2005年(平成17年)
7月17日
日曜日
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大綱引きで最高潮に/宮古島の夏まつり成功裡に幕
民間主導型で開幕中の第一回宮古島夏まつり(主催・同実行委員会)は十六日、昨年まで開催されていた「宮古まつり」から引き継いだメーンイベント、東西対抗大綱引きを下里通り商店街で行い、盛況のうちに幕を閉じた。熱気に包まれて行われた大綱引きは、今年は東に軍配が上がり、向こう一年間の豊作が約束された。第三十二代ミス宮古の三人も一般にお披露目された。三人が初々しい笑顔と可憐な衣装で登場すると、子供から大人まで多数の住民がステージに駆け寄り、盛大な拍手を送っていた。
二日目最終日のこの日は、大綱引きのほか、ロックバンドライブやカラオケ大会などが行われた。宮古島地方に接近中の台風5号の影響で強い風が吹き付けたが、浴衣や甚平姿の若者たちや手をつないだ親子らが重い雨雲を気にも留めずうきうきした表情で商店街に繰り出した。 民間主催第一回のまつりを終え、中尾英筰実行委員長(沖縄宮古商工会議所会頭)は「子供たちの顔がいきいきしている。子供たちにとって、地元の祭りはいつまでも記憶に残る思い出づくりの場。子供のころに祭りで味わったワクワク感は、大人になったとき島を大切に思う気持ちにつながる」と話した。 写真説明=熱気に包まれて行われた東西対抗大綱引きは東に軍配が上がった=16日、下里通り商店街 |
☆ 宮高、27年振りの決勝進出ならず/高校野球県予選準決勝
【那覇支局】第八十七回全国高校野球大会県予選は十六日、奥武山野球場で準決勝二試合が行われた。第一試合、ここまで勝ち進んできた宮古高校は、今大会シード校の沖縄尚学と対戦。宮高は沖尚の6安打を上回るo本のヒットを放つが決定打が出ず惜しくも2―3で敗れ、二十七年ぶりの決勝進出は果たせなかった。
濱元優作主将は「自分たちは打線のチームなので3点は返せると思った。自分たちの力を出し切った結果、力が及ばなかった」と振り返った。 国仲豊彦投手は「三回以降は長打を浴びないよう低めに投げ、あとは守備を信じて投げた。たくさんの応援があったので気持ち良く投げられた」と話した。 試合後、選手らを集めた山城明男監督は「みんなの野球は負けていなかった。大勢の人に応援されて野球ができたことに感謝してほしい」と選手たちをたたえた。 決勝戦はきょう十七日午後一時、奥武山野球場で沖縄尚学と浦添商が対戦する。 写真説明=惜しくも準決勝で敗れた宮高ナイン=15日、奥武山球場 ■「残念 しかし宮高よくやった」/スタンドも全力応援、OB、郷友ら大声援で後押し 写真=3塁側スタンドには宮高のOBや郷友、選手の父母たちが詰め掛け大声援を送った=16日、奥武山野球場
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☆ 台風5号 きょう午後4時ごろに最接近
大型で非常に強い台風5号は十六日午後六時現在、石垣島の南東約六〇〇`の位置にあり、勢力を強めながら約二〇`の速さで西北西に進んでいる。中心気圧は九二〇宝磨B中心付近の最大風速は五〇b。宮古島地方は十六日午後八時には風速一五b以上の強風域に入り、きょう十七日の午後四時に最も接近する見込み。このままの進路で進めば暴風域は免れるが、台風が北寄りの進路を取った場合、直撃する恐れもあることから、宮古島地方気象台では厳重な警戒を呼び掛けている。石垣島に近い多良間島では十七日午後三時ごろには暴風域に入る見込み。
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☆ 楽しく踊って「交通安全!」/交通安全ステージフェス2005
「交通安全ステージフェスティバル2005」(主催・宮古警察署、宮古地区交通安全協会)が十六日午後、平良市のマティダ市民劇場で開催された。十八個人・団体が講話や演奏、踊りを披露し、交通事故の防止と安全で住み良い宮古地区の実現に向けて誓いを新たにした。また、昨年九月から実施してきた「無事故無違反末広がり八カ月作戦」で優秀な成績を残した事業所に対する表彰も行われた。
このフェスティバルは楽しみながら交通安全意識の高揚を図ることを目的に開催。方言漫才で知られるアバサーズをはじめ、幼稚園児、小学生、高校生、PTA、交通安全団体など多数の団体が出演し、創作ダンスやペープサート、フィンガーアクションなどを次々と披露した。 この中で花園幼稚園の園児は「マツケンサンバU」を披露。かわいらしい衣装を身にまとい、バトンや太鼓、ボンボンなどを持ち元気に踊った。舞台いっぱいで繰り広げるマスゲームに会場の参加者は大きな手拍子を送り、演奏が終わるとさらに大きな拍手でたたえていた。 フェスティバルの合間に宮古署の伊波盛春署長があいさつし「悲惨な交通事故を防止し、安全で住み良い宮古地域の実現は共通の願い。一人ひとりがゆとりと思いやりの心でそれぞれの家庭、学校、地域、職場において基本的な交通マナーを実践してほしい」などと呼び掛けた。宮古地区交通安全協会の黒島正夫会長も「交通安全はわが家の課題と考え、一人ひとりが主役となって安全教育に取り組んでほしい」と述べ、交通事故防止に期待を込めていた。 写真説明=18個人・団体が出演し踊りなどで交通安全をアピールした=16日、マティダ市民劇場 |
☆平良さん(プラウの部)で優秀賞/全国トラクタ耕競技大会
十二日から十四日にかけて北海道音更町で開催された全国トラクタ耕競技大会で、県代表として宮古から出場していた平良聡さんがプラウ耕の部で二位に当たる優秀賞「農林水産大臣生産局長賞」を受賞した。同大会での入賞は県勢初。宮古におけるトラクター技術の高さを全国にアピールした。また、砂川博之さんもロータリー耕の部で奨励賞として「全国農業機械士協議会会長賞」を受賞した。
大会に同行した宮古支部農業機械士協議会の宮國明雄支部長は「沖縄とは違う北海道の土に心配したが、応援の後押しで受賞し堂々と帰ってくることができた。応援してくれた各関係機関のおかげ」と感謝。優秀賞を受賞した平良さんは「宮古とは違う土の状態に戸惑い練習もうまくいかなかったが、本番では作業がうまくいった。細かい作業が出来た点が評価されたと思う」と大会を振り返り、「自分の実力が全国でも通用することが分かった。これからの農作業にも生かして頑張っていきたい」と抱負を話した。 砂川さんは「県代表として全国大会に出場できただけでも満足。宮古の実力を認められたことがうれしい。この経験を生かし農業機械士として腕を上げていきたい」と意気込みを見せた。 十六日、宮古空港では帰島した平良さん、砂川さんを同支部の会員や宮古農業改良普及センター職員が出迎え、健闘をたたえた。本村隆信所長は「日ごろの作業や技術の研究が実った。個人だけではなく、宮古や県全体の喜び。受賞を誇りにこれからも頑張ってほしい」と受賞を喜んだ。 同大会は五年に一度開催されており、全国代表の農業機械士がトラクターの技術を競う。ロータリー耕の部には二十一人が、プラウ耕の部には十五人が出場し、日ごろの腕前を競った。 写真説明=全国トラクタ耕競技大会プラウ耕の部で優秀賞を受賞した平良さん(前列左から4人目)とロータリー耕の部で奨励賞を受賞した砂川さん(同5人目)=16日、宮古空港 |