200平成1  13曜日

経済界が藤村氏、仲間氏推薦/宮古島市長選・保守系選考委

 10月1日に発足する新市「宮古島市」市長選に向けて候補者の人選作業を進めるも混迷状態が続く保守系だが、経済界は12日、選考委員会(比嘉米三委員長)に対して宮古観光協会の会長を務める宮古テレビ社長の藤村明憲氏(55)と仲間克城辺町長(66)の2人を推薦した。選考委の中で両氏が選考の対象になるかは、今後予定されている比嘉委員長との面談で両氏の意向を確認した後になる見込みだ。

 前回の選考委で経済界が「候補者として推薦したい人物はいるが、混迷している現状では名前を出すことはできない。まずは現在名前の挙がっている2人を選考対象から外すべき」との意向を示したのに対し、一部の委員から「名前も本人の意向も分からない中で現在推薦されている2人を外すことはできない」との反発の声が上がった。これを受け経済界は12日までに本人の意向の確認などを行い推薦するかどうを調整するとの方針になっていた。
 12日は比嘉委員長が沖縄宮古商工会議所を訪れ経済界の意向を確認。経済界は、藤村氏と仲間氏の両氏を推薦することを伝えた。比嘉委員長は本紙の取材に対して「今後、両氏と面談する予定で、本人と会ってその意向を確認したいと思っている。その上で今週中には委員会を開きたい」と述べた。
 今回の推薦について日本商工連盟宮古支部の中尾英筰支部長は「経済界として候補者を選考委に推薦した。これに対して今後、どのような展開になるのか注目したい」と説明した。
 経済界が推薦した両氏との面談について、選考委の幹事長でもある砂川佳一県議は「今後、決定した候補者について自民党県連などと調整する立場にあり、今回推薦された人物について意向も分からない状況では簡単に面談するとは断言できない」と述べた。
 現在、選考委員会に推薦されているのは平良市議会の保守系議員から前県議の坂井民二氏(55)、城辺町議会の保守系議員から同町助役の下地敏彦氏(59)、伊良部町議会保守系議員から坂井氏、下地氏の両氏が推薦されている。
 今回、経済界が推薦した藤村氏と仲間氏が選考のテーブルに載るかどうかが今後の展開の起点となり、さらに両氏が対象となった場合には、経済界や婦人会などが求めている「分裂選挙を戦った坂井氏と下地氏については選考対象から外すべき」との意向に対する選考委の協議も注目となっている。
 

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「飛鳥」が寄港へ/全長192mの豪華客船 11月30日、平良港

 豪華客船「飛鳥」による国内、海外クルーズを手掛ける郵船クルーズの田中三郎運航部長、黒田裕之同部課長らが12日、平良市役所に伊志嶺亮市長を訪ね、「飛鳥」が今年11月30日、宮古に寄港することを明らかにした。宮古には九時間ほど停泊する。田中部長は「各島々で特色が違うので、それを上手に生かしたい」と話し、今回の「南西諸島・台湾悠々クルーズ」成功に意欲を見せた。
 飛鳥は全長192.8メートル、全幅24.7メートル、総トン数は28,856トン。客室数296室で乗客数は592人。乗組員270人。同プランでは約400人が乗船する。来春には飛鳥の1.7倍に当たる「飛鳥U」が就航することから、飛鳥は最初で最後の宮古への寄港となるという。
 田中部長は「乗客は暖かいところでゆったり過ごしたいという65―70歳ぐらいの人が多い」と説明。伊志嶺市長は「気候的にも台風が過ぎた良い時期。宮古自体を長期滞在保養型の島にしたいと考えており、素晴らしい話」と歓迎した。
 田中部長は「船が来たことで市民の皆さんにも楽しんでもらえるようなこともできればと思う」と述べ、乗客と市民の交流の機会を持ちたい意向も示した。

