2005年(平成17年)
7月6日
水曜日
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支庁土建課に「全建賞」/環境への配慮を高く評価
優れた建設技術を活用した公共事業として、県宮古支庁土木建築課の「新多良間空港整備事業」が2004年度「全建賞」(主催・社団法人全日本建設技術協会)を受賞した。建設地に群生していたリュウキュウマツを移植したり、伐採した樹木のチップを濾過材として活用し濁水流出を防ぐなど環境への配慮が高く評価された。宮古関係の受賞は86年以来4度目。 全国から推薦のあった222事業の中から60事業が受賞し、県内では同空港を含め3事業が選ばれた。県宮古支庁の兼城克夫支庁長は「事業計画から施工まで環境に配慮した。実績を今後も生かしていきたい」と受賞を喜んだ。 新多良間空港は機材大型化による輸送力拡大と安定運行を図るため、総事業費約43億円をかけて99年度から整備が行われ、03年10月に供用開始。滑走路を旧空港の800メートルから1500メートルに延長し、運行機材も19人乗りのDHC―6型機から39人乗りのDHC―8型機に拡大された。 建設地にはリュウキュウマツが群生し、防潮林やサシバの渡りの中継地としても大きな役割を果たしていたことから、伐採による影響を防ぐため付帯道路沿いや空港ターミナル付近に移植。制限表面区域の伐採個所には航空機の運航に支障がないよう樹高の低い種類の樹木を植栽するなど緑の早期復元に配慮した。その結果、空港整備後も周辺にサシバの飛来が確認され、かつ飛来数も増加していることから同課では「一定の成果が得られた」としている。 また、空港建設地が海に面していることから建設工事による赤土流出を防ぐため、伐採樹木のチップを周辺に敷き詰め濾過材として活用、海岸への濁水流出を防いだ。こうした環境へ配慮した建設が評価され、今回の受賞に至った。 全建賞は、建設技術の発展に寄与することを目的に53年に設置されたもので、03年度までに1657事業に授賞。宮古管内ではこれまでに▽下地島訓練飛行場建設工事(78年度、県土木部訓練飛行場建設局)▽池間漁港修築工事(81年度、県農林水産部漁港課)▽佐良浜漁港漁業集落環境整備事業(86年、伊良部町)―が受賞している。今年度は全国で60事業が受賞。うち県内では多良間空港建設事業のほか古宇利大橋橋梁整備事業、羽地ダム建設事業が受賞した。 写真説明(上)・全建賞受賞を喜ぶ(左から)前泊勇栄土木建築課長、兼城克夫支庁長、東樹開土木建築課係長=5日、宮古支庁 写真説明(下)・環境に配慮した整備された新多良間空港 |
☆オープンカフェ効果など実証 /国交省・道活用で市商店街を選定
【那覇支局】平良市の中心商店街と周辺地域が「オープンカフェ等地域主体の道活用に関する社会実験」に取り組む地域に国土交通省から選定され、5日、沖縄総合事務局が発表した。9―12月の土日に商店街の道路を活用したオープンカフェなどの実験事業を行い、その成果を踏まえ、にぎわいといやしのまちづくりを目指す。2005年度の社会実験地域には全国で21カ所、沖縄からは平良市が選定された。 |
☆ 優良業者に大和電工/電気部門で県知事が表彰
2005年度の県土木建築部優良建設業者表彰で、小禄高校校舎増改築工事(電気)を請け負った大和電工(本社・那覇市若狭、本店・平良市、宮里敏男代表取締役)が電気部門の優良業者として県知事から表彰された。電気部門での受賞は同社のみ。宮里代表は「栄えある賞を受け職員一同励みになる。受賞をばねに新たな気持ちで施工、安全面に取り組んでいきたい」と受賞を喜んだ。 |
☆ クマゼミが大合唱/本格的な夏到来告げる
「シャイシャイシャイ…」―。梅雨が明け、日に日に日差しが強まっている宮古島地方の各地で、羽化したクマゼミが一斉に鳴き出し、本格的な夏の到来を告げている。 |
☆ 生きることの大切さ強調/池間哲郎さん講話
城辺町立砂川小学校(平良隆校長)と砂川中学校(大木修校長)は4日、ボランティア・平和教育講演会としてNGO沖縄アジアチャイルドサポート代表の池間哲郎さんを講師に招いた講演会を同小学校体育館で行った。池間さんは「懸命に生きる子供達―あなたの夢はなんですか?」と題し、カンボジアやモンゴルなどアジアの発展途上国で見てきた子供たちの現状や貧しく過酷な環境の中でたくましく生きる子供たちの姿を写真や映像で伝え「皆さんがこの子供たちから一生懸命に生きることを学んでほしい」と訴えた。 |