200平成1  611曜日

勇壮にハーリー/航海安全と豊漁祈願

 海神に航海安全と豊漁を願う漁民の伝統行事、ハーリー(海神祭り)が「ユッカヌヒー(旧暦5月4日)に当たる10日、宮古各地の漁港で行われ、爬龍舟競漕で熱気に包まれた。
 この日の宮古島地方は、午前中に30・2度を記録。こぎ手たちが「ゴーヘイ、ゴーヘイ」、「ヒヤ、ヒヤ」の掛け声に合わせて力強いかいさばきで水しぶきを上げると、岸壁に詰め掛けた観客からは大きな声援が沸き上がった。
 このうち、宮古で初めてハーリーが執り行われた同町佐良浜地区は、100年余りの伝統を誇る。
 佐良浜漁港での爬龍舟競漕は、池間添と前里添に分かれ、2カ所で繰り広げられた。各爬龍舟には漁民や青年らが乗り込み、スタートと同時に激しいレースを展開した。
 各ハーリーの特設会場では奉納相撲など多彩な催し物が開かれ、歓喜と祝賀ムード一色に包まれていた。

 写真説明・力強いかいさぎで水しぶきを上げる爬龍舟競漕=10日、伊良部町佐良浜漁港

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「ごみ、なぜ捨てるの」/不法投棄の現状確認

 県と関係機関合同の2005年度第1回「産業廃棄物不法投棄等県下一斉パトロール」が10日、宮古島内で行われた。宮古福祉保健所や宮古警察署、平良海上保安署、県産業廃棄物協会など八機関から約20人が参加。下地町など3町村を回り、不法投棄の現場を確認した。ごみは人目に付きにくい農道やがけの下に多く見られた。参加者らは不法投棄の現状に「なぜ、こんなところに捨てるのか」と住民のモラルの低さにあきれた表情を見せていた。
 同パトロールは県を中心に各市町村や警察など関係機関が協力して1998年度から行われているもので、産廃の不法投棄防止や不適正処理の防止を図るのが目的。年に2回行われ、今回は環境月間に当たる6月に県内各地で一斉に実施された。
 出発式は午後1時30分から宮古福祉保健所で行われ、県宮古支庁の兼城克夫支庁長(代読・長濱政治次長)は「快適な生活環境の保全のため、関係機関と連携を深め、監視指導体制の強化を図りたい。悪質な不法投棄者に対しては厳しく対処し廃棄物の適正処理を推進する」とあいさつ。
 出発式後、一行は下地町上地の不法投棄現場に移動。冷蔵庫やエアコンなど一般廃棄物のほか、ビニール類や廃タイヤなどが、幅35メートル、高さ1メートル、奥行き1メートルほどにわたって散在していることを確認した。
 不法投棄現場を目の当たりにした長濱次長は「空き缶など分別した一般家庭のごみも捨てられている。住民の意識向上が必要」と感想を述べた。
 一行は上野村野原、城辺町友利、同町吉野の不法投棄現場にも足を運んだ。城辺町の2カ所では、がけの上から投棄されているため撤去が困難で、撤去費用だけでも1000万円以上かかることなどが分かった。
 宮古福祉保健所の高江洲均所長は「5年前に比べると、不法投棄はだいぶ少なくなった。少しずつではあるが住民の意識が高まってきているように感じる」と語った。

 写真説明・人目に付きにくい場所に不法投棄されたごみを確認する参加者ら=10日、下地町上地

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カツオ料理に舌鼓/池間島で「祭り」開催

 NPO法人いけま福祉支援センター(前泊博美代表)は10日、池間島水浜広場で「かつお祭り」を開催。地元漁師が水揚げした新鮮なカツオ料理を振る舞い、好評を博した。
 この日、会場ではハーリーも催されたこともあって、地元住民や観光客ら大勢が詰め掛けた。
 同センターによると、今年は池間島でカツオ漁が始まって99年目。祭りは、来年迎える100年目という節目の年を前に、訪れる観光客らに新鮮でおいしいカツオ料理を振る舞いたい、というメンバーの気持ちが一致し今回、初めて開催されることとなった。
 振る舞われたカツオ料理は、刺し身、骨汁など。そのほかにも、池間島に伝わる伝統のフキャギや黒糖天ぷら作りの体験コーナーも設けられた。
 前泊代表は「祭りを通し、子供たちが誇りに思えるような池間島、観光客にも素晴らしい島だと感じてもらいたい」と開催の意義を説明。「来年の百周年の際にはもっと大規模に開催したい」と話した。

 写真説明・振舞われたカツオの骨汁に舌鼓を打つ来場者ら=10日、池間島の水浜公園

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モスバーガー店など指定/「太陽の家」222カ所に

 宮古警察署(伊波盛春署長)と宮古地区防犯協会(前川尚誼会長)は、子供たちが犯罪に巻き込まれそうになったときに避難場所となる「太陽の家(子ども110番の家)」に新たに3カ所を指定し10日、委嘱状と「太陽の家」と書かれたプレートを交付した。
 委嘱されたのはいずれも平良市内で、モスバーガー沖縄ひらら店(西里1000番地の12、責任者・松川安枝)、同宮古島店(西里233番地、同・砂川美穂子)の2店舗と、沖縄社会保険事務局平良事務所(下里791番地、同・金城昇)。これで宮古地区での「太陽の家」は計222カ所となった。
 交付式で同署の比嘉文雄副署長は「子供たちを犯罪から守るためにも、皆さんの力が必要」、同協会の前川会長は「子供たちを健全に育てるのは、われわれ大人の使命」と述べ、それぞれ被害の未然防止に協力を求めた。
 委嘱状を受けた沖縄社会保険事務局平良事務所長の金城昇さんは、「子供たちの安全を守るために貢献できれば」と話した。
 「太陽の家」は、犯罪から子供たちを守るために、通学路を中心に民家や商店などを選定し、事件が発生した場合などに、子供たちが駆け込み救助を求めることができる。宮古地区では1997年に設置された。

 写真説明・感謝状を伝達された前川さん(右から2人目)と上里さん(同3人目)。右端は黒島宮古地区交通安全協会長、左端は比嘉文雄宮古署副署長=10日、宮古署

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宮高は読谷と対戦・宮工、翔南も出場/高校野球沖縄大会

 【那覇支局】18日に開幕する第87回全国高校野球選手権沖縄大会の組み合わせ抽選会が10日午後、北谷町のサンセット美浜で行われた。62校が出場する。宮古勢は春の大会でベスト8と健闘した宮古高校と、宮古工業、翔南の三校が出場。18日、北谷公園野球場で宮工は興南と午後零時30分から、宮高は読谷と午後3時から、翔南は具志川と宜野湾市立野球場で午後3時から対戦する。
 春の大会でベスト4に入った浦添商、沖縄商学、首里、沖縄水産が今大会のシード校。各チームとも3年生は最後の大会となることから、熱のこもった試合展開が予想される。7月17日決勝。試合会場は主会場の北谷公園、奥武山、沖縄市、宜野湾市立の4球場。開幕の18日は午前9九時から奥武山野球場で開会式、豊見城南の金城清人主将が選手宣誓を行う。

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