 写真説明・伊志嶺市長(左)に「飛鳥」の宮古への寄港について説明した田中部長(左から2人目)、黒田課長(同3人目)ら =12日、平良市役所


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葉タバコ買い入れ開始/キロ1,943円 良品質で滑り出し順調

 宮古地区の2005年産葉タバコの買い入れが12日、平良市西里の日本たばこ産業(JT)宮古葉たばこ取扱所で全国の先陣を切って始まった。初日の買い入れは約45トン、総買い入れ額約8,780万円、1キロ当たりの価格は1,943円、10アール当たりの収量は179キロ。今期は長雨や曇天の日が多かったことから日照不足、強風、低温などの影響で作柄が心配されていたが、初日は良品質で滑り出し順調となった。
 県たばこ耕作組合(砂川栄一組合長)によると、宮古の今期葉タバコ総収量は前期より243トン減の1,073トンで、反収は171キロを予想。買い入れ期間は、8月15日までの24日間(土・日・祝祭日を除いた日数)を予定。
 葉タバコ買い入れ開始式で、砂川組合長は、天候不順などで苦労した農家を励ますとともに「来月15日までの買い入れが安全・無事故で終了することを祈念する」と述べた。次いで全国たばこ耕作組合中央会の上妻(こうづま)宗正会長、日本たばこ産業沖縄原料本部の宮澤部長がそれぞれ農家を激励した。
 この日は下地町の農家を対象に、午前8時半から買い入れを始めた。葉タバコ特有の香りが辺り一面に広がった。
 乾燥された葉は、上葉(うわば)、本葉(ほんば)、合葉(あいば)、下葉(したば)の5つに分けられ、鑑定官らは各葉ごとに念入りにチェックした。
 栽培農家らは鑑定官から高評価を受けると、笑顔を見せていた。
 宮古地区の葉タバコ栽培農家は172戸、総面積は6万3,300アール。
 各市町村の葉たばこの買い取り日程は次の通り。▽下地町(7月12―20日)▽上野村(7月20―27日)▽伊良部町(7月27―28日)▽平良市(7月28―8月2日)▽多良間村(8月2―3日)▽城辺町(8月3―15日)

 写真説明・鑑定官らは乾燥させた葉タバコを念入りにチェックした=12日、平良市内の日本たばこ産業宮古葉たばこ取扱所

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 3漁協と県が契約締結/伊良部架橋に伴う漁業補償金

 伊良部町漁業協同組合(奥原隆治組合長)と平良市漁業協同組合(上原正行組合長)、池間漁業協同組合(与那嶺昭夫組合長)の3漁協が本年度の通常総会で「伊良部大橋橋りょう整備事業に伴う漁業損失補償金5千11万6,400円」とする議案などを可決したのを受け、県は12日午後、3漁協と漁業補償契約を締結した。昨年10月に初めて漁業交渉委員会が開かれて以来、9カ月ぶり最終決着した。
 契約締結を受け、今後3漁協とも配分委員会を立ち上げ、5,011万円の配分率について協議する。しかし、配分率をめぐっては波乱が予想される。
 県宮古支庁で開かれた契約締結式では、稲嶺恵一知事が最初に記名押印した契約書に、奥原組合長、上原組合長、与那嶺組合長がそれぞれ記名押印した。伊良部町の浜川健町長が立ち会った。
 県宮古支庁の兼城克夫支庁長は「めでたく契約が締結されたことに心から感謝している。今後は伊良部架橋工事の円滑な執行、漁場保全、3漁協の発展のために全力で取り組んでいきたい」と述べた。
 奥原組合長は「県の水産振興策についての特段の配慮で、漁民は漁業損失補償金を納得した」と語った上で「伊良部架橋の総事業費320億円という予算を逃がしたらいけないと思った。宮古圏域の発展のためには架橋は必要だ」と強調した。
 与那嶺組合長は「理事らと話し合い、1日も早く契約書を交わして解決したい思っていた」と話した。
 上原組合長は「めでたく調印できてうれしい。伊良部架橋は1日も早く完成してほしい」と言葉を強めた。
 浜川町長は「契約が無事交わされうれしい。架橋の工事が予算通りにスムーズに進むことを期待する」と述べ、各組合長に礼を述べた。

