200平成1  19曜日

最大瞬間34・5メートル/空・海の便、欠航相次ぐ

 大型で強い台風5号は十八日午後四時現在、台湾に上陸し毎時一五`で北に進んでいる。宮古島地方気象台によると多良間村を除く宮古島地方は十七日午後六時ごろに暴風域に入り、八時間後の十八日午前二時ごろに抜けた。暴風域圏内時の最大瞬間風速は三四・五b(十七日午後九時九分)を観測。降り始めからの雨量は平良市が最も多く一三二_を記録した。収穫期を迎えているマンゴー、基幹作物のサトウキビに目立った被害はなかった。十七日は空・海路とも完全にストップするなど、大勢の利用客の足に影響が出た。(9面に関連)
 同気象台によると、十八日午後四時現在の台風の中心位置は北緯二四度一〇分、東経一二一度三五分にある。中心の気圧は九六五ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は三五メートルで、中心からの半径が東側二〇〇キロ、西側一五〇キロ以内は風速二五メートル以上の暴風が吹いている。今後、台風は勢力を弱めながら北上する見通し。
 同気象台によると十六日からの雨量(十八日午後三時現在)は▽平良市一三二ミリ▽城辺町七七・五ミリ▽伊良部町八〇ミリ▽多良間村八一ミリ―となっている。
 二〇〇三年九月の台風14号に匹敵する勢力を持ち、先島諸島に接近した台風5号。直撃を免れ多くの農業関係者は胸をなで下ろした。
 十七日は空・海路とも完全にストップ。航空三社の宮古関係路線では四十便が欠航。計三千百六十七人が足止めされた。十八日は朝から、キャンセル待ちの手続きなどでカウンター前に長蛇の列ができていた。
 下地町にある来間大橋は十七日午後七時から、平良市にある池間大橋は同七時五十五分からそれぞれ通行止めされ、来間島と池間島は文字通り孤島となった。十八日午前四時十分には来間大橋が、同五時には池間大橋の規制がそれぞれ解除された。
 この台風の影響で十七日に予定されていた各種イベントは延期・中止となった。「オリオンビアフェスト2005in宮古」は二十四日に延期、また、「みなとフェスタin平良港」は中止となった。

 写真説明・台風5号の影響で欠航便が相次ぎ、キャンセル待ちの手続きなどでカウンターには長蛇の列ができた=18日、宮古空港 

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藤村氏、経済界の推薦断る/宮古島市長選保守系選考委

 新市・宮古島市市長選に向けて保守系候補者の人選作業を進める選考委員会(比嘉米三委員長)に経済界が推薦していた宮古観光協会会長で宮古テレビ社長の藤村明憲氏(55)が、比嘉委員長に対して現状では立候補の意思がないことを伝えたことが十八日までに分かった。
 関係者によると、藤村氏は新市市長選に立候補する意思がないことを比嘉委員長に伝え、比嘉委員長も藤村氏の意向について委員らに報告しているようだ。しかし、経済界内部に藤村氏を候補者として推薦したいとの意向がまだ強く残っているようで今後、本人と接触してさらに説得に当たる可能性も残っている。
 現在、同選考委には前県議の坂井民二氏(55)が平良市議会と伊良部町議会の保守系議員から推薦され、城辺町助役の下地敏彦氏(59)が同町議会と伊良部町議会の保守系議員から推薦されている。また、経済界は藤村氏と城辺町長の仲間克氏(66)の二人を候補者として推薦していた。
 今回、藤村氏が立候補の意思がないことを伝えたことで今後、坂井、下地、仲間の三氏で人選作業が進む見込みだが、一方で、この三氏以外の新しい候補者を模索する動きも水面下で進んでいることから、次回の選考委までに新たな候補者名が選考のテーブルに載る可能性もあるようだ。
 関係者の一人は「このまま、ずるずると選考作業を長引かせるのは良くない。みんなが納得する候補者であることが大切で、それを満たす人物であれば、今名前が挙がっている人物以外でも良いと思う」と、新たな候補者についても動きがあることを示唆した。前回の選考委でも早急に候補者を決定すべきとの意見が多く出ていることから、今月二十三日前後には十回目の選考委が開かれ候補者決定に向けた今後の作業方針などが確認される見込みとなっている。

