200平成1  626曜日

「宮古島市」誕生まで100日切る/合併推進協が残暦板

 平良市、城辺町、伊良部町、下地町、上野村の宮古5市町村が10月1日に合併し「宮古島市」が誕生するまであと97日25日午前には宮古地区5市町村合併推進協議会(会長・伊志嶺亮平良市長)が平良市内のブックボックス宮古店近くの交差点に合併までの残り日数をカウントする残暦板を設置した。設置式には合併市町村の首長をはじめ多数の関係者が参加し、合併に向けて決意を新たにした。伊志嶺会長は「いよいよ歴史的な市町村合併まで百日を切ったが、明るい宮古島市が誕生できるよう皆で機運を盛り上げていきたい」と話した。

 残暦板の設置式は午前十時から行われた。伊志嶺会長は「これまで紆余曲折はあったが、各市町村や住民、協議会、幹事会、事務局の努力で期限内に合併申請書を提出することができた。後は県議会と国の認可を受けるだけ」と振り返った。その上で「スムーズな合併を迎え新しい市・宮古島市が誕生する。これからの98日間、それぞれ気持ちを新たに頑張っていこう」と呼び掛けた。
 この後、伊志嶺会長をはじめ各市町村首長が残暦板を除幕。「宮古島市誕生まであと98日」の文字が表れると、集まった関係者から大きな拍手が上がっていた。各市町村首長も「ネ日」という数字を感慨深い表情で見ていた。
 設置式終了後、報道陣の質問に対し伊志嶺会長は「紆余曲折はあったが合併にこぎつけることができた。これも関係者の皆さんの努力の成果で心から感謝したい。宮古島市という市名も決まっており、後は10月1日を迎えるだけ。これからは宮古全体の機運を盛り上げられるよう協議会とともに頑張りたい」と決意を新たにしていた。
 合併後、宮古島市の組織は5部制になる。分庁方式により平良庁舎には総務部、企画政策部、教育委員会が置かれ、城辺には福祉部、伊良部には総合支所、下地には建設部、上野には経済部が設置される予定。
 今後は各市町村とも合併に必要な事務手続きを急ぐ。10月1日には宮古島市の職員に辞令を交付し、その日から新市・宮古島市としての業務がスタートする。

写真説明=合併する10月1日までの残り日数を示す残暦板が除幕された=25日、ブックボックス宮古店近くの交差点

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吉野海岸規制解除、以前の状態に逆戻り

 城辺町の観光名所、吉野海岸の車両交通を規制し、管理運営費として車両1台につき500円を徴収してきた同町(仲間克町長)は25日、交通規制を解除するとともに海岸を無料開放した。突然の方針転換に利用者の反応はさまざま。「海での料金徴収はない方が良い」と喜ぶ利用者がいれば「安全面を考えると崖上に駐車する方が絶対に良い」と言う利用者もいた。同町議会総務常任委員会の判断を受け方針を転換した町は管理条例制定前に料金徴収を実施したことは「不備があった」と非を認めた。だが、交通規制解除と同時に海岸に下りる町道に路上駐車する利用者が激増したことには「路上に駐車することは今後も認められない。駐車できないような対策を取る」としている。

 25日までの本紙取材に対し町側は料金徴収のあり方について不備を認めた。担当課は「条例を制定する前に料金を徴収してきたことは反省するべきこと」などと話した。25日の現状を見て「道路管理者として路上駐車は認めることができない。事故が起きた場合の責任がある。今後の協議になるがさくを立てるなどして対応していきたい」としている。同課は同日、海岸でレンタル業を営む業者に対しきょう26日から立ち退くよう指導も行った。
 交通規制が解除された25日の吉野海岸の海岸付近は以前のように車で混雑し、一部利用者は当たり前のように路上駐車していた。そんな利用者の反応はさまざまだ。
 ダイビング業を営む42歳の男性は「一度交通を規制しているのだから解除するのはどうかと思う」と指摘。「安全面を考えると崖上に駐車するほうが良い」などと話した。観光客の30歳女性は「初めて来たけど道が細くて車が通行すると怖いので上に駐車して料金を支払うことは良いことだと思う」と話した。
 平良市に住む35歳男性は「料金を支払わなくて済むと知り、吉野海岸に来た。崖下の駐車状況が悪いのを考えると交通を規制して上に駐車させることは理解できるのだが、料金徴収はない方が良い。料金を支払うのには抵抗がある」と話した。
 今回の管理問題で町の行政を疑問視してきた男性は「これが当たり前の状態。違法に通行を止めることが浜を守ることになるとは思えない。今まで料金を支払った人たちの料金はどのように使われるのか」と話した。海岸で海水浴グッズを販売してきた業者は「通行禁止の解除は良いが、われわれは撤去を求められているので困っている。いつも行政から一方的に言われているので、一度話し合いの場を持ってほしい」と話していた。
 町担当課は今後、これまで徴収してきた管理運営費について「どのような使途なのかを公表していきたい」としている。