 写真説明・契約を締結して喜ぶ(左から)浜川町長、上原組合長、与那嶺組合長、奥原組合長、兼城支庁長=12日、県宮古支庁

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平良君(宮工3年)初出場で3位入賞/ものづくりコン九州大会

 第4回高校生ものづくりコンテスト九州大会(主催・九州工業高等学校長協会)がこのほど福岡県北九州市で開催され、県代表として参加した県立宮古工業高校の平良元君(3年)が自動車整備部門で3位に入賞した。12日、同校で喜びの報告を行った平良君は「初出場で3位入賞はうれしい」と笑顔を見せた。
 同大会は、工業教育を通して人材を育成し、ものづくりへの意識高揚、技術・技能の向上を図ることが目的。自動車整備部門など七部門に各県の代表が参加し、技術を競い合った。
 報告を受けた兼島信雄校長は「大変素晴らしい快挙だ。九州でも勉学の成果をいかんなく発揮した。地域にとっても大きな励みになる」と活躍をたたえた。
 平良君は自動車機械システム科の自動車コースに通う3年生。大会に備え1カ月前から毎日3時間、学科や実技の試験勉強をしていたという。
 平良君は「緊張して力を出し切れなかった。もっと上位を狙えたと思う。それでも3位はうれしい」と感想を述べ、「将来の夢は航空整備士。夢に向かって頑張りたい」と抱負を語った。

 写真説明・九州大会で3位に入賞した平良君(前列右)=12日、宮古工業高校

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   翔南高・池間さん、珠算全国大会へ

珠算団体、英文ワープロ部は九州出場

 第43回県高等学校商業実務競技大会(主催・県商業教育研究会)がこのほど、県立中部商業高校で行われ、県立翔南高校(新崎直昌校長)珠算部の池間紗也加さん(2年)が個人部の部で2位、種目別競技の見取り暗算と読み上げ暗算で優勝を果たした。今月31日に神奈川県で開催される第52回全国高等学校珠算競技大会に県代表で出場する。
 また、県大会団体の部で準優勝の成績を収めた池間さん、砂川勝彦君(2年)、砂川慶太君(同)の3人は、今月22日に佐賀県で行われる第57回全九州高等学校珠算競技大会に出場が決定している。同校珠算部は、昨年の九州大会でも各種目で上位3位に入賞するなど高いレベルを有するだけに、各種目での優勝総なめが期待されている。
 同県大会では、英文ワープロの部でも、同校英文ワープロ部が団体3位に入賞、九州大会に出場する。派遣メンバーは、平良奈津子さん(3年)、當眞弥生さん(同)、島尻沙耶花さん(同)の3人で、上位入賞を目指し従来以上に技術を高めている。
 珠算部の池間さんは「全国でも納得のいく結果を残せるよう頑張りたい」と抱負を述べた。また、砂川勝彦君は「県制覇を目指していたので準優勝という結果には不満。九州大会では優勝したい」と意気込みを語った。
 英文ワープロ部の當眞さんは「練習すればするほど上達を感じられるのが面白い。九州では良い競技をし、上位を目指す」と意欲を見せた。
 珠算部、英文ワープロ部の活躍を受け新崎校長は「皆さんの真剣な取り組みは大変素晴らしい。大きな大会に出場することで自分の技術レベルを確認し、本番で自分の力を出し切る訓練をしてほしい」と精鋭らを激励した。

 写真説明・九州大会へ出場する英文ワープロ部の(前列左から)平良さん、島尻さん、當眞さん、珠算部の池間さん(後列左から3人目)、砂川勝彦君(同4人目)、砂川慶太君(同5人目)=12日、翔南高校

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