール春季選手権大会で準優勝を果たしていることもあり、観客席には地元での優勝を期待する多くのファンが駆け付けた。
 互いに全勝で迎えた強豪、コザとの最終戦で観客席のボルテージは最高潮に。手に汗握る、一進一退の攻防を続ける選手らを必死で応援した。
 主将、小禄洋平君(三年)の母親で、父母会の会長を務める玉枝さんは「よく頑張ったとほめてあげたい。選手全員が重ねてきた努力が発揮できたと思う。九州大会では忘れ物(優勝旗)を取り返すため、きょうの悔しさを胸に頑張ってほしい」と話した。
 上地元氣君の父親、登さんは声が枯れるまで声援を送り続けた。「優勝できなかったが、恥じることはない試合だった」と話し、九州大会での巻き返しに期待した。
 同校の普天間裕校長は「選手たちに『お疲れさま』と声を掛けてあげたい。九州大会に向け、しっかりと体調を整えてほしい」とねぎらった。
 観客席には村三役も駆け付けた。公務の日程上、短時間の観戦となった川田正一村長は「残念な結果だが、博愛っ子らしい、正々堂々とした素晴らしいプレーだった」と大絶賛。「九州大会でも村を挙げて応援する。力を出し切り、頑張ってほしい」と述べた。
 上野小学校バスケットボール部に所属する新里秋人君(五年)はお兄さんたちの活躍に大興奮。「九州大会では優勝してほしい。僕も(選手たちのように)うまくなりたい」と尊敬のまなざしを送った。

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1万8千人が熱狂/オリオンビアフェスト

 「オリオンビアフェスト2005in宮古」(主催・オリオンビール、オリオンビール宮古地区代理店会)が二十四日、平良市前福多目的運動場で開催された。会場に詰め掛けた一万八千人(主催者発表)の観客は、冷えたビールを片手に特設ステージで繰り広げられるライブを満喫。恒例となっている「夏の風物詩」を大いに楽しんだ。祭りのフィナーレには二百発の打ち上げ花火が夜空を彩った。(8面に写真特集)
 同フェストはオリオンキャンペーンガール、ミス宮古の乾杯で幕を開けた。その後、地元の若手バンドや次郎グループ、琉球國祭り太鼓宮古支部らが次々と登場し、会場を盛り上げた。
 会場には、友人や知人、職場仲間、家族などそれぞれ車座になり、ビールを味わった。ビール販売のコーナーは長蛇の列が続き、冷えたビールのたるが次々と空になった。
 アイランダーアーティストの下地暁さんのライブには、歌手・プロデューサーの角松敏生さんがゲスト出演し、会場を沸かせた。
 「カチンバ1551」のステージでは陽気なラテンのリズムに合わせて、会場はダンスホールと化した。ステージ前は音楽に合わせて踊り出す観客で熱気に包まれた。
 同フェストは、十七日に接近した台風5号の影響で延期されていた。

 写真説明・カチンバ1551のライブで会場は熱気に包まれた=24日、平良市の前福多目的運動場
 

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「県内に第三の政治勢力の流れを」

/下地幹郎氏が自民党離党へ

 【那覇支局】昨年の参院選や那覇市長選で与党の対立候補を支援したなどとして、今月十九日に自民党から離党勧告を受けていた下地幹郎前衆院議員は二十五日午後、那覇市内で記者会見し、離党することを明らかにした。二十六日、武部勤幹事長を都内に訪ね、離党届けを提出する。
 十日以内に離党届けが出されない場合は除名されることとなっていた下地氏は、「私には三つの選択肢があった。一つはこの勧告を受け入れて離党すること。二つ目に勧告を不服として申し立てを行うこと。三つ目に離党届けを出さずに除名処分を受けること―。この三つの選択肢の中で後援会の幹部と調整した。また、後援会による電話調査でも多くの方々が離党するべきだとのことだったので、その道を選択させてもらった」と離党表明に至った理由を述べた。
 また今後の方向性として下地氏は、次期衆議員選挙で第1選挙区から無所属で立候補する考えを見せており、「沖縄には保守勢力と革新勢力があるが、私は新たに第三の勢力をつくり、沖縄の政治に新しい風を吹かせたい」と話した。


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多良間村村長「住み良い村づくりにまい進」

/下地村長就任激励会

 

 【多良間】第二十七代多良間村長に就任した下地昌明村長の就任激励会と交流会が二十三日、多良間小学校体育館で開催され、多くの支持者たちが新村長の今後の活躍に期待を寄せ激励した。下地村長は「対話と協調を常に掲げ、公正・公平で地域の特性を生かした住み良い多良間づくりにまい進したい」と抱負を述べた。
 同激励会は長崎和雄さんら五人が発起人となり開催した。
 激励会で下地村長は拍手に包まれ入場。花束が贈呈され、就任を祝福した。舞台ではトーガニアヤグや子供たちの空手演武などの余興が次々と披露され、激励会を盛り上げた。また西平幹議長や本村恵真教育長らも激励の言葉を述べ、下地村長にエールを送った。
 下地村長は六月十九日に実施された村長選で初当選を果たし、今月八日に二十七代多良間村長として就任。合併せず自立を選択した多良間村の行財政改革や旧多良間空港跡地利用などに取り組む方針を示している。

 写真説明・踊りなどの余興を披露し下地村長の就任を激励=23日、多良間小学校体育館

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   全国大会で準優勝/翔南高校カッター部

 第七回全国水産・海洋高等学校カッターレース大会(主催・全国水産高等学校長協会)に出場し、県勢初となる準優勝を果たした翔南高校カッター部のメンバーらが二十五日、帰島した。宮古空港では、大勢の学校関係者らが出迎え、選手らの労をねぎらうとともに、活躍をたたえた。
 大会は島根県浜田市で二十三、二十四の二日間行われた。競技は、艇指揮一人、艇長一人、漕手十二人の計十四人でチームを組み、千bの距離で競われる。
 同校は全国の強豪と互角にわたり合い、自己新記録となる5分50秒3というタイムで準優勝を飾った。
 これまで、同校が持つ四位(第三回大会、二〇〇一年)が同大会の県勢最高成績だった。
 宮古空港で行われたセレモニーで石嶺武政主将は「全員の調子が良かった。全国の強豪と戦い、気合いと根性で準優勝することができた。毎日のきつい練習、たくさんの応援のおかげ」と感謝し、「最高の思い出になった」と振り返った。
 顧問の前泊光男教諭は「一位から三位まで大差なくしびれる試合だった。選手たちをほめてあげてください」とあいさつした。
 出迎えた新崎直昌校長は「おめでとう。皆さんが毎日、きつい練習を頑張ったことが好成績につながったと思う」と祝福し、「次こそは全国優勝を勝ち取ってください」とさらなる活躍に期待した。
 メンバーは次の通り。(敬称略)
 ▽顧問=前泊光男▽選手=砂川斗希、長間智之、石嶺武政、豊里忍、浜川航(以上三年)、柴田優人、長浜正志、勝連翔太、川満高樹、川満吉幸、吉永巧、下地貴之(以上二年)、来間智成、長間貴久(以上一年)

 写真説明・全国大会準優勝を果たした翔南高校カッター部のメンバー=25日、宮古空港
 

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