写真説明=交通規制が解除され以前のように海岸付近に車が混雑した吉野海岸。路上駐車も見られた=25日、城辺町吉野海岸

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「継続は力。創意工夫で努力を」/佐久本嗣男さんが講演

 空手の世界選手権で7度の優勝を果たした佐久本嗣男さん(58)と、その弟子で現在の世界王者・豊見城あずささん=多良間村出身=の講演会(主催・宮古高校バレーボール部父母会)が25日、同校体育館であった。高校生らを前に佐久本さんは「継続は力。勝つ喜び、負ける悔しさ、続けることの大切さ、努力することの素晴らしさをかみしめ、立派な大人になって」、豊見城さんは「私たちは世界一という目標に向かって頑張るので、皆さんも目標を目指して頑張って」と、それぞれエールを送った。
 世界一を経験した佐久本さんは「世界一になるかならないかの分岐点は、続けるか続けなかったか、それだけだと思う。私は『素質』は信じない。創意工夫でどれだけ努力するかが大事」と強調した。
 豊見城さんは、佐久本さんの講演の合間に、力強い演武を披露。その迫力に観衆は息をのんで見入った。昨年11月の世界選手権で日本代表として団体優勝したときの金メダルを生徒らに披露する一幕もあった。
 

写真説明(上)=継続することの大切さを語った佐久本さん=25日、宮古高校

写真説明(下)=世界選手権団体優勝の金メダルを披露する豊見城さん

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 戦後60年 愛と平和を歌う/新城悦子さんら熱唱

  戦後60年の節目に平和について考えようと、「第6回童謡と唱歌の夕べ〜戦後60年 愛と平和をうたう〜」(主催・わらべうた愛好会)が25日夜、マティダ市民劇場で開催され、城辺町で音楽教室を開く新城悦子さんらが、「ひめゆりの塔」、ひめゆり学徒隊の鎮魂歌「花の便り」、「さとうきび畑」などの歌に平和への願いを込めた。
 夕べは「平和の歌」と題した第1部で、平良市内で音楽教室を営む兼島真紀子さんの伴奏で、新城さんが独唱。第2部の「なつかしい童謡と唱歌」では、新城さんのほか、賛助出演のフロイデ合唱団、城辺学童保育クラブとひよどり保育所の子供たち、那覇混声合唱団ひばりが丘女性合唱団の川上麻子さんが、「叱られて」や「芭蕉布」などの名曲を披露。訪れた会場いっぱいの聴衆は、美しい歌声に静かに聞き入っていた。
 

写真説明=第1部で「さとうきび畑」などを独唱した新城さん=25日、マティダ市民劇場

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巨大ヒマワリ迷路楽しむ/宮古農林高第二農場

 県立宮古農林高校(下地恵吉校長)の生物生産科の生徒たちが同校第2農場で整備した「ヒマワリ迷路」が25日、オープンし、多くの親子連れでにぎわった。子供たちは迷路の中を走り回ったり、花のにおいをかいだりしながら大いに楽しんでいた。
 この迷路は、緑肥用のヒマワリを栽培したほ場内に制作された。過去最高の全長800b、面積約80eのコースの巨大な迷路。コース中の5カ所には、ヒマワリに関するクイズ問題を設置、楽しみながら歩けるよう工夫されている。
 迷路を制作したのは川平浩己君、川満誠也君、松本康治君、仲里将志君、嘉手苅良羽君、浜川信也君の6人。リーダーの松本君は「迷路作りは大変だった。子供たちの喜ぶ声が聞けてうれしい」と話した。
 コース内には子供たちの楽しそうな声が響いた。「こっち行き止まり」「ゴールはどこ」などと話し、途中で記念写真を撮るなど楽しみながらゴールを目指していた。
 ゴールした家族には、ヒマワリの花束や種がプレゼントされた。

写真説明=子供たちが巨大な「ヒマワリ迷路」を楽しんだ=25日、宮古農林高校第2農場

 

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  birdさんらがチャリティーライブ/宮古島の環境保全呼び掛け

 「SOULS」「ハイビスカス」などの曲で知られる歌手、birdさんと沖永良部島出身の新人女性シンガー・大山百合香さんによるチャリティーライブ「SUNSET FREE LIVE in宮古島」(主催・エフエム宮古など)が25日、下地町与那覇の前浜ビーチで行われ、birdさんらが透き通る歌声で大勢の聴衆を魅了した。birdさんは宮古島近海のオニヒトデ大量発生を懸念し、このライブでの収益募金をオニヒトデの駆除費用として全額寄付する。
 ライブは午後6時30分から始まり、はじめに大山さんが歌った。birdさんのライブは午後7時ごろから行われ、「ハイビスカス」や「BEATS」、ニューシングルの「童歌」など計8曲を歌った。
 夕暮れ時の砂浜に詰め掛けた大勢の聴衆はbirdさんらの歌声に耳を傾け、手拍子をしたり肩でリズムを取ったりしてライブを楽しんでいた。


写真説明=透き通る歌声を披露したbirdさん(左)=25日、下地町与那覇の前浜ビーチ

 

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