200平成1  623曜日

下地昌明氏に当選証書/多良間村選管

 【多良間】多良間村選挙管理委員会(垣花清次委員長)は22日、19日に行われた多良間村長選挙で当選した下地昌明氏(53)に当選証書を付与した。下地氏は「責任の重さを感じる。議会と対話を重ねながら、多良間村建設のため頑張っていく」と決意を述べた。初登庁は7月8日。

 当選証書を付与した垣花委員長は「多良間村の将来は下地昌明新村長の肩に懸かっている。議会と行政が車の両輪のごとく前進することを皆が期待している」と激励。西平幹議長は「議会も公正・公平を基に共に歩んでいく所存」として一丸となって取り組んでいく姿勢を見せた。本村恵真教育長は「小さな島でも大きな希望を持って村民を導いてほしい」とエールを送った。
 任期満了に伴う村長選は19日に投開票が行われ、現職の兼濱朝徳氏(56)と新人の下地昌明氏による一騎打ちとなった結果、下地氏が500票を獲得し兼濱氏に17票の差を付け初当選した。

写真説明=垣花委員長(右)が下地昌明氏に当選証書を付与した=22日、多良間村役場会議室

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吉野海岸の管理運営で質疑集中/城辺町議会が開会

 城辺町議会(伊志嶺幹夫議長)の6月定例会が22日開会し、当局から保良川ビーチや吉野海岸利便施設の設置および管理に関する条例案など11議案が上程された。吉野海岸の管理条例では野党を中心に質疑が集中、すでに事業が施行されていることなどを理由に町の姿勢をただした。同定例会の会期は28日までの7日間で、一般質問は27、28の両日に行う。

 保良川ビーチ、吉野海岸利便施設の管理条例に関して当局は、これまで管理委託していた業者を指定管理者として契約を結ぶ案も示した。指定管理者として提案されているのは保良川ビーチがアイランドワークス、吉野海岸利便施設がふるさと村。
 一部利用者が問題視している吉野海岸利便施設の利用料金は指定管理者の収入とし、現行は500円としているが、利用料金の上限は1000円に設定しており、当局によると指定管理者の運営状況を見て利用料金を定めていくという。
 この議案に野党議員の質疑が集中。「税金で整備した施設は無料が妥当ではないか」などと強調した。指定管理者の指定については「平等性に欠ける」と訴え「この条例には矛盾が多い。議会軽視だ」と詰め寄る議員もいた。
 同案件ほか、2005年度一般会計補正予算案も上程された。案は歳入歳出予算の総額にそれぞれ7669万円を追加するもの。


写真説明=当局から計p議案が上程された城辺町議会6月定例会=22日、城辺町議会議場

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平和願う 心育てる/戦後60年、各学校で学習会

 きょう6月23日の「慰霊の日」を前に、宮古地区の多くの小・中・高校で22日、平和学習会が開かれた。戦争体験者の話を聞いたり、戦争について調べたことを発表したりと、戦後60年の節目の年に当たり、児童生徒らが沖縄戦の悲惨さや平和の尊さについて改めて考えた。

 県立宮古高校(仲間博之校長)では、全校生徒が体育館に集まり、約2時間にわたる平和学習会が行われた。戦争体験者である友利恵勇さんの講演のほか、生徒らが行った「戦跡フィールドワーク」や宮古南静園訪問の報告があったり、各学級が平和について考える「壁新聞コンクール」の表彰が行われるなど、多岐にわたる内容で、生徒らの取り組みへの意識の高さがうかがえた。
 「宮古島の戦跡フィールドワーク」では、各クラスの代表合わせて約50人が、「陸軍中飛行場戦闘指揮所跡」「ピンフ嶺野戦重火砲壕跡」など、島内8カ所の戦跡を巡った。参加者を代表して下地奈津美さん(2年)らが内容を報告した。
 「宮古にこんなにたくさんの戦跡があるとは知らなかった」と話す下地さんは、ヘルメットをかぶり、懐中電灯をつけて中に入ったピンフ嶺の壕跡が特に印象的だったという。「実際にその場所に行くと、実感が全然違う。本や写真で見るよりも当時の様子がイメージできた」と感想を語った。
 このあとの意見発表を担当した松元奈津美さん(3年)は「修学旅行などで沖縄戦のことはある程度知っていたが、宮古での戦争のことはほとんど知らなかった。誰も行かないような戦跡が多いが、多くの人にぜひ行ってもらいたい」と実感を込め、「これからは戦争体験者もだんだん少なくなる。自分たちから当時の話を聞きにいくことも大切ではないか」と語った。
 