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「10代の性」で研修会/ピアカウンセリングで高村さん講演

 養護教諭や母子保健推進員など思春期保健教育に携わる関係者を対象にした思春期保健講座(主催・県、宮古福祉保健所)が十五日、県宮古支庁で行われた。高村寿子・自治医科大学看護学部教授が「思春期の子どもたちの主体的な行動変容を支えるために〜性教育で、今、なぜピアカウンセリングか」の演題で講話。十代の若者に対する性教育は「性と生の自己決定能力を育てる健康教育」と説いた。
 この講座は、十代の妊娠、出産、離婚などが重要課題として提起される中、若者の自己決定能力を育てるために、教育する大人側が研修を深めようと開催。高村さんは、同世代の若者同士が仲間意識を持ってカウンセリングを実践する「ピアカウンセリング」を紹介したほか、若者が自分の力に気付き、取り戻すエンパワーメント教育の重要性を語った。
 高村さんは「人生の基盤になるものが性」と話し、「若者にとって大人社会は重要な環境。若者から、自分に力を貸してほしいとラブコールされる存在になるべき」などと話した。

 ピアカウンセリング 人間の成長と心の健康に関する知識とともに、問題解決スキルなどを用いて年齢、社会的地位、抱えている問題などにおいて立場が同様である人々に、仲間意識を持って行うカウンセリング

 写真説明・多数の思春期教育関係者が出席して知識を深めた=15日、宮古支庁

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 海岸の美化に汗/役場職員ら100人余が清掃

 八月の「県海岸愛護月間」と「まるごと沖縄クリーンビーチ2005」にちなみ、伊良部町(浜川健町長)は十五日、町内の渡口の浜など八カ所で清掃を実施した。役場職員ら百人余りが参加し、海岸の美化に心地よい汗を流した。
 この月間は、海岸愛護の思想を広く県民に周知徹底させ、海岸に良好な環境を積極的に整備、保全し、海岸を美しく、かつ正しい利用、管理する機運を高めることが目的。 まるごと沖縄クリーンビーチ2005は、沖縄クリーンネットワークより清掃の依頼を受けたもので、六月十九日―七月十八日までの期間内に実施することになっている。 観光名所の一つである渡口の浜には、大量のごみが漂着し打ち上げられていた。プラスチック製の浮き球やロープ、発泡スチロールなど多種類のごみが散乱。職員らは、ビニール袋を手にごみを拾い分別した。人力で不可能な粗大ゴミは重機を導入して撤去した。
高村寿子さん

 写真説明・大量のごみが打ち上げれていた海岸=15日、伊良部町の渡口の浜

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63人の長寿を祝福/下地町入江で敬老会

 下地町入江部落(下里浩信部落会長)の二〇〇五年度敬老会が十七日、入江集落センターで行われ、七十歳以上
の六十三人の長寿を祝い、ますますの健康を祈った。最高齢は九十四歳の砂川メガさん。七十歳以上の出席者を代
表して、川満広士さん(81)は「盛大な祝いに心から感謝したい。自分の健康は自分で守るという気持ちで頑張りたい」
と述べた。会では子ども会や婦人会のメンバーらが、この日に向け練習を重ねた余興を披露し、お年寄りらを楽しま
せた。
 主催者を代表して下里会長は「農業が盛んな地域として入江が発展したのは、皆さんの努力のたまもの。先輩の知
恵を継承していくことは私たち後輩の責務だ」とあいさつ。祝いに駆け付けた同町の川満省三町長は「戦中・戦後の
混乱の中、皆さんは家族をしっかり守るため苦労されたと思う。現在の住みよい下地町があるのは皆さんが頑張った
おかげ」と敬意を表した。
 このほか入江出身の川満廣俊町議会議長、宮城英文平良市議らもあいさつや乾杯の音頭に立ち、出席者らの健
康・長寿を喜んだ。

 写真説明・子供たちの余興を楽しむ出席者ら=17日、下地町入江集落センター

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