200平成1  616曜日

平良市・マウイ郡ホームステイで交流 /姉妹都市40周年で

 姉妹都市締結40周年を迎えた平良市(伊志嶺亮市長)とアメリカ・ハワイ州マウイ郡(アラン・アラカワ郡長)が、40周年記念事業として、双方の生徒の交換留学事業の準備を進めている。今年は同市から5人の中学生が7月27―8月9日の約2週間の日程で、現地の家庭にホームステイし、学校だけでなく普段の生活も含めて英語を学ぶ。同事業により、同市の目指す国際色豊かな人材育成や青少年レベルの人材交流が図られ、同市と同郡の親善交流がより深まると期待される。
 市当局はあす17日に始まる市議会6月定例会に、「マウイ中学生交流補助金」として125万円を補正予算の中で計上している。
 伊志嶺市長、市教育委員会の久貝勝盛教育長は現地時間10日(日本時間11日)、現地の受け入れ先となるハワイ大学マウイ校・マウイ語学学校(アリス・ルーサー校長)を訪ね、施設やカリキュラムの説明を受けた。伊志嶺市長、久貝教育長とも、「安心して子供たちを送り込むことができる。素晴らしい施設」と喜んだ。
 説明によると、「レインボー・プログラム」は通常も同校で行われている短期留学課程。3カ月から1年ほどの期間で約20カ国からの留学生を受け入れている。今回は初めて中学生を2週間という短期で受け入れることから、レインボー・プログラムの中に特別課程を用意している。ルーサー校長は「いかにすれば英語力をつけられるかをメーンに、十分なプログラムを準備している」と話し、楽しんで英語を学べることを強調した。
 交換留学については、昨年10月にアラカワ郡長が宮古島を訪れた際にも、話があった。「国際色豊かな人材育成」を目指す同市がこれに賛同し、話が進められていた。今年は同市の中学生がマウイを訪れ、来年はマウイの学生が宮古に来島する見込みだ。
 同市と同郡の姉妹都市縁組みは、1965年にマウイ郡参事会が平良市との姉妹都市提携を議決、ハワイ沖縄県人会長を特使として平良市に派遣し、決議書とマウイ郡民の親愛を表した「友好の鍵」を当時の真栄城徳松市長に進達したことから始まった。

 写真説明・ルーサー校長(左)の説明を受ける伊志嶺市長(中央)と久貝教育長=10日(日本時間11日)、マウイ語学学校

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人選作業、新たな展開か きょう第6回選考委

/宮古島市長選・保守系

 合併新市「宮古島市」の市長選に向け「一本化」した候補者選定を進める宮古地区の保守系の人選作業が混迷を深める中、きょう16日予定の第6回選考委員会で新たな展開が生まれそうだ。
 14日の幹事会でこれまで選考の対象となっていた前県議の坂井民二氏(55)と城辺町助役の下地敏彦氏(59)の両氏については白紙とすることが確認されたようで、今回の選考委ではその内容が報告される予定。今後は第三の候補者を中心とした協議となる公算が大きい。
 第3の候補者については、各方面で水面下の動きが活発に展開されている。宮古観光協会会長の藤村明憲氏(55)のほかに、ここにきて以前からうわさの出ていた仲間克城辺町長(66)の名前も急浮上してきており、関係者の間では「第3の候補者の1人として選考委で名前が挙がるのでは」とささやかれている。
 きょう予定の選考委で第3の候補者の具体的な名前を挙げた上での協議にまで至るかは未知数だが、選考委員会はこれまでの人選作業における足踏み状況からの脱却を目指しており、候補者の名前の挙げ方については各方面の調整、条件整備などを慎重に進めていく見込みだ。

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宮古地区「手足口病」が急増/保健所が手洗いの徹底呼びかけ

 「手足口病」とは、手や足や口内に水疱性の発疹が現れるウイルス感染症で、幼児を中心に夏季に流行する。
 ウイルスは主に口から入り、指しゃぶりの子供の手洗いには注意が必要。また、ウイルスは便の中にも含まれるので、患者は治療後も排便後の手洗いを徹底しウイルスの付着を防ぐことが必要。
 沖縄本島では5月ごろから流行し警報が発令されている。宮古管内では今月に入り急増し、6月6日から12日までの間で宮古地区の発生件数は31件となっている。
 宮古地区の2小児科のうち、同期間中には1小児科あたり2人が診断されていることとなり、一定点医療機関あたりでは15・5件と沖縄本島よりも流行している。
 警報発令は一定点医療機関あたり5件で、本島は5月からそれを上回った数値で推移している。
 同保健所では「症状的に重くはないが大流行に気を付けないといけない。学校保健法上の登校停止義務はないが患者の体調が悪いときは療養したほうがいい。回復後も手洗いなどを徹底し感染予防に注意してほしい」と呼び掛けている。
 一方で、宮古で流行していたインフルエンザは減少傾向となっており、一定点医療機関あたり1週間で2・75件の発生となっている。