写真説明=戦跡フィールドワークの報告を熱心に聞く生徒ら=22日、宮古高校

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 脳外科医の確保を/宮古市町村会が県や琉大に要請

 【那覇支局】県立宮古病院で8月から脳神経外科医が不在となる可能性があり、地域医療への深刻な影響が懸念されていることから、宮古市町村会(会長・伊志嶺亮平良市長)は22日、県庁を訪れ、稲嶺恵一知事に県立宮古病院脳神経外科の医師確保について要請した。稲嶺知事に代わり県福祉保健部の喜友名朝春部長が対応した。このほか県議会の外間盛善議長、琉球大学医学部脳神経外科の吉井與志彦教授に同様の要請を行った。

 伊志嶺市長は「宮古地区の中核病院である県立宮古病院において、脳外科を必要とする患者、特に一刻を争う救急患者に対応する脳外科医の確保が困難な状況にある。離島医療に理解を頂き、宮古に脳外科医が安定して常駐する状況にしてほしい」述べ、要請書を手渡した。
 これを受け喜友名部長は「8月、9月の2カ月については調整し、県立病院からローテーションで医師を派遣し対応したいと思っている。10月以降の医師確保については県のホームページ上でも医師募集ということで掲載し、全国に広報をかけるなどしている。宮古広域圏事務組合のホームページなどでも県の医師募集の広報サイトをリンクさせるなど、県と市町村が連携し一体となって医師の確保に向けて動いた方がいいと思う。また、宮古出身の医師などの情報があれば、県としても市町村と連携して説得していきたい」と協力する姿勢を示した。

写真説明=県の喜友名福祉保健部長(左)に伊志嶺市長が要請書を手渡した=22日、県庁

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砂川小で稲刈り体験/収穫の喜び味わう

 城辺町立砂川小学校(平良隆校長)の6年生28人は22日、同町浦底の田んぼで稲刈りを体験し、収穫の喜びを味わった。
 児童たちが5年生のころの今年2月、同町と交流を重ねている新潟県上越市(旧板倉町)の人たちの指導を受けて田植えをした。
 約4カ月の間にすくすくと伸びた黄金色の稲穂に、児童たちも大喜び。さっそく、かまを手にして収穫作業に汗を流した。
 今年の稲は、昨年に比べてちょっぴり不作という。それでも約50`の米が収穫できたことから、児童たちも満足そうな様子だった。
 刈り取った稲は、学校で脱穀、精米し、全員で味わうことになっている。
 参加した松川亜香里さんは「家で食べるお米より、きっとおいしいと思う」と刈り取った稲を手に笑顔を見せた。
 平良校長は「稲刈りは教室では学ぶことができない貴重な体験。労働の喜びと苦労も実感できる。この体験は、子供たちの心に響くはず」と、稲刈り体験の意義を強調していた。
 

写真説明=みんなで力を合わせて稲を収穫した体験学習=22日、城辺町浦底

 

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   町営ゴルフ場めぐり論戦/伊良部町議会一般質問

 伊良部町議会(友利浩一議長)6月定例会は22日、一般質問が行われた。5氏が登壇し、市町村合併などについて当局の考えをただした。このうち、島尻始氏と浜川町長が町営ゴルフ場「サシバリンクス伊良部」で使っているカート15台をめぐって、激しい論戦を展開した。

 島尻氏は、「2003年に発生した台風14号で、サシバリンクスのカートは破損し使用不能となった。その年に伊良部町は、町内に住む男性が新しく購入したカート15台を使用するレンタルリース契約を結んだ。1カ月当たりのリース料は約22万円」と説明。
 その上で「浜川町長と川満一助役はそれぞれ個人の金、計1260万円を出し、その男性にカート15台分の購入費として渡した。契約書の内容から町は男性にリース料として18カ月分の406万円を支払った思われる。その後、町は男性からカート15台を買い上げた。支払った代金は、新カート購入時の1260万円に対し90%の1134万円。1034万円に406万円を加えると総額1540万円が男性に支払われ、その金は男性から浜川町長らに渡された。総額から新カート購入時の1260万円を差し引くと280万円で、浜川町長らは町に280万円の損害を与え、利益を得た」と追及。
 浜川町長は「当時の町はカート15台を購入する財源は無かった。カートが無いゴルフ場は経営が厳しくなったので、男性代理人を通してカートを購入させた。男性と私と助役にも利益は無く、町にも損害は与えていない」と突っぱねた。さらに「リース料は六カ月分が入っただけ。男性代理人対町、男性対私の関係が法的に問題があるなら受けて立ちたい」と語った。

写真説明=カート問題で答弁する浜川町長=22日、伊良部町議会議場

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