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 各地で強風、天気荒れる/ 最大瞬間風速19・2メートル観測

 東シナ海の梅雨前線が停滞している中、南海上の積乱雲の活動が活発となり、宮古諸島は15日午後7時すぎから、局地的に強風を伴った激しい雨が降った。南からの暖かく湿った気流の影響で、きょう16日夕方まで荒れの天気となる見込み。宮古島地方気象台では低地での浸水などに注意を呼び掛けている。
 同気象台は、15日午後4時52分に波浪・強風注意報、同7時50分に大雨・雷注意報をそれぞれ発表した。同日午後7時43分には、南南の風で最大瞬間風速19・2メートルを観測した。
 この積乱雲の影響で、平良市内の数個所の道路では、普通乗用車のタイヤ半分が浸かるほど冠水。北中学校正門前の下水道などからは汚濁水があふれ出た。
 同気象台では、梅雨前線の北上に伴って再び活動が活発になり、強い雨が降りやすい状況になるものと予想しており、低地での浸水などに注意を呼び掛けている。17日から天気は回復の見込みと予測。
 宮古は、11日から荒れの天気が続いている。11日の降り始めから15日午後5時現在までの降雨量は▽伊良部町が183ミリ▽多良間村が109ミリ▽平良市が93・5ミリ▽城辺町が36・5ミリ。
 海上の波は高く、宮古各地の漁師らは漁を見合わせている。漁船を陸揚げした漁師も多い。本土からのダイバーらを相手に商売するダイビング業者らは、開店休業の状態。 宮古近海で操業していた鹿児島県や三重県船籍の漁船は、11日以降から平良市内の荷川取漁港に次々と避難。15日現在、漁船六隻が係留されている。

 写真説明・海上のしけで避難中の本土の漁船=15日、平良市の荷川取漁港

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肌の露出、最小限に/海水浴シーズン控えハブクラゲ対策

 2005年度宮古地区ハブクラゲ等対策連絡会議と海洋危険生物刺咬症応急処置講習会(主催・宮古福祉保健所)が15日、同所健康増進室で行われた。県立宮古病院外科医長の上田真さんが「海に入るときは、なるべく肌を露出しない」などと、刺咬症予防策を講習。保健所生活環境課からは04年度宮古地区の海洋危険生物被害件数63件のうち、17件がハブクラゲ被害であったことなどが報告され、看板設置など各市町村の対策計画が示された。
 ハブクラゲは、宮古では6月から8月ごろに多く発生する。刺されると強い痛みを伴って皮膚がミミズ腫れ状になり、小児では心停止、呼吸停止を引き起こすこともある。上田さんは「刺激されると毒を出すのであわてて触手を取り除こうとせず、食酢を十分にかけてから除去して」と対処法を呼び掛け。海水浴などに出掛けるときの心構えとして▽一人で行かない▽スイムスーツやシューズ、ラッシュガードを着用し、肌を露出しない▽防御ネット内で泳ぐ▽酢を携帯する―などの具体策を講じた。
 今年度の市町村別ハブクラゲ等危害防止対策は、▽平良市がパイナガマビーチにネット、酢の設置▽城辺町が各海水浴場での販売業者への指導、酢の配布▽下地町が前浜ビーチでの酢、看板設置▽上野村が人工ビーチでの対策検討中▽伊良部町が渡口の浜に看板設置▽多良間村が広報誌での周知―などを予定している。宮古広域消防組合は、依頼があれば、応急手当の講習会を開くとしている。
 連絡会議、講習会には市町村の担当者やマリンレジャー関係者、医療関係者らが出席。それぞれの立場から活発な情報交換も行われた。このうち、平良市の担当者は「ビーチに酢を設置しても、すぐになくなってしまう。盗難やいたずらの可能性もあり、対策に頭を悩ませている」と吐露。ビーチ利用者のモラルの向上も呼び掛けた。

 写真説明・ハブクラゲ危害の対策や予防法などが確認された=15日、宮古福祉保健